医療消費者ネットワーク MECON

より良い医療を選ぶ①

セカンドオピニオンは取ってみるべし

(読売新聞2001.3.11付 患者道指南)

 納得して医療を受けたいと願い、複数の医師に意見を聞く患者が増えている。

 Aさんは大学病院で突然脳腫瘍と診断された。腫瘍は良性だったが、医師が言う通りに「すぐ手術」を受けることにした。

 しかし、MECONの市民ボランティアを務める姉は手術の危険性や後遺症を心配し、本やインターネットで探した別の専門医の意見も聞くように勧めた。

 大学病院からCT(コンピューター断層撮影法)の画像写真を借り出し、Aさんが別の専門医を受診すると、「腫瘍が大きくならない例もあり、経過を見ていてもいい」と言われた。初診の医師にそれを報告すると無愛想に「じゃ、次の検査は半年後」とだけ言った。不信が募る対応だった。

 症状が軽いめまいだけのAさんは、脳外科手術を受けた人の話も聞いて、当面は手術を考えず今の生活を大事にすることにした。

 同じ大学病院で乳がんの検査を受けたBさんは、医師に「腫瘍は80%がた悪性で、すぐ手術が必要」と、言われるままに手術を受けた。

 ところが手術後、「(取った組織を調べた)病理医は良性か悪性か分からないと言っている」と告げられた。毎日悩み、不安も募った。思い余ってMECONに「セカンドオピニオン(別の医師の意見)を取りたい」と相談した。

 その後、Bさんは図書館に通って乳がんに関する本をいろいろ読み、納得したうえで専門医のK医師を受診した。すると「病理標本を借りてきて下さい」と言われ、勇気を出して初診の医師から借り出した。1か月後に結果を聞きに行くと、「がんはない」と。

 Bさんは腫瘍が悪性でなくて安心したようだ。だが、この手術は本当に必要だったのか疑問が残る。

 私たちMECONの調査では、セカンドオピニオンを求める患者にカルテを貸し出す病院は15%に過ぎないが、エックス線写真や検査データを貸し出す病院は85%に及ぶ。後悔しないためには、治療を受ける前に、自分の診療データを借りて主治医以外の別の専門医の意見を聞き、納得できる治療法を選ぶことが大切である。

        (医療消費者ネットワークMECON代表世話人 清水とよ子)

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