手打ちそばの作り方

配合・・・ 計量・・・ 調整・・・ 水回し・捏ね 延ばし・・ 二八そば 十割そば 包丁切り 茹で水洗い
配合
 そば粉100%では、生地のつながりが弱く作業が難しいので、通常は小麦粉を配合します。この小麦粉を、合わせ粉、つなぎ粉などと云います。
 うどんで説明したように、小麦粉のグルテンの助けをかりて、そば生地をつくります。(そば粉は、材料のページで紹介した松屋製粉の「更級」と「挽きぐるみ」および「打粉」を通信販売で入手しました)
 「更科」の特徴は、色白で粘りが少なく、香りは弱いが歯切れ感がよいことです。「挽きぐるみ」はこの逆で、両者一長一短といったところです。好みや目的に応じて選択してください。
 
 1ポイント 打粉(うちこ)は、手粉(てごな)ともいいます。うどん作りでは、小麦粉生地はべたつくので片栗粉(馬鈴薯澱粉)を打粉に使うのが一般的です。
 そば作りでは、粗目の打ち粉専用そば粉を使うのが普通です。そば粉は、粘りが少なくさらさらしているので、打粉としての使い易さは片栗粉より優れていますし、そば湯を嗜む場合は必要です。 
 
 そば粉と小麦粉の配合割合には、決まりはありませんが、公的には包装製品の表示に関する規約で、そば粉30%以上配合したものを”そば”と云うことになっています。
 そば粉は、「挽きぐるみ」の方が粘質物を多く含む関係で生地が繋がりやすいので、最初はこれを主に使います。
 小麦粉は、強力粉または中力粉(普通粉)のどちらでも使えますが、食感から私は中力粉、それもうどん用粉が好きでこれを使います。ここでは、日本製粉の「めん匠」を使います。しかし、一般には強力粉を使うのが普通ですので、初めての方は強力粉から始めて下さい。
 一般に手打ちそばでは、そば粉八割、小麦粉二割の二八(にはち)そばが主流のようなので、これを当面の目標とします。しかし最初は、そば粉五、小麦粉五の同割でスタートすることにしましょう。これでも、うどん作りに較べて、生地が弱いので決して簡単ではありません。
 五割の配合で、そば作りの要領がつかめたところで、そば粉の配合を一割ずつ増して下さい。「二八」に到達して、二八に慣れたら、そば粉90%に、そして最終は究極の水捏ね100%そばに挑戦しましょう。
 
 1ポイント そば製品の品質内容を「〜割そば」と配合率で云うのが一般的です。しかし、使うそば粉自体の品質内容の方が本来もっと重要です。それは、そば粉の品質には大きな幅があるからです。小麦粉の場合は、品質の幅(グレード)を示す灰分含量は0.3〜0.5%程度のものですが、そば粉では0.4〜2.0%程度まであり、どれを選ぶかで味も食感も大きく変わります。また、これに加えて元の玄蕎麦の品質差も影響多大です。
 従って麺としてのそばは、配合率さえ高ければよいということでは決してありません。

 
二八そばと云う表現は、江戸時代からのものですが、この意味には諸説があって、そば粉八割小麦粉二割というのはその内の一説です。従って、そば粉六割を四六そばとは云いません。
 
 実際の量ですが、そば粉、小麦粉合わせて500g程度がそば打ちとしては適量かと思いますが、慣れるまでは結構失敗も多いので、そば粉を無駄にしないためにも、合わせて300gでスタートするとよいでしょう。従って五割そばの場合は、そば粉150gと小麦粉150gになります(これでも、三人で食べるなら適量ですが、二人では多過ぎます)。
 加水量は、45%程度ですが、そば粉の性質、配合割合、温湿度によってかなり変わります。一般に、そば粉の配合が増えるにつれて、また高グレードのそば粉を使う場合には加水量も増やします。従って、最初は様子をみる必要がありますが、同割の場合は取りあえず「挽きぐるみ」の場合で43%、「更級」で45%加水してみましょう。最終の生地の硬さは、最初は軟らかめの方が無難ですが、要領が分かってきたら出来るだけ硬めにして下さい。
 食塩は、そばでは使わないのが普通ですが、小麦粉の配合が多い場合(五割以上)は使った方がいいでしょう。生地が締まり、べたつきを抑えます。使用量は、全量(300g)に対して2%(6g)が限度です。

計量
 計量は、うどんの場合と同様に、確実に行って下さい。そば作りは、うどん作りに較べて適正加水の幅が狭いので、正確な計量が求められます。
 そば作りで、加水混合(水廻し)する場合、初めは加水量が正確に掴めないので、水は多めに計量しておき、一割程度残して加えて様子をみる、と云うのが一般的です。しかし、初めての人には様子もまだ掴めませんし、計量主義のこの講座では、計量した水は全量入れることにします。
 原料粉300g(100%)として、小麦粉150g(50%)、そば粉(挽きぐるみ)150g(50%)と水129g(43%)を正確に計量して下さい。食塩は、ここでは使いません。
 加水混合(水回し)は、2段に分けて行うため、初めから二つに分けておく方がよいでしょう。全部を7:3(90gと39g)に計り分けておきます。
 混合した結果、生地が硬いか軟らかいかの判断は、少し経験を積めばわかりますが、麺棒で延ばしたときに縁がひび割れしないぎりぎりの所ががよい硬さです。軟らかすぎる場合は、次は加水を1〜2%減らしてください。
 計量がしっかりしていれば、適正加水量はすぐに掴めます。

調整

 計量したそば粉及び小麦粉を篩うことの考え方は、うどん作りでの小麦粉の場合と同じですが、そば作りの場合は水回しがムラになるのを避けるために、そば粉と小麦粉を軽く混ぜた後、一緒に篩って事前に均質に混ぜておきます。これは原則として必ず行って下さい。篩がない場合は、ビニール袋に入れて振り混ぜて下さい
 小麦粉を使う関係で、冬期は加水は暖めて使います。生地が冷たいと(25
℃以下)グルテンの働きが悪く、生地の繋がりが悪くなりますうどんと同じように、グルテンをより有効にするためには生地温度が25℃以上が望ましいのです。
 しかし、そばの場合は、上手に打てるようになれば、繋ぎの補助の必要度も減ってくるので、変質を少なくすることを優先して、生地温度を低めに抑えることは可能です。但し、夏期には水道水使うと生地温度27℃以上になり、加水に5℃の冷水を使っても生地温度は24〜25℃程度です。更に、粉も冷蔵してあれば21〜22℃まで下がりますが、20℃以下にするのは難しいようです。

 食塩を使う場合の要領は、うどんの場合と同じです。

水回し(混合)と捏ね
 大型のボウル(捏ね鉢)に、計量して篩った粉を入れて、これに計量調整しておいた水を加えますが、箸で掻き混ぜながら万遍なく水が行き渡るように少しずつ加えます。初めから手指で掻き混ぜると、濡れた手指にそば粉が張り付いて落とすのが苦労です。一応、箸(写真1)で粉に水を馴染ませた後に手を使えば、やたら手指に張り付くことはありません。
 加水は、予め7:3に分けておいた水を使って、2回に分けて行います。最初に全量の7割を、次に残りを全部入れます。
 水を加えたら、両の掌で生地を挟んで(写真2)揉みほぐすようにして、手早く全体が均一な加水状態になるようにします。最初の加水では、水が粉に馴染んで、全体がしっとりした砂粒状になります(十分に時間をかけて、砂粒状になるまで揉み解して下さい)。2回目の加水(残り全量)をして同様に生地を解すように揉むと、一回り大きな粒生地になります。この作業を水廻しといっています。
 次に生地を掴むようにして一つの塊にまとめます(括り)。まとまったら手で捏ねますが、このあたりからはうどん生地の手捏ねと同様で、左手で生地を支えて、右手で生地を折り返して捏ねます。

 1 水を入れる混ぜる  2 手早く水廻し  3 しっかり捏ねる  4 へそ出し成形
                             (写真はすべて二八のそば作りの時のもの)
 

 生地は、うどんに較べれば弾力が少なく捏ねやすいので、全体が滑らかな光沢を帯びるまで、しっかり捏ねて下さい(写真3)。生地を回しながら何度も折り返して捏ねますが、50回〜100回の捏ねが一応の目安です。
 捏ねの仕上げに菊揉みをして、折皺を花模様に中央に集めます(写真右)。菊揉みは、折り返しを小さくして、生地を一回しする間に6、7回捏ねて作ります
 
 普通の手順:水回しー括り(くくり)ー捏ねー菊揉みーへそ出し−地延しー(寝かし)−丸出しー角だしー
  
 最後に、生地を両手に挟んで左右に転がしながら生地内に空気を残さないように、生地の皺側を絞るようにして(指先側、手首側どちらでもよい)、皺側が尖ったバルーン(気球)状になるように成形します(へそだし写真4)。バルーン状に纏めた生地を、打粉を振ったのし板上で、へそを下にして上から手で押さえて円盤状に成形(地延し写真5)します。寝かしを入れる場合はここで入れますが、入れない場合は直ちに麺棒による圧延(丸出しー角だしー)に入ります。
 小麦粉の配合が多く、食塩を使った場合は、地延しの後10〜20分間寝かせる方がよいでしょう。
 

 
1ポイント 小麦粉の配合が少ない場合(ゼロ)でも、一般論として捏ねた生地は硬くなっており、寝かしによって構造が緩むので、延ばす前に少し寝かせれば延ばしやすくなります。
 寝かし時間と緩和の効果の関係ですが、緩和作用は時間と共に逓減します。熟成の目的である生地の緩和は、初めの10分は直線的で緩和量も大きいので、短い時間でも充分有効です。

延ばし
 生地を捏ね終えたら直ちに延ばし作業に入ることも出来ますが、ここで10〜20分程度寝かしを入れて生地が落ち着いたところで延ばす方が、より食感の締まったそばができるようです。寝かしを入れるか入れないかは好みによります。延ばしに入るまでに時間が空くときは、乾燥防止(熟成効果もあり)のため、短時間でもビニール袋に入れておいて下さい。
 圧延手順はうどんの場合と同じですが、うどん生地が弾力的で豪放なのに対して、そば生地は塑性的で繊細ですから手荒な扱いをしないように気を付けます。
 先ず、手で(写真5)軽く丸く延ばし、次に麺棒で円盤状に圧延成形した後(写真6)、軽く手粉を振って(打ち粉して)麺棒に巻き付けたら、最初に角だしを行います。
 角出しは、本延しの前に、生地を四角に成形する工程です。麺棒に巻き変えて、上下、左右に延ばす要領(うどんの延ばし参照)はうどんも同じですが、力の掛け具合は全く異なります。両手のひらで中央部を上から軽く抑えて前方に転がします。
 
角だし終わり
 5 先ず手で丸く地のし  6 麺棒で丸出し  7 角出し終わり斜めに広げる

 引き戻してまた前に転がしますが、この動作を3〜4回行います。うどん生地の場合は、生地の弾力が強いため、角が出難いのですが、そば生地は塑性的なので、角出しは容易です。
 打ち粉は、巻いた生地が張り付かない程度に軽く行ってください。角出しの工程を終えたら、生地をのし板の対角線上に広げます(写真7)。最終の大きさよりも一回り小さい四角形の生地が出来ます。
 小麦粉の配合が少ないほど、巻いた後目が残り、厚みが不均一ですから、この時点で、広げた生地の上で麺棒を転がして厚みと形を整えます。
 生地の上で麺棒を転がすときは、続けて(エンドレス)転がすために、指を軽く握って、爪と掌の間で麺棒を回転させます。
 ここで、すでに目標の厚み(厚みは見分け難いので、当面は広がった面積で判断します)になれば、このまま次の包丁切りに入ります。
 一般には、適宜に打ち粉して本延しに入ります。上下、左右の、麺棒を巻き変えての圧延は角出しと同様ですが、転がしは両手を中央から両端へ位置をずらしなら行います。くどいようですが、ソフトタッチで丁寧に扱います。
 最後の仕上げは、角出しと同様に、広げた生地の上で麺棒を転がして行います。この最後の調整は、中の空気を追い出すつもりで、麺棒をしっかり抑えて転がして下さい。この麺棒の転がし操作で、生地の繋がりが強化され、茹でたそばの見かけと食感が最終的に決ります。
 最終の生地の厚みは1.5mm弱程度が目標ですが、初心の間は広げた生地の面積で見当をつけます。サイズは、300g生地の場合50cm四角を目標にしてください。

  生地量(原料粉量)と厚み(生地サイズ)の表
原料粉 厚み1.5mm(そば) 厚み2.0mm(そば・うどん) 厚み2.5mm(うどん) 厚み3.0mm(うどん)
100g 28.4cm(32cm) 25.0cm(28cm) 22.4cm(25cm) 20.4cm(23cm)
300g 49cm(55cm) 43cm(49cm) 39cm(44cm) 35cm(40cm)
400g 57cm(64cm) 50cm(56cm) 45cm(50cm) 41cm(46cm)
500g 63cm(72cm) 56cm(63cm) 50cm(56cm) 46cm(51cm)
1.0kg 90cm 79cm 71cm 65cm
(数値は四角形の一辺の長さ、カッコ内は円形の場合の直径を示している)

 
1ポイント 生地量と延ばした生地の厚み及び面積の関係式は下記のようになります。
 [生地量=生地面積*厚み*生地見かけ比重] 上の四角例では原料粉300g生地の場合の計算は
 [水が加わった生地量429g=面積cm2*厚み0.15cm*比重1.2] から、四角の一辺は49cmとなります(円形の場合は直径55cmになります)。
 表にない例えば600gの場合は、100gの面積(28.4*28.4)を6倍した値の平方根になります。
 なお、見掛け比重1.2は経験値で状況によって多少変わりますが、一定値として使ってください。

生地の折り畳みと包丁切り
 延ばし終えたら、包丁切りのために生地を折り畳みます。折り畳みの場合は、打ち粉をたっぷり使います。
 先ず半分に折り畳みますが、生地の左側半分に充分に打ち粉し(写真8)、生地の右端を引っ張って左端に合わせます。写真では、作業者が向こう側にいるので、画面の右が作業者の左になります。
 300g生地は小さいので手で持ち上げて引っ張れますが、500g生地で小麦粉配合が少ない場合は大きい上に繋がりも弱いので、手で一部分を引っ張ると生地が切れます。この場合は右端部分を麺棒に乗せて、麺棒で生地全体をを引っ張って来ます(写真8)。(延ばし終えた生地を、のし板上に広げるときに、左から右へ広げ、最後の一巻き分を麺棒に巻いたままにしておき、麺棒ごと持ってくれば簡単に引っ張れます)

8 生地を右から左へ折り重ねる 9 下から上に2回折り重ねる 10 包丁切り

 次に、また半分に折り畳みますが、この時は下端を持って上端に合わせます。打ち粉はこの場合も、生地の上側半分にたっぷり掛けます。
 最後にもう一回、打ち粉して、下端から上端に半分に折り重ねます。これで生地は八枚重ねたことになります(写真9)。 
 小間板をあてがって、右端から包丁で切ります。要領は、うどんの場合と同じです(うどん編参照)。切り幅は、好みによりますが1.4mm〜1.5mmが標準です。よく切れる包丁を使って、垂直に前に押し出すように切ります。
 そば生地は繋がりが弱く、うどんに較べて小間板も扱いが難しいですが、しばらく続ければ扱えるようになります。
 7〜8cm切り進んだら、その都度、包丁の腹で切ったそばを掬って、別の板や箱(生舟)に移します(写真10)。以後、この一掬いを一単位として扱えるように、重ならないようにします。

茹で、水洗い
 
包丁切りしたら、間を置かずに茹でに入りましょう。大きめの鍋にたっぷりの湯を沸かします。このため、生地を延ばし始める前に、鍋を火に掛けておきます。
 湯の量とそばの量の関係ですが、繋ぎの弱いそばほど温度の低下を避けたいので、湯の量2gに対して生そばの量は200g以下に抑えます。火力も関係しますが、そばを投入後30秒以内(遅くとも60秒以内)に再沸騰するようでないといけません。火力が弱くて、再沸騰に時間が掛かるようでしたら、そばの投入量を減らして下さい。茹で時間は2〜3分ですから、家庭では大きな鍋にたっぷりの湯で、一人分(120〜150g)ずつ茹でることをお奨めします(多くても二人分までです)。
 そばが、一ヶ所にかたまらないように、ぱらぱらと全体に広げるように投入します。そして、再沸騰が始まるまで箸などで掻き混ぜてはいけません。水捏ねの十割そば
 沸騰が始まったら、軽く箸でかき混ぜて下さい。茹で時間は残り少ないので、極端な火力調整はせず、吹き上がってきたら、差し水をします。差し水の量は、沸騰が続く範囲で少量入れます。太さにもよりますが、投入してから2〜3分程度が適正茹で時間です。この時間内でまだ茹でたらない(硬い)ようであれば、そばが太すぎると考えてください。
 時間がきたら、茹でそばを網で掬って、予め用意して置いた水を張ったボウルに移します。ボウルの中で、水洗いと冷却を行いますが、両手でボウルの底から茹そばを上に浮かせる感じで行います。そばがまだ暖かい場合は、もう一度、水を張ったボウルにそばを移して、同様の操作をします。
 最後に、温度を調整した水を張ったボウルにそばを移して、適正温度にそばを仕上げます。適正温度には好みもあると思いますが、私のお薦めは夏季20℃です。15℃以下では冷たすぎて、そばの味がわかりません。
 適正温度のそばを、手で摘んで網に取り、水を切って、容器に盛りつけます。(写真は、挽きぐるみ粉を使った水捏ねの十割そばです)
 そばを味わったら、最後にそば湯を楽しみましょう。そば猪口に、そば湯をたっぷり入れて味わうそば湯には、そばの茹で湯とそばつゆの旨みが一体となった美味しさがあります。そばと共に、そばつゆの真価が問われる場面でもあります。(私は、キッコーマンの「本つゆ」をうどんにもそばにも使っています) 

二八そば
 そば粉五割のそばで十分立派なおいしいそばが出来ますが、やはり二八そばが出来ないとそばが打てるとは云えません。是非トライしましょう。
 そば粉と小麦粉と併せて300gで、ここでは二八ですから、そば粉240g、小麦粉60gになります。

 小麦粉の配合が少ないので、そば粉にも粘り気がある方がよく、材料で説明したようにグレードの高いそば粉(御膳粉、更級粉)は、最初は避けた方がよいでしょう。二八まで来ると、小麦粉は繋ぎの補助で、繋ぎの主役はそば粉自体になります。小麦粉の繋ぎに期待し過ぎないようにしましょう。
 加水量ですが、同じ配合でもそば粉の性質によって可成りの(5%以上の)差があるようです。二八の場合は、「挽きぐるみ」を使う場合46%、「更級」の場合48%程度です。一度決まれば、後は同じ加水量でつくれます。

 今回は、そば粉は松屋製粉の「挽きぐるみ」ですから、適正な加水量は46%です(いつも同じではありません)。計量は300gの46%で138g(ml)になります。
 
混合以降は、上記の五割そばと同じです。しかし使う小麦粉の量が少ないと、繋がりがどうしても弱く塑性が強くなるので、麺棒での圧延以降の工程では、より丁寧なソフトタッチを心がけます。
 生地の繋がりの補強
 生地の繋がりを強めるには、そば粉の一部を熱湯で捏ねる、山芋のすり下ろしを使う、海藻の布海苔を使うなど、いろいろな工夫もあります。しかし、挽きぐるみレベルのそば粉であれば、二八そばまでなら特別なことはしなくても何とかできますのでトライして下さい。

 
十割そば
 手打ちそば作りにとって、技術的な究極の目標は、なんといっても100%そば粉での手打ちでしょう。これは、美味しいさとは別の次元の問題です。
 
小麦粉を使わない十割そばは、グレードの高い白いそば粉で作る場合は上記のように繋ぎを補強する必要がありますが、「挽きぐるみ」レベルの粘質物を多く含むそば粉であれば、水で捏ねるだけで作ることが出来ます。
 十割そばも、二八のそば作りに慣れていれば、決して難しくはありません。

 
使うそば粉100%(300g)に水48%(144ml)を加え、手早く水廻しして生地をまとめます。まとめた生地を手で練りますが、生地は繋がりが弱いので二八のときよりも手指に張り付きます。張り付き防止のため、ときおり生地に軽く打ち粉して下さい。
 小麦粉は入っていませんが、しっかり捏ねてください。途中で寝かしを入れる効果は、前述の通りです。生地ができたら延ばしに入ります。後は今まで通りですが、繋がりは弱いので雑に扱うとすぐに切れます。
 延ばし、茹で、水洗等、細心の注意で行えば立派な十割そばが出来上がります。ただし、それが美味しいかと云われれば必ずしもそうではありません。使ったそば粉のグレードの問題もあり、出来たそばの色は小麦粉を入れた物に較べると黒く、食感もモソモソしたものです。


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