第2回(3/27・日)【第1章 地形】

2)地形の変化と侵食平野

a)地形の成因

b)地形の輪廻

c)構造平野

 

【Mission&Point】

まず最初に確認。今から45分の授業を受ける奴。基本的にはこのMission&Pointを読んで、指示されたことをやればいいだけだからな。45分後には自分がどう進歩してるか楽しみだな!

それじゃミッションを言うぞ!

今から25分後までに今日の授業内容をすべて読み切れ!もちろん理解するんだぞ。

25分経てば自動的にページが移動するから、途中までしか読んでなくてもアウトだ!

通常のリアルタイム授業じゃないから、残念なことに質問の受け付けなどはできない。

それとな、地理は暗記科目じゃないから、常に「どうしてこうなるの?」「だから何?」って突っ込んでって、それを納得のいくように解決していくんだぞ。

今日の授業では、「なんでそういう地形が出来るのか?」ということを中心に見ていくから、図を参考に頑張って理解していってな。覚えることもあるが、図などで理解を深めれば自然と大事なことも覚えてくるからな。それと今日は地図帳とかはいらん。出てくる地名の数は少ない分、ちゃんとチェックしとくんだぞ。

さあ、それじゃ時間もあまりないから、ダッシュで読み切っていってな!

 

a)地形の成因

地球上にはいろんな地形があります。

急な山がたくさん並んでるところ、山もなくまっすぐな平地になっているところなどなど・・・

そのような地形が出来るのには原因が必ずあります。

必ずなんかの作用が起こって、地形が出来るのです。

その作用には基本的には「内的営力(内作用)」と「外的営力(外作用)」があります。

 まず、地形が出来るときに起こるのが「内的営力(内作用)」。

内的営力には主に、地殻運動火山活動といったものがあります。

この2つの共通点は何でしょう?

そう、どちらも「地球内部からはたらく」ものですね。

内的営力とはまさに、地球内部からはたらく力のことなのです。

           ぞうざん      ぞうりく

地殻運動には「造山運動」や「造陸運動」があります。

造山運動に関しては、下の図を見てみてください。

img23.png

プレートがぶつかって、こんなふうに盛り上がります。

すると見て分かる通り、山が出来ますね。

だから、山をつくる運動ということで「造山運動」なのです。

この造山運動は狭い範囲で起こりますが、造陸運動は広い範囲で起こります。

広い範囲で盛り上がるということは、山が出来るというより、むしろ1つの大きな陸が出来るということです。

こんなふうに、広い地域で、長い時間をかけておだやかに盛り上がる運動が、造陸運動です。

このような造山運動や造陸運動はまとめて「地殻運動」ともいいます。(または地殻変動)

そして、もう1つの火山活動というのは、造山運動によって山がつくられた後に起こります。

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イメージとしてはこんな感じです(細かいメカニズムは省略)。

火山活動が起こると、同時に地震も発生します。

日本では現在も火山活動が行われている山(=活火山)が108もありますから、

なぜ地震が多く発生するのかはこれで納得できますね。

さて、こういった内的営力(内作用)によって凸凹(でこぼこ)な地形が出来た後に起こるのが、そう、「外的営力(外作用)」です。

下の図を見てみよう。

img26.png

内的営力(内作用)によって凸凹した地形が出来ます。

ところがその後、その凸凹をきれいにまっすぐにしようとする作用が起こります。これが外的営力(外作用)。

高くなったり低くなったりしている状態のことを「起伏」と言い、この言葉を使うと、

内的営力によって出来た地形は起伏が激しく、外的営力によって出来た地形は起伏が小さいと言えます。

つまり外的営力(外作用)は地表の起伏を小さくする作用のことなのです。

では、どのようにこれが起こるのかというと、外的営力(外作用)には「風化」「侵食」「堆積」などがあり、これによって起こります。

この3つの外作用の共通点は、どれも「地表の外側からはたらく」ということです。では1つ1つ見ていきましょう。

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日光や風雨によって、地表の岩石が壊されていくのが「風化作用」です。

岩石が壊されることで、地表の凸凹が少しずつ減っていくことが分かりますね。

次に、侵食作用とは、広い意味で言えば他の風化と堆積も含みますが、

単純に、風や水や氷河によって地表が削れて、平坦化する作用のことです。

風が吹けばボロボロと地表が削れるし、

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山の中に川が流れれば、土や泥が流れていって地表は平らになるし、

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凸凹なところに雪が降れば、凸凹がまっすぐになります。

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そして最後に堆積作用。

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侵食作用によって削られたりして運ばれた岩石は、このように積み重なっていきます。

このような作用が起こることで、地表の起伏が小さくなっていくのです。

以上のことをまとめるとこのようになります。

img32.png

 

       りんね

b)地形の輪廻(侵食輪廻)

アメリカの地理学者デービスが、「地形の輪廻」という考え方を提唱しました。

これはどんな考え方なのか、a)の単元に出てきた知識も活かしながら、考えていきましょう。

まず輪廻というのは、一定の現象が繰り返し循環していくことを言います。

地形にも、生物の成長のように、大きくなってだんだん衰えていって元に戻る、というような循環がある、とデービスは主張しました。

基本的には

原地形 → 幼年期 → 壮年期 → 老年期 → 準平原

という5段階あります。では、1つ1つ見ていきましょう!

[1]原地形

まず最初、元々は海底だったものが、隆起します。

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上に書いてある「侵食基準面」は、侵食がそれ以上進まない面という意味です。

侵食は、その地形の中を水が流れたりするから、岩石・土砂が削れたりして起こるものです。

が、この地形がすべて水没したらどうでしょう?

そしたら、全部水につかっているわけですから、川を水が流れるということもなくなります。

だから、侵食がそれ以上進まない面=侵食基準面は、一般的には「海面」です。

さて、侵食基準面を超えて海底が隆起します(造陸運動によるものと考えてよい)。(⇒この隆起した状態が「原地形」)

すると、当然元々海底は凸凹していたでしょうから、

隆起した地形を見てみると、へこんでいる凹の部分に水がたまっているわけです。

そして水が流れ始め、侵食が次第に始まっていきます。

[2]幼年期

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水が流れ(流水)、侵食が行われます。すると凹の部分はどんどんへこんできて、深くて小さい谷が出来ます。

平坦なところはまだ若干残っています。

                                   ぶいじこく

この谷を横から見るとV字型に見えることから、この谷を「V字谷」と呼びます。

そしてこのような深い谷が出来ると、斜面の傾斜も急になってきます。

これがもっと進み、次の壮年期に至ります。

[3]壮年期

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侵食がさらに進むと、谷の形はより深いV字谷となります。

すると谷のまわりは山みたいになってきます。

                   おね

この場合は山とは呼ばずに、「尾根」と呼びます。

壮年期になると尾根が狭くて鋭くなってきます。傾斜も壮年期が一番急です。

そしてもっともっともっと侵食が進みます。すると次の老年期に至ります。どうなるか予想つきますか?

[4]老年期

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壮年期の後、さらに侵食が進むと、今まで狭かった谷が広くなっていきます。

広がって広がって広がって・・・いった結果、斜面の傾斜が逆にゆるやかになっていくのです。

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イメージとしてはこんな感じです!これで納得でしょうか。

人間で言えば、「壮年」というと働き盛りの年頃という感じですが、「老年」になるとだんだんと衰えていく感じがしますよね。

地形も同じように変化していきます。

そして傾斜がゆるやかになったため、老年期の場合は尾根が丘陵のように丸まっています。

[5]準平原

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老年期を過ぎると、傾斜はもっともっとゆるやかになり、最終的には傾斜のほとんどない広い平野になります。

元に戻ってきた感じですね。この状態を「準平原」と呼んでいます。(原地形とは区別しておこう)

そして地形の高さも侵食基準面にほぼ近づきます。

こうなると、「原地形とまったく同じではないか?」と思う方もいるでしょう。

しかし、違います。

準平原というのは、今まで繰り返してきた侵食の最終的な状態です。侵食してきた跡なのです。

さてここで注目したいのが、「残丘」です。

ほとんどの部分が侵食され続けてきましたが、最後まで侵食されずに終わったのがこの「残丘」という部分です。

これだけ長い間侵食が行われてきても削れない、侵食されないということは、残丘は相当硬いのではないかと思うでしょう。

そうなんです。残丘の正体は硬い岩石層です。

 以上、地形の輪廻(侵食輪廻)の様子を見てきました。

 

c)構造平野

b)の単元で、侵食の最終段階の形が「準平原」であることは分かったと思います。

この準平原は侵食平野の1つと言われていて、この侵食平野にはもう1つ「構造平野」というものがあります。

それについてこの単元で学びます。

さて、まずは下の図を見てみよう。

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これは船でもなんでもありません(笑)。

2種類の層が積み重なっていると考えてください。

茶色い層が「硬い層」、おうど色の層が「軟らかい層」です。

この2種類の層が交互に積み重なっていて、右の部分は少し斜めになっているのが分かります。

この右側の部分を拡大してみましょう。上の図のようになる前の状態です。

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このようになっています。

ここに水が流れ込んだりして侵食が起こるとします。

すると、硬い層と軟らかい層のどちらがたくさん削れるでしょう?

当然、軟らかいほうがたくさん削れますね。硬いほうはなかなか削れない、ということになりますね。

したがって、軟らかいおうど色の層が削れていくので、このようになります。

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軟らかい層が削れて、上の図のようになりました!これが、構造平野に見られる「ケスタ地形」です。

削れたV字のようになっている部分をよく注目してください。

img42.png

削れてしまった軟らかい層に面している斜面(崖のような斜面)は急で、

削れていない硬い層に面している斜面は緩(ゆる)くなっていることが分かります。

「だから何?」

と突っ込んだ人は、偉い!興味を持っている証拠ですね(笑)。

坂が急なのか緩いのかという違いは大きく、この場合、

                    かん

急斜面果樹園に利用され、緩斜面耕地に適したところとなります。

ケスタ地形のある代表的な場所として「パリ盆地」が挙げられますが、

パリ盆地の場合、急斜面ではブドウ、緩斜面では小麦を栽培しています。

まさか地形が産業にまで関係あるとは思ってもいなかったでしょう。

「なんでブドウ?小麦?」

と突っ込んだ人は鋭い!良いところに目がいっていますね。

理由は簡単で、まず、ブドウのような果樹は日光が当たらないと育たないから、日光がよくあたる急斜面で栽培しているのです。

一方、小麦というのはどこでも生産出来ますが、上の図で青い緩斜面の部分には、侵食のときに土砂や水が流れ込んだのです。そのため、緩斜面で育てると肥沃な栄養分を得ることが出来るから、そこで小麦を育てることにしたのです。

さて、以上がケスタ地形の話です。

残ったメサ、ビュートに関してはそんなに複雑ではありません。

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ケスタ地形は地層が曲がっている、斜めになっているところで出来るものですが、

地層が水平の場合は、テーブル状の形になります。これが「メサ」です。

メサがさらに侵食を受けると、もっともっと小さくなっていって、

img44.png

このような小さな「ビュート」が形成されます。

メサもビュートも、侵食を受けながらも残り続けてきた地層が孤立したものなんだ、ということが分かったことでしょう。

ここまでやってきた侵食平野についてまとめるとこんな感じです。

img45.png


今日の範囲は以上です。お疲れ様でした!

時間があれば下の課題をやってもらいます。

20分までに読み終わった人への課題

提出後すぐにはチェックされないですが、必ず採点します。


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