黒 鍵/練習曲 ショパン 1分50秒

E T U D E S  Op.10 No.5 Ges-Dur



練習曲 作品10  第5番 変ト長調 黒 鍵
作 曲 F.F.ショパン



この曲はフラットが6個(シ、ミ、ラ、レ、ソ、ド)つきます。
そのためピアノの黒鍵を多く使うので通称『黒鍵』と呼ばれています。
変ト長調の曲はいくらでもありますが、この曲では唯一の白鍵のファを
弾くのは66小節目に1音出てくるのみなのです!
(左手は白鍵ファをよく弾きます)
そして、黒鍵ばかりのためか、どこか東洋的な響きがする、と感じる方
も多いようです。

「練習曲集 作品10」は12曲あります。1829(ショパン19歳)〜
33年に作曲され、33年に出版されました。
この曲集は、作曲家としてはあまり評価していなかったようですが、ピア
ニストとしては、かなり羨望していたリストに ”A SONAMI”(我が友)
という言葉を添えて献呈されました。

ショパンは自分のピアニズムのための、技巧的、音楽的な部分での問題
点と同時に可能性の広さに気づき、練習曲を作ることを思い立ちました。
それというのも、1829年に、ピアニスト、作曲家としての野心作として、
ピアノ協奏曲を作曲し始めた際に、自分のピアニズム実現のためには
既製の練習曲のレベルでは全く不足と考えたようです。

結局、ショパンは2曲の協奏曲を残していますが、それらは意欲作だけ
あり、ピアノ・パートの充実ぶりは素晴らしく発展し、ゆえに演奏も至極
困難でした。実際、ショパン自身でさえもホ短調協奏曲の難しさを嘆い
ていたそうです。

ショパンの練習曲は他の作曲家の練習曲の作りと、構造的には変わり
はありません。しかし、高度な音楽と高度な技巧を不可欠に結びつけ、
練習曲という、ともすればどこか無機質的な楽曲を、一つの芸術作品
にまで高めました。


◆練習曲集 作品10

  第 1番 ハ長調
  第 2番 イ短調
  第 3番 ホ長調 「別れの曲」  >別れの曲を聴く
  第 4番 嬰ハ短調
  第 5番 変ト長調 「黒鍵」
  第 6番 変ホ短調 
  第 7番 ハ長調
  第 8番 ヘ長調
  第 9番 ヘ短調
  第10番 変イ長調
  第11番 変ホ長調
  第12番 ハ短調 「革命」

※ショパンの「練習曲集」は、他に次のような作品があります。

◆『練習曲集 作品25』(12曲)「エオリアンハープ」「木枯らし」等。
 1832年〜37年作曲。37年出版。マリー・ダグー伯爵夫人に献呈。
 (この婦人は当時リストの内妻だった)

◆『3つの新練習曲』(3曲)
 (1839年頃作曲。40年出版。献呈はなし)



名曲スケッチ表紙GO HOME


MIDI:Reinmusik