matsumo,matsumo2,matsumoto,matumoto,LPレコード,トスカニーニ
English Japanese

前ページ クラシック音楽の紹介目次 mp3ファイル目次 Home(coocan) Home(Geocities) 次ページ

LPレコード等(09)

初回:2009.12.27

 現在でも,テレビにてコンサートの実況放送や録画放送が行われていますが,米国では,テレビ放送創世期である1948年から1952年まで10回に渡り,「トスカニーニ指揮NBC交響楽団」によるスタジオあるいはカーネギーホールでのコンサートの実況が放映され(勿論,同時に中波ラジオでも放送されました),また,その録画フィルムの再放送も行われたようです。当時の米国では,10インチテレビが375ドルと高価でしたが,1948. 4. 3のコンサート実況放送のニューヨーク市の視聴率は何と34%だったそうです。一方,ラジオでの「トスカニーニ指揮NBC交響楽団」によるコンサートの実況放送の視聴率は平均10%程度,すなわち,米国では毎回700万人程の人が聴いていたことになるそうです。また,このコンサートのテレビ放送は,当初は1時間番組,後に,1時間半番組になったそうです。

 この録画フィルム(当時のことですから,ビデオテープではなく,16ミリフィルムです)に関しては,長い間忘れられていましたが,1980年代になり,NBCの倉庫から探し出され,そして,映像と音(光学録音式によるサウンドトラック)の修復後,ビデオ化されました。私がこの録画の存在を知ったのは1986年か1987年で,まずは,NHK-TVでその一部が放映されました。その後,限定盤のレーザーディスク(LD)が発売されましたが,何と10枚組で12万円もしました! 当時はLD創世期でしたが,限定盤で,今後はもう入手できないのだと信じて,12万円を払って入手しました。しかしながら,勿論,LDではその後,1枚5000円程で再発売され,現在では,DVDでも安価で入手可能です。

 なお,今回は,LDを再生し,その音部分のみをWAVE Recorderにて録音したものの音は私の趣味ではなかったので,色々といじって,私が聴きやすいと思う音にしてみました。そのプロセスは以下の通りです。

(a)LDより,WAVE Recorder「Roland:EDIROL R-09」の「WAV 16bit/44.1KHz」にて録音
(b)パソコン「東芝:dynabook Satelite K21」中の「Sound it! 3.0 LE」にて編集(アナウンサーの声の部分の削除等)
(c)「Sound it! 3.0 LE」の「グラフックイコライザー」で以下の周波数部分強調
 63Hz:+1.5,99Hz:+3,158Hz:+1.5,16KHz:+3
(d)ホールの響きがほとんど入っていないので,「Sound it! 3.0 LE」の「リザーブ」の「small-H」(小ホール)で雰囲気を演出

 これを行うことにより,音が瑞々しい感じになったと思います。


第1回 トスカニーニTVコンサート
(1)ワーグナー:歌劇「ローエングリーン」第3幕前奏曲
(2)ワーグナー:歌劇「タンホイザー」序曲とバッカナール
(3)ワーグナー:楽劇「ジークフリート」より「森のささやき」
(4)ワーグナー:楽劇「神々の黄昏」より「夜明けとジークフリートのラインへの旅」
(5)ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」より「ワルキューレの騎行」
[アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団]
録音:1948年,Live
(SONY OOLS2011,A面)

 「第1回 トスカニーニTVコンサート」は上記のような「ワーグナー管弦楽曲集」で行われました。これは現代の交響曲主体の大曲を謹んで聴くと言うのとは異なり,当時の短い色々な曲を沢山聴いて音楽を楽しむと言う風潮を反映していると共に,トスカニーニは歌劇場の人でったと言うことを象徴しているように思います。

<mp3ファイル>
「OneDrive」中の「sound401」中の以下のファイル
 ワーグナー管弦楽曲集:Toscanini_TV_Concert_19480320_effect_A.mp3 (47.2MB)


 なお,上記の音をいじくった過程において,(a)での音は「Wagner_Lohengrin_overture_Toscanini_1948.mp3」(3.32MB)で,これも上記にupしております。これと比較すると,(d)の音,すなわち,最終的な音は随分,異なっていると思います。NBC交響楽団は名人揃いで,使っていた楽器もよいものであった筈ですので,現在,残っている録音より,遥かに柔らかく美しいものではなかったかと思っています。
第 2回 トスカニーニTVコンサート
ベートーベン:交響曲第9番
[アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団,アン・マックナイト(S),ジェーン・ホブソン(A),アーウィン・ディロン(T),ノーマン・スコット(Bs),ロバート・ショウ指揮カレージェート合唱団]
録音:1948年,Live
(SONY OOLS2012,A面・B面)

 「トスカニーニ指揮NBC交響楽団」によるコンサートは,そのほとんどがラジオ放送のために行われましたが,テレビ放送のために行われたものを含め,全て無料で,応募・抽選により,当初は放送局のスタジオにて,後にカーネギーホールにて聴くことができました。このため,何回応募しても,聴きに行くことができない人もいたそうです。ここらへんは,現在のNHKと似ていますね。
 TVで映像を観ていると,演奏が終わるとすぐに,トスカニーニは舞台から引っ込み,合唱指揮者のロバート・ショウを連れて出て来ます。そして,聴衆にこたえ,また,ショウを連れて引っ込み,また,ショウを連れて出てきます。トスカニーニは若いショウに余程期待していたのでしょうね。なお,その間,独唱者達は舞台に残っています。また,途中より,聴衆によるスタンディング・オペレーションが始まります。
 なお,合唱団は最初から舞台に上がっており,独唱達は第2楽章が終わってから入ってきました。

<mp3ファイル>
「OneDrive」中の「sound402」中の以下のファイル
 第1・第2楽章:Toscanini_TV_Concert_19480403_effect_A.mp3 (24.0MB)
 第3・第4楽章:Toscanini_TV_Concert_19480403_effect_B.mp3 ([35.2MB)

 また,第4楽章の歌・合唱部分のドイツ語歌詞の和訳に関しては,インターネット上の百科事典「Wikipeidia」をご覧下さい。
第 3回 トスカニーニTVコンサート
(1)ブラームス:バイオリンとチェロのための二重協奏曲イ短調
(2)ブラームス:ワルツ集「愛の歌」
(3)ブラームス:ハンガリー舞曲第1番
[アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団.,ミッシャ・ミシャコフ(vn),フランク・ミラー(vc),アルトゥール・バルサム(pf),ジョセフ・カーン(pf),ワルター・プレソンと合唱団]
録音:1948年,Live
(SONY OOLS2013,A面)

 トスカニーニ指揮のTVコンサートですが,当時のテレビカメラは感度が低かったため,強烈なライトが必要で,スタジオの気温も上昇し,40度近くはあったそうです。このため,トスカニーニは汗,びっしょりの状態で指揮をしたそうで,汗が目に入らないように,眉毛の上にワセリンを塗り,汗が左右に流れるようにしたそうです。ですから,TVで観ていると,トスカニーニが汗をぬぐう場面が結構,出てきます。現代では考えられないような過酷な条件でのコンサートだったようです。

<mp3ファイル>
「OneDrive」中の「sound409」中の以下のファイル
 二重協奏曲・愛の歌・ハンガリー舞曲:Toscanini_TV_Concert_19481113_effect_A.mp3 (47.5MB)


第 4回 トスカニーニTVコンサート
(1)モーツアルト:交響曲第40番
(2)ドボルザーク:交響的変奏曲
(3)ワーグナー:歌劇「タンホイザー」序曲
[アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団]
録音:1948年,Live
(SONY OOLS2014,A面)

 LDやDVD等のコンサートの実況録画等を観ると,オーケストラの楽器配置がよくわかることがあります。トスカニーニ指揮NBCso.による放送コンサートのLDを観てみると,その並び方は,所謂,旧配置でした。すなわち,第1バイオリン:左最前列,第2バイオリン:右最前列,ヴィオラ:第2バイオリンのすぐ後,チェロ:第1バイオリンのすぐ後,コントラバス:左最後列 です。また,ハープは最も右でした。すなわち,現在のオーケストラですと右側が低音部なのですが,NBCso.では左側が低音部だったと言う訳で,コンサートホールで聴くと,現在と随分,音のバランスが異なっていたのではと思います。

<mp3ファイル>
「OneDrive」中の「sound403」中の以下のファイル
 交響曲第40番:Toscanini_TV_Concert_19481204_effect_A01.mp3 (19.7MB)
 交響的変奏曲・タンホイザー序曲:Toscanini_TV_Concert_19481204_effect_A02.mp3 (31.9MB)

第 5回 トスカニーニTVコンサート
第 6回 トスカニーニTVコンサート
ベルディ:歌劇「アイーダ」
[アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団,Aida: Nerva Nelli(S), Amneris: Eva Gustavson(MS), Radames: Richard Tucker(T), Amonasro: Giuseppe Valdengo(Br), Ramfis: Norman Scott(Bs), King of Egypt: Dennis Harbour(Bs), Priestess: Teresa Stich-Randall(S), Robert Shaw cho.]
録音:1949年,Live
(SONY OOLS2015/16,A面・B面・C面・D面)

 バブル華やかなりし頃は,劇場では無い場所にて,巨大な舞台でのオペラの公演が行われていました。この中で覚えているのは,代々木の国立競技場・体育館での”ベルディ:歌劇「アイーダ」”の公演で,と言っても私はテレビの紹介番組を観ただけですが,あの「凱旋の場」にて,日本人アルバイトや本物の象により,エジプト軍の大行列が再現されていました。
 この「ベルディ:アイーダ」はスエズ運河の開通を祝って,エジプト政府より依頼されたベルディが作曲したものだそうですが,上述のごとく,華やかな場面もありますが,主人公達は死んでしまうことが暗示されており,一応,悲劇と考えられますので,祝典として演奏するのはどうかなあと思います。しかしながら,結局,作曲が間に合わなくて,開通から1年たってからの初演となったそうです。また,この曲は,指揮者トスカニーニが初めて指揮をしたことでも有名です。
 トスカニーニTVコンサートでは,第5回と第6回の2回に分けて,演奏会形式でこの曲が演奏されました。
 なお,有名な「凱旋の場」は,第2幕第2場です。第5回目はここで終わりですのでものすごい拍手となります。また,テレビ画面を見ていると,コンサートが終わると,やはり,トスカニーニは歌手達をたてているのがよくわかります。ただし,舞台に引っ込む時は,女性歌手が先頭ではなく,いつもトスカニーニが先頭で,こういうところは,やはり,トスカニーニのためのコンサートであったことを如実に示していると思います。
 また,この「アイーダ」の粗筋はインターネット上の百科事典「ウイキペディア」に,また,歌詞の伊和対訳は「オペラ対訳プロジェクト」をお読み下さい。

<mp3ファイル>
「OneDrive」中の「sound406」中の以下のファイル
 第1幕第1場・第2場:Toscanini_TV_Concert_19490326_effect_A.mp3 (34.6MB)
 第2幕第1場・第2場:Toscanini_TV_Concert_19490326_effect_B.mp3 (38.0MB)
 第3幕Toscanini_TV_Concert_19490326_effect_C.mp3 (27.3MB)
 第4幕第1場・第2場:Toscanini_TV_Concert_19490326_effect_D.mp3 (29.4MB)


第 7回 トスカニーニTVコンサート
(1)ウェーバー:歌劇「オイリアンテ」序曲
(2)ブラームス:交響曲第1番
[アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団]
録音:1951年,Live
(SONY OOLS2017,A面)

 トスカニーニは典型的なイタリア人らしく「女性大好き」だったそうで,結婚はしていましたが,浮気は数知れずのようだったそうです。その中で,最も有名なのは,メトロポリタン歌劇場の指揮者時代の,ソプラノ歌手「ジェラルディーン・ファーラー」との不倫関係だと思います。ファーラーはメトロポリタン歌劇場のプリマドンナで,女性ファンも非常に多く,女性ファン達による親衛隊まであったそうです。当初,2人は反目しあいましたが,その後,恋愛関係になり,それが数年間続きましたが,彼女が結婚を迫ったため,トスカニーニはイタリアに逃げ帰ってしまい,終わりとなりました。

<mp3ファイル>
「OneDrive」中の「sound407」中の以下のファイル
 オイリアンテ序曲・交響曲第1番:Toscanini_TV_Concert_19511103_effect.mp3 (47.4MB)

第 8回 トスカニーニTVコンサート
(1)ワーグナー:歌劇「ローエングリーン」第1幕への前奏曲
(2)ワーグナー:楽劇「ジークフリート」より「森のささやき」
(3)ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」より「前奏曲と愛の死」
(4)ワーグナー:楽劇「神々の黄昏」より「ジークフリートの死と葬送行進曲」
(5)ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」より「ワルキューレの騎行」
[アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団]
録音:1951年,Live
(SONY OOLS2018,A面)

 トスカニーニにとって,ベルディ,プッチーニ,ブラームス,ワーグナー,ドビュッシー及びラヴェル等の作曲家は,ほぼ同時代人と言うわけで,トスカニーニは彼らの曲を含めて,数多くの世界初演あるいはイタリア初演を行ったそうです。しかしながら,その大部分は,現在では演奏されない曲となっていますが,今ではクラシック音楽とされていた曲は,当時は現代音楽でした。それらの曲の1つにワーグナーの楽劇があり,トスカニーニはイタリア初演,あるいは,イタリア再演を行ったそうで,ワーグナーの曲は,バリバリの現代音楽だった訳ですね。
 と言うわけで,トスカニーニはワーグナーの曲は得意としており,イタリアや米国の歌劇場で指揮したほか,バイロイト祝祭歌劇場やウィーン王立歌劇場等でも指揮し,録音でも楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」全曲のほか,楽劇「ワルキューレ」より「第1幕第3場」等が残っております。

<mp3ファイル>
「OneDrive」中の「sound404」中の以下のファイル
 ワーグナー管弦楽曲集:Toscanini_TV_Concert_19511229_effect_A.mp3 (46.5MB)

第 9回 トスカニーニTVコンサート
(1)フランク:交響詩「贖罪」
(2)シベリウス:交響詩「伝説」
(3)ドビュッシー:「夜想曲」より「雲,祭」
(4)ロッシーニ:歌劇「ウィリアム・テル」序曲
[アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団]
録音:1952年,Live
(SONY OOLS2019,A面)

 トスカニーニは,イタリア人だったにもかかわらず,フランス人・ドビュッシーの曲を得意としていたそうで,歌劇「ペレアスとメリザンド」のイタリア初演まで行っています。ドビュッシーの曲を生涯,何回指揮したかは不明ですが, 1925〜1954年までの米国におけるコンサートでの演奏回数は,交響詩「海」:53回,交響詩「映像」より「イベリア」:31回,牧神の午後への前奏曲:23回,「夜想曲」より「雲・祭」:13回とされております(なお,トスカニーニが得意とした「ベートーベン:交響曲第3番」でさえ,52回です)。勿論,これ以外に欧州でも演奏した訳ですので,実際はもっと多いと思います。

<mp3ファイル>
「OneDrive」中の「sound408」中の以下のファイル
 贖罪・伝説・夜想曲・ウィリアムテル序曲:Toscanini_TV_concert_19520315_effect.mp3 (49.2MB)


第10回 トスカニーニTVコンサート
(1)ベートーベン:交響曲第5番
(2)レスピーギ:交響詩「ローマの松」
[アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団]
録音:1952年,Live
(SONY OOLS2020,A面)

 レスピーギ:交響詩「ローマの松」は1924年にベルナルディーノ・モリナーリの指揮により初演されましたが,前作の交響詩「ローマの噴水」の時とは異なり,成功だったそうです。トスカニーニはこの「ローマの松」を,1926年のニューヨークフィルとの第1回目のコンサートを含めて,米国のコンサートで計20回指揮したそうです。なお,「ベートーベン:交響曲第5番」を指揮したのは,米国では計21回だそうですので,ほぼ同じ回数です。

<mp3ファイル>
「OneDrive」中の「sound405」中の以下のファイル
 第5番・ローマの松:Toscanini_TV_Concert_19520322_effect_A.mp3 (45.7MB)



前ページ クラシック音楽の紹介目次 mp3ファイル目次 Home(coocan) Home(Geocities) 次ページ