以下は、1997年に作成していたホームページそのままである。
なんか、かっこ悪いので、一部エクセル化(グラフつき)を進めていたのだが、やり遂げるモチーベーションが低く、なかなか進まないので、そのまま復刻す る。
時間が経ったせいもあり、コメントがわれながらよく分からないものもあるが、とりあえずそのままにしている。
また、出典の組織名などはだいたい明記しているが、資料の名称を明記していないのが悔やまれる。

なお、類似の統計を最終的にまとめたものとして、2005年12月22日の兵庫県の発表『阪神・淡路大震災の死者にか かる調査について』が挙げられる。

下記で、いくつか母数の違うデータを使っており、分かりにくくしている要因とも思われたため、総合表のみ作成した。




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阪神大震災の死者に関する統計

 この統計は、1996年10月、11月頃に作成した。当時ホームページに載せようとしたが、ベタな表をHTMLにすること が、(ソフトを使っても)非常に困難と分かり断念した。この度<pre>タグを使って表示を試みた。
 なお、震災関連死を含めた死者の数は、1996年12月下旬に「更新」されているが、以下はそれ以前の数字のままである。また仮設住宅での孤独死も 170人くらい数えているのではないかと思われるが、その辺りは一切触れていない。

1997.9 up

目次

総合表

マスコミ報道で見る死者の増加(1月 17日〜1月24日)

町別死亡率と人口減少率

市区別死亡率と人口減少率

年齢階層別死者

死因

死亡時間と救出

死亡場所

外国人の死者

震災関連死は何人だったのか(未完)

●最大死者数は何人か(まったく未稿)

(注意)独自に計算したところも全て手計算(計算機は使っているが)であり、EXCEL等は一切使っていないので、間違いの数個は 必ずやあると思う。


総合表  (この章のみ加筆)

1995年時点で、死者の数は大きく言って、二つあった。
警察庁が発表し、4月中旬までに増えていった、「死者5502人、行方不明2人」
消防庁が1995年12月27日に震災関連死を含めて発表した、「死者6308人、行方不明2人」
である。

その後も少しずつ増えたりして、最終確定報が2006年5月19日に消防庁から発表されている。
死者の数に関しては、2005年12月22日に確定値が発表されているため、下記にはその日付を記載している。

  全 体 兵 庫県 神 戸市
死 者 行 方不明 死 者 行 方不明 死 者 行 方不明
警 察庁発表 直接死 5,502 2 5,480   2 3,891   1
消 防庁発表 含関連死 6,308 2 6,279   2 4,484   1
2005 年12月22日確定 含関連死 6,434 3 6,402 3 4,564   TBC
直 接死   TBC   3 5,483   3
3,895   TBC
(TBCは、調査中。全体の確定直接死は5505人になるのだろうが、発表なし)

なお、確定報でも発表機関により多少の違いは発生している。
神戸市の発表では、死者4,571人となっている。これは、兵庫県の発表に加え、自殺者7人を震災関連死と認定しているため。

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マスコミ報道で見る死者の増加(1月17日〜1月24日)

 これはリアルタイムに記録を取った訳でなく、後日の出版物から洗い出したものである。従って、新聞締め切り時間の記録が 必然的に多くなってしまう。地方新聞も洗い出せば、もっと詳しい情報が得られるのかもしれないが、そこまではやっていない。
 なお、これは1995年2月か3月頃作成した。

        時  刻    死  者    行方不明            合 計
17日 5:46 地震発生
    7:35  (  1)        報道はなかった
? 4 当日のメモによる
9:20 8     33 41
9:50    22
10:55    74
11:00 98
?   182         当日のメモによる
12:00   203    331 534
12:45   355    580(増) 935
13:30   436    583(増) 1019
15:45   683    534 1217
17:45  1037    577(増) 1614
   18:00  1042    577 1619
   21:00  1311   1048(増) 2359
23:15  1407   1043 2450
18日 0:45  1681   1017 2698
    1:45  1709    985 2693(減)
    8:45  1812    996(増) 2808
   10:45  1881   1075(増) 2956
   12:00  1885
   12:45  2014   1058 3072
   13:45  2026   1059(増) 3085
22:45  2679    891 3570
19日 0:45  2943    870 3813
2:45  3021
3:45  3021    869 3890
   11:45  3109    645 3754(減)
   12:45  3130    884(増) 4014
   13:45  3156    879 4035
   17:45  3517    861 4378
   22:45  3729    652 4381
20日 0:45  4047    727(増) 4774
10:45  4048    727 4775
   12:45  4087    715 4802
   22:45  4438    673 5111
21日 0:45  4555    665 5220
   10:45  4609    627 5236
   12:45  4612    501 5113(減)
   22:45  4706    230 4936(減)
22日 0:45  4914    202 5116
    夕方  4927
22:45  4936    170 5106(減)
23日 0:45  4984    166 5150
10:45  4984    165 5149(減)
   12:45  4986    159 5145(減)
   20:45  5008    106 5114(減)
22:45  5028    106 5134
24日 0:45  5051    106 5157
   10:45  5060     96 5156(減)
   12:45  5062     96 5158
2月3日 5104      6 この日から未検死の死者数を発表
4月中旬      5502      2

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町別死亡率と人口減少率

◇関係は、容易に下記のように想像できる。

激しい揺れ→家屋の全半壊率の上昇→震度7の認定
→死亡率の上昇
                →人口の流出
ただし火災による全焼地区は死者率以上に人口流出率が高いだろう。

◇京都大学防災研究所の河田恵昭教授によると、江戸時代の災害の死者率が500人に1人くらい。阪神大震災は400人に1 人くらいで、極めて大きな災害であると言える。なお、中国の唐山地震では25万人が死亡し、その率は4人に1人という。
 また彼は世界の災害を比較し、平均寿命が上昇すると災害死亡率が漸減するが、平均寿命60歳を越えると死亡率が急速に減少するという。そしてその減少線 (実際)と漸減線の延長(架空)の間に非免疫災害=都市災害があると主張する。
彼は都市の災害を下記の3タイプに分けている。

                人口密度       都市基盤       災害の種類      被災過程
都市化災害  経年的に増加中  整備途中   古典的   単一
都市型災害  国平均の10倍   一応整備完了  物的被害に集中  既知
都市災害  国平均の20倍   不均衡  人的物的巨大災害  未知

◇元の人口は、1990年の国勢調査結果である。これは神戸市内の町別人口が国勢調査分しか公表されていないため。減少率 も1990年と1995年の比較である。

◇死亡数は居住地別であり、被災地別ではないが、大きな差はないだろう。出典は1995年4月26日の読売新聞。

◇死者20人以上の町。82町ある。

                  死亡数    元の人口     死亡率      人口流出率
本山中町(東灘) 112  5666  1.98   45.0
本庄町(東灘)  107 4971  2.15   36.1
魚崎北町(東灘)  88 5927  1.48   38.2
田中町(東灘)   80 6167  1.30   57.0
森南町(東灘)   78 3340  2.34   46.7
中道通(兵庫)   74 3178  2.33   52.9
住吉宮町(東灘)  69 7434  0.93   32.8
御影石町(東灘)  68 4152  1.64   36.8
御蔵通(長田)   64 2333  2.74   74.1
深江北町(東灘)  63 6044  1.04   28.5

水笠通(長田)   61 2044  2.98   70.5
琵琶町(灘)    60 1347  4.45   71.6
六甲町(灘)    59 2664  2.21   58.1
津知町(芦屋)   56 1233 4.54
甲南町(東灘)   55 4137  1.33   23.7
本山南町(東灘)  55 11436  0.48   36.8
深江本町(東灘)  53 4584  1.16   32.0
若松町(長田) 50 2661  1.88   58.3
御影中町(東灘)  49  4714  1.04   29.8
大田町(須磨)   48 2931  1.64   55.5

御影町(東灘)   46 6239  0.74   21.1
魚崎中町(東灘)  44 4692  0.94   32.2
菅原通(長田)   43 1543  2.79   49.4
日吉町(長田)   42 1398  3.00   60.2
清水町(芦屋)  41  893  4.59   
中山手通(中央)  40  8797  0.45   23.4
大石東町(灘)   39 3881  1.00   35.4
北青木(東灘)   39 7832  0.49   29.7
屋敷町(西宮)   39 1310 2.98  
上沢通(兵庫)   38 2454  1.55   27.6

下沢通(兵庫)   38 3306  1.15   32.4
岡本(東灘)    37 9703  0.38   16.1
新在家南町(灘) 36 1973  1.82   62.2
深江南町(東灘)  36 8079  0.45   19.4
魚崎南町(東灘)  35 8018  0.44   +1.8
段上町(西宮)   34 8615 0.39   
大和町(灘)    33 2333  1.41   30.1
桜口町(灘)    33 1750  1.89   39.2
備後町(灘)    31  1315  2.36   49.1
御影本町(東灘)  31 4544  0.68   34.6

岩屋北町(灘)   30 3134  0.96   24.2
御影塚町(東灘)  30 2531  1.19   34.3
大橋町(長田)   29 2031  1.43   42.0
四番町(長田)   27 3039  0.89   48.0
楠丘町(灘)    27 3225  0.84   17.7
中郷町(灘)    27  941  2.87   58.1
戎町(須磨)    26 1808  1.44   59.5
会下山町(兵庫)  26 2420  1.07   48.3
大井出町(西宮)  26 741 3.51
仁川百合野町(西宮)26 968  2.69

船寺通(灘)    25 1699  1.47   49.6
高徳通(灘) 25 2262  1.11   31.9
篠原南町(灘)   25 3993  0.63   37.0
上大市町(西宮)  25 5896 0.42
西代通(長田) 24 1170  2.05   58.5
日暮通(中央)   24 2192  1.09   28.0
鹿ノ下通(灘) 24 1106  2.17   72.9
灘北通(灘)    24 2938  0.82   48.8
弓場町(西宮)   24 1490 1.61
北口町(西宮) 24 1701 1.41

富島(北淡)    24     ?
松本通(兵庫)   23 2255  1.02   60.7
塚本通(兵庫)   23 2826  0.81   31.3
住吉東町(東灘)  23 4038  0.57   22.0
高木西町(西宮)  23 1505 1.53
松野通(長田)   22 1625  1.35   44.6
青木(東灘)    22 4962  0.44   +2.6
大原町(芦屋)   22 2197  1.00
越水町(西宮)   22 1682 1.31
御屋敷町(長田) 21 2079  1.01   34.1

六番町(長田) 21 1521  1.38   51.1
水木通(兵庫)   21 2010  1.04   28.1
湊川町(兵庫)   21 7180  0.29   35.8
灘南通(灘)    21 2154  0.97   34.6
下河原通(灘) 21 1719  1.22   37.4
宮西町(西宮)   21 1344 1.56
仁川町(西宮)   21 4720 0.44
稲葉町(須磨)   20 1087  1.84   48.0
大開通(兵庫) 20 2738  0.73   32.8
岩屋中町(灘)   20 2321  0.86   38.7

平田北町(芦屋)  20  570  3.51
甲子園口北町(西宮)20 1818 1.10
   ☆おわり☆

◆一つの結論◆ これより死者数の少ない町でも人口流出率が30%以上というのはざらにあり、町によっては70%というのもある。死亡率が高ければ人口流出率も高いという 仮説を立ててみたが、それ自体は合っているにしても「死亡率が低ければ人口流出率も低い」という逆は成立しない。つまり人が死ぬまではならなくとも、もう 住める状態でない家が多数であったと言えるだろう。
なお、上記の町の一部で増加になっているが、町内で仮設住宅が建ったためと思われる(地域と丁別の増え方から考えて)。

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市区別死亡率と人口減少率

◇ややこしいが、今度は死者は「震災関連死も含めて」「被災地別に」になっている。というのも、町別に使用した資料による と県外居住者で死亡した人が99人おり、神戸市の死者も3808人で公式発表の3891人と違いすぎていて使用にそぐわないと判断したためだ。しかし警察 庁発表の「死者5502人、不明2人」ベース確定後の被災地別死者の統計は意外と少ない。丹念に探せばあるのだが、個人所蔵資料の中からは見つからなかっ た(研究室所蔵資料からは1点発見)。やむを得ず、消防庁発表の「死者6308人、不明2人」ベースの資料を使用する。これは震災関連死が含まれており、 5502人より14.7%多くなっているので、単純に町別の数値と比較しないよう。因みに、震災関連死の認定はその後もあるが、それこそ直接市役所等に問 い合わせなければ数はつかめないだろう。
 なおこれの出典は朝日新聞1996年1月16日。

◇さらに違う点は、元の人口は1996年1月1日現在の住民基本台帳ベースである。ただし参考として1990年国勢調査比 の人口減少率も算出した。

           死者数   震災前人口  死亡率  震災後人口  人口減少率(90年比)
神戸市 4484 1520365  0.30 1423830   9.4( 3.6)
 東灘区 1455   191716 0.76 157599 17.8( 17.2)
 灘 区 923 124538 0.74 97470 21.7( 24.8)
中央区 239 111195 0.21 103710 6.7( 10.8)
 兵庫区 540 117558 0.46 98852 15.9( 20.2)
 長田区 907 129978 0.70    96807 25.5( 29.3)
 須磨区 383 188949 0.20 176500 6.6( 6.2)
  本区 379? 78908 0.48 63247 19.8( 22.7)
  北須磨 4? 110041 0.004 113253 +2.9( +6.5)
 垂水区 16 237735 0.006 240258 +1.1( +2.1)
 西 区 10 201530 0.005 222163 +10.2(+40.1)
 北 区 11 217166 0.005 230471 +6.1(+16.1)
芦屋市 433 86862 0.50 75027 13.6( 14.3)
西宮市 1107 424101 0.26 390388 7.9( 8.6)
宝塚市   116 206641 0.056 202547 2.0( +0.3)
尼崎市    48 492793 0.010 488574 0.9( 2.1)
伊丹市    19 189767 0.010 188436 0.7( +1.2)
川西市     2 143588 0.001 144539 +0.7( +2.3)
明石市     8 283668 0.003 287613 +1.4( +6.2)
淡路島    59
その他     3
被災10市10町
兵庫県 6279 5526689 0.11 5401890 2.3( 0.06)

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年齢階層別死者

◇年齢別の死者は、厚生省人口動態課が出した「阪神大震災による死亡の状況」を参考にした。ここでも死者率を計算してみた かったが、地区別×年齢別の死者統計は恐らくないため(勿論、死者名簿を自分で分類し直すとか、厚生省や神戸大学医学部がもっている原票からクロス集計し てもらえたらしてもらうとか、方法がない訳ではない)、その計算は無理である。全体なら分かるかもしれないが、「全体」をどの範囲まで区切るか難しいた め、いくつかの地域をピックアップしてその震災前の年齢階層別人口比率を元に 「指数」で表示することにした。なお、元の人口は再び1990年国勢調査である。これは神戸市が、少なくとも「神戸市統計書」のレベルでは3区分の年齢階 層別人口を出していないため。国勢調査から地震まで4年あり階層はほぼ入れ替わっているので、若年層では今一正確でないと言える。

◇厚生省のデータは人口動態調査死亡票に基づく5488人が対象。

◇震災前の比率は神戸市・芦屋市・西宮市の3市の合計。

             死者数(比率・%=A)     震災前人口比率(B)    指数(A/B)
男 性   女 性 男性 女性   男 性  女 性
0〜4☆  66(1.20) 52(0.95)  2.61  2.48 0.46  0.38
5〜9☆ 65(1.18) 63(1.15) 2.99  2.85 0.39  0.40
10〜14   67(1.22) 76(1.38) 3.33  3.19 0.37  0.43
15〜19 67(1.22) 101(1.84) 4.06  4.10 0.30  0.45
20〜24☆ 152(2.77) 145(2.64) 3.75  3.99 0.74   0.66
25〜29 83(1.51) 93(1.69) 3.29  3.49 0.46  0.48
30〜34 59(1.08) 84(1.53) 3.02  3.24 0.36  0.47
35〜39☆ 62(1.13) 57(1.04) 3.41  3.59 0.33  0.29
40〜44 92(1.68) 106(1.93) 4.33  4.46 0.39  0.43
45〜49 110(2.00) 156(2.84) 3.68  3.86 0.54  0.74
50〜54 162(2.95) 226(4.12) 3.20  3.42 0.92  1.20
55〜59 190(3.46) 234(4.26) 3.08  3.34 1.12  1.28
60〜64 223(4.06) 280(5.10) 2.57  2.81 1.58  1.81
65〜69 204(3.72) 356(6.49) 1.68  2.21 2.21  2.94
70〜74 189(3.44) 370(6.74) 1.13  1.68 3.04  4.01
75〜79 140(2.55) 332(6.05) 0.92  1.37 2.77  4.42
80〜84 164(2.99) 312(5.69) 0.50  0.89 5.98  6.39
85〜89 84(1.53) 156(2.84) 0.21  0.43 7.29  6.60
90〜94 17(0.31) 59(1.08) 0.052 0.13 5.96  8.31
95〜99 2(0.036) 11(0.20) 0.0086 0.020 4.19  10.0
100〜 ☆ 3(0.055) 0(0) 0.00065 0.0017 84.6  0
不明 ☆ 10(0.18)    8(0.15) 0.42  0.22 0.43  0.68
☆は、男性の死者数が女性を上回っている階層

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死因

◇これは厚生省人口動態統計課が詳しくクロス分析している(年齢階層別・死亡日時別・死亡場所別・傷害発生地域別)し、神 戸大学医学部法医学教室も分析しているので、特に新しく数値化する事はない。よって上記の結果(単純集計)のみを転載する。

厚生省人口動態統計課・資料
◇年齢別(3階層)では若年に窒息・圧死が多く、老年に焼死・熱傷が多い。

窒息・圧死・全身打撲  4224(77.0)
焼死・熱傷 504( 9.2)
頭・頸部損傷       282( 5.1)
内臓損傷 98( 1.8)
外傷性ショック       68( 1.2)
全身挫滅・体幹挫滅     45( 0.8)
挫滅症候群         15( 0.3)
その他          128( 2.3)
不詳           124( 2.3)

神戸大学医学部法医学教室
◇対象は、神戸市内の3651人。神戸市内死者の93.7%。
 兵庫県監察医・日本法医学会派遣医師団2416人と一般臨床医1235人。

窒息・胸部圧迫     1967(53.9)
圧死           452(12.4)
全身打撲 293( 8.0)
内臓損傷 55( 1.5)
頭部損傷 124( 3.4)
頸部損傷          63( 1.7)
外傷性ショック       82( 2.2)
焼死・火傷 444(12.2)
衰弱・凍死          7( 0.3)
その他           48( 1.3)
(内)挫滅症候群      15( )
不詳・不明        116( 3.2)

◇不詳・不明のほとんどは焼損骨片
◇焼死のうち、焼損骨片379、身体あり33、状態不明32で、実際には「死因不明」と分類されるという。

兵庫県警察本部・神戸市民生局
◇神戸市の出版物より。対象は神戸市内の死者4319人。ただしこの資料は第2章「人的被害の状況」の冒頭で、「地震による死亡者は平成7年8月31日現 在県内で5480人で、そのうち神戸市内で4319人(全体の78.8%)が亡くなっている。」などと頓珍漢なことを書いている。神戸市の4319人には 当時までに認定された関連死428人が含まれており、これらは県内の5480人には数えられていない。

圧死・窒息死            3150(73.0)
出血・ショック死      87( 2.0)
焼死・火傷死       198( 4.6)
焼骨           328( 7.6)
損傷等           75( 1.7)
その他          481(11.1)

兵庫県警察本部
◇兵庫県内の死者5480人。比率は身元不明を除いた分。

圧迫死         4580(83.7)
焼死か          564(10.3)
脳挫傷・内臓破裂・
車両転落による全身打撲等 327( 6.0)
身元不明           9

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死亡時間と救出

◇これも独自に計算できるものがある訳でない。死亡時刻は正確に出る訳でなく、長い間下敷きになっていた者は推定になって くるし、死亡確認時刻を死亡時刻とした例も多いそうだ。

厚生省資料

1月17日午前 4161(81.3)
    午後 440( 8.0)
不詳  274( 5.0)
1月18日 185( 3.4)
1月19日 29( 0.5)
不詳        2( 0.0)

神戸大学医学部法医学教室

1月17日6時まで  2817(77.1)
9時まで   108( 3.0)
    18時まで   291( 8.0)
24時まで    67( 1.8)
不明     217( 5.9)
1月18日以降 148( 4.1)
不明           3( 0.0)

◇以上のように、死亡者は地震によって即死したのがほとんどだったいうことは言えるが、巷でたまに聞くように「自衛隊がす ぐに着いたとしても意味がなかった」と言うのは早計であろう。確かに世間の人が思うほど効果はなかったかもしれないが、やはり早い救出には意味がある。神 戸市消防局によると、1月中の救出人員の存否の内訳は以下のようになっている。

         生存救出  死亡救出
17日  486  118
18日  129  323
19日   89  319
20日   14  224
21日    7  114
22日    5   32
23日    2   10
24日    0    5
25日    0    5
26日    1    3
27日    0    2
28日    0    0
29日    0    0
30日    0    0
31日    0    3

◇死亡が見込まれる人については後回しにして救出したということもあるだろうが、生存救出は初日に集中し、しかも「黄金の 70時間」を越えた20日には人数も激減している。そもそも5000人規模が死亡するというような事態では、例え5%でも250人を越える訳であり、少な い人数でそうそう救出できる訳がない。やはり初期における大量投入が必要なのは言うまでもないだろう。

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死亡場所

◇参考までに掲げておく。神戸大学医学部法医学教室。理解に苦しむのは被災場所の分類の仕方。因みに検死を行った場所を死 亡場所とした例が約170あったという。

死亡場所\被災場所  住居 工場及び建築現場 道路 その他     合計
病院 135        0  0   5  140(3.8)
診療所 4        0  0   0    4(0.1)
自宅 3173        0  0   5 3178(87.0)
その他 255        2 13  24  294(8.1)
不明 35        0  0   0 3651(1.0)

◇厚生省のほうは、死因とのクロス・死亡日時とのクロスを行っている。なかなか興味深いが、ここでは単純集計のみ掲げてお く。

病院   551(10.0)
診療所   21( 0.4)
自宅  4330(78.9)
その他 586(10.7)
合計  5488

◇それにしても、他のデータに比べてなぜこんなに両者の値が違うのかかなり不思議である。

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外国人の死者

これも独自に統計を出すことはない。区別に出すと長田区がかなり多くなることは明白だが、それを立証するだけのデータは世 間に流布していない。

              厚生省(男性−女性)  兵庫県警
韓国・朝鮮  108(44−64) 111(44−67)
中国      41(16−25) 44(20−24)
ブラジル     8( 3− 5) 8( 3− 5)
フィリピン    2( 0− 2) 2( 0− 2)
アメリカ     2( 1− 1) 2( 0− 2)
ミャンマー 3( 1− 2)
ペルー                  1( 1− 0)
オーストラリア              1( 1− 0)
アルジェリア               1( 1− 0)
その他      5( 3− 2)
合計     166(67−99)  173(71−102)

◇なお兵庫県警によると、兵庫県の調査では合計174で、韓国・朝鮮が県警より1多いという。行政の調査の割には、厚生省 と兵庫県警の差のブレが大きいように感じる。

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震災関連死は何人だったのか

神戸市での震災の死者は、警察ベースで3891人。関連死も含めた消防庁ベースで4484人。さらにその後自殺者を含めた 28人を追加認定したりしている。
平常年の自然動態死亡数は、1990年から順に10181、10402、10681、10809、10780人とほとんどブレがない。
その上で、各月の累積死者数を1994年と比べると、下記のようになる。

       1995年      1994年      増加量
1月  4924  1017  3907
2月  6504 1957 4547
3月  7691 3027 4664
4月  8647 3897 4750
5月  9564  4770 4794
6月 10372  5554 4818
7月 11178  6378 4800
8月 12097  7295 4802
9月 12874  8123 4751
10月 13741  8991 4750
11月 14523  9880 4643
12月 15380 10780 4600
◇ただし1995年の死者はその後15351人に補正されている。

以上から考えると、神戸市の震災関連死の認定はかなり正確なものであったとも考えられる。
     兵庫県全体でみた場合について、未確認である。

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