ハセガワ1/48 メッサーシュミットBf109 G-6です。

第2次大戦中期でもっとも有名なエースの一人、ヘルマン・グラーフ大佐乗機です(このマーキング当時は少佐)。
今回は当サイトのBBSや、公私にわたってお世話になっているフィギュアの名手、降下猟兵様とのコラボレーションで、グラーフのもっとも有名な一場面を再現してみました。
まずはとくとごらんあれ。

ヘルマン・グラーフ大佐はルフトバッフェで最初に200機撃墜を達成した、文字通りスーパーエースです。1942年9月26日の事であります。
その撃墜ペースは凄まじく、初撃墜が1941年8月ですから、たった1年一寸で達成したことになります。
月間平均16機以上。たった17日間で47機も撃墜したり、200機に達した1943年9月には驚くなかれ、ひと月で62機も撃墜しているのです。
これは1941年6月22日に独ソ戦が始まったことがもっとも大きな要因だと思われますが、それにしてもスサマジイ記録です。
しかしこんなスーパーエースも初戦のポーランド戦では、21回出撃しながらも無戦果に終わり、訓練部隊に送り返されたと言うエピソードも残っています。
ドイツ軍人の英雄となったグラーフは、戦死を恐れたナチス首脳の命令で本国に送り返され、宣伝マンとして各地で講演、空軍内サッカーチーム“ロッテン・イエーガー(赤い狩人)”のキーパーになったりして、富と名誉を手にします。
しかしそんな時期は長く続きませんでした。
アメリカ陸軍航空隊による長距離爆撃が必死の事態となり、その迎撃や写真偵察のモスキート等を迎撃する専門部隊、第50戦闘飛行隊Jgr.50が1943年3月に開隊、その司令官として着任し、優雅な時間は終わりを告げたのでした。
そこでグラーフが載った機体の一つが、この作例のG-6です。

Bf109G-6の正式採用が1943年6月頃なので、新品のできたてほやほやが優先的に回されたそうです。
当時のヒーロー、グラーフ少佐に対してはメッサーシュミット社も色々気を遣っていたのか、技術顧問としてなのか、様々な他にはない装備がいくつか、この機体には施されています。
まずもっともミステリアスなのはキャノピー上の水滴状バルジにくっついているバックミラーです。
このバックミラーが写った写真は何枚か残っていて、もっとも良い資料は「Graf&Grislawski」(イーグルエディション社)、「WWII,ドイツ戦闘機隊のエース乗機」(嵩下 勲氏著、エルラハウベ出版)に詳しい写真が載っております。
しかしその何枚かの写真、連続写真なのですが、これをいくら眺めても、ミラーの形がさっぱり解らないのです!
「扇形をしている」のは何となく解るのですが、その断面や取り付け方、筋状に見えるモノは??私的には大いなる謎です。
もっとも48で再現となると米粒ほどの大きさなので、あんまし気にすることもないと思い、ビミョーな表現で終わっております。興味のある方は「わしはこう思う」というご意見を是非教えて下さいませ!
それと、これより後期のK型で採用された、エルロンに装備された可動タブの存在と脚収納庫カバーの存在です。
この二つはトップエース、グラーフにぴったりの装備だと思いませんか?特にロケット砲に隠れて写真では確認しづらい脚カバーは、模型で再現されたのはこれが始めてとウヌボレています!(その割には単なるプラ板1枚です^^;)
更に照準機が当時最新のRevi16が採用されていますが、よく知られている伸縮式の取り付けバーではなく、独特のバーに固定装備され、顔面保護のクッションが付いています。
これもまたおそらく、グラーフ機に付けられた実験的要素の多かった最新機器なのではないでしょうか?
細かい点では機首13mm機銃弾道溝は幅が狭く、別パネルのタイプであること、ループアンテナが未装備であること、Tropフィルター装備の為のねじ穴が開いているなどの点です。   
武装は「ドデル」と言われるW.Gr.21ロケット弾発射筒装備。ガンパック装備の機体もありますが、そちらには赤いチューリップは付かないようです。
改造点は、上記の装備への修正と、スピナーをエアフィックスの物に交換してみました。ハセガワのは団子っ鼻という印象がありますので……いかがでしょう?
 
塗装の特徴はなんといっても赤いチューリップと白い尾翼です。
赤いチューリップは赤の花弁に黄色、白のフチが付きます。派手派手でかっちょいーです!
中隊長機を示す白い尾翼は塗り分けに注意。前述の「エース乗機」の本はばっちりそのことが解る写真が載っております。
ちなみにイーグルエディションには「ロッテン・イエーガー」のシンボルマークが付いている塗装図が載っていますが、写真では確認できません。
一説にはグラーフは2種類機体を持っていて、一つは赤いチューリップのドデル装備で、もう一つはガンパック装備で、水平尾翼の手前胴体に「202機」撃墜章が付いている機体があるのではないか?と言われています。(202機撃墜章の写真は残っています)。
もしかしたらそっちの機体にはロッテン・イエーガーが付いていた可能性もあるのでは……?と思ってしまいます。
カッコイイマークだけに、付いていないのはもったいないですねえ。
迷彩は74/75/76のスタンダード、モットリングはElra社製特有の細かいパターンだそうです。写真でもそう見えます。
この写真の場面、ヒトラーユーゲントの子供達が訪ねてくるときはぴかぴかに磨き上げられていたらしく、排気の汚れも目立ちません。
さて、降下猟兵様作成のフィギュアについても一言。
降下猟兵様はフィギュアをパテなどで作るのではなく、なんとプラランナーをシンナーで溶かして、グニャグニャにした物に針等で作っていくのだそうです。
その際、基本的な色はプラ材で作ってしまうのだそうです!!
赤い色は赤いランナーで、青い服は青いランナーで……と言ったように、ランナーを調色してしまうのだそうです。
恐るべき技!48なのに、瞳もちゃんと入っています。いやはや、脱帽!!
酒の席での売り言葉に買い言葉で始まった今回の企画ですが、本当にやって良かった!
11月22,23日に開かれた激作展でお披露目したのですが、皆様に大好評!フィギュアに救われました^^。
模型はフィギュアがあると、動きやストーリーが出てきます。おもしろさが何倍にも広がります。
今はプライザーや別売りも多く出ています。ジオラマベースが無くても、機体の横に置くだけで楽しいものです。
皆様も是非、フィギュアを機体の横に置きましょう!
最後に、降下猟兵様、資料を貸して下さったV・J様、ご相談に乗って下さり、激励の言葉をかけて下さいましたカンダ様、漫画家様、筆一様、越後屋様、激作展の主催者の皆様方に、深く御礼申し上げます。ありがとうございました!
降下猟兵様、また今度やりましょうねえ〜。
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