最近思うことで、気になることがあります。コンピュータが日常的になったせいか、誰もが簡単にコンピュータを操作できるようになりました。そして画像を扱うソフトもたくさんでき、簡単にいろいろな絵ができてしまうようになりました。便利といえば便利ですが、本当に絵やデザインを学びたい人にとっては、気をつけたいところです。絵やデザインの基礎・基本を学ばないでいきなりCGやいろんなデザインに入ってしまうと、途中で必ず発想の糸が切れてしまうからです。どんどん深く追求していくと、かならず基礎・基本にぶつかるからです。 今はよくても、何年かの間にきっと来る問題なのです。そんなこと知ったことかと思うかも知れませんが、私自身何度も体験していることです。初心に返って、もう一度確かめて見る必要があります。  ものを見る目を養うこと。・・・いろいろなものを実際に手で描いて確かめることです。デッサンをしたり、スケッチやクロッキーをしてものを見る力を養うことです。そうすることによってものの表面だけでなく、ものの内側まで見えるようになってきます。 古い文化も学ぶこと・・・絵やデザインをする人は、現代的で新しいもの好きな人が多いが、実は古い文化の中にいろんな発想の糸口があるんです。なにげなく見たんでは、その意味は分からないが、じっくり研究してみると、そのよさといろんな発見が見えてきます。 がまんづよく続けること・・・自分はこれだと思ったことは、長く続けることです。人の意見に惑わされないで、「今にみておれ」と言う気持ちでとにかく夢中になってやってみることです。途中で惑わされるときがあるかも知れません。5年は続けてみるときっと答えがでてくると思います。 自分だけのオリジナリティーを見つけること。・・・はじめは人の模倣から入ってもいいけれど最後は、自分だけのものを作ることです。他の人もきっと同じことをしているというのはだめです。自分しかやらなかつたこととか、人のやらないことを見つけなくてはいけません。人が自分の考えたことを真似するようになったらたいしたものです。ピカソの作品を見て下さい。真似したくなるものがいっぱいありますね。あれなんです。 表現意欲がたっぷりあること。・・・本をたくさん読んで絵の描き方が分かっても、実際に作品を作らない人はだめです。知識で分かっても、実際にやれるわけないんです。実際にやってみると本には書いてない、文章に表現できない問題がいっぱいあるのです。何度も何度も繰り返して表現することが次のステップにつながるのです。途中であきらめてしまう人は美術家にはなれません。 金勘定をしないこと・・・自分のやっていることをすぐに損だとか、得だとか考えないことです。人に認められなくとも続けてやってみることです。いつかはきっと認められるという希望をもって制作を続けることです。不思議と一人ぐらいは、いい理解者がいるものです。 自分の考えをもつこと・・・和して同ぜずと言う言葉がありますが、まさにそれです。人にすぐ合わせてしまって自分の考えをもたない人はだめです。 創作するということは、自分だけの考えを持つということです。頑固なこだわりを心にひそめていることが大切です。 ものを作り出すという行為は、大変孤独な作業です。その孤独に耐えられる人でないと続けられません。人とわいわいやっておらないと不安でいやだという人は美術家としてむきません。しかも、忍耐強い性格であることが大切です。 
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