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トランプ大統領来日
11月7日の社説一覧  
                         20171110
各紙はどのように伝えたか!


トランプ訪韓 「北」の孤立化で強固な結束を
2017年11月09日 読売新聞

 北朝鮮の核・ミサイル開発を阻止するには、国際社会が一体となって、最大限の圧力を加えることが欠かせない。時宜に適ったメッセージが発せられたと言えよう。

トランプ米大統領が、韓国国会で北朝鮮問題に関する演説を行った。「全ての責任ある国家は、野蛮な政権を孤立させるため、力を合わせるべきだ」と訴えた。

 中国とロシアを名指しして、北朝鮮との貿易や技術協力の断絶を求めた意義は小さくない。トランプ氏は近く、中露首脳とも会談する予定だ。現状を放置すれば、朝鮮半島有事の可能性が大きくなることを直接伝えてもらいたい。

 朝鮮半島周辺に米空母3隻や戦闘機F35、原子力潜水艦が展開している現状を説明し、「力による平和を求める」とも断言した。米国の都市を破壊できる核ミサイル開発を容認しない姿勢を強調し、「我々を試すな」と警告した。

 トランプ氏は9月の国連演説で北朝鮮の「壊滅」に言及し、金正恩朝鮮労働党委員長を「ロケットマン」と揶揄したが、今回は過激な表現を抑えた。対話解決の道も残されていると呼びかけた。

 北朝鮮に「核ミサイルで米国の攻撃を抑止する」との政策を転換させ、非核化と弾道ミサイル開発放棄の交渉テーブルに着かせる。それが、圧力強化の目的であることを明示したのは評価できる。

 韓国の文在寅大統領は、トランプ氏との会談で、北朝鮮に対する融和的な姿勢をひとまず封印し、「最大限の制裁と圧力」に協力する考えを表明した。

 安倍首相とトランプ氏の蜜月ぶりを目の当たりにして、対米協調の演出に腐心したに違いない。

 懸念されるのは、文政権が日米韓3か国の連携強化に、及び腰の態度を示していることだ。

 中国と韓国は先に、在韓米軍の最新鋭ミサイル防衛システムが、「中国の安全保障上の利益を損なわない」ことで合意した。韓国は、システムの追加配備を行わず、日米のミサイル防衛網に参加しない方針も表明している。

 日米韓の連携よりも、中国への配慮を優先するような韓国の安保政策は、理解に苦しむ。

 文氏は、トランプ氏との夕食会に元慰安婦を招いた。島根県・竹島の韓国名を冠した「独島エビ」を使った料理も供された。

 日本政府が韓国に抗議したのは当然だ。第三国との外交の場で、歴史問題や領土を巡る自国の一方的な主張をアピールするのは、非常識も甚だしい。

 
北朝鮮めぐる日米首脳会談 試される非核化の構想力
毎日新聞 

 安倍晋三首相と初来日したトランプ米大統領が迎賓館で会談し、北朝鮮の核・ミサイル問題や日米経済問題などを協議した。

 北朝鮮問題で両首脳は「北朝鮮の政策を変更させるため圧力を最大限まで高めていく」ことで一致した。

 経済では「貿易投資を活性化し、エネルギーやインフラなどで協力を強化していく」ことを確認した。

 両首脳の会談はこの9カ月半で5回目だ。電話協議は16回に及ぶ。日米首脳がこれほど緊密に連携した例はかつてない。

 安倍首相が共同記者会見で「首脳同士がここまで濃密に深い絆で結ばれた1年はなかった」と振り返ると、トランプ氏も同意した。

 幅広い課題を率直に議論できる日米関係の現状は評価されよう。

<リスクの説明が必要だ>

 今回の会談の最大の焦点は、核兵器や大陸間弾道ミサイル(ICBM)技術を向上させる北朝鮮に日米がどう対応するかだった。

 日米の共通の戦略は、「最大限の圧力」を加えることで、北朝鮮が態度を変え、対話に応じて非核化に動き出すようにさせることだ。

 両首脳は会談で「北朝鮮に対し今後の取るべき方策について見解が一致した」という。

 首相は独自に新たな対北朝鮮制裁を決定する意向を明らかにし、トランプ氏は北朝鮮のテロ支援国家再指定をめぐる検討状況を説明した。

 米国が国際社会とともに経済的・外交的圧力をかけ、これを日本が支持することは当然だろう。

 だが、圧力の先にどんな解決策を描いているのか示されただろうか。

 むしろ懸念されるのは、北朝鮮の軍事的活動に対抗して米国も軍事的圧力を強め、米朝間の緊張が高まっていることだ。

 米国防総省は北朝鮮のすべての核施設を制圧するには地上部隊による侵攻しかないという軍事的な想定を議会側に伝えている。

 その場合、北朝鮮からの生物兵器や化学兵器を含めた反撃の可能性もあるという。軍事衝突は絶対に避けなければならない。

 首相は記者会見で「だれも紛争を望んでいない」と言うだけで、互いに自制して不測の事態を避ける方策について明確な説明はなかった。

 だが、衆院選で北朝鮮問題を「国難」と言い切り、国民の危機意識を喚起し、争点化しようとしたのは首相である。

 もし、朝鮮半島有事を想定した議論が日米両政府間でされているのなら、どの程度のリスクがあるのか、国民に説明すべきだろう。

 北朝鮮が対話に応じたとしても、非核化への道程は明らかではない。どういう手順で非核化を実現するのか。戦略的で長期的なロードマップを構想する必要もあろう。

 トランプ氏は北朝鮮による拉致被害者の家族とも面会したが、拉致問題の解決の道筋も明確ではない。

<同盟は地域安定の土台>

 首脳会談では「中国がさらに大きな役割を果たすことが重要」という認識でも一致した。北朝鮮問題で中国の協力は不可欠だ。

 一方で、日米とオーストラリア、インドの4カ国の連携を基軸に太平洋からアフリカまで幅広い範囲で安定と成長を目指す「インド太平洋戦略」の重要性も確認した。

 日本が米側に示したとされる構想だが、これはシルクロード経済圏構想「一帯一路」を掲げる中国をけん制する狙いがある。

 東シナ海や南シナ海での中国の軍事的な海洋進出は看過できない。だが、日本が対中抑止を主導し必要以上に中国を刺激することには慎重であるべきだ。中国が日本への反発を強めるだけだろう。

 せめぎ合いは日米間にもある。トランプ氏は「日本に対する貿易赤字を減らしていかないといけない」と述べた。米側は、日本が警戒する2国間の自由貿易協定(FTA)に意欲を示している。

 しかし、首相はこうした摩擦を表に出さず、米国製の防衛装備品を売り込むトランプ氏に「質的にも量的にも拡充していきたい」と応じ、対北朝鮮の連携を演出した。

 そもそも日米同盟は2国関係の強化にとどまらず、アジア太平洋の秩序を維持し、この地域に自由と繁栄をもたらすことに存在意義がある。

 日米関係と日中関係などとのバランスを取りながら、どう「危機」を克服していくかが、安倍外交に問われている。

日米首脳会談 中ロ巻き込む外交を
2017年11月7日 朝日新聞

 来日したトランプ米大統領と安倍首相が会談し、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮への圧力強化に向けて結束を確認した。

 アジア歴訪の最初の訪問国である日本で、両首脳が互いの絆の強さを改めて示した。

 会談後の共同記者会見で首相は、日米が「北朝鮮への圧力を最大限まで高めていくことで完全に一致した」と強調した。だが圧力は対話のための手段であり、そこに導く粘り強い外交努力が日米双方に求められる。

 その環境づくりのために問われるのは、今回、日米で共有した認識を韓国、中国、ロシア、さらにはアジア各国とどう調整していくかだ。

 とりわけ北朝鮮の後ろ盾とされる中国の協力は欠かせない。両首脳が中国について「さらに大きな役割を果たしていくことが重要」との認識で一致したのは当然だろう。

 留意が必要なのは、両首脳が日米共通のアジア戦略として掲げた「自由で開かれたインド太平洋」構想だ。

 日米に加えインド、豪州の4カ国を中心に太平洋からインド洋にかけて、航行の自由や法の支配、公正で自由で互恵的な貿易などに基づく開かれた秩序を築く。そんな構想である。

 「自国第一主義」に傾くトランプ政権が、アジアに関与すること自体には意味がある。

 ただ、中国の習近平(シーチンピン)国家主席が提唱したシルクロード経済圏構想一帯一路」に対抗する概念と読み取れないようにする必要がある。

 日米と中国が張り合う形になれば、中国との摩擦を嫌う東南アジア諸国連合ASEAN)の国々は尻込みしかねない。

 北朝鮮への対応で日米と中国が足並みをそろえるためにも、対中牽制(けんせい)が過度に前面に出ることは望ましくない。

 8日からの大統領の中国訪問に加え、首相も10日からのアジア太平洋経済協力会議APEC)首脳会議などの機会に習主席やロシアのプーチン大統領との会談に意欲を示している。そこで対北朝鮮対応でどう歩調をあわせるかが問われる。

 共同会見で驚いたのは、対日貿易赤字を問題視するトランプ氏が「非常に重要なのは、日本が膨大な兵器を追加で買うことだ。多くの雇用が私たちのために生まれ、日本はもっと安全になる」と露骨に迫ったことだ。

 喫緊の安全保障と通商問題を絡めるのは不穏当だ。必要性を判断するのは日本自身である。

 日米の結束をアジアに広げていきたいなら、米国の真意を疑わせる発言は慎むべきだ。

 
日米主導でアジア安定への道筋を
2017/11/7 日本経済新聞

 安倍晋三首相とトランプ米大統領が会談し、日米が主導して「自由で開かれたインド太平洋戦略」を推進することで一致した。中長期的な地域安定への道筋を示したことは、アジアの平和と繁栄に資する。インドやオーストラリアなども巻き込み、より強固な枠組みに育ててほしい。

 「これほど緊密な首脳同士の関係はこれまでなかった」。首脳会談後の共同記者会見で、トランプ氏はこう力説した。歴代政権において日本が「日米蜜月」と強調したことは何度かあったが、米側がここまで評価したことはない。

北には対話より圧力で

 異例のゴルフ接待には賛否両論あるが、緊密なシンゾー=ドナルド関係が日米同盟をより強固にしたといってよいだろう。

 核・ミサイル開発をやめようとしない北朝鮮にどう対処するか。有事もあり得る状況を考慮すれば、トップ同士のパイプは太いにこしたことない。米政府にも融和を志向する向きがある。両首脳が対話よりも圧力に軸足を置くことを改めて確認したことは重要だ。

 安倍政権が今回の首脳会談で目指したのは、首脳同士の個人的な友情の深化だけではない。北朝鮮のみならず、中国の海洋進出など東アジアの安保環境には難題が山積する。トランプ氏を迎えるにあたり最重視したのは、どちらかの国で政権交代があっても揺るがない地域安保の枠組みづくりだ。

 実像と虚像の見極めが難しい外交・安保の世界では、軍事や経済の実力を精緻に積み上げることも大事だが、大ぶりの構想をぶち上げ、パワーゲームの主導権を握ることも意味がある。

 1980年代に米レーガン政権が打ち出した戦略防衛構想(SDI)は「まやかし」と冷笑されることもあったが、結果として冷戦終結に寄与した。

 中国は今年、「一帯一路」をテーマにした国際会議を開いた。習近平国家主席が4年前に提起した経済圏構想だが、徐々に安保の色彩を帯びつつある。

 この流れに待ったをかけるには、国力にやや陰りがみられる米国が「アジア関与」を語る程度では十分ではない。自由主義と市場経済という普遍的な価値を共有する国々で、西アジアから太平洋地域に及ぶ連携の輪を築き、互いに助け合うことで影響力を強める必要がある。

 ところが、自らの手腕に自信を持つトランプ氏は、多国間よりも2国間での交渉を好む。ドゥテルテ大統領とウマが合わないから、フィリピンには行きたがらない。ターンブル首相の電話をたたき切ったので、オーストラリアとは疎遠だ。そんな弊害が出ていた。

 日米が重視する南シナ海の自由航行を維持するうえで、大統領がドゥテルテ氏だろうとなかろうと、フィリピンの地政学的な重要性に変わりはないのだ。

 「自由で開かれたインド太平洋戦略」は、トランプ氏が多国間の枠組みに理解を示した初めての事例である。このことの意味の大きさをよく認識したい。

 これがさらに環太平洋経済連携協定(TPP)への回帰など、経済分野にも波及するかどうかはわからない。安倍首相は共同記者会見で「日米で、この地域に公正で実効性ある経済秩序をつくり上げる努力を重ね、地域ひいては世界の経済成長を力強くリードする決意だ」と訴えた。今後も粘り強く説得に努めてほしい。

<TPP復帰説き続けよ>

 トランプ氏は首脳会談や経済人との会合で、日米の貿易不均衡に触れ、「公正ではない」と日本の対応に不満を表明した。日米2国間の自由貿易協定(FTA)の締結に向けた交渉開始を求める場面はなかったようだが、今後の出方はまだ読めない。

 安倍首相は、経済摩擦は麻生太郎副総理・財務相とペンス副大統領による日米経済対話にゆだねる姿勢を強調した。難しい問題だけに首脳間の争いにしない手法は正しいが、時間稼ぎと思われてはマイナスだ。

 トランプ政権は北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉や、米韓FTAの再交渉の準備などに追われ、日米協議を後回しにしている面がある。矛先がいつ日本に向かってもおかしくはない。楽観は禁物である。

 TPPは米国を除く11カ国による発効の道筋を固め、米国が復帰できる環境を整えておく。知的財産権やインターネット規制などでは世界貿易機関(WTO)を活用した解決策を促す。保護主義に傾きがちな米国に、国際協調の重要性を説き続けねばならない。

 
日米首脳会談   「北」解決へ外交的努力を
10月7日 徳島新聞

 安倍晋三首相がトランプ米大統領と会談し、核・ミサイル開発を進めている北朝鮮の政策を変えさせるため、圧力を最大限に高める方針を確認した。
 首相は、「全ての選択肢がテーブルの上にある」として軍事的選択肢を排除しないトランプ氏を支持する考えを重ねて表明した。北朝鮮に対する独自制裁の対象を拡大し、35団体・個人の資産凍結をきょう決定する。
 日米に韓国を加えた3カ国の連携が重要だとの見解も共有した。影響力を持つ中国が大きな役割を果たすことが大切なのは言うまでもない。その認識でも一致した。
 北朝鮮が対話を求めてくる状況をつくり出す努力を惜しんではなるまい。対話と交渉の道をどこまでも探り、外交的に解決してもらいたい。
 しかし、先行きは予断できず、朝鮮半島の非核化という最終ゴールへの道筋はなお見通せない状況だ。
 米国が自国の安全保障を優先し、北朝鮮が核兵器や弾道ミサイルを高度化させないことなどを条件に、核保有を事実上認める案も依然として消えていない。
 そうなれば、日本は脅威にさらされたままであり、到底受け入れられない。
 会談では通商政策についても協議し、共同記者会見でトランプ氏は、日米間の貿易不均衡の是正を要求した。
 日本市場の一層の開放を迫るとともに、2国間貿易に触れ「公正で自由、互恵的な関係をつくる」と訴えた。
 看過できないのは、米国製武器に関する会見での両首脳の発言である。
 トランプ氏は日本による大量購入への期待を表明し、米国で雇用が生まれ、日本の安全保障にも貢献するとした。貿易不均衡是正の一環と位置付けているようだ。
 安倍首相も防衛力の質的、量的な拡充に意欲を示し、米国からの装備品の購入拡大に前向きな姿勢を見せた。
 だが、北朝鮮の脅威を強調するあまり、防衛費をなし崩し的に増大させていくのは許されないことである。米国との過度な一体化には不安が拭えない。
 首脳会談後、トランプ氏は、北朝鮮による拉致被害者の家族らと面会した。北朝鮮に強圧的で、拉致問題に同情するトランプ氏が、9月の国連総会で「スパイ教育のために13歳の日本人の少女を拉致した」と言及したのは記憶に新しい。
 横田めぐみさんが拉致されてから15日で40年となる。トランプ氏は問題解決に向けた日本政府との連携を強調したが、面会しただけに終わらせないでほしい。
 北朝鮮情勢に関し、首相は「同盟の揺るぎない絆を示すことができた。日米が100パーセント共にあると力強く確認した」と述べたが、問われるのは、その成果だ。東アジアの平和と安定のために、両国が果たすべき役割は極めて大きい。

 
日米首脳会談 同盟の絆で国難突破せよ 中国念頭に海洋戦略一致も大きい
11月7日 産経新聞

 安倍晋三首相とトランプ米大統領が、日米同盟の揺るぎない絆を世界に示し、北朝鮮問題をはじめとする難局を乗り越えていくことを確認した。

 大統領の初来日の大きな成果といえよう。2日間にわたり、首脳会談やワーキングランチ、拉致被害者家族との面会、ゴルフなど長時間を共に過ごした成果だ。

 個人的な信頼関係に基づく緊密な意思疎通と協力により、危機の克服に全力であたってほしい。

 トランプ氏は横田基地での演説で「日本は極めて重要な同盟国だ」と語った。国難を突破する上で、米国が最重要の盟邦であることが印象づけられた。

 ≪対北で中露の説得急げ≫

 北朝鮮に核兵器・弾道ミサイル戦力を放棄させ、全ての拉致被害者を解放させる。国際秩序を脅かす中国の行動をコントロールしていく。それには日米同盟の結束が欠かせない。

 何にもまして首脳会談で大きく扱われたのは、眼前の危機である北朝鮮の核・ミサイル問題だ。最新の北朝鮮情勢を分析し、とるべき方策について「日米が百パーセント共にある」と確認した。

 「対話のための対話」は意味がなく、今は最大限の圧力をかけるときであるとの認識で一致した点も大きい。北朝鮮は過去に、核開発の放棄を約束しながら裏切ってきたからである。

 中国とロシアに、対北制裁への一層の協力を促し、日米韓3カ国の連携を図ることになった。

 両首脳は、近く開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議や東アジア首脳会議(EAS)の場で、さらにトランプ氏は習近平国家主席との会談で、中露両国への強い働きかけをしなければならない。日米両国民の安全が問われる正念場だ。

 外交努力を有効にするには、同盟の抑止力、有事への対処力を高めておかねばならない。

 首相はこの機会に北朝鮮への新たな独自制裁を発表した。また、共同会見では高性能の米国兵器の輸入を含め、「日本の防衛力を質的に、量的に拡充」すると述べた。表明した方針を着実に実行することが重要である。

 トランプ氏は拉致被害者の家族との面会で「安倍首相とともに、母国へ戻れるよう尽力したい」と語った。北朝鮮に拘束され、昏睡(こんすい)状態で帰国した後に亡くなった米国人大学生の悲劇にも触れた。

 拉致問題は、トランプ氏が述べたように「北朝鮮の悪行」であり、必ず解決されなくてはならない人道、人権問題である。両国が協力を進め、なんとか解決につなげたい。

 トランプ氏が金正恩朝鮮労働党委員長に対し、関係改善を図りたいなら拉致被害者を解放するようにと促した点も注目したい。

≪海洋戦略一致は大きい≫

 中国は国際法を無視して力ずくの海洋進出を図っている。そのことを念頭に、法の支配や航行の自由など共通の価値を重視した新しい海洋戦略で日米が一致した。

 安倍政権がインドやオーストラリアにも呼びかけてきた「自由で開かれたインド太平洋」構想である。日本が推進してきた外交戦略に米国が同調するのは異例な形だが、中国主導の秩序形成を阻む上で有効だ。EASなどで賛同を募りたい。

 経済関係では、両首脳間の問題意識の隔たりも目立った。

 安倍首相は「2国間の貿易だけではなく、アジア太平洋地域に広がる貿易・投資の高い基準づくりを主導する」と語った。これに資するのが、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)のような多国間による枠組みである。

 だが、TPPを否定し、2国間交渉に重きを置くトランプ氏の姿勢に変化はなかった。会談に先立って「日本市場は公平ではなく、開かれていない」と語るなど、貿易赤字の削減を求めている。

 国境を越えて結びつく経済の実態を無視し、貿易収支を損得で捉える。さらに米国は他国から不当な扱いを受けていると断じる。

 そうした主張をトランプ氏が急に改めることはあるまい。ただ、一方的に自国の都合を押しつけるなら「互恵的」な日米関係は築けない。米国が保護主義に陥らぬよう、説き続けるしかない。

 市場経済をゆがめる中国の姿勢は改まらない。経済面で中国の覇権主義的傾向に対抗していくのも、同盟の大きな役目である。


 

まるわか
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