蓄音機の部屋


皆さん蓄音機を知っていますか?

そう、日本ビクターのトレードマークだったあの犬のマークを思い出してみて下さい。あの犬はニッパー君というのですが、あのニッパー君が顔をつっこむようにして聞いているのが蓄音機です。    

蓄音機にも時代によって色々な顔がありますが、マルセル・モイーズは全盛期のほとんどのレコーディングを、この蓄音機時代のSPレコードに残しています。ここでは「蓄音機って何?」という若い方々の疑問にお答えしてゆこうと思います。

あまり詳しすぎてもかえってまた新たな疑問を生みますから、大変簡単で蓄音機マニアの方には物足りないと思いますが、お許し下さいね。 

では、どうぞ、のぞいていって下さい。   


Victorola_1_81

蓄音機 Victorola 1-81

モイーズの全盛期のレコードは総て78回転のSPレコードです。それを再生するのが蓄音機です。これは、私が学生の頃に池袋の専門店で手に入れた、卓上型の蓄音機。

ターンテーブルで回っているのは、モーツァルトの協奏曲 第2番 ニ長調です。お聴かせできないのが残念。1930年に録音されACCディスク大賞を受賞した名盤です。このフランス盤には受賞したことを示すラベルが貼ってあり'32年の受賞であることがわかります。 もっとアップにしてご覧に入れましょうね。

蓄音機を聴く

real.Thillこのアイコンをクリックすると蓄音機の再生音をマイクで直接録音した音を聴くことができます。

                  
歌劇「サフォー」〜ジャンのアリア

ああ、私の故国は遙か彼方(マスネ)

Moyse's Tone Deveropment No.74

テノール:ジョルジュ・ティル
ウジェーヌ・ビゴ指揮管弦楽団
1930年フランス・コロムビア録音

 

 

 

 

 

 

ジョルジュ・ティルは1930年代にパリ・オペラ座、パリ・オペラ・コミック座のテノールをつとめました。この録音年はモイーズがまだオーケストラ奏者としてバリバリ活躍していた時期です。モイーズがアメリカに移住してから彼の自宅でプライベート録音されたLP「Tone Deveropment Through Interpretation」にはモイーズがお気に入りだったオペラのアリアがフルートの演奏で収録されています。その中には現在ではあまり有名ではないブリュノーやメッサージェのオペラなども入っていますが、このティルのSPはその中のマスネとブリュノー(LP中では2,3曲目に続けて収録)がA/B面になっています。また、1曲目のメッサージェもティルの録音があります。つまり、これらティルのSPはモイーズのお気に入りであったと考えられます。Tone Deveropment を学習する方はぜひティルのアリア集を聴いてみて下さい。


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レコードから音を拾うパーツをサウンドボックスというのですが、振動を溝から拾う針は鋼鉄製で1面聞くごとに交換します。針圧と回転数が大きいですから、片面を再生すると針先はしっかりすり減っています。振動板はジュラルミンやマイカ(雲母)です。

サウンドボックスからS字に曲がったアームのパイプの中を音は伝わって行き、本体の中に折り曲げられて収められているホーン(ラッパ)で大きな音へと増幅されます。

写真の蓄音機はホーンが途中で2本に別れていて、正面の布を外すと左右に分かれて開口しているのが見えます。(下の写真)

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正面のネットを外したところ


では、最後にレコード針のケースをご覧ください。

レコード針

これは HIS MASTER'S VOICE (HMV)社製の針で、当時のものです。    

電気を使わずに音を出す蓄音機は、針の種類で再生音量の調整をしました。青い缶はEXTRA LOUD(最高音)、赤い缶はLOUD(高音)です。

ピルケースのような結構かわいい感じのデザインでしょう?これのコレクターもまた多いようです。 では、このページの次の更新をお楽しみに! 


蓄音機について少しはイメージがわいたでしょうか?

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