平成22年度税制改正 法人税関係(国税庁改正税法資料より)

下記は、国税庁「平成22年度 法人税関係法令の改正の概要」を基に記述しております。
 この「改正の概要」は、次の目次となりますが、本稿では抜粋にて掲載致します。

├1 資本に関係する取引等に関する改正
├2 国際課税に関する改正
├3 減価償却制度に関する改正
├4 税額の計算に関する改正
├5 準備金制度に関する改正
├6 資産譲渡の場合の課税の特例制度に関する改正
├7 その他の改正
└租税特別措置の適用額明細書の提出制度の創設

3 特別償却制度等についての改正事項

改正事項改正の内容適用時期等様式
①エネルギー需給構造改革推進設備等を取得した場合の特別償却◯対象設備の範囲について、石油以外のエネルギー資源の利用に著しく資する機械その他の減価償却資産を化石燃料以外のエネルギー資源の利用に著しく資する機械その他の減価償却資産とする見直し。
◯対象設備について見直しが行われ、地方ガス天然ガス化設備などの設備が除外。
代エネ法一部改正法の施行の日以後に取得等をする推進設備等について適用。

平22.4.1以後に取得等をする推進設備等について適用。
付表1
②中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却◯適用期限が平成24年3月31日まで2年延長。
◯本制度の適用資産から除外されるソフトウエアの見直し。

平22.4.1以後に取得等をする減価償却資産
付表2
③事業基盤強化設備等を取得した場合等の特別償却◯中小企業者が取得した情報基盤強化設備等に係る措置が追加され、その追加された内容は次のとおり
 対象法人・・・製造業等を営む資本金の額等が1億円以下の法人(大規模法人の子会社等を除く)
 対象資産・・・サーバー用のオペレーティングシステムなど
 対象資産の取得価額の合計額が70万円以上
◯特定旅館業を営む大規模法人に係る措置が除外。
平22.4.1以後に取得等をする減価償却資産付表3
④情報基盤強化設備等を取得した場合の特別償却◯適用期限(平成22年3月31日)の到来をもって廃止。
 なお、中小企業者に係る措置については、事業基盤強化設備等を取得した場合等の特別償却(上記③)において中小企業者が取得した場合等の情報基盤強化設備等に係る措置として追加。
平22.4.1前に取得等した資産は従来どおり適用付表5
K高齢者向け優良賃貸住宅の割増償却◯中心市街地優良賃貸住宅に係る措置が適用期限(平成22年3月31日)の到来をもって廃止。平22.4.1前に取得等した住宅は従来どおり適用

4 法人税額の特別控除についての改正事項

改正事項改正の内容適用時期等様式
①試験研究を行った場合の法人税額の特別控除◯試験研究費の増加額に係る税額控除又は平均売上金額の10%相当額を超える試験研究費の額に係る税額控除を選択適用できる措置の適用期限が平成24年3月31日まで2年延長。
②エネルギー需給構造改革推進設備等を取得した場合の法人税額の特別控除◯エネルギー需給構造改革推進設備等を取得した場合の特別償却(3の①)と同様の改正。上記3の①と同じ別表6(10)
③中小企業者等が機械等を取得した場合の法人税額の特別控除◯中小企業者が機械等を取得した場合の特別償却(3の②)と同様の改正。上記3の②と同じ別表6(11)
④事業基盤強化設備等を取得した場合等の法人税額の特別控除◯事業基盤強化設備を取得した場合の特別控除制度について、中小企業者が取得した情報基盤強化設備等に係る措置が追加され、その追加された内容は次のとおり
 対象法人・・・製造業等を営む資本金の額等が1億円以下の法人(大規模法人の子会社等を除く)
 対象資産・・・サーバー用のオペレーティングシステムなど
 対象資産の取得価額の合計額が70万円以上
◯中小企業者等の教育訓練費の総額に係る税額控除について、平成22年度における子ども手当の一部として支給される児童手当に係る拠出金が教育訓練費割合の計算における労務費の額(計算式の分母)に含まれることに。
平22.4.1以後に取得等する設備等に適用




平22.4.1以後に支出する拠出金について適用
別表6(14)
⑤情報基盤強化設備等を取得した場合の法人税額の特別控除◯情報基盤強化設備等を取得した場合の特別償却(3の④)と同様の改正。上記3の④と同じ別表6(21)
⑥法人税の額から控除される特別控除額の特例◯情報基盤強化設備等を取得した場合の法人税額の特別控除制度の廃止(上記⑤)に伴う規定の整備。別表6(24)

5 準備金制度についての改正事項

改正事項改正の内容適用時期等様式
①海外投資等損失準備金◯資源探鉱事業法人及び資源探鉱投資法人の特定株式等に係る準備金の積立割合が90%(改正前100%)に引き下げ。
◯資源開発事業等の対象となる資源の範囲から石炭及び木材が除外。
◯適用期限が平成24年3月31日まで2年延長。
平22.4.1以後に取得をする特定株式等について適用
⑤中小企業等の貸倒引当金の特例◯適格分割、適格現物出資又は適格現物分配により移転する一括評価金銭債権について、期中において貸倒引当金勘定を設けた場合のその貸倒引当金が本特例の対象に追加。平22.10.1以後に行う適格分割等について適用

7 その他の改正

改正事項改正の内容適用時期等様式
①受取配当等の益金不算入◯負債の利子に含まれる生命保険契約及び損害保険契約に基づく一定の利子について、保険業法の規定による生命保険会社及び損害保険会社の締結した契約に基づくものであることが明確化。別表8(1)
②特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入◯制度が廃止されました。平22.4.1前に終了した事業年度分は従前のとおり別表14(1)(削除済)
③保険金等で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入◯共済金について、保険業法の規定による保険会社等が支払う保険金又は一定の共済金であることが明確化。別表13(2)
⑦交際費等の損金不算入◯適用期限が平成24年3月31日まで2年延長。別表15
⑧使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例◯適用期限が平成24年3月31日まで2年延長。
J中小企業者等以外の法人の欠損金の繰戻しによる還付の不適用◯適用期限が平成24年3月31日まで2年延長。
K中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例◯適用期限が平成24年3月31日まで2年延長。別表16(7)

租税特別措置の適用額明細書の提出制度の創設

租税特別措置に関し、適用の実態を把握するための調査及びその結果の国会への報告等の措置を定めることにより、適用の状況の透明化を図るとともに、適宜、適切な見直しを推進し、もって国民が納得できる公平で透明性の高い税制の確立に寄与することを目的として、租特透明化法が平成22年3月31日に公布され、同年4月1日から施行されています。
 この租特透明化法の施行により、租税特別措置の適用額明細書の提出制度が創設されています。

事業年度分の適用額明細書の様式はこちらから

[創設された制度の内容]

法人税申告書を提出する法人で、その法人税申告書に係る事業年度又は連結事業年度において法人税関係特別措置のうち税額又は所得の金額を減少させる規定その他一定の規定の適用を受けようとするものは、適用額明細書をその法人税申告書に添付しなければならないこととされました。

(1)法人税関係特別措置
 法人税関係特別措置とは、租税特別措置のうち措法第3章の規定によるものをいいます。なお、租税特別措置とは、内国税を軽減し、若しくは免除し、若しくは還付する措置又は内国税に係る納税義務、課税標準若しくは税額の計算、申告書の提出期限若しくは徴収につき設けられた内国税に関する法律の特例で、措法(税負担を不当に減少させる行為の防止に関する特例等の規定を除きます。)により規定されたものをいいます。

(2)適用額明細書
 適用額明細書とは、法人税申告書を提出する法人が、その法人税申告書に係る事業年度又は連結事業年度において適用を受ける各法人税関係特別措置の内容、適用額など法人税関係特別措置の適用の状況の透明化を図るために必要な事項を記載した一覧表をいいます。 

(3)適用額明細書を添付しない法人等の法人税関係特別措置の不適用
 適用額明細書を添付せず、又は虚偽の記載をした適用額明細書を添付して法人税申告書を提出した法人については、その法人税申告書に係る事業年度又は連結事業年度において適用を受けようとする法人税関係特別措置の適用はありません(租特透明化法3②)。 ただし、適用額明細書の添付がない法人税申告書又は適用額明細書の記載に虚偽がある法人税申告書の提出があった場合においても、誤りのない適用額明細書の提出があったときは、故意に不添付又は虚偽記載をしたと認められる場合を除いて、その適用額明細書に係る法人税関係特別措置を適用することができます。

適用時期
 平成23年4月1日以後に終了する事業年度又は連結事業年度に係る法人税の申告について適用されます。

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最終更新 平成23年4月

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