住宅借入金等特別控除などの住宅税制の概要

居住者が、居住用家屋の新築、若しくは居住用家屋で建築後使用されたことがないもの、若しくは既存住宅の取得をし、又は自己の居住の用に供している家屋の増改築等をして、これらの家屋を平成9年1月1日から平成20年12月31日までの間自己の居住の用に供した場合において、その者がこれらの家屋の新築若しくは取得又は増改築等のために借入金又は債務の金額を有するときは、その居住の用に供した年の所得税額から住宅借入金等特別控除額又は住宅取得等特別控除額(改正前、従前の名称)を差引くことができます。

以下、平成17年分を中心に記述しています。入居開始の時期により、所得制限の金額、適用年数や控除率などに差異があります。(下記表参照願います。)

改正された平成21年分以降の所得税関係住宅税制の解説はこちらから

(関連税制)
 ●住宅借入金等特別控除自体の改正ではありませんが、平成18年税制改正による税源移譲により影響を受ける場合の平成19年からの改正事項。「個人住民税住宅借入金等税額控除」の創設はこちらから

●住み替えのため、従前の居住用財産を譲渡され、譲渡損失が生じている方の特例はこちらから
 居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除(措置法第41条の5)
 特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除(措置法41条の5の2)

●確定申告後の年分で、給与所得者の方が年末調整にて、この控除を受けるため使用する、給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書はこちらから (平成20年分年末調整)

●このページでは、平成19年度税制改正により、創設された「住宅借入金等特別控除の控除額の特例」及び「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除」についてはふれてはおりません。

住宅借入金等特別控除の概要

特例を受ける人の要件

①取得後6ヶ月以内に入居し、年末まで引続き居住していること。
②居住年とその前後2年間の各年に、居住用財産の譲渡をし、居住用関係の特例を受けていないこと。
③合計所得金額が3,000万円以下であること。

1、年末まで居住していない場合、この特例は受けられません。以前は転勤などで居住できなくなった場合、その年分以降の全期間特例を受けられませんでしたが、現在は再び居住の用に供した場合、再居住した年分よりこの特例を受けることができることになりました。(居住しなかった期間、貸付などを行っていた場合は別の取扱い)

2、取得の特例か譲渡の特例(譲渡益が生じているケース)かの選択でありますので
 居住用財産の3,000万円控除や特定の居住用財産の買換え及び交換特例など7つの特例との重複適用は排除されています。

◎3,000万円特別控除は居住しなくなって3年後の年末まで適用が認められているため、平成17年に住替えを行ったが、従前の住宅の買い手が見つからないなどの事情から売却が平成20年となった場合は、上記の除外規定に該当しなくなり、取得の特例と売却の特例が併用可能。
 ◎平成17年取得の特例が先行し、従前の住宅の売却が平成18年以降となった場合(譲渡益が生じている場合)でも両特例の選択となり、仮に売却の特例を適用する場合は、以前に受けた住宅借入金等特別控除を返納するための修正申告等が必要となってきます。
 ◎譲渡の特例を適用する年分の申告期限までに修正申告書(期限後申告書)を提出すれば、加算税・延滞税は賦課されません。

3、総所得金額及び特別控除適用前の分離課税に係る所得金額の合計額

住宅の範囲

○床面積の1/2以上が専ら自己の居住の用に供されるものであること。
○床面積(区分所有建物の場合は専有部分)が50平方メートル以上であること。

中古住宅の場合
○耐火建築物は取得の日以前25年以内に建築されたもの。
○耐火建築物以外の建築物は取得の日以前20年以内に建築されたもの。
●地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準又はこれに準ずるものに適合するもの。
(平成17年4月1日以後取得分より、これに適合するものは築後年数は問わず)

増改築の場合
○増改築後の床面積の1/2以上が専ら自己の居住の用に供されるものであること。
○増改築等の費用が100万円を超えること。
○増改築等の費用の1/2以上が居住の用に供する部分のものであること。
○第1号工事か第2号工事か第3号工事か第4号工事であること。
○増改築後の床面積が50平方メートル以上であること。

借入金の範囲

○住宅を取得等するための借入金等で償還(賦払)期間が10年以上であること。
○返済方法が割賦償還又は割賦払いであること。
○金融機関等からの借入金等であること。

添付書類

○家屋の登記事項証明書(マンションの場合は区分建物全部事項証明書)。
○敷地の登記事項証明書(敷地もこの特例とする場合、建替えや増改築などでは不要)。
○売買契約書、請負工事契約書のコピー。
○住民票の写し(市町村から交付を受けたもの。さらなるコピーは不可)。
○金融機関等から交付を受けた「住宅取得資金に係る借入金の年末残高証明書」。

上記●の中古住宅は耐震基準適合証明書が必要。

増改築等の場合は増改築等の証明として
○第1号工事 建築確認済証の写し、検査済証の写し又は増改築等工事証明書。
○第2号から第4号までは建築士から交付を受けた増改築等工事証明書。

○「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」・・・平成17年分 (削除済)から複写のOCR用紙になりました。


計算方法は「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」及び「付表(連帯債務がある場合)」に基づいて行いますが、家屋や土地等の取得対価の合計額と住宅借入金等の年末残高のいずれか少ない方の1%(100円未満切捨て)が税額控除の枠であり、この金額が還付税額(納付税額の減少)とならないケースも生じます。

最終的に定率減税額(平成18年分まで)の計算を行い、源泉徴収税額との差し引きで還付税額(納付税額)が算出されますので、給与所得者の年調済みの方は、計算書で求めた金額より定率減税計算影響分、還付税額が減少する可能性があります。

申告書第2表の「特例適用条文」欄に「平成○○年○○月○○日 入居開始」との記載をお忘れなく。

給与所得者の方は取得年(入居年)の年分に確定申告を行い、翌年以降は確定申告を行わず、年末調整でこの特例を適用するためには「控除証明書の要否」欄に「要する」と記載しておけば、残りの年分の証明書が税務署から送付されます。

給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書はこちらから (削除済)


税額控除の控除率

住宅借入金(取得)等特別控除の控除額の計算

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最終更新 平成18年12月

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