日本のことわざ





































■ ひ ■


 贔屓の引き倒し(ひいきのひきたおし)

ひいきをしすぎて、かえってその人を不利に導き、迷惑をかけること。


 引かれ者の小唄(ひかれもののこうた)

刑場に引かれていく罪人が、やけくそになって小唄をうたう、ということから、負け惜しみで無理に強がりを言うこと。


 低き処に水溜まる(ひくきところにみずたまる)

利益があるところには人が寄り集まる、ということを、水が低いほうに流れ、そこに溜まるのにたとえている。


 日暮れて道遠し(ひくれてみちとおし)

やりたいことがたくさんあるのに、老年の今となってはその目標に近づくことは容易ではない、ということ。また、期限が迫っているのに物事が順調に進まないこと。


 庇を貸して母屋を取られる(ひさしをかしておもやをとられる)

親切心で自分の建物の一部を貸したのがもとで、しまいにはその建物全体を奪い取られてしまう。また、恩を仇で返されること。


 膝とも談合(ひざともだんごう)

どうしてよいか分からずに困ると、自分のヒザさえも相談相手にする。困ったときは頼りにならないような人間と相談しても、いくらかのたしにはなる、ということ。


 膝を交える(ひざをまじえる)

たがいにヒザを組み合わせるようにして、うちとけて親しく話し合う。


 美人に年なし(びじんにとしなし)

顔・姿の美しい女の人は、いくつになっても若く見える、ということ。


 額を鳩める(ひたいをあつめる)

ひたいを寄せて相談する。大勢が寄り集まって相談する。(鳩めるは、集める(集まる)という意味)


 左団扇(ひだりうちわ)

仕事をしなくても生活の心配がなく、のびのびとした気持ちで暮らすこと。


 羊の歩み(ひつじのあゆみ)

屠所(家畜を殺すところ)におもむくヒツジの歩み、という意味で、死に近づくもののたとえ。


 匹夫の勇(ひっぷのゆう)

いろいろと思いめぐらした考えもなく、ただ物事に激しやすいだけの勇気。


 必要は発明の母(ひつようははつめいのはは)

必要に迫られて、今までにはなかったものを新しく考えだす。発明は必要から生まれるということ。


 旱に雨(ひでりにあめ)

日照り続きの日に雨が降るのを期待しながら待つように、来るのを待ち受けること。


 人各々能あり不能あり(ひとおのおののうありふのうあり)

人には一人一人、長所も短所もある。


 人必ず自ら侮りて然るのちに人これを侮る(ひとかならずみずからあなどりてしかるのちにひとこれをあなどる)

他人にバカにされるというのも、結局は自分が自分を大したものではないと考え、軽はずみな行動をしたり、おこないを正しくしないことから始まる。


 一口物に頬を焼く(ひとくちものにほおをやく)

少量の食べ物を食べて、口の中をやけどする。ちょっと手を出したために、思いもしなかった失敗をすることのたとえ。


 人事言えば影がさす(ひとごといえばかげがさす)

人の噂をすると、当人がそこに現れる。(噂をすれば影がさす、とも言う)


 一言もない(ひとこともない)

なんとも言い訳のしようがない。


 人酒を飲む 酒酒を飲む 酒人を飲む(ひとさけをのむ さけさけをのむ さけひとをのむ)

酒を飲みはじめたばかりの時は、様々な欲望や感情を抑えながら、もっぱら酒を楽しみ味わうことができるが、度を超してむやみに飲み続けるうちに正気を失い、最後にはおこないが乱れてしまう、ということ。


 一筋縄ではいかない(ひとすじなわではいかない)

普通のやり方では処理できない。


 一つ釜の飯を食った仲(ひとつかまのめしをくったなか)

苦しみと楽しみをともにした、親しいつき合いの関係にあるということ。


 人には添うて見よ馬には乗って見よ(ひとにはそうてみようまにはのってみよ)

親しくつき合ってみないと、その人の性質や優劣などを判断することはできない。同様に馬も、乗ってみなければ良い馬かどうかはわからない。


 人の一寸我が一尺(ひとのいっすんわがいっしゃく)

他人の欠点はほんのわずかでも目につくが、自分の欠点は大きなものでも感じることができない。


 人の噂も七十五日(ひとのうわさもしちじゅうごにち)

うわさが人の口から口へと伝わるのは早く、あっという間に世間の評判になるが、しかし長続きはせず、75日もたてば自然に忘れ去られてしまうものだ。


 人の口には戸が立てられない(ひとのくちにはとがたてられない)

世間の口はうるさいもので、とかく評判や取り沙汰されるのは防ぎようがない。


 人の事は我の事(ひとのことはわれのこと)

自分には何の関係もない他人の身の上のできごとも、いつ自分に及ぶかわからない。


 人の十難より我が一難(ひとのじゅうなんよりわがいちなん)

他人の大きな災難は心にかけないが、自分のことだとちょっとした災難でも大問題だということになる。


 人の宝を数える(ひとのたからをかぞえる)

他人が財産をたくさん持っているのを見てうらやましがる。馬鹿げていて無益なことのたとえ。


 人の褌で相撲を取る(ひとのふんどしですもうをとる)

他人のものをうまく利用して、自分に都合のいいことをする。


 人の物より自分の物(ひとのものよりじぶんのもの)

他人が持っているものは、どんなに優れていても結局は自分の所有物ではない。少し見劣りがしても、やはり自分のものとして持っているものが一番良い。


 人は一代名は末代(ひとはいちだいなはまつだい)

人の肉体は死んでしまえば一代限りで消えてなくなるが、清いおこないをすると、その名誉は長く後の世まで残る。


 人は善悪の友による(ひとはぜんあくのともによる)

人は交際している友だちの善悪によって、その性質やおこないが善くも悪くもなる。


 人は人我は我(ひとはひとわれはわれ)

他人のすることはどうであろうと、そんなことはお構いなしに、自分の信じることをおこなえ。


 人は木石にあらず(ひとはぼくせきにあらず)

人は感情のない木や石とは異なり、喜怒哀楽の人間的感情を持っている。


 人は見かけによらぬもの(ひとはみかけによらぬもの)

人の性質やおこないは、ちょっと外から見ただけでは判断することができない。


 人は見た目よりただ心(ひとはみためよりただこころ)

人間は顔だちが美しいことよりも、心の持ち方が大切である。


 人は悪かれ我善かれ(ひとはわるかれわれよかれ)

人がどんなに困り苦しんでいても、あるいは迷惑しようとも、自分さえ良ければかまわない。自分だけの利益をはかり、自分の都合がいいようにする人をあざけっていう言葉。


 人を疑いて用うるなかれ、人を用いて疑うなかれ(ひとをうたがいてもちうるなかれ、ひとをもちいてうたがうなかれ)

信用できるかどうか半ば疑って人を使うと、おたがいに良い結果が得られないから、いっそのこと使わないほうがよい。一度仕事につかせたら、その人を信用して物事を任せるべきである。


 人を呪わば穴二つ(ひとをのろわばあなふたつ)

人に害を与えれば、そのむくいとして、自分もまた害を受ける。


 人を以て言を廃せず(ひとをもってげんをはいせず)

日ごろ言動や振る舞いのよくない人であっても、その人の言うことが道理にかなって正しければ、その言葉を尊重し、とりあげて用いる。


 火に油を注ぐ(ひにあぶらをそそぐ)

火に油をかけると、火の勢いがますます激しくなることから、勢いが強くて激しいものに、さらに勢いを付けることのたとえ。


 火の消えたよう(ひのきえたよう)

活気がなくなって寂しくなるようす。


 火の付いたよう(ひのついたよう)

赤ん坊が大声で泣きさわぐようす。また、突然であわただしいようす。


 火の無い所に煙は立たぬ(ひのないところにけむりはたたぬ)

根拠となる事実がなければ噂は発生しない、ということを、火の気のない所から煙が立ちのぼるはずはないということにたとえている。


 百尺竿頭一歩を進める(ひゃくせきかんとういっぽをすすめる)

あれこれと考え、くふうにくふうを重ねる。また、十分に言い尽くした上に、さらに一歩を進めて説明する。(百尺竿頭は、百尺の長さがある竿の先のこと。転じて、もうそれ以上は余地がないようす)


 百日の労一日の楽(ひゃくにちのろういちにちのらく)

百日も働いたあとで、一日ゆったりと体を休める。時には気晴らしをして、日ごろの苦労を慰めるのがよい。


 百聞は一見に如かず(ひゃくぶんはいっけんにしかず)

百度(何度も)人に聞くよりは、一度実際に自分の目で見て確かめたほうがよくわかる。


 百も承知(ひゃくもしょうち)

細かい点まで十分に知りつくすこと。


 百里を行く者は九十を半ばとす(ひゃくりをゆくものはくじゅうをなかばとす)

百里(約390キロメートル)の道を行こうとする者は、九十里行ったところで、やっと半分ほど来たと思え。事を成すには、最後のほうほど困難であるということ。


 冷や飯を食わせる(ひやめしをくわせる)

冷淡な態度であしらう。


 氷炭相容れず(ひょうたんあいいれず)

互いにとても相反していて、一致するのが難しいこと。


 瓢箪から駒が出る(ひょうたんからこまがでる)

意外な所から意外なものが現れること。また、冗談で考えたり言ったりしていたことが本当になること。


 火を見るよりも明らか(ひをみるよりもあきらか)

道理が極めてはっきりしていて、疑いようがないこと。


 貧すれば鈍する(ひんすればどんする)

貧乏すると生活のほうで苦労するので、才能や知恵の働きが鈍くなる。


 貧は世界の福の神(ひんはせかいのふくのかみ)

収入が少なくて生活に苦しむと、これから大いに努力しようと意気込むから、その意味で、貧乏は幸福(繁栄)をもたらす福の神といえる。


 貧乏難儀は時の回り(びんぼうなんぎはときのまわり)

貧乏や難儀(苦しみ)というものは、自然にまわってくる運命である。


 貧乏暇なし(びんぼうひまなし)

貧乏な人はたえず生活に追われているので、仕事がなくて手があいているということはない。

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