平成25年税制改正 所得税関係

下記は、国税庁「平成25年分 所得税の改正のあらまし」を基に主な改正事項を抜粋し記述しております。

 この「改正のあらまし」は、次の目次となります。
├1 平成25年分所得税の主な改正事項
├2 平成23年度の改正事項のうち、平成25年分の所得税から適用される主なもの
├3 平成23年12月の改正事項のうち、平成25年分の所得税から適用される主なもの
├4 平成24年度の改正事項のうち、平成25年分の所得税又は平成26年から適用される主なもの
├5 平成25年度の改正事項のうち、平成26年分の所得税又は平成26年から適用される主なもの
├6 平成25年度の改正事項のうち、平成27年分の所得税から適用される主なもの
├7 住宅税制の改正事項
├8 金融証券税制の改正事項
└9 東日本大震災の復興支援のための措置

1 平成25年分所得税の主な改正事項

1 事業所得関係

(1)試験研究を行った場合の所得税額の特別控除について、特別試験研究費の範囲に、試験研究を行うための拠点を有する一定の中小企業者に委託する試験研究等に係る費用が追加されました。

(適用関係) この改正は、個人が平成25年4月1日以後に支出する試験研究費等について適用されます。

(2)エネルギー環境負荷低減推進設備等を取得した場合の特別償却又は所得税額の特別控除について、次のとおり(省略)改正が行われ、その適用期限が平成28年3月31日まで2年延長されました。

(適用関係) この改正は、個人が平成25年4月1日以後に取得等をする減価償却資産について適用されます。

(3)特定中小企業者が経営改善設備を取得した場合の特別償却又は所得税額の特別控除が創設され、中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律の認定経営革新等支援機関(これに準ずるものを含みます。)による経営の改善に関する指導及び助言を受けた旨を明らかにする書類の交付を受けた中小企業者に該当する個人で青色申告書を提出する者が、平成25年4月1日から平成27年3月31日までの間に、経営改善設備の取得等をして、指定事業の用に供した場合には、その取得価額の100分の30相当額の特別償却とその取得価額の100分の7相当額の特別税額控除(その年分の事業所得に係る所得税額の100分の20相当額を限度とし、控除限度超過額については1年間の繰越し可能)との選択適用ができることとされました。

(適用関係) この改正は、個人が平成25年4月1日以後に取得等をする経営改善設備について適用されます

(5)サービス付き高齢者向け賃貸住宅の割増償却について、その適用期限が平成28年3月31日まで3年延長され、平成27年4月1日から平成28年3月31日までの間に取得等をしたサービス付き高齢者向け賃貸住宅に係る割増償却割合が、次のサービス付き高齢者向け賃貸住宅の区分に応じそれぞれ次のとおり引き下げられました。
イ 耐用年数が35年未満であるもの100分の14(改正前:100分の28)
ロ 耐用年数が35年以上であるもの100分の20(改正前:100分の40)

(適用関係) この改正は、個人が平成25年4月1日以後に取得又は新築をするサービス付き高齢者向け賃貸住宅について適用されます。

2 譲渡所得関係

(4)国等に対して財産を寄附した場合の譲渡所得等の非課税(措法40)について、特例の適用を受けた財産等を有する公益法人等(幼稚園又は保育所等を設置する者に限ります。)が、その財産等(幼稚園又は保育所等の事業の用に直接供しているものに限ります。)を他の公益法人等(幼保連携型認定こども園、幼稚園又は保育所等を設置しようとする者に限ります。)に贈与をしようとする場合(一定の要件を満たす場合に限ります。)に、その贈与の日の前日までにその贈与に関する届出書を国税庁長官に提出したときは、非課税の特例を継続することができることとされました。

(適用関係) この改正は、平成25年6月1日以後に行う他の公益法人等への贈与について適用されます。

4 その他

(2)電子証明書等特別控除について、適用期限(平成24年分)の到来をもって廃止することとされました。

(4)更正の請求をすることができる期限について、日曜日・祝日等に当たりその翌日が期限とみなされる場合又は災害等により期限延長される場合には、更正等の期間制限の特例として、その更正の請求があった日から6か月間更正の請求に係る更正等を行うことができることとされました。

(適用関係) この改正は、平成25年4月1日以後にされる更正の請求に係る国税について適用されます。

2 平成23年度の改正事項のうち、平成25年分の所得税から適用される主なもの

1 公的年金等に係る源泉徴収税額の計算について、控除対象とされる人的控除の範囲に寡婦(寡夫)控除を追加するとともに、公的年金等の受給者の扶養親族等申告書の記載事項について、所要の改正が行われました。

(適用関係) この改正は、平成25年1月1日以後に支払うべき公的年金等について適用されます。

4 平成24年度の改正事項のうち、平成25年分の所得税又は平成26年から適用される主なもの

1 給与所得控除について、次のとおり改正が行われました。

(1)その年中の給与等の収入金額が1,500万円を超える場合の給与所得控除額については、245万円の上限が設けられました。

(適用関係) この改正は、平成25年分以後の所得税について適用されます。

(2)給与所得控除の見直しに伴い、給与所得の源泉徴収税額表(月額表及び日額表)、賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表及び年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表などについて、所要の改正が行われました。

(適用関係) この改正は、平成25年1月1日以後に支払うべき給与等について適用されます。

3 退職所得課税について、次のとおり改正が行われました。

(1)特定役員退職手当等に係る退職所得の金額については、退職手当等の収入金額から退職所得控除額を控除した残額に相当する金額とされました。

(注)特定役員退職手当等とは、退職手当等のうち、役員等(次に掲げる者をいいます。)としての勤続年数(以下「役員等勤続年数」といいます。)が5年以下である者が、退職手当等の支払をする者からその役員等勤続年数に対応する退職手当等として支払を受けるものをいいます。
①法人税法第2条第15号に規定する役員 ②国会議員及び地方公共団体の議会の議員 ③国家公務員及び地方公務員 。

(適用関係) この改正は、平成25年分以後の所得税について適用されます。

(2)退職所得課税の改正に伴い、退職手当等に係る源泉徴収税額の計算方法及び退職所得の源泉徴収票の記載事項などについて、所要の改正が行われました。

(適用関係) この改正は、平成25年1月1日以後に支払うべき退職手当等について適用されます。

5 平成25年度の改正事項のうち、平成26年分の所得税又は平成26年から適用される主なもの

1 事業所得関係

(1)社会保険診療報酬の所得計算の特例(措法26)について、適用対象者から、その年の医業及び歯科医業に係る収入金額が7,000万円を超える者を除外することとされました。

(適用関係) この改正は、平成26年分以後の所得税について適用されます。

(2)試験研究を行った場合の所得税額の特別控除(試験研究費の総額に係る特別税額控除、特別試験研究費の額に係る特別税額控除、繰越税額控除限度超過額に係る特別税額控除、中小企業技術基盤強化税制及び繰越中小企業者税額控除限度超過額に係る特別税額控除)(措法10の2)について、平成26年又は平成27年の各年における税額控除の適用を受けることができる限度額が、その年分の事業所得に係る所得税額の100分の30(改正前:100分の20)相当額に引き上げることとされました。

(適用関係) この改正は、平成26年分以後の所得税について適用されます。

6 平成25年度の改正事項のうち、平成27年分の所得税から適用される主なもの

1 所得税の税率について、次のとおり改正が行われました。

改正前(現行)改正後
課税される所得金額税率課税される所得金額税率
195万円以下の金額5%195万円以下の金額5%
330万円以下の金額10%330万円以下の金額10%
695万円以下の金額20%695万円以下の金額20%
900万円以下の金額23%900万円以下の金額23%
1,800万円以下の金額33%1,800万円以下の金額33%
1,800万円超の金額40%4,000万円以下の金額40%
--4,000万円超の金額45%

(適用関係) この改正は、平成27年分以後の所得税について適用されます。

2 上記1の改正に伴い、給与所得の源泉徴収税額表(月額表及び日額表)及び賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表が改正されました(別表第2〜別表第4)。

(適用関係) この改正は、平成27年1月1日以後に支払うべき給与等について適用されます。

7 住宅税制の改正事項

1 住宅借入金等特別控除について、適用期限が平成29年12月31日まで4年延長されるとともに、次のとおり改正が行われました。

(1)住宅の取得等をして平成26年から平成29年までの間にその者の居住の用に供した場合の住宅借入金等の年末残高の限度額(借入限度額)、控除率及び控除期間等が次のとおりとされました。

イ 一般の住宅(ロの認定住宅以外の住宅)の場合

居住年借入限度額控除率控除期間最大控除限度額
平成26年1月〜平成26年3月2,000万円1.0%10年間200万円
平成26年4月〜平成29年12月4,000万円1.0%10年間400万円

ロ 認定住宅(認定長期優良住宅、認定低炭素住宅)の場合

居住年借入限度額控除率控除期間最大控除限度額
平成26年1月〜平成26年3月3,000万円1.0%10年間300万円
平成26年4月〜平成29年12月5,000万円1.0%10年間500万円

ハ 住宅の取得等をして平成26年4月から平成29年12月までの間に居住の用に供し、かつ、その住宅の取得等に係る対価の額又は費用の額に含まれる消費税額等が新消費税法第29条に規定する税率により課されるべき消費税額及びその消費税額を課税標準として課されるべき地方消費税額の合計額相当額(以下「新消費税額等相当額」といいます。)である場合以外の場合には、上記イ及びロにかかわらず、一般の住宅については、借入限度額2,000万円、控除率1.0%、控除期間10年間とし、認定住宅については、借入限度額3,000万円、控除率1.0%、控除期間10年間とされました。

他の項目は省略させて頂きます。

2 特定増改築等に係る住宅借入金等特別控除の控除額に係る特例(措法41の3の2)について、適用期限が平成29年12月31日まで4年延長されるとともに、次のとおり改正が行われました。

(1)特定増改築等をして平成26年から平成29年までの間に居住の用に供した場合の住宅借入金等の年末残高の限度額(1,000万円)のうち特定増改築等に係る限度額(特定増改築等限度額)、控除率及び控除期間等が次のとおりとされました。

居住年特定増改築等限度額控除率控除期間各年の控除限度額 最大控除限度額
その他の借入限度額
平成26年1月〜平成26年3月200万円2.0%5年間4万円60万円
800万円1.0%5年間8万円
平成26年4月〜平成29年12月250万円2.0%5年間5万円62.5万円
750万円1.0%5年間7.5万円

(2)特定増改築等をして平成26年4月から平成29年12月までの間に居住の用に供し、かつ、その特定増改築等に係る費用の額に含まれる消費税額等が新消費税額等相当額である場合以外の場合には、(1)かかわらず、特定増改築等限度額(控除率2.0%)200万円、その他の借入限度額(控除率1.0%)800万円、控除期間5年間とされました。

他の項目は省略させて頂きます。

3 住宅耐震改修特別控除について、適用期限が平成29年12月31日まで4年延長されるとともに、次のとおり改正が行われました。

(1)平成26年から平成29年までの間に住宅耐震改修をした場合の耐震改修工事限度額及び控除率等が次のとおりとされました

工事完了年耐震改修工事限度額控除率最大控除限度額
平成26年1月〜平成26年3月200万円10%20万円
平成26年4月〜平成29年12月250万円10%25万円

(2)平成26年4月から平成29年12月までの間に住宅耐震改修をし、かつ、耐震改修工事に要した費用の額に含まれる消費税額等のうちに新消費税額等相当額が含まれている場合以外の場合には、(1)かかわらず、耐震改修工事限度額200万円、控除率10%とされました。

他の項目は省略させて頂きます。

4 住宅特定改修特別税額控除について、適用期限が平成29年12月31日まで5年延長されるとともに、次のとおり改正が行われました。

(1)平成26年から平成29年までの間に住宅耐震改修をした場合の耐震改修工事限度額及び控除率等が次のとおりとされました

イ 一般断熱改修工事等の場合
(注)かっこ内の金額は、断熱改修工事等と併せて太陽光発電設備の設置工事を行う場合の改修工事限度額です。

居住年耐震改修工事限度額控除率最大控除限度額
平成25年1月〜平成26年3月200万円(300万円)10%20万円(30万円)
平成26年4月〜平成29年12月250万円(350万円)10%25万円(35万円)

ロ 高齢者等居住改修工事等の場合

居住年耐震改修工事限度額控除率最大控除限度額
平成25年1月〜平成26年3月200万円10%20万円
平成26年4月〜平成29年12月200万円10%20万円

ハ 特定改修工事をして平成26年4月から平成29年12月までの間に居住の用に供し、かつ、その特定改修工事に係る費用の額に含まれる消費税額等のうちに新消費税額等相当額が含まれている場合以外の場合には、上記イ又はロにかかわらず、一般断熱改修工事等については、改修工事限度額200万円(太陽光発電設備の設置工事を行う場合は300万円)、控除率10%とし、高齢者等居住改修工事等については、改修工事限度額150万円、控除率10%とされました。

他の項目は省略させて頂きます。

5 認定住宅新築等特別税額控除(措法41の19の4)について、適用期限が平成29年12月31日まで4年延長されるとともに、次のとおり改正が行われました。

(1)認定住宅の新築等をして平成26年から平成29年までの間に居住の用に供した場合の認定住宅の範囲、認定住宅について講じられた構造又は設備に係る標準的な費用に係る限度額(認定住宅限度額)及び控除率等が次のとおりとされました。

居住年認定住宅認定住宅限度額控除率最大控除限度額
平成26年1月〜平成26年3月認定長期優良住宅500万円10%50万円
平成26年4月〜平成29年12月認定長期優良住宅・認定低炭素住宅650万円10%65万円

(2)認定住宅(認定長期優良住宅、認定低炭素住宅)の新築等をして平成26年4月から平成29年12月までの間に居住の用に供し、かつ、その認定住宅の新築等に係る対価の額又は費用の額に含まれる消費税額等のうちに新消費税額等相当額が含まれている場合以外の場合には、(1)かかわらず、認定住宅限度額500万円、控除率10%とされました。

7 金融証券税制の改正事項

5 相続財産に係る株式をその発行した非上場会社に譲渡した場合のみなし配当課税の特例について、適用対象者の範囲に、相続税法等において相続又は遺贈により非上場株式を取得したものとみなされる個人を加えることとされました。

(適用関係) この改正は、平成27年1月1日以後に開始する相続又は遺贈による財産の取得について適用されます。

6 非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税について、次のとおり改正が行われました。

(1)非課税口座を開設することができる期間が、平成26年1月1日から平成35年12月31日まで(改正前:平成26年1月1日から平成28年12月31日まで)とされました。

(2)非課税の対象となる配当等及び譲渡所得等が、次に掲げるものとされました。
イ 非課税口座に非課税管理勘定を設けた日から同日の属する年の1月1日以後5年を経過する日までの期間(以下「非課税期間」といいます。)内に支払を受けるべき非課税口座内上場株式等の配当等
ロ 非課税期間内に金融商品取引業者等への売委託等による譲渡をした場合におけるその譲渡に係る非課税口座内上場株式等の譲渡所得等。

(3)非課税口座に関する要件についての改正は省略させて頂きます。

(適用関係) この改正は、平成26年1月1日以後に支払を受けるべき非課税口座内上場株式等の配当等及び同日以後の非課税口座内上場株式等の譲渡について適用されます。

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最終更新 平成25年7月

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