日本のことわざ





































■ て ■


 亭主の好きな赤烏帽子(ていしゅのすきなあかえぼし)

烏帽子(かぶりものの一種)は黒塗りが普通であることから、一家の主人が好むことはたとえどんなに変わったことでも、家族はこれに調子を合わせ、従わなければならないということ。


 亭主を尻に敷く(ていしゅをしりにしく)

妻が夫に対して、いてもいないかのように軽く扱って、自分の思いどおりにふるまうこと。


 泥中の蓮(でいちゅうのはす)

泥の中に咲くハスの花。汚れた環境にあってもその影響を受けることなく、潔白(汚れの無さ)を保つもののたとえ。


 手があけば口があく(てがあけばくちがあく)

その日に稼いだ金でその日を送る者が、仕事が切れるとすぐ生活が成り立たなくなる。その日暮らしであること。


 手が後ろに回る(てがうしろにまわる)

悪事をして警察につかまる。


 手書きあれども文書きなし(てがきあれどもふみがきなし)

上手に文字を書く人はたくさんいるが、上手に文章を書く人は少ない。


 手が切れる(てがきれる)

縁が切れる。関係がなくなる。


 手加減の一人舌打ち(てかげんのひとりしたうち)

自分で作った食べ物を、その人が舌を鳴らしてうまそうに食べること。


 手が長い(てがながい)

盗みをする悪いくせがある。手くせが悪い。


 手が塞がる(てがふさがる)

やりかけの仕事があって、他のことができない。


 敵は本能寺に在り(てきはほんのうじにあり)

明智光秀が備中の毛利氏を攻めると見せかけて、京都の本能寺の織田信長を攻めたことから、本当の目的は別のところにある、ということ。


 手ぐすね引く(てぐすねひく)

弓づるにくすね(松ヤニと油を煮て練ったもの)を塗りつけて強くすることから、準備を整えて機会がくるのを待つこと。


 梃子でも動かぬ(てこでもうごかぬ)

どんな手段を用いても動かすことができない。また、よくわからせようと話しても、いっこうに応じないこと。


 手塩に掛ける(てしおにかける)

自分で色々面倒を見て育て上げる。


 手酌五合たぼ一升(てじゃくごごうたぼいっしょう)

自分でつぎなから五合の酒を飲めるなら、酌をする女(たぼ)がいれば一升は飲める、ということ。


 手出し十層倍(てだしじっそうばい)

最初に争いをしかけた者の罪は非常に重い。


 手付け倍戻し(てつけばいもどし)

売買・請負などの手付け金を受け取った者がその契約を取り消す場合、手付け金を二倍にして相手に返すこと。


 鉄桶水を漏らさず(てっとうみずをもらさず)

鉄製の桶のように、少しのすき間もないようす。


 鉄は熱いうちに打て(てつはあついうちにうて)

鉄で器具を作るには、鉄を熱して熱いうちに打ちきたえるところから、立派な人間にしようと鍛えるには、まだ私欲がなく純真さを失わないうちにおこなうほうがよい、ということ。


 哲婦城を傾く(てっぷしろをかたむく)

賢い婦人が出しゃばってよけいな口出しをするのは、国を危うくし、家を滅ぼすもとである。


 鉄物は敵の末にも貸せ(てつものはてきのすえにもかせ)

鉄製の道具・器具は使わないとさびてしまうから、誰にでも貸して、続けて使用するほうがよい。


 手でする事を足でする(てですることをあしでする)

正しい方法で行わず、間違った手段を用いることのたとえ。


 手でせぬ口を慎め(てでせぬくちをつつしめ)

できる見込みがないのに、大げさなことを言う人を戒める言葉。


 手習いは坂に車を押す如し(てならいはさかにくるまをおすごとし)

学問は車を押して上り坂を進むようなもので、気をゆるめるとすぐに後戻りするから、たえず努力しなくてはいけない。


 手に汗を握る(てにあせをにぎる)

きわどい物事をそばで見たり聞いたりして、はらはらさせられる(気が気でない)ようす。


 手に余る(てにあまる)

自分の力ではどうしてよいかわからず、その処置に困る。


 手に付かない(てにつかない)

他のことに心をうばわれて仕事ができない。


 手に取るよう(てにとるよう)

非常にハッキリしていて、正確で確実なようす。また、たいへん近いようす。


 手の裏を返す(てのうらをかえす)

急に態度を変えるようす。


 手も足も出ない(でもあしもでない)

どんな手段もほどこすことができずに苦しむ。


 出る杭は打たれる(でるくいはうたれる)

出しゃばる者はとかく人に嫌われたり、邪魔をされたりする。また、才能や技能が人より優れた者はとかく悪口を言われたり、憎まれたりする。


 手を替え品を替え(てをかえしなをかえ)

あらゆる手段を用いること。色々な方法で試すこと。


 手を反す(てをかえす)

非常にたやすいこと。


 手を拱く(てをこまねく)

腕組みをする。余計な世話をやかないで、じっとそばで見ていること。


 手を袖にする(てをそでにする)

衣服のそでに手を入れる。何も手出しをしないこと。


 手を抜く(てをぬく)

しなければならないことの一部を省いて簡略化する。


 手を広げる(てをひろげる)

仕事(商売)などの規模・範囲を広く大きくする。


 手を焼く(てをやく)

やりそこなう。失敗する。始末に負えない。扱いに困る。


 天衣無縫(てんいむほう)

天人の着物には人が手を加えて縫ったあとがない、ということから、詩や文章がいかにも自然に、きわめてたくみに作られていて、その表現に技巧のあとがないこと。また、いつわりや飾りがなく、無邪気で明るいようす。


 天下一品(てんかいっぴん)

この世の中に並ぶものがないほど、すぐれているもの。


 伝家の宝刀を抜く(でんかのほうとうをぬく)

代々その家の宝として伝わっている名高い刀を抜きはなつ。大事にしておいた素晴らしい手段を思いのままに使うことのたとえ。


 天下は回り持ち(てんかはまわりもち)

身分の高い者と低い者、貧乏人と金持ちといった世の中の身分は一部の人の専有ではなく、ひろく順番に巡ってくる。


 天知る地知る(てんしるちしる)

誰にもわからないだろうと思っても、天地の神はちゃんと知っている。


 天高く馬肥ゆる秋(てんたかくうまこゆるあき)

大空が澄み渡って、馬も人も太ってたくましくなる。秋は暑くも寒くもなく、快適な季節であるということ。


 天地全功なし(てんちぜんこうなし)

天地にしても、完全で欠点がないというものではない。完全であってほしいと心の中で望んでも得られないこと。


 天地は万物の逆旅(てんちはばんぶつのげきりょ)

天地は、その間にありとあらゆるものが現れては消えてゆくので、ちょうど旅人を迎え送る宿屋のようなものである。


 天長地久(てんちょうちきゅう)

天地は永久に尽きることがない、ということ。


 天に二日なし(てんににじつなし)

天に二つの太陽が存在しないように、一つの国に二つの君主があるはずはない。


 天は高きにいて曳くきにきく(てんはたかきにいてひくきにきく)

天帝は高いところにいながら、人の善も悪もよく聞いて知りつくし、これを批判してきびしい処置をする。


 天は自ら助くる者を助く(てんはみずからたすくるものをたすく)

他に頼らず、自分の信じるとおりに一心に努めるなら、天はそういう者に手助けして、自然に幸運がやってくる。


 天を仰ぎて唾する(てんをあおぎてつばきする)

天に向かって(顔を上に向けて)唾(つば)を吐けばそのまま自分の顔に返ってくることから、他人に害を加えようとして、かえって自分自身を傷つけてしまうこと。


 天を怨みず人をとがめず(てんをうらみずひとをとがめず)

どんな苦境にいたっても、運命をうらまず、他人を非難することもなく、ひとすじに修養して人格を高める。


 天を幕とし地を蓆とす(てんをまくとしちをむしろとす)

肝っ玉が太く意気盛んで、細かいことにこだわらないようす。

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