週刊「フラッシュ」 平成16年1月27日発売号 (ここつっこみ版)オリジナル版

開戦前、米軍の「侵略」を体を張って止めようとイラクに乗り込んだ「人間の盾」を
覚えておいでだろうか。
世界中から、学生、ジャーナリスト、ダンサー、さまざまな人々が集まり、イラク各地の
石油施設など、
米軍の攻撃目標に分散、文字どおり「盾」として立ち向かった。日本からも約20人が
志願、イラク入りを果たしたが今この日本人「人間の盾」グループに分裂騒動が
起きている。
日本からの「人間の盾」を実現させたのが、同グループの女性代表、ジャミーラ
高橋千代(63歳)の力というのは、関係者が口を揃えて言う話。
注:旅行代理店登録番号なしで、不特定多数の参加者を募って、利益を得るために
「盾」ツアーを企画したジャミーラ高橋の行為は、違法。
彼女は日本人ムスリム(イスラム教徒)の草分けとして、20年以上前から中東への
援助活動を続けてきたカリスマ的存在だ。フセイン大統領とも個人的な親交を結び、
開戦前の「人間の盾」のイラク入国は彼女なしにはありえなかった。
注:サダムから毎年お誕生日に招待されるなど、危ない橋を渡っていた。
日本在住のイラク人たちからは、サダム政府の秘密警察として、忌み嫌われている
だた、現在、この高橋氏が「人間の盾」の仲間から、「告発」される事態になっている。
参加したメンバーが「支援の受け皿に」と設立したNGO「イラク支援市民ネットワーク」に
集まった寄付金に疑惑がもたれているのだ。
注:疑惑自体は、10年以上前の湾岸戦争の寄付金集めのときからすでにあったが、当時は
誰も言い出さなかったため、その後、アフガン、レバノンなどでも、ジャミーラ高橋の蓄財
助長させる結果となった。
「人間の盾」が帰国した昨年4月以降、一躍、高橋氏がマスコミに大きく取り上げ
られたこともあり、「支援ネット」には、「1千万円以上」(関係者)といわれる巨額の
寄付金が集まった。「といわれる」のはほかでもない。
誰も正確な寄付金収入の額を知らされていないのだ。
注:たったこの時期だけでその金額なのだから、その前の戦争から考えたら、寄付金の
総額ははかり知れない。
メンバーの一人が語る。
銀行口座はジャミーラさんが作ったもので、誰も通帳や帳簿を見せて
もらっていません。
寄付金の総額も使途もわからない。
ジャミーラさんが何度か「会計報告」と称するものを作って出してきましたが、
領収書が1枚もなく、本当にそのとおりに寄付金がつかわれているのか
確認できないのです。
注:それなのに、これまで、内部からジャミーラ高橋に文句を言う人がいなかったので、
ジャミーラ高橋を教祖とするカルト団体だという声もあった。
しかも、内容は「飛行機代が○十万円、イラクへの薬の購入代に○百万円
かかりました。以上です」というだけのもので、自分のバッグ代や、
「ジャミーラ高橋会計事務費」10万円も計上されていました。
注:かわいそうな子供を救うためにご寄付をと言って集めたお金で誰が、自分のバッグを
買いますか。
経費と認めて悪いわけではありませんが、ジャミーラさん以外の人間は
手弁当ですし、問題はそれを勝手に決めていることです。
注:ジャミーラ高橋は組織を私物化して、集金したお金はすべて自分の私有財産だと
考えている。
しかも、数字におかしい点がある。
収入に、ジャミーラさんが呼ばれた講演会の講演料などが計上されていません。
また、日本ボランティア会という団体の機関紙に「イラク支援市民ネットワークに
200万円を寄付した」という記事が出ていたのですが、これも計上されていない。
ジャミーラさんが寄付金を個人的に流用していると疑わざるを得ないのです」
注:だから、朝日新聞にすっぱ抜かれた。
じつは高橋氏はもうひとつ大きな問題を抱えている。別の支援ネットメンバーが
怒りをこめて語る。
「彼女が一番熱心にやっているのが「ネオマキス」という薬品の販売ビジネスなのです。
これは有機ヨードをカプセルや液状薬にしたもので、「副作用なしでガンも白血病も
アルツハイマーも肝臓病も糖尿病も脳腫瘍も治る」と彼女は宣伝しています。
重症で藁にもすがる思いの人に「イラクの子供達への寄付をお願いします」と
謳いながら、法外な値で売りつけているのです」
もちろん有機ヨード剤にそのような万能薬としての効果はない。
注:薬事法違反は明白。
ガンに苦しむ知人に懇願されて高橋氏を紹介した主婦が言う。
正確な錠数は忘れましたが、薬代3万円と寄付金5万円をジャミーラさんに
支払いました。
もちろん何の効果もありませんでしたが、知人は「もしかしたら」と必死で
飲んでいました。もう悔しくて悔しくて」。
注:イラクで苦しむ人や、病気の日本人など、弱者がジャミーラ高橋のビジネスの
市場です。人の弱みにつけこみ、暴利をむさぼります。それも、人道援助の名目で。
もちろん許可なく薬品を販売するのは薬事法違反だ。
さらに問題がある。高橋氏が「支援ネット」と別にイラク戦争前から活動の
母体にしてきた団体に「アラブ゙イスラム文化協会」という団体がある。
注:団体みたいに聞こえるが、法人にもなっていなく、本人ひとりの組織(?)というより、
集金の際の受け皿、隠れ蓑。協会というと、誰もひとりでやっているとは思わない。
高橋氏はそこに集まった寄付金を、劣化ウラン弾による後遺症でガンや白血病に
苦しむイラクの子供達へ「ネオマキス」を送る「支援事業」に注ぎ込んでいるのだ。
ガンにはなんの効果もない自分が売る薬品に、巨額の寄付金を使っているのである。
注:ネオマキス「製造元」とされるマキス本舗の社長、巨海氏がジャミーラ高橋に騙された
公言したことで、ジャミーラ高橋の企みは瞬時に公知の事実となった。
数々の疑惑を高橋氏に自宅で直撃すると「ご心配いただくようなことはありません。
2つの問題については私としてもきちんと報告する義務があると思っていますし、
来週中に会議を開いて必ず公表します」と話した。
注:誰と会議を開くというのか。これまで、イラク支援市民ネットワークとの会議を開くことに
なっていても、自分に都合の悪いことがあると、仮病を使ったどたきゃんが多く、のらりくらりと
金銭問題から逃げてきた。
だた、彼女を20年来知る人物は言う。
「彼女は会計報告についても、ずっと「今度やる」「来月やる」と言って延ばしてきた。
彼女はたしかに立派な活動をやってきた。誰も中東に注目していないころ、空しい
思いをしたこともあったでしょう。
それがイラクで注目を浴びておかしくなってしまった。
イラクを支援しようとする人たちの気持ちを利用していることが許せません」。  
注:文字通り、子供からお年寄りまでだまして、寄付金を集め、蓄財し、イラク人には
薬ではない無認可のヨードを渡して、さらに私財を増やしている。
一部では「日本のマザーテレサ」とまでいわれるカリスマは、いま瀬戸際に
立たされている。 
注:「般若」と「菩薩」が共存していて、うまく使い分けていたが、側近たちには、その両方を
見せている。
93頁に掲載     朝日  週刊新潮