平成23年12月税制改正 法人税関係(国税庁改正税法資料より)

下記は、国税庁「平成23年12月 法人税関係法令の改正の概要」を基に記述しております。
 この「改正の概要」は、次の目次となりますが、本稿では抜粋にて掲載致します。

├1 法人税率の引下げ
├2 定率法の償却率等の見直し等
├2-1 定率法の償却率等の見直し
├2-2 資本的支出の取得価額の特例の整備
├3 欠損金の繰越控除制度等の見直し
├4 貸倒引当金の見直し
├5 寄附金の損金算入限度額の見直し
├6 特定農産加工品生産設備の特別償却の創設
├7 当初申告要件及び適用額の制限の改正
├8 その他の改正
├8-1 減価償却制度に関する改正
├8-2 税額の計算に関する改正
├8-3 準備金制度に関する改正
├8-4 国際課税に関する改正
└8-5 その他の改正

1 法人税率の引下げ

法人税の税率が、下記表のとおり引き下げられています。

平成24年4月1日から平成27年3月31日までの間に開始する各事業年度の税率
区分 改正前税率
平24.4.1前開始事業年度
改正後税率
平24.4.1〜平27.3.31の間に開始する事業年度
普通法人・人格のない社団等 中小法人等又は
人格のない社団等
年800万円以下の部分 18%15%
年800万円超の部分30%25.5%
中小法人等以外の法人及び相互会社30%25.5%
一般社団法人等及び公益法人等とみなされている法人年800万円以下の部分18%15%
年800万円超の部分30%25.5%
公益法人等年800万円以下の部分18%15%
年800万円超の部分22%19%
協同組合等年800万円以下の部分18%
(19%)
15%
年800万円超の部分22%
(23%)
19%
(20%)
特定の協同組合等の年10億円超の部分26%22%
特定医療法人年800万円以下の部分18%
(19%)
15%
年800万円超の部分22%
(23%)
19%
(20%)

(注1)表中のかっこ書きは、協同組合等又は特定医療法人が連結親法人である場合の税率を表します。

(注2)復興財源確保法により、平成24年4月1日から平成27年3月31日までの期間内に最初に開始する事業年度開始の日から同日以後3年を経過する日までの期間内の日の属する事業年度については、各事業年度の所得の金額に対する法人税の額に10%の税率を乗じて計算した復興特別法人税を、法人税と同じ時期に申告・納付する必要があります。

2-1 定率法の償却率等の見直し

こちらの改正については、別稿 改正減価償却制度 平成23年度税制改正にも掲載しております。

改正前の定率法の償却制度

定率法は、減価償却資産の期首帳簿価額(取得価額から既にした償却の額で損金の額に算入された累積額を控除した金額)にその償却費が毎年一定の割合で逓減するように当該資産の耐用年数に応じ定額法の償却率を2.5倍した償却率(「250%定率法」)を乗じて計算した金額を各事業年度の償却限度額として償却を行う方法です(旧耐用年数省令別表第八)。

上記により計算した償却限度額(調整前償却額)が、当該資産の取得価額に耐用年数に応じて定められた「保証率」を乗じて計算した「償却保証額」に満たないこととなる場合には、その満たないこととなる事業年度の期首帳簿価額(改定取得価額)に、その償却費がその後毎年同一となるように当該資産の耐用年数に応じて定められた「改定償却率」を乗じて計算した金額を各事業年度の償却限度額として、残存簿価1円となるまで償却を行う方法でした。

改正の内容

(1)200%定率法の導入
 定率法の償却率が見直され、平成24年4月1日以後に取得をされた減価償却資産に適用される定率法の償却率が、定額法の償却率を2倍した償却率(「200%定率法」)に引き下げられました(耐用年数省令別表第十)。また、平成24年4月1日以後に取得をされた減価償却資産に適用される「保証率」及び「改定償却率」についても、200%定率法の「償却率」の改正に合わせて見直されました。

(2)改正事業年度の平成24年4月1日以後に取得をされた減価償却資産の250%定率法の適用
 平成24年4月1日前に開始し、かつ、同日以後に終了する事業年度(この大区分(U 定率法の償却率等の見直し等)において「改正事業年度」といいます。)においてその有する減価償却資産の償却方法として定率法を選定している法人が、同日からその事業年度終了の日までの期間内に減価償却資産を取得する場合には、その減価償却資産を平成24年3月31日以前に取得をされたものとみなして、250%定率法により償却することができるとされています。※1・・・改正法附則

(3)平成19年4月1日から平成24年3月31日までの間に取得をされた減価償却資産の200%定率法の適用
 法人が平成19年4月1日から平成24年3月31日までの間に取得をされた減価償却資産につき250%定率法を選定している場合において、平成24年4月1日の属する事業年度の確定申告書の提出期限※2(仮決算をした場合の中間申告書を提出する場合には、その中間申告書の提出期限)までに一定の事項※3を記載した届出書を所轄税務署長に提出したときには、その届出による法人の選択により、改正事業年度又は平成24年4月1日以後最初に開始する事業年度のいずれかの事業年度(以下「変更事業年度」といいます。)以後の各事業年度の償却限度額の計算については、その減価償却資産の全てを平成24年4月1日以後に取得をされたものとみなして200%定率法により償却することができるとされています。※4・・・改正法附則

この特例の適用を受ける減価償却資産の耐用年数は、その減価償却資産の法定耐用年数及び未償却割合※5に対応する改正耐用年数省令附則別表(経過年数表)に定める経過年数を、その減価償却資産の法定耐用年数から控除した年数によることとされています。

また、この耐用年数により償却保証額を計算する場合の減価償却資産の取得価額は、その減価償却資産の取得価額から変更事業年度の前事業年度までの各事業年度においてした償却の額の累積額を控除した金額となります。

※1 適格分社型分割等により移転を受けた減価償却資産については、分割法人等が取得した日にその移転を受けた法人が取得したものとみなすこととされていますが、この取得の日における償却率の適用についても同様とされています。

※2 確定申告書の提出期限の延長をしている法人にあっては、延長後の提出期限となります。

※3 届出書に記載すべき事項は次のとおりです。
イ 法人の名称及び納税地並びに代表者の氏名
ロ 改正法令附則第3条第3項「減価償却資産の償却の方法等に関する経過措置」の規定の適用を受ける旨
ハ 同項の規定の適用を受ける最初の事業年度(改正事業年度又は平成24年4月1日以後最初に開始する事業年度)開始の日及び終了の日
ニ その他参考となるべき事項

※4 変更事業年度において調整前償却額が償却保証額に満たない資産など一定のものは除かれます。

※5 未償却割合は、次の算式により計算した割合によります。

(減価償却資産の取得価額 − 変更事業年度の前事業年度までの各事業年度においてした償却の額の累積額) ÷ (減価償却資産の取得価額)

●適用時期 平成24年4月1日以後に終了する事業年度の償却限度額の計算について適用されます。

2-2 資本的支出の取得価額の特例の整備

割愛させて頂きます

3 欠損金の繰越控除制度等の見直し

改正前の欠損金繰越控除制度

1 青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越控除制度
 この制度は、法人の各事業年度開始の日前7年以内に開始した事業年度において生じた欠損金額(既に当該各事業年度前の事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入されたもの及び法第80条(欠損金の繰戻しによる還付)の規定により還付を受けるべき金額の計算の基礎となったものを除きます。)がある場合には、その欠損金額に相当する金額を、当該各事業年度の所得の金額を限度として、損金の額に算入するというものです。ただし、欠損金額の生じた事業年度について青色申告書である確定申告書を提出し、かつ、その後において連続して確定申告書を提出していることが必要です。

2 災害による損失金の繰越控除制度
 この制度は、法人の各事業年度開始の日前7年以内に開始した事業年度において生じた欠損金額(1の適用があるもの又は法第80条(欠損金の繰戻しによる還付)の規定の適用があるものを除きます。)のうち、棚卸資産、固定資産又は一定の繰延資産について震災、風水害、火災等の災害により生じた損失に係るもので一定の欠損金額があるときは、その一定の欠損金額に相当する金額を、当該各事業年度の所得の金額を限度として、損金の額に算入するというものです。ただし、その一定の欠損金額の生じた事業年度についてその損失の額の計算に関する明細を記載した確定申告書を提出し、かつ、その後において連続して確定申告書を提出していることが必要です。

3 会社更生等による債務免除等があった場合の欠損金の損金算入制度
 この制度は、更生手続開始の決定などの事実が生じた場合において、その事実が生じた時の債権者から債務の免除を受けるなど一定の場合に該当するときは、その該当することとなった日の属する事業年度前の各事業年度において生じた欠損金額から上記1及び2の制度の適用がある欠損金額又は上記1及び2の制度により損金の額に算入される欠損金額を控除した金額に相当する金額のうち、その債務免除益等の合計額を基礎として計算した損金算入限度額の範囲内で損金の額に算入するというものです。

4 欠損金額に係る更正の期間制限
 法人税に係る欠損金額で当該事業年度において生じたものを増加させ、若しくは減少させる更正又は当該金額があるものとする更正は、その更正に係る法人税の法定申告期限から7年を経過する日まですることができることとされています。

5 欠損金額に係る更正の請求期間
 申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、当該申告書に記載した欠損金額が過少であるとき又は当該申告書に欠損金額の記載がなかったときには、当該申告書の法定申告期限から1年以内に限り、税務署長に対し、更正の請求をすることができることとされています。

改正の内容

(1)青色申告書を提出した事業年度の欠損金等の繰越期間の延長
 上記の1及び2の制度による繰越控除の対象となる欠損金額が、各事業年度開始の日前9年以内(改正前は7年以内)に開始した事業年度において生じた欠損金額とされました。

1 帳簿書類の保存 上記の1及び2の制度による欠損金額が生じた事業年度に係る帳簿書類の保存要件が追加。

2 欠損金額に係る更正の期間制限の延長 法人税の欠損金額に係る更正の期間制限が7年から9年に延長。

3 欠損金額に係る更正の請求期間の延長 法人税の欠損金額に係る更正の請求期間が1年から9年に延長。

(2)青色申告書を提出した事業年度の欠損金等の繰越控除の制限
 中小法人等※1以外の法人の青色申告書を提出した事業年度の欠損金及び災害による損失金の繰越控除制度における控除限度額について、繰越控除をする事業年度の控除前所得の金額※2の100分の80相当額とされました。
 なお、平成24年4月1日前に次の(1)から(3)の事実が生じた中小法人等※1以外の法人の同日以後最初に開始する事業年度(この大区分(V欠損金の繰越控除制度等の見直し)において「改正事業年度」といいます。)からそれぞれ(1)から(3)に掲げる日の属する事業年度までの各事業年度においては、確定申告書等、修正申告書又は更正請求書に平成24年4月1日前にその事実が生じたことを証する書類の添付がある場合に限り、控除前所得の金額の100分の100が控除限度額とされています。

1 更生手続開始の決定があったこと(改正事業年度開始の日の前日までに当該決定を取り消す決定の確定などの事実が生じた場合を除きます。)・・・当該更生手続開始の決定に係る更生計画認可の決定の日以後7年を経過する日

2 再生手続開始の決定があったこと(改正事業年度開始の日の前日までに当該決定を取り消す決定の確定などの事実が生じた場合を除きます。)・・・当該再生手続開始の決定に係る再生計画認可の決定の日以後7年を経過する日

3 1又は2に準ずる一定の事実・・・当該事実が生じた日以後7年を経過する日

(3)その他
 会社更生等による債務免除等があった場合の欠損金の損金算入制度の適用対象となる欠損金額の範囲の見直しが行われるとともに、この制度の適用により損金算入された金額のうち、青色申告書を提出した事業年度の欠損金又は災害による損失金から成る部分の金額は、上記(1)又は(2)による繰越控除の対象となる欠損金額から切り捨てることとされるなど、改正前の会社更生等による債務免除等があった場合の欠損金の損金算入制度を適用した場合と同様に欠損金の損金算入ができるようにするための改正が行われました。

※1 各事業年度終了の時において次の法人に該当するものをいいます。
イ 普通法人のうち、資本金の額若しくは出資金の額が1億円以下であるもの又は資本若しくは出資を 有しないもの。ただし、次の法人に該当するものを除きます。

(イ)大法人との間に当該大法人による完 全支配関係がある普通法人 ①資本金の額又は出資金の額が5億円以上である法人 ②保険業法に規定する相互会社 ③法第4条の7に規定する受託法人
 (ロ)普通法人との間に完全支配関係がある全ての大法人が有する株式及び出資の全部を当該全ての大法人のうちいずれか一の法人が有するものとみなした場合において当該いずれか一の法人と当該普通法人との間に当該いずれか一の法人による完全支配関係があることとなるときの当該普通法人 (ハ)相互会社等
 (ニ)受託法人

ロ 公益法人等又は協同組合等 ハ人格のない社団等

※2 控除前所得の金額とは以下の金額をいいます。
 イ 青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越控除制度・・・法第57条第1項本文の青色申告書を提出した事業年度の欠損金の損金算入の規定を適用せず、かつ、同法第59条第2項(同項第3号に掲げる場合に該当する場合を除きます。)及び第3項の民事再生等による債務免除等があった場合の欠損金の損金算入の規定、同法第62条の5第5項の残余財産確定事業年度の事業税の損金算入の規定を適用しないものとして計算した場合における所得の金額をいいます。

ロ 災害による損失金の繰越控除制度・・・法第58条第1項本文の災害による損失金の損金算入の規定を適用せず、かつ、同法第59条第2項(同項第3号に掲げる場合に該当する場合を除きます。)及び第3項の民事再生等による債務免除等があった場合の欠損金の損金算入の規定、同法第62条の5第5項の残余財産確定事業年度の事業税の損金算入の規定を適用しないものとして計算した場合における所得の金額をいいます。

●適用時期 ①改正の内容の(1)の本文、1及び2は、平成20年4月1日以後に終了した事業年度において生じた欠損金額について適用されます。②改正の内容の(1)の3は平成23年12月2日以後に法定申告期限が到来する法人税につい て適用されます。③改正の内容の(2)及び(3)は、平成24年4月1日以後に開始する事業年度について適用されます。

4 貸倒引当金の見直し

改正前の貸倒引当金制度

法人が、その有する金銭債権の貸倒れ等による損失の見込額として、損金経理により貸倒引当金勘定に繰り入れた金額のうち、貸倒引当金の繰入限度額に達するまでの金額は損金算入することができます。貸倒引当金の繰入限度額は、個別評価金銭債権※1と一括評価金銭債権※2に区分して計算することとされています。

改正の内容

(1)適用法人及び対象となる金銭債権
 この制度の適用法人が、次の表の①から⑤までに掲げる法人に限定されました。また、⑤の法人にあっては、この制度の対象となる金銭債権が当該法人の区分に応じ、一定の金銭債権※8に限定されました。

改正後の貸倒引当金の適用法人と対象となる金銭債権
適用法人対象となる金銭債権
①中小法人等※5 ②銀行法第2条第1項に規定する銀行 ③保険業法第2条第2項に規定する保険会社 ④②又は③に準ずる一定の法人※6改正前と同様
⑤金融に関する取引に係る金銭債権を有する一定の法人 (①から④の法人を除きます。)※7一定の金銭債権※8に限定

(注)⑤の法人は、貸倒実績率の計算の基礎となる前三年内事業年度における売掛債権等の貸倒損失の額、個別評価分の貸倒引当金の繰入額の損金算入額及び個別評価分の貸倒引当金の戻入額の益金算入額について、対象となる金銭債権に限定して計算することとされました。

この改正による経過措置
 1 次のイからハまでに該当する各事業年度(以下「経過措置事業年度」といいます。)については、改正前の規定により計算した個別貸倒引当金繰入限度額又は一括貸倒引当金繰入限度額にそれぞれの割合を乗じた金額を繰入限度額とする措置が講じられました。
 イ 平成24年4月1日から平成25年3月31日までの間に開始する事業年度・・・4分の3
 ロ 平成25年4月1日から平成26年3月31日までの間に開始する事業年度・・・4分の2
 ハ 平成26年4月1日から平成27年3月31日までの間に開始する事業年度・・・4分の1
 上記(1)の表の①から⑤までに掲げる法人以外の法人にあっては、この経過措置により、平成24年4月1日以後最初に開始する事業年度から直ちに貸倒引当金の繰入額の全額が損金不 算入となることはありません。また、上記1の表の①から④までに掲げる法人にあっては、この経過措置を適用するよりも、改正後の規定を適用する方が繰入限度額が大きくなります。
(注)平成27年4月1日以後最初に開始する事業年度の前事業年度においてこの経過措置の適用を受けて損金の額に算入された貸倒引当金勘定の金額は、当該最初に開始する事業年度の益金の額に算入されます。

他にも経過措置が講じられておりますが、割愛させて頂きます。

(2)公益法人等又は協同組合等の割増繰入限度額の改正
 公益法人等又は協同組合等の平成24年4月1日から平成27年3月31日までの間に開始する各事業年度の一括評価金銭債権の割増繰入限度額が一般の法人の繰入限度額の112%(改正前 116%)相当額とされました 。

(3)その他
 1 前三年内事業年度等に中小法人等又は銀行等に該当しない事業年度がある場合の貸倒実績率
 貸倒実績率の計算の基礎となる個別評価分の貸倒引当金の繰入額の損金算入額及び戻入額の益金算入額について、前三年内事業年度など一定の事業年度において上記(1)の表の①から④までの法人に該当しない場合には、該当するものとした場合の貸倒引当金の繰入額の損金算入額及び戻入額の益金算入額を実際の貸倒引当金の繰入額の損金算入額及び戻入額の益金算入額とみなして貸倒実績率を計算することとされました。
 (注)当期において上記(1)の表の⑤の法人に該当する場合で前三年内事業年度など一定の事業年度にお いて上記(1)の表の①から④までの法人に該当しない場合には、その法人の貸倒引当金の対象となる金銭債権のみについて貸倒引当金の繰入額の損金算入額及び戻入額の益金算入額を用いて貸倒実績率を計算することになります。

2 貸倒実績率の特別な計算方法
 法令第97条第1項の規定により貸倒実績率の特別な計算方法の承認を受けた上記(1)の表の⑤の法人がその承認の基因となった適格分割等に係る適格分割等の日の属する事業年度及びその事業年度の翌事業年度開始の日以後2年以内に終了する事業年度(以下「調整事業年度」 といいます。)において上記(1)の表の①から④までの法人に該当しないこととなった場合又は該当することとなった場合には、その該当しないこととなった日又はその該当することとなった日においてその承認を取り消されたものとみなし、その取り消されたものとみなされた日の属する事業年度以後の各事業年度の所得の金額を計算する場合の貸倒実績率の計算につ いてその取消しの効果が生ずるものとされました。
 (注)上記の承認を取り消されたものとみなされた法人は、その承認の基因となった適格分割等に係る調整事業年度における貸倒実績率の計算について、その該当しないこととなった日又はその該当することとなった日以後2月以内に一定の事項を記載した届出書を提出することにより、再び貸倒実績率の特別な計算方法の承認を受けることができます。

5 寄附金の損金算入限度額の見直し

改正前の寄附金の損金算入限度額

法人が支出する寄附金の額は、次の区分に応じた金額を損金の額に算入することとされています。

区分損金算入額
①国又は地方公共団体に対する寄附金寄附金の額の全額
②財務大臣が指定した寄附金寄附金の額の全額
③一般の寄附金寄附金の額又は損金算入限度額のいずれか少ない金額
(注)公益法人等※1がその収益事業に属する資産のうちからその収益事業以外の事業のために支出した金額(公益社団法人又は公益財団法人にあっては、その収益事業に属する資産のうちからその収益事業以外の事業で自らが行う公益目的事業のために支出した金額と し、認定特定非営利活動法人にあっては、その収益事業に属する資産のうちからその収益事業以外の事業で特定非営利活動に係る事 業に該当するもののために支出した金額とします。)は、その収益事業に係る寄附金とみなして損金算入限度額を計算します。
④特定公益増進法人※2及び認定特定非営利活動法人に対する寄附金(公益法人等※1が支出したものを除きます。以下「特増寄附金」といいます。)寄附金の額又は一般の寄附金とは別枠の特別損金算入限度額のいずれか少ない金額
(注)特増寄附金のうち特別損金算入限度額を超える部分の金額は一般の寄附金の額に含めて損金算入限度額の計算をします。
⑤完全支配関係がある内国法人に対する寄附金
⑥国外関連者に対する寄附金

※1 法別表第二に掲げる非営利型法人である一般社団法人及び一般財団法人並びに認可地縁団体、管理組合法人、団地管理組合法人、法人である政党等、防災街区整備事業組合、特定非営利活動法人(認定特定非営利活動法人を除きます。)及びマンション建替組合を除きます。

※2 公共法人、公益法人等その他特別の法律により設立された法人のうち、公益の増進に著しく寄与するものとして法令第77条各号に掲げられた法人をいいます。

改正の内容

(1)特定公益増進法人等に対する寄附金の特別損金算入限度額
 法人が支出する特定公益増進法人、認定特定非営利活動法人及び仮認定特定非営利活動法人に対する寄附金に係る特別損金算入限度額が拡充されました。

資本等のある法人(改正前、下記の0.375%は0.25%、6.25%は5%
{(資本金等の額 × 当期の月数 /12 × 0.375%) + (所得の金額 × 6.25%)} × 1/2

資本等のない法人(改正前、下記6.25%は5%
(所得の金額 × 6.25%)

(2)一般の寄附金の損金算入限度額
 法人が支出する一般の寄附金に係る損金算入限度額が縮減されました。

資本等のある法人(改正前、下記の1/4は1/2
{(資本金等の額 × 当期の月数 /12 × 0.25%) + (所得の金額 × 2.5%)} × 1/4

資本等のない法人(改正前、下記1.25%は2.5%
(所得の金額 × 1.25%)

資本等のある法人とは、普通法人、協同組合等及び人格のない社団等のうち資本又は出資を有しないもの以外のものをいいます。

資本等のない法人とは、普通法人、協同組合等及び人格のない社団等のうち資本又は出資を有しないもの、非営利型法人に該当する一般社団法人及び一般財団法人並びに認可地縁団体、管理組合法人、団地管理組合法人、法人である政党等、防災街区整備事業組合、特定非営利活動法人(認定特定非営利活動法人を除きます。)及びマン ション建替組合をいいます。

8-1 減価償却制度に関する改正事項

改正事項改正の内容適用時期等様式
(1)エネルギー需給構造改革推進設備等を取得した場合の特別償却◯本制度は廃止。平24.4.1前に取得等をし1年以内に事業供用をした資産については従来どおり適用。
(2)事業基盤強化設備等を取得した場合等の特別償却◯本制度は廃止。平24.4.1前に取得等をした資産については従来どおり適用。
(4)事業革新設備等の特別償却◯本制度は廃止。平24.4.1前に取得等をした資産については従来どおり適用。

8-2 税額の計算に関する改正

改正事項改正の内容適用時期等様式
(1)エネルギー需給構造改革推進設備等を取得した場合の法人税額の特別控除◯本制度は廃止。平24.4.1前に取得等をし1年以内に事業供用をした資産については従来どおり適用。
(2)事業基盤強化設備等を取得した場合等の法人税額の特別控除◯本制度は廃止。平24.4.1前に取得等をした資産については従来どおり適用。
(3)中小企業者等の教育訓練費の総額に係る法人税額の特別控除◯本制度は廃止。平24.4.1前に取得等をした資産については従来どおり適用。

8-3 準備金制度についての改正

改正事項改正の内容適用時期等様式
(2)特別修繕準備金◯対象となる特別の修繕の範囲から、①銑鉄製造用の溶鉱炉及び熱風炉並びにガラス製造用の連続式溶解炉に使用するれんがの過半を取り替えるための修繕、②球形のガスホルダーにつき定期的に行われる検査を受けるための修繕及び③貯油槽につき定期的に行われる検査又は点検を受けるための修繕が除外されました。平24.4.1前に開始した事業年度分の法人税については、従来どおり適用されます。なお、同日以後最初に開始する事業年度開始の日において、対象範囲から除かれた特別の修繕に係る特別修繕準備金の金額を有する場合には、所要の経過措置(4年間(中小企業者は10年間)均等取崩し)が講じられています。

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最終更新 平成24年6月

法人税