アメリカ ヨセミテ  2006/9/23〜10/9


ヨセミテの象徴 ハーフドーム


 

 ヨセミテに行ってきました。私は 2度目で、6年前の初めての海外旅行がここでした。朋子は初めてで、一度フリークライミングの聖地に行ってみたいというのが今回の行き先を決めた理由でし た。

朋子のメインはボルダー。私はボ ルダーもやりたいのですが、やはりヨセミテならではのクラックルートをメインにやりたいので、基本的に朝夕は朋子がボルダーで私がスポット。昼間は私が ルートで朋子がビレイヤーという形で登ることになりました。

 

9/23(土) 晴れ

 サンフランシスコに9時前に到 着、レンタカーでヨセミテに向かいました。

多少、道を間違えながらも15時 過ぎにヨセミテ入りし、キャンプ4に到着、当然「Camp Full」の看板が出ており、ハウスキーピングに移動してそこで泊まることにしました。

キャンプ4では今時珍しいクライ ミングバムの今井君に会いましたが、昨日、ロープのすっぽ抜けによるグランドフォールをして腰を骨折してしまっていました。当然登ることはできませんが、 病院には行かずここで安静にするそうです。

カリービレッジやヨセミテビレッ ジを散策して、ハウスキーピングに戻り、ビールとつまみで晩飯にして、早めに寝ました。


ヨセミテが見えてきました

谷に入ってまず目に飛び込むエルキャピタン
 標高差1000m!さすが圧巻でした

ハーフドームも見えてきました


キャンプ4に着くとまず目に入るコロンビアボルダー

今夜はハウスキーピングに泊まりました



 

9/24(日) 晴れ

 朝6時に起きてキャンプ4へ、既 に受付前には5、6人並んでいました。8時半に受付の人が来て無事サイトを確保し、テントを張ってから、キャンプ4の真ん中にあるボルダー課題「ミッドナ イト・ライトニング(V9)」を触って見ましたが、ツルツルでホールドが遠く、2手位しかできませんでした。

 程々に切り上げて、チャペル ウォールへ行き、「コズミック・デブリ(5.13b)」にトライしました。日陰で涼しい所でしたが、ルートは非常に厳しいフィンガークラックで、1回目に リードした後はトップロープでもムーブを探りましたが、下部の3分の1位は、ムーブができませんでした。指も足も非常に痛いクラックでした。

 夕方、キャンプ4に戻って再び 「ミッドナイト・ライトニング」にトライ、出だしはできるようになりましたが、次のランジはできる気がしませんでした。


8時頃には長い行列になりました

早速「ミッドナイト・ライトニング」にトライ


 

9/25(月) 晴れ

 9時近くまで寝て、朝飯を食って から「ミッドナイト・ライトニング(V9)」へ。既に気温が上がり状態が悪く、明日からは早起きして、朝飯前にトライすることにしました。

  昼からは、超有名ルーフクラック「セパレート・リアリティー(5.12a)」へ行ってみました。このルートは、上から懸垂下降して取り付きますが、出だし の空中懸垂に朋子がビビッてしまい、どうしても降りられず敗退しました。

 代わりにカスケードやクッキーな どの岩場を見に行きましたが、どこも日差しが強烈で、暑くてクライミングができる状態ではありませんでした。9月下旬のヨセミテがこんなに暑いとは思いま せんでした。

 グレッシャーポイントという展望 台までドライブして、夕方は「ミッドナイト・ライトニング」へ。ランジは身長168cmの外人さんのマネをしたら少し良くなりました。


グレッシャーポイントにて


 

9/26(火) 晴れのち曇り夕方 は雨

 少し早起きし、朝飯を食う前に 「ミッドナイト・ライトニング(V9)」にトライしました。朝は寒くて状態は良いのですが、やっぱりランジは止まりませんでした。

 昼間は再び「セパレート・リアリ ティー(5.12a)」へ行きました。今回は骨折した今井君のパートナーのサクマ君というちょっと不思議な雰囲気を持った若者と3人で行きました。朋子は 問題の空中懸垂も決心がついて難なくこなし、取り付きのテラスへ、ここは日陰で涼しく、眺めも最高でした。

 1回目のトライはルーフの抜け口 でフォール。実は以前、ここを登るビデオを見たことがあったのですが、それがルーフの途中から足から登って行くものだったので、真似してみたのですが、う まくできず落ちてしまいました。2回目は普通に登ってレッドポイントできました。

 サクマ君のビレイを何度かして、 彼の案内で何箇所か岩場を見て回り、クッキーより少し下流の「ロードサイド・アトラクション(5.12a)」と言うルートを触ってみましたが下部でテン ション。また、登り始めたら蜂が集まってきたので、あわててクライミングダウンして撤収しました。

 夕方は、キャンプ4に戻って 「ミッドナイト・ライトニング」にトライ。足位置を変えたらランジが止まって最後のマントルまで行ってしまいました。ただ、夕方から雨が降ってきて、ホー ルドが濡れてしまっていたので、ビビッて落ちてしまいました。


「セパレート・リアリティー」の出だし

核心部、もちろん完全に180度!

サクマ君もトライしました

取り付きは広いテラスでした

足元には大渓谷が広がっていました

帰りは空中ユマーリング



 

9/27(水) 晴れ

 朝からいつものように「ミッドナ イト・ライトニング(V9)」にトライ。最後のマントルまで行けるのですが、朝は私達夫婦の他に誰もおらず、私達の薄いマットと朋子1 人のスポットではマントル返す勇気がでませんでした。

 今日はゴミ拾いのイベントに参加 す ると、キャンプ料金が5日分無料になると言うので、ビジターセンターへ行って登録を済ませ、ゴミ拾いの道具を借りてキャンプ4に戻り、5日分無料にしても らいました。

昼間は日陰で涼しいので、チャペ ルウォールの「コズミック・デブリ(5.13b)」へ。1、2回目でトップロープながらムーブはできるようになりましたが、指皮はボロボロになり、また夕 方からは熱風が吹き上がってきて3回目はまたドハマリしてしまいました。

 夕方の「ミッドナイト・ライトニ ング」は、体がボロボロだったのでパスして、朋子のスポットに徹しました。暑くて状態は悪そうでした。


ゴミ拾いに参加しました

「コズミック・デブリ」の取り付きにて

対岸には針のようなロストアローが見えました



 

9/28(木) 晴れ

 朝、ロッジまで散歩して、フード コートでお茶してから、朋子は「ミッドナイト・ライトニング(V9)」にトライ。私はパスしてスポットに徹しました。

 昼間は、エルキャピタンを登るク ライマーを見物に行き、カリービレッジで昼飯を食ってからハイキング。ジョンミュアトレイルを辿って、マーセード川上流の滝を見に行きました。


エルキャピタン、多くのクライマーが
張り付いていました

滝までは結構辛い登りでした

滝に到着、虹も出ていました


滝の落ち口まで行ってみました

滝の上にはのどかな風景が広がっていました



 

9/29(金) 晴れ

 朝、いつものように「ミッドナイ ト・ライトニング(V9)」にトライする朋子のスポットをしていました。最初は私達だけでしたが、9時頃から人が集まってきて、島根から来ている水野夫妻 が私たちのマットの2倍位厚いマットを持ってきてくれたので私もトライしました。が、ランジが止まりませんでした・・・5回ほどトライしましたがダメでし た。

 昼間はまたまた、「コズミック・ デブリ(5.13b)」に行きましたが、珍しく先に取り付いている人達が居ました。「コズミック・デブリ」はフィックスロープを2ピッチ登って取り付きま すが、ビレイポイントが狭いので、諦めてレストにしました。今日は調子悪い感じだったので調度良かったかも知れません。

 チャペルのベンチで昼寝したり、 ブライダルベールという滝を見に行ったりして時間を潰し、元気を出すためアイスクリーム3個とケーキを食ってキャンプ4に戻りました。

 金曜の夜のためか「ミッドナイ ト・ライトニング」は多くの人で賑わっていて、マットもスポッターも十分。そして、めでたく登ることができました。


「コズミック・デブリ」にトライする外人さん


ブライダルベール、春なら凄い水量なのでしょうが、
今回はやや貧弱でした

「ミッドナイト・ライトニング」を登る私



 

9/30(土) 曇り

 朝は朋子のスポット。出だしは確 実にできるようになっていました。

昼間は「コズミック・デブリ (5.13b)」 に行きました。昨日、トライしていた人達は、私が苦労している下部を遠いガバスタンスを使ってうまく登っていたので、真似しようとしましたが、スタンスに 足が届かずできませんでした。このルートは体が小さい(足が短い?)と不利なのかもと思いました。

 今日もロッジでケーキを食べてか ら、朋子のスポット。暑くて状態が悪そうでした。

 


「ミッドナイト・ライトニング」出だしの核心

今日は状態が悪そうでした

キャンプ場内にはデブリスがいっぱいました


10/1(日) 曇り後雨

 朋子は疲れがたまってきたような のでレスト。私は今日も「コズミック・デブリ(5.13b)」にトライに行きました。トップロープながら、ようやくムーブが繋がってきましたが、昼過ぎか ら雨が降ってきて退散。ロッジのフードコートで時間を潰し、夜はビジターセンターでゴミ拾いイベントの打ち上げパーティーがあったので行ってみました。

 タダで飲み食いが自由だったの で、キャンプ4の貧しい日本人達(私達も)は、目の色変えて食いまくっていました。


パーティーに行ってみました

タダで食い放題でした

集まった貧しい日本人達



 

10/2(月) 晴れ

 昨日の雨は明け方には上がりまし たが、外はビショビショ。ロッジのフードコートで時間を潰し、ミラーレイクまでハイキングに行きました。

 ミラーレイクは、秋は水が枯れて いるようで、ただの砂地でした。先週の暑さがウソのように今日は涼しく、日向ぼっこが気持ち良かったです。帰ってヨセミテビレッジでハンバーガーとアイス を食ってキャンプ4へ。キャンプ4では9月初旬からヨセミテ入りしている大学山岳部の後輩達と会い、みんなのボルダーを応援しました。彼らアッパーパイ ン・キャンプ場に居るそうで、夕方には帰って行きました。

 朋子は夕方から「ミッドナイト・ ライトニング(V9)」にトライ。今日から近所のジムのクライミング仲間であるヒロシ君も来て一緒にトライしました。


湖は枯れて砂地になっていました

ハーフドームが圧巻でした

アメリカではうまい物が、ハンバーガーと
アイスくらいしかありませんでした


山岳部の後輩1、青菌

山岳部の後輩2、入道くん

山岳部の後輩3、ハルちゃん
みんな元気そうででした


島根から来た「ミズッチ」こと水野君

「タマちゃん」こと水野夫人



 

10/3(火) 晴れ

 朝は朋子のスポット。一昨日の雨 から急に寒くなって、今朝もとても寒く、朝のボルダーはもう意味が無さそうでした。

昼間は「コズミック・デブリ (5.13b)」 へ行きました。各ムーブはスムーズにこなせるようになりましたが、相変わらず繋がりませんでした。

夕方はまた朋子のスポット。朋子 は初めてランジの体勢ができて、ランジ先のホールドに触れるようになっていました。ただ、明日からは嵐が来る予報で、今井君らは明日ヨセミテを去ると言っ ていました。

 
ランジが飛べるようになりました


10/4(水) 晴れ

 嵐は午後から来るというので、早 めにチャペルウォールへ行き「コズミック・デブリ(5.13b)」にトライに行きました。中間部の一手ハンドが決まる箇所までノーテンで行けるようにな り、ようやく手応えがでてきました。ただ明日はレストするので、残りは2日。登れるか際どくなってきました。

岩場には大学山岳部の後輩らも居 て、彼ら登りを見たり、応援したりしてからキャンプ4に戻りました。結局、雨は一日降らず、今井君らもしばらく残ることにしたようでした。

夕方は「ミッドナイト・ライトニ ング(V9)」でスポット。朋子はランジの体勢まではスムーズに入れるようになりましたが、ランジを止めるのは厳しそうでした。

 
だいぶランジの形が良くなってきました


10/5(木) 雨のち晴れ

 今日は曇りの予報でしたが、朝飯 を食っていると雨が降ってきたのでロッジのフードコートに避難しました。

ここでトポを眺めたり、キャンプ 4の 日本人達とダベったりして時間を潰し、昼からはジャイアント・セコイアという巨木を見にマリポサ・グローブと言う所に行ってみました。

ただ外は凄い雨で、駐車場で車か ら眺めて帰ろうかとも思いましたが、駐車場でしばらくボーっとしていると、雨は上がり、ハイキングコースを歩いてみてみることにしました。

 ハイキングコースは1時間半くらいか か り、結構キツかったです。ジャイアント・セコイアは確かにデカかったですが、なんか屋久杉の方が味があった気がしました。


 


ジャイアントセコイアを見にマリポサグローブに行きました

ジャイアントセコイアの一つ
「グレージージャイアント」

雨上がり後のハーフドーム
夕日に映える姿は感動的でした


10/6(金) 晴れのち曇り夜雨

 朝、朋子はヒロシ君らとボルダー へ行き、私はキャンプ4でのんびり過ごしました。11時頃朋子が戻ってきて、それから岩場へ行きました。再度「コズミック・デブリ(5.13b)」にトラ イするか迷いましたが、ただでさえ、後2日で登るのは厳しいのに、昨日の雨で状態が悪そうなので、思い切って諦め、クッキーへ行くことにしました。

 クッキーは、ここへ来たばかりの 頃は、暑くてクライミングどころではない感じでしたが、今は逆に日光が気持ち良く感じました。

 ここでの目標は「レッド・ジン ガー(5.11d)」。行ってみるとルートは空いていましたが、「レッド・ジンガー」の終了点を使って、隣の「ミートグラインダー(5.10c)」をトッ プロープで登る外人さん達が居たので、しばらく待ってからトライし、めでたくオンサイトできました。

 今日はこれ1本でキャンプ 4へ 帰り、周りの簡単なボルダーで遊びました。朋子は「ミッドナイト・ライトニング(V9)」の完登に向け、残り僅かになってしまいましたが、今朝、スラブの ボルダーで着地時に膝を痛めてしまったようで、満足にトライできないようでした。ようやくランジが形になっていただけに残念でした。

 夜は雨が降ってきて、今日から キャンプ4に移住してきた大学山岳部の後輩らのタープに避難させてもらいました。彼らはタープだけでなくランタンなども揃えており、私達より生活レベルが 高かったです。

 


「ミートグラインダー5.10c」を登る外人さん
6年前、一緒に来た日下部さんがOS!
当時の私はフォローが精一杯でした
懐かしいです

クッキー対岸のエレファントロック
この辺りは岩場が豊富です

クッキーのナビスコウォール
登るのは大平さん、
ビレイはサクマ君
よく見ると居ます


10/7(土) 晴れ

 ついにクライミング最終日。今日 は朋子と別行動で、仕事を辞め1人でヨセミテに来たという大平さんと登りました。大平さんとは初対面でしたが、クラックはもちろんビックウォールの経験も 豊富な感じだったので、アプローチの分かりづらい「テールズ・オブ・パワー(5.12b)」に行きました。

 2回懸垂下降し取り付きへ、懸垂 下降中に見た感じではハンドジャムが決まりそうにも見え、案外簡単に登れるのではとも思ってしまいました。が、いざトライすると中間部からの核心は絶妙に ハンドが決まらないシンハンド。どんどんパンプして、力尽きて落ちてしまいました。シンハンドのプロテクション(キャメロット緑)が足りず、辛うじてハン ドが決まる箇所にプロテクション(キャメロット赤)を取らざるを得ずなかったのも敗因でした。

 2回目は大平さんにプロテクショ ンを借り、キャメロット緑6個を準備してトライ。それでも下部では、なるべく他のサイズを使い、中間部で十分レスト。ここから続く一直線の前傾したシンハ ンドを登り切って、最後の渋いチムニーを越え、めでたくレッドポイントできました。

 キャンプ4に戻って、朋子らを見 つけ、ボルダーで遊びました。朋子は結局、膝が痛いようで「ミッドナイト・ライトニング(V9)」は諦めてしまいました。

 夜は、太平さん、水野夫妻、ヒロ シ君、山岳部の後輩らとカリービレッジのビュッフェに行き、ツアーの打ち上げをしました。

 


「ミッドナイト・ライトニング」にお別れ
また来れるでしょうか?


最後にみんなで記念撮影

カリービレッジのビュッフェで後輩らも誘って
打ち上げしました


10/8(日) 晴れ

 朝4時に起きてテントを撤収し、 サンフランシスコへ。都市での運転は緊張しました。4時間程で無事空港に到着し、13時40分発の便で日本に帰りました。

 

 

 

6年前の春、ヨセミテに来たとき は5.10台でハマって自信を失い、消極的になってしまって満足なクライミングができませんでした。その頃に比べれば、ある程度は力を付けたと思っていた ので、自分がどのくらい変わったのか?を確かめるのも今回の楽しみでありました。

ただ、最近の5,6年間はボルト ルートばかり登っていて、クラックルートは今回のヨセミテ行きが決まってから約2カ月間、小川山や瑞ガキ山で登り込んだ程度だったので若干不安もありまし た。

結果は「セパレート・リアリ ティー(5.12a)」、「レッド・ジンガー(5.11d)」、「テールズ・オブ・パワー(5.12b)」など、憧れだったルートを登ることができ、6年 間持ち続けていたヨセミテ恐怖症をようやく払拭することができました。

一番トライを重ねた「コズミッ ク・デブリ(5.13b)」は結局登れませんでしたが、あれほど美しく、厳しく、スッキリしたクラックに、エイリアンが変形する程打ち込めたので、それは それで満足しています。もちろん、またトライしたいですが、一番の核心は休暇を取ること・・・になりそうです。

 

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