日本のことわざ





































■ す ■


 粋が身を食う(すいがみをくう)

花柳界や芸能社会の事情に詳しいことを自慢する人は、知らぬうちにその道に心をうばわれて財産をなくし、身を滅ぼすことになる。


 水火も辞せず(すいかもじせず)

水に溺れ、火に焼かれるほどの危険も問題にしない。


 水鏡私なし(すいきょうわたくしなし)

水や鏡が物の姿を実際のままに映すように、どちらにも偏らず公平なこと。


 水魚の交わり(すいぎょのまじわり)

水と魚は切っても切れない関係にあることから、非常に親しい付き合いのこと。


 酔生夢死(すいせいむし)

酒に酔ったように、また夢を見ているように、これといったこともせず一生を無駄に過ごすこと。


 好いた同士は泣いても連れる(すいたどうしはないてもつれる)

たがいに好きで一緒になった男女は、どんな苦労をも乗り越えてともに暮らす。


 翠は羽を以て自らそこなう(すいははねをもってみずからそこなう)

カワセミ(翠=川辺にすむ鳥)は美しい色の羽があるために、情け容赦なく人に捕らえられてしまう。長所がかえってわざわいを引き起こすことのたとえ。


 水泡に帰す(すいほうにきす)

水の泡が消えやすいように、せっかくの努力がむだになってあとに何も残らない。


 酸いも甘いも知り抜く(すいもあまいもしりぬく)

いろいろな経験を積んで、人情・世間のうらおもてをよく知っていること。


 据え膳食わぬは男の恥(すえぜんくわぬはおとこのはじ)

女のほうから恋をしかけられたら、これを受け入れて行動を起こさないのは、男にとって恥ずべきことである。


 末の露本の雫(すえのつゆもとのしずく)

葉の先の露と根元に残るしずくは、遅いにしろ早いにしろいずれそのうち消えてしまうように、人の命も長い短いの差はあっても、やがて死ぬのは同じだということのたとえ。


 末は野となれ山となれ(すえはのとなれやまとなれ)

自分がどうこうできるものではないから、あとはどうなろうとかまわない。


 頭寒足熱(ずかんそくねつ)

頭を冷やして(頭に血が上がりすぎないようにし)足の部分を暖めること。(健康に良いといわれている)


 好きこそ物の上手なれ(すきこそもののじょうずなれ)

好きで興味を持てばこそ、思わず熱中して努力するのでだんだん上達してうまくなる。


 過ぎたるは猶及ばざるがごとし(すぎたるはなおおよばざるがごとし)

ちょうど適した度合いを越したものも、ちょうどに達しないものも、ともに好ましいことではない。物事は何でもほどほど(度を越さずちょうどよい程度)が良いということ。


 好きには身をやつす(すきにはみをやつす)

好きなことのためには、やせるほど熱中しても嫌だと思わない。


 透き間風は冷たい(すきまかぜはつめたい)

すきまから吹き込む風は、とても冷たく感じられる。義理の間がらなどがなんとなくピッタリと合わないことのたとえ。


 頭巾と見せて頬かぶり(ずきんとみせてほおかぶり)

見かけは立派でも、内容が粗末なことのたとえ。


 筋骨抜かれたよう(すじぼねぬかれたよう)

まるで筋肉と骨格を取り去ったかのように、からだに力がなく、疲れきってグッタリしたようす。


 薄の穂にも怖じる(すすきのほにもおじる)

追われる逃亡者などがいつも不安な気持ちが心から離れず、ススキの穂が風にゆれ動くのにも、捕まるのではないかと恐れる。わずかなことにもビクビクするようす。


 雀の千声(すずめのせんごえ)

つまらない人間が、ばかばかしいことを色々と言うようす。


 雀の涙(すずめのなみだ)

ごくわずかな量(もの)のたとえ。


 雀百まで踊り忘れず(すずめひゃくまでおどりわすれず)

スズメは生まれてから死ぬまで飛び跳ねるくせが抜けないことから、幼い時におぼえた習慣は、歳をとっても変わらないということ。


 捨て売りに相場なし(すてうりにそうばなし)

捨てるも同然の安い値段で売る場合は、相場を考えないから値段は問題ではないということ。


 捨てる神あれば拾う神あり(すてるかみあればひろうかみあり)

愛想をつかして取り合わなくなる人もいれば、今まで認められなかった者を取り立てて使ってくれる人もいる。


 捨てる子も軒の下(すてるこものきのした)

しかたなく捨て子をするときでも、雨露をしのぐ軒下を選ぶのがせめてもの親心である。


 砂の底から玉が出る(すなのそこからたまがでる)

どこにでもあるものが数多い中に、珍しい貴重なものが混ざっていることのたとえ。


 砂原は三里行けば二里戻る(すなはらはさんりいけばにりもどる)

広い砂地は歩きにくく、三里進んだかと思うと今度は二里ほど後ろに戻っていたりして、さっさとは歩けない。


 脛一本腕一本(すねいっぽんうでいっぽん)

自分のからだ以外には何一つ頼りになるものがないこと。


 脛から火を出す(すねからひをだす)

あちこち駆けまわること。大いに働くこと。


 脛に傷持つ(すねにきずもつ)

人に知られては困るような、やましいことがある。


 拗ねもの苦笑い(すねものにがわらい)

性格がねじれて素直でない人が、自分よりさらに根性がねじれた人がいるのを見て、心ではいやだと感じながらも怒ることもできず、むりに笑い顔をすること。変わり者にも、上には上があるということ。


 滑ったの転んだの(すべったのころんだの)

あれこれ文句を言うようす。


 墨と雪(すみとゆき)

墨は黒、雪は白であることから、まったく性質が反対なもののたとえ。


 隅に置けない(すみにおけない)

思いのほか優れていて、ばかにできない。


 住めば都(すめばみやこ)

住みついて慣れてしまうと、不便な土地でも不便さを感じなくなったり、住みやすくなるということ。


 相撲にならない(すもうにならない)

力の差がありすぎて、勝負にならない。


 相撲も立ち方(すもうもたちかた)

東と西に分かれて相撲を見ている人が、それぞれ自分の側の力士を勝たせたいと思うのが人情である。少しでも縁のあるものを、自然とひいきすること。


 擂り粉木で重箱洗う(すりこぎでじゅうばこあらう)

すみずみまで行き届かないことのたとえ。


 するは一時名は末代(するはいちじなはまつだい)

苦しいこと、難しいことも思いきってやってしまえばその時かぎりの苦痛で済むが、やらねばならぬことをやらずそのままにしておいたら、その不名誉は後世に長く残る。


 寸陰を惜しむ(すんいんをおしむ)

わずかな時間を大切にする。


 寸進尺退(すんしんしゃくたい)

少し進んで多く退くこと。得るものが少なく、失うものが多いことのたとえ。


 寸鉄人を殺す(すんてつひとをころす)

警句(深い意味のこもった簡潔な句)で、人の急所(弱み)をつく。

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