丸山ワクチンとは

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丸山ワクチンとは
丸山ワクチンの長期使用率表
丸山ワクチンが効かないと言われる訳
丸山ワクチン濃縮液
菅直人氏の内閣総理大臣就任を祝して


丸山ワクチンとは

 日本医科大名誉教授だった故丸山千里博士が、 1950年頃に皮膚結核のためのワクチンを開発し、 それが皮膚結核はもとより、 肺結核、ハンセン病(ライ病)にも非常にすぐれた効果を発揮しました。 ハンセン病患者の治療を行っているときに、 丸山博士はハンセン病患者や結核患者にがん患者が極端に少ないことに気付き、 結核菌、ライ菌(結核菌と同族)の抗体が、 がんを追放する力を持っているのではないかと推論しました。
 人のがんとは性質の異なる動物のがんを使った実験では、 よい結果は出なかったものの、1965年に初めて、内科や外科の医師の協力を得て、 余命2、3カ月と診断された末期がん患者にワクチンを週2回注射したところ、 患者は回復し、9カ月後には腫瘤はほとんど消えてしまったのです。
 丸山ワクチンは、人型の結核菌体より抽出された物質で、 アラビノマンナンを主成分とする多糖体と 核酸および微量の窒素化合物で構成されている水溶性の物質です。 結核菌は毒性が強いのですが、 丸山ワクチンは、主として蛋白質系統の有害な成分が取り除かれているため、 副作用が全くありません。
 丸山ワクチンには、直接がん細胞を殺す作用はありません。 丸山ワクチンは「非特異的免疫療法」と呼ばれるがん免疫療法の一つで、 体のどの部位に発生したがんにも対抗できる治療法であり、 局所療法に対して全身療法と呼ぶことができます。
 がんは、実質であるがん細胞と、 それを取り巻く間質(結合組織・コラーゲン)という支持組織から成り立っています。 そこへワクチンを注射すると、間質にリンパ球がたくさん現れ、 また結合組織が非常に増殖して、がん細胞を取り囲むようになります。 そして、囲まれたがん細胞が萎縮、あるいは崩壊していくのです。 また、適度な量のワクチンを投与することにより、 宿主の中でインターフェロンが産出され、マクロファージ(大食細胞)が活性化され、 それによりがん細胞の増殖が阻止されるということも明らかになっています。
 皮膚科学の権威、故土肥章司博士が、著書『皮膚及性病学』の中で、 「丸山結核菌ワクチン」と命名したことから、 簡略化されていつしか「丸山ワクチン」と呼ばれるようになりました。 専門的には 「SSM(Specific Substance Maruyama)」という名称が用いられています。

丸山ワクチンの4大特徴
1. 副作用がない 2. 延命効果が高い 3. 自覚症状が取れる  4. がん腫が縮小・消失する

丸山ワクチンを使用したがん治療の症例が紹介されている
「丸山ワクチン単独投与による治療の症例」 へのリンク
ネット図書館 「Internet Archive」に保管されている
「読売新聞平成10年4月12日朝刊」の 記事へのリンク



丸山ワクチンの長期使用率表

 丸山ワクチンは、どんながんでも100%治る魔法の薬ではありません。 丸山ワクチンを使用している患者さんの がんの種類別長期使用率の表を下記に掲載します。 丸山ワクチンを使う人の大半が、 丸山ワクチンに最後の望みを託す進行性末期がんの患者さんであることも 考慮に入れて、参考にして下さい。

がんの種類  これまで丸
 山ワクチン
 を使った患
 者の総数
 丸山ワクチ
 ンを使用中
 の患者で3
 年以上5年
 未満使用の
 方
 丸山ワクチ
 ンを使用中
 の患者で5
 年以上使用
 の方
 3年以上の
 使用率
 
胃がん56,028 1,8872,5708%  
肺がん28,425 5805494%  
腸がん23,191 9081,2139%  
肝臓がん13,693 2862104%  
乳がん11,547 1,0561,61023%  
膵臓がん9,826 1101252%  
子宮がん7,481 52884918%  
胆道がん6,219 79793%  
卵巣がん5,020 26730011%  
食道がん4,669 1191275%  
咽喉頭がん2,599 17125016%  
膀胱がん2,401 16125117%  
腎臓がん2,276 12112811%  
悪性リンパ腫2,043 8313110%  
脳腫瘍2,003 11118615%  
肉腫1,764 8211111%  
前立腺がん1,745 13313315%  
上顎がん1,200 8012617%  
舌がん1,134 6513317%  
甲状腺がん1,075 11518027%  
白血病580 24238%  
縦隔腫瘍568 233911%  
多発性骨髄腫441 342513%  
悪性黒色腫435 334217%  
皮膚がん434 374318%  
尿管がん412 173613%  
耳下腺がん310 192514%  
精上皮腫304 405130%  
脊髄腫瘍179 71613%  
混合腫瘍60 71333%  
その他14,779 7221,16213%  



丸山ワクチンが効かないと言われる訳

 1976年11月に、ゼリア新薬工業から厚生省に対して、 丸山ワクチンの製造承認を求める申請が行われました。 その後、データに不備がないにもかかわらず、 丸山ワクチンに対する審議だけが延々と引き延ばされた挙げ句、 途中から審査基準が変更になり、 比較臨床試験による延命効果の判定の実施が追加されました。
 故丸山千里博士は「免疫機能を低下させる化学的抗がん剤と、 免疫機能(生体防御機能)を高める丸山ワクチンとの同時併用では、 プラス・マイナス・ゼロの効果しか期待できない」と言われています。 それにもかかわらず、比較臨床試験のやり方は、 〈丸山ワクチン〉対〈化学療法剤〉という比較のしかたではなく、 〈丸山ワクチン+化学療法剤〉対〈化学療法剤〉という方法がとられました。
大新聞の誤報スクープ記事  それでも、出てきた結果は、化学療法剤単独よりも、 丸山ワクチンを併用したほうが、あきらかに成績が上でした。 しかし抗悪性腫瘍剤調査会は、試験方法に疑問があるとして、 好成績を示したデータを認めませんでした。
 調査会が認めたデータだけからは、 化学療法剤単独の場合の540日後の生存率が0%に対して、 丸山ワクチン併用の場合の2年6カ月後の生存率は3%弱となりました。 このことが正式に発表される前の1980年12月6日に、 一部の大新聞が「丸山ワクチン有効率3%以下」と大々的に報道し、 丸山ワクチンがいかに効かないものであるかを強調しました。 これは悪意ある情報リークの結果であり、 抗がん剤単独の場合0%であったという事実は隠されていました。 それどころか、抗がん剤と丸山ワクチンの併用であったにもかかわらず、 「(丸山ワクチンの)単独投与のデータ」という大見出し付きだったのです。
 丸山ワクチンを一度も使ったことのない医師が、 「丸山ワクチンは効きませんよ」と自信を持って語るのには、 こういった背景があるのです。
 こんな逸話があります。 「ゼリア新薬の先代社長はまじめな人で、厚生省に一切根回ししなかった。 だから、厚生省に出向いた際、担当課長から 『オレんところに来る前に議員先生にあいさつ済んだか』と言われてしまった。」 政・官・業、それに学の癒着の現実が丸山ワクチンの前に立ちはだかっていたのです。 <エチゴヤ、ソチモワルヨノウ>

参考文献 丸山千里著 『それからの丸山ワクチン』

ネット図書館 「Internet Archive」に保管されている
「丸山ワクチンはなぜ『認可』されなかったのか(上)」
「丸山ワクチンはなぜ『認可』されなかったのか(下)」の 記事へのリンク



丸山ワクチン濃縮液

 丸山ワクチン濃縮液Z1100は、商品名をアンサー20と言います。 アンサー20は丸山ワクチンの成分を10〜100倍に濃縮したもので、 放射線治療を受ける患者の白血球減少抑制剤として、 1991年6月に製造承認を受けました。 アンサー20は子宮頸がんにも効能を拡大するための治験が進められており、 製造元のゼリア新薬工業は今後、アンサー20ががん全般の治療薬として承認されるよう 治験を続けていく方針だということです。
 丸山ワクチンにはA、B2種類の注射液があります。 それらの成分は全く同じで、B液はA液の10分の1の濃度になっています。 長年の研究により、 A液とB液を交互に1日おきに注射するのが最も効果的であることが分かっています。 (原則として、第1日A、第2日休み、第3日B、第4日休み、第5日A、…… という具合に、1ccを上腕外側に皮下注射します。) アンサー20も成分が同じで、これを生理食塩水で10倍ないし100倍に薄めれば、 本来の丸山ワクチンとして使用することができます。 一部の病院ではアンサー20を利用した丸山ワクチン治療が行われています。 アンサー20を利用すれば、患者やその家族が丸山ワクチンを入手するために 面倒な手続きをする必要がなくなります。
 本来の丸山ワクチンは、 製造元のゼリア新薬工業が1976年11月に製造承認を申請したのですが、 厚生省の中央薬事審議会は1981年8月に「有効性を確認できない」として、 承認を見送りました。 その一方で、厚生省と同社は、多数の患者に投与されている実態を考慮して、 患者側が費用を負担し、 あくまで薬の有効性を確かめるために試験的に投与する有償治験薬として 特例的に供給を続けることで合意し、3〜4年ごとに治験期間が延長されてきました。 1998年3月25日に厚生省は、投与を続けている患者が約1万5千人もいる現状を重視し、 「治験を打ち切ると混乱が生じる」として、治験期間を無期限延長することを認め、 丸山ワクチンの半永久的な供給の道が開けました。



菅直人氏の内閣総理大臣就任を祝して

 免疫療法剤として認可された抗癌剤の第1号が1975年のピシバニールで、 第2号が1976年のクレスチンでした。 そして、第3号になるはずだったのが丸山ワクチンです。
 ところが、丸山ワクチンだけは、3年たっても認可されないばかりか、 試験のやり直しをさせられているという差別を受けていました。 当時の衆議院議員であった草川昭三氏は、その問題を国会の場で取り上げ、 12項目にわたって質問追求しました。
 中央薬事審議会には特別部会がおかれ、その下に抗悪性腫瘍剤調査会がおかれていましたが、 その委員に、桜井欽夫氏(座長)と塚越茂氏が含まれていました。 両氏はクレスチンの共同開発者で、クレスチンのデータを作成し厚生省に提出し、 その上、自らクレスチンの承認の結論を下していました。 また、両氏はピシバニールの基礎的データの作成にも関与していました。 認可されれば、クレスチンの手ごわい競合商品になったに違いない丸山ワクチンを門前払いした との憶測が出ても無理はありません。
 1981年3月18日に、衆議院社会労働委員会で、 菅直人氏は、 薬剤の開発者が自分が作った薬を自ら承認しているという「一人二役」問題を取り上げ、 質問追及しました。 菅直人氏は、 前年の12月22日にも「薬事審議会の審議内容は一般に公開すべきである」として、 丸山ワクチン問題についての質問主意書を出しました。 当時の厚生大臣であった園田直氏は、丸山ワクチンの認可には積極的な答弁を繰り返した上で、 審議会の規定の改革も約束しました。
 しかし、1981年の5月中旬に厚生大臣は村山達雄氏に変わってしまい、 8月14日に中央薬事審議会の常任部会は、 丸山ワクチンを「現段階で薬として承認することは適当でない」との結論を下し、 「有効性を確認するため引き続き試験を行う必要がある」との付帯意見を付けました。 これが「玉虫色の答申」と呼ばれるものです。
 クレスチンとピシバニールについては、 その後厚生省は1989年に「効果なし」との答申を出し、 結果的に1兆円もの医療費が、医者と医薬品メーカーの懐に消えて行ったのです。


丸山博士   丸山ワクチンで治療する病医院