第1話 魔王様人間界へ行く
その1
バーーン!
机を叩く音が響きわたる…
金色の短い髪 目が大きく小さい鼻と口…10才前後の見るからに可愛らしい男の子が大きい声で言う
「私は反対ですっ!ユーシュアリ様」
右手に持ってるカップの中のものを1口飲み
腰まである銀髪の男が言い返す
「でもさぁ〜ビリーフ やっぱさ〜RPGの定番と言えば魔王が人間界を制圧しにいって勇者に倒されるって言うのが王道でしょ〜?」と言いカップを机に置く
ツカツカツカっとユーシュアリに詰め寄り
「そんな事したら魔族全体がナメられるじゃないですかっ!」 「第一,我々四天王を含め魔族全員でユーシュアリ様に襲いかかっても傷1つつけられないのにどぉやって人間界の勇者が魔王様を倒すんですかっ?」
目を逸らし耳の下あたりをポリポリ掻きながら歯切れの悪い感じで言い返す
「え?…ほ、ほら…それはさ…え〜と…やられたフリすればいいじゃん」
ニカッと笑いながらビリーフの方を向く
キッ!と睨みながら反論する
「そんな事私には我慢出来ませんっ!
ユーシュアリ様は魔界、神界、人間界すべての中でも最強の力をお持ちなのですよっ!」
ビリーフはユーシュアリを心から尊敬しており絶対的な忠誠を誓っているのである…
ユーシュアリは腕組みして口をとがらして横を向き
「おまいさんはおいらに忠誠を誓ってるんじゃなかったっけっ?」と頬をふくらませながら言う
両手を広げ今にも泣き出しそう表情で
「私はユーシュアリ様のためを思って言ってるんです…」
「うっ!…お、おまいさんがなんと言おうとおいらは行くからねっ!」
そう言い目をつぶり舌を「ベェー」っと出してまた横を向く
海より深い様なため息をして顔をあげる
「だいたい何で急にそんな事言い出すんですか?…」
「ビクッ」としてユーシュアリは半身のままビリーフの方を向く
「いや…この間さイル君が来たじゃん…」
「はい…お見えになりましたが…」
「そん時さ一緒に酒を呑んでてさ…定番の話になってさ…
魔王の定番は何だろう?って話になってさ…まぁ…その何だ…まぁそう言う訳なのさぁ〜ハハハ…」
「『訳なのさぁ〜ハハハ』じゃないですよぉ〜」
泣きながらユーシュアリの服を引っ張る
ユーシュアリはあさっての方向を向きながら
「そうと決まれば早速明日旅立とう〜」
そう言いながらあさっての方向を指さす
「魔王様人の話聞いてます?」
「じゃあ四天王集めておいてね〜」
驚いた表情でユーシュアリを見上げる
「ふぇ?我々も行くんですか?」
当然じゃんって顔でビリーフの顔を見る
「うん!そだよRPGに四天王はつきものじゃん」
ビリーフは身を乗り出して言う
「我々まで行ったら誰がこの国を守るんですかっ!」
ケロッって感じで
「ん?グリちゃんたちだよ…」
握り拳をあごに当てちょっと考えて
「…まぁ…あの4人なら守れるでしょうけど…」
「じゃあ決まりね〜」
「あっ!お待ち下さい」
そう言ってビリーフを振り払い部屋の外へと出て行く…
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