日本のことわざ





































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 塩辛を食おうとて水を飲む(しおからをくおうとてみずをのむ)

塩辛はしょっぱくてノドが渇くからと、食べる前に水を飲んでおくようなもので、目的と手段が逆になること。また、見当違いなこと。


 四海波静か(しかいなみしずか)

世界中が平和で治まっているようす。


 鹿の角を蜂が刺す(しかのつのをはちがさす)

シカがハチにツノを刺されても平気なことから、少しの影響も受けないことのたとえ。


 鹿を追う者は山を見ず(しかをおうものはやまをみず)

目先の利益を得ることに夢中になっている者は、全体の事情には気づかない。


 地獄の沙汰も金次第(じごくのさたもかねしだい)

どんなにむずかしいことでも、金さえあれば思い通りになる、ということのたとえ。


 塩食った報い(しおくったむくい)

悪いことをしたために、自分の身に受ける苦しいむくい。


 獅子身中の虫(しししんちゅうのむし)

シシの体内に寄生して恩恵を受けている虫が、かえってシシの肉を食って害を与える。仏教を信じながら仏の教えに背くもの。また、味方でありながら害を与えるもののこと。


 獅子の子落とし(ししのこおとし)

シシが、産まれた子を谷に投げ落とし、途中で岩にしがみつくほどの強いものだけを育てるということ。自分の子につらく苦しい思いをさせて、その力をためすこと。


 親しき中にも礼儀あり(したしきなかにもれいぎあり)

あまり仲が良すぎると、つい相手の気分を害するようなことを言ってしまい仲が悪くなることがあるから、親しい間がらでも礼儀は守らねばならない。


 舌は禍の根(したはわざわいのね)

わざわいの多くは、言葉によって起こるものである、ということ。


 疾雷耳を覆うに及ばず(しつらいみみをおおうにおよばず)

急に鳴り響くカミナリのように、行動が急激で防ぐひまがないこと。


 死人に口なし(しにんにくちなし)

死んでしまった人は何もしゃべらない。死人に無実の罪を着せるのは簡単だということ。死人を証人に立てようとしても役に立たないこと。


 死ぬ者貧乏(しぬものびんぼう)

生きていれば良いこともあるのに、死んだ人は不幸なめぐり合わせだ、ということ。


 死馬の骨(しばのほね)

以前は多くのものの中で目立って優れていたが、今ではなんの価値もなくなってしまったもの。


 渋柿の長持ち(しぶがきのながもち)

よく熟した甘い柿はくずれやすいが、しぶ柿はかたくて長持ちすることから、人に嫌われるような者がかえって長生きすること。


 四面楚歌(しめんそか)

まわりは敵(反対する者)ばかりで仲間や助けがなく、自分一人だけだということ。


 釈迦に説法(しゃかにせっぽう)

お釈迦様に仏教の教えを説いて聞かせる。相手のほうがよく知っていて、今さら言う必要がないことのたとえ。


 蛇の道は蛇(じゃのみちはへび)

同類のものはたがいにその事情をよく知っているということ。


 蛇は寸にして人を呑む(じゃはすんにしてひとをのむ)

ヘビは一寸(約3センチ)くらいの小さいころ、すでに人を飲み込むような強い意気を見せる。英雄(偉大な人)は幼いころから、どこか普通の人とは違ったところがあるということ。


 しゃべる者に知る者なし(しゃべるものにしるものなし)

人から教わった知識をすぐ他人にしゃべって得意になるような者は、実際はその内容や意味を理解していないということ。


 姑の涙汁(しゅうとめのなみだじる)

姑はとかく嫁を嫌い、嫁に同情して涙を流すことはめったにないことから、量が少なくわずかなこと。


 十人十色(じゅうにんといろ)

性格・考え・好みなどがひとりひとり違っていること。


 重箱の隅を楊子でほじくる(じゅうばこのすみをようじでほじくる)

すみからすみまで、非常に細かい点まで知ろうとすること。


 柔よく剛を制す(じゅうよくごうをせいす)

うわべはやわらかな態度を示して敵を油断させ、そのスキをとらえてこれを押さえつける。弱いものが逆に強いものに勝つこと。


 酒池肉林(しゅちにくりん)

なみなみと酒をたたえた池と、たくさんの肉をぶら下げた林。華やかで、ぜいたくな酒宴(しゅえん・酒盛り)のこと。


 朱に交われば赤くなる(しゅにまじわればあかくなる)

人は付き合う友の影響で、良くも悪くもなる。


 順境は友を作り、逆境は友を試みる(じゅんきょうはともをつくり、ぎゃっきょうはともをこころみる)

人がよい境遇にあるときは多くの友が集まるが、不運な境遇になったときはその友が真の友であるかどうかを試すことができる。(見向きもしないような友は駄目だということ)


 小事は大事(しょうじはだいじ)

ちょっとした小さいことも気をゆるすと大変なことになるから、それほど重要でないことでもよく注意せよ。


 小人閑居して不善をなす(しょうじんかんきょしてふぜんをなす)

品性が劣った人は仕事もなくブラブラしていると良くないことをする。


 小水の魚(しょうすいのうお)

少ししかない水に住む魚のように、死が目前に迫っていること。


 上手の手から水が漏る(じょうずのてからみずがもる)

手際がよい人でも、やりそこなうことがあるということ。


 笑中に刀あり(しょうちゅうにとうあり)

見かけは素直でおとなしそうなのに、陰でこっそり良くないことをする。


 少年老い易く学成り難し(しょうねんおいやすくがくなりがたし)

月日がたつのは早く、まだ若いと思っているうちにすぐ歳をとってしまう。それに反して、学問を修め極めることは難しい。


 小の虫を殺して大の虫を助ける(しょうのむしをころしてだいのむしをたすける)

大きい(重要な)物事をなしとげるために、小さい物事を犠牲にする。


 商売は道によりて賢し(しょうばいはみちによりてかしこし)

商いにはそれぞれ専門があって、自分の商売については自分が詳しく知っているということ。


 将を射んとせば馬を射よ(しょうをいんとせばうまをいよ)

敵の大将をたおすには、まず大将が乗っている馬をねらわなければならない。目的のものを得ようと思ったら、その周囲にあるものから手に入れるほうが、早く目的を達することができる。


 知らざるを知らずとせよ(しらざるをしらずとせよ)

知らないことは包み隠さず、知らないと正直に言いなさい。知らないのに知っているかのように振る舞うのは、自分のためにならないということ。


 知らぬが仏(しらぬがほとけ)

知っていれば腹も立つが、事情を知らなければ仏のように平気でいられる。その人だけが知らずに気にしないでいるのをあざけって言う。


 知る者は言わず、言うものは知らず(しるものはいわず、いうものはしらず)

物事に通じた人は、その知識などをむやみに言葉に出さないが、未熟な者は得意がってさかんに言いまくるものである。


 人口に膾炙する(じんこうにかいしゃする)

膾(なます)や炙(あぶり肉)が多くの人に好まれるように、広く人々に知れわたり、もてはやされること。


 沈香も焚かず屁もひらず(じんこうもたかずへもひらず)

お香をたくといった風雅なこともしないし、かといって不作法に人前でおならをするわけでもない。特にすぐれていることも役に立つこともないが、害にもならず、きわめて平凡な人のたとえ。


 人後に落ちる(じんごにおちる)

ほかの人より劣る。他人にひけを取る。


 辛酸を嘗める(しんさんをなめる)

つらい境遇を経過する。つらいめにあう。


 仁者は山を楽しむ(じんしゃはやまをたのしむ)

仁の道に到達した人はどっしりとしていて、心を動かされない状態なのを山にたとえた。


 人事を尽くして天命を待つ(じんじをつくしててんめいをまつ)

力をつくしてやれるだけのことをやって、あとは天命(運命)にまかせてあせらない。


 信心過ぎて極楽を通り越す(しんじんすぎてごくらくをとおりこす)

ほかのことを何も考えず、信仰に心をうばわれていながら仏のご利益がないのをあざけって言う。


 人心の同じからざるはその面の如し(じんしんのおなじからざるはそのおもてのごとし)

人によって心のうちが同じでないのは、ちょうどその顔がそれぞれ違うように、十人十色であるということ。


 人心測り難し(じんしんはかりがたし)

人がどんなことを考えているか、またその考えがどのように変わるか、当人以外にはまったく分からない。


 信心も欲から(しんじんもよくから)

神や仏を信仰するのも、その結果としてよい報いを願い求めるからである。


 薪水の労(しんすいのろう)

めしを炊き、水をくむ労働。人につかえて、どんな苦労も嫌がらずに働くこと。


 人生行路難し(じんせいこうろかたし)

人がこの世で生きていくためには、簡単ではない苦労がある。


 人生七十古来稀なり(じんせいしちじゅうこらいまれなり)

七十歳まで生きられる人は昔からそう多くはない。(中国の詩人、杜甫の詩による。このことから七十歳を古稀と呼ぶ)


 人生朝露の如し(じんせいちょうろのごとし)

人生ははかなく、もろいということを、朝におりる露が消えやすいことにたとえている。


 進退これきわまる(しんたいこれきわまる)

進むことも退くこともできず、動きが取れない状態になる。困りはてる。


 身代につるる心(しんだいにつるるこころ)

人は財産に応じてゆったりした気持ちにもなるし、せかせかして落ちつきを失い、いやしくもなる。


 死んだ子の歳を数える(しんだこのとしをかぞえる)

死んでしまった子がいま生きていれば何歳になっているかと考えてみたところで、今となってはしかたがないことから、過ぎ去って取り返しがつかないことをあれこれと悔やむことのたとえ。


 死んでの長者より生きての貧乏(しんでのちょうじゃよりいきてのびんぼう)

死んで長者(金持ち)であるよりは、貧乏しても生き延びるほうが幸せである。


 心頭を滅却すれば火もまた涼し(しんとうをめっきゃくすればひもまたすずし)

肉体的、精神的などんな苦難も、そのことを気にせず心にとめなければ、少しも苦しさを感じないということ。


 真の闇より無闇が怖い(しんのやみよりむやみがこわい)

真っ暗やみは怖いように思われるが、それよりも前後をよく考えずにたいへんなことをやってしまうことのほうが恐ろしい。


 親は泣き寄り他人は食い寄り(しんはなきよりたにんはくいより)

不幸(身内の人が死ぬこと)があったときに、身内の者は心から悲しんで集まり、他人は食べ物にありつこうとして集まる。


 心腹を輸写す(しんぷくをゆしゃす)

心の中に考えていることを包み隠さずに全部話す。


 刃を迎えて解く(じんをむかえてとく)

竹を割るとき、はじめに少し刃を当てて割るとあとは簡単に裂けることから、勢いが激しくて向かうところ敵のないようす。

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