複音ハーモニカの音配列

ここでは日本で一番普及しているハーモニカ、複音ハーモニカの音配列を説明します。
このハーモニカも、良く見ると変な配列してるんですよね・・・。

きれいに並んでるのは真ん中だけ

・複音ハーモニカの音配列(21穴)

穴番号 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21
ファ ファ ファ
※グレーの箇所は吸う音、白い箇所は吹く音です。


音域は、一番普及している21穴タイプで約3オクターブ(高音部の「シ」がありません。)で、10ホールズと同じく半音(♯や♭)のない、ダイアトニックハーモニカです。

さて、表を見てみてると、ドレミ~が順番に並んでいるのは中音部だけで、低音部や高音部はなんだか音がでたらめに並んでいるように思えませんか?
でもこの配列、ある簡単な法則に従ってるのです。
10ホールズの配列のページで、ハーモニカは原則的に、「ドミソ」は吹く音、「レファラシ」は吸う音というお話をしました。

もう一度表を見てみましょう。今度は吹く音だけ、吸う音だけを、それぞれ見て下さい。まさにその原則通りに音が並んでいるのが分かると思います。ただ、「ドミソ」は3音、「レファラシ」は4音ですから、真ん中の中音部は良くても、両脇の低音部と高音部は音がズレていってしまうのですね。

現在普及している複音ハーモニカは、全てこの配列になっています。
ピアノのように、オクターブが変わっても音の並びが同じだったら分かりやすいのに!と思うかもしれませんが、たくさん練習を重ねていくと、この配列にも慣れてきます。


マイナーハーモニカについて

複音ハーモニカにはマイナー音階に調律されたものもあります。
複音には、ベース奏法と呼ばれる、メロディを吹きながら同時に和音でリズムを刻む奏法があります。
このベース奏法を使って、マイナー調の曲を演奏する時に、マイナーの和音を出せるように考えられたものがマイナー音階のハーモニカです。
メジャー音階(ドレミファソラシド)に対して、3度と6度が半音下がった、「ハーモニックマイナー(和声的短音階)」が使われています。
ハーモニックマイナーにする事によって、ハーモニカのどこを咥えても、吹くと「マイナー」、吸うと「ディミニッシュ」の和音が出ます。この和音が、日本のマイナー曲に良くあうのですよ。

※マイナー音階は、主音(1番目の音)を「ド」とする考え方と、「ラ」とする考え方があります。
複音ハーモニカの世界(曲集や教則本など)では、主音を「ラ」と捉え、「ラシドレミファソ♯ラ」で表示するのが一般的なようです。複音の独奏では、平行調のCとAmを一緒に持って演奏する事がとても多いので、その方が混乱しないのかな?
一応両方表を載せておきますね。

・マイナーハーモニカの音配列(主音を「ラ」とした場合)

穴番号 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21
ファ ソ♯ ファ ソ♯ ファ

・マイナーハーモニカの音配列(主音を「ド」とした場合)
穴番号 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21
ファ ミ♭ ラ♭ ミ♭ ファ ラ♭ ミ♭ ファ ラ♭



配列について  個人的には・・・。

複音ハーモニカは早いうちからきれいな音が楽しめるので、高齢の方の生涯教育にも大変適していると思います。
でも、そのような現場では、オクターブが変わっても配列が同じハーモニカの方が良いと個人的には思っています。低音部や高音部の配列を覚えてもらう練習に時間をかけるのは、なんだか無駄に感じてしまうのです。

もし全てが同じ並びだったら、簡単な曲が低音部や高音部を使うというだけで難しい曲になってしまう事はありません。また、1つの音域を覚えてしまえば、同じ曲をオクターブ違いで吹く事も容易だし、合奏で低音パートを吹く事も容易です。

鈴木楽器のオーダーメイドで作れば可能ですが、ポジションがずれてしまうんですよねー。
配列が分かりやすくて、ポジションマーク付きの品質の良い複音ハーモニカが、いつか発売されるのを祈ってます。(笑)

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