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『コドモのコドモ』萩生田宏治監督 甘利はるな、宮崎美子、麻生久美子
お題 バッシング、いやらしいと言う大人がいやらしい
 作品の中身より設定で「チャイルドポルノ」だとか中学生でなく、とうとう小学生にまでエスカレートだとか、ネットを見るとともかくもの凄い批判を浴びている。
 現実にありえない話だとか、ありもしない裸やセックスのシーンがあるということまで、さも見たかのように描写する書き込みまであった。
 これら「けしからん」の脅威だらけだった。
 与謝野晶子の「みだれ髪」の昔から次代にそぐわないとか、破廉恥だとか批判されたものは「けしからん」と叱られてきた(『靖国』というドキュメンタリーもけしからんとか)。
 だが、特にワイセツの基準はあいまいで、裸がいっさい出てこないので、この映画がいやらしいとは明らかに言いにくいはずだ。
 そんなことを言ってる大人がいやらしいのだ。
 映画では、大人達の過剰反応をよそに無事に赤ちゃんを産むことや赤ちゃんの可愛さに子供たちが気づき、教室で出産に立ち会った感想を語るシーンがある。
 担任が進めようとした性教育よりよほど説得力がある。
 そのため優等生的なラストになっているのだが、監督の狙いはそれでよかったのだろう。
 コドモのコドモという話ではなく、中高生を含む未成年である「コドモ」が子供を産むとはどういうことか、さらには大人でもどうなんだろうか、ということがテーマだ。
 それなのに映画を見もせず、叩いた者のいかに多いことか。
 「けしからん」はますます増殖している。その怖さをこの映画によって実感することができた。

 しかし、宮崎美子はここでもお母さんぶりを発揮。『デトロイトメタルシティ』でもそうだったし、テレビ『ごくせん』でも同じような役だったし、日本一「お母さん」の似合うお母さん女優だ。
 

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