日本のことわざ





































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 肺肝を披く(はいかんをひらく)

心の奥底を隠さずに全部話す。(肺肝は、もともと肺臓と肝臓のこと。転じて、心の奥。「披」は開いてすべてを示すこと)


 敗軍の将は兵を談ぜず(はいぐんのしょうはへいをだんぜず)

失敗した者は、その事がらについてとやかく言う資格がない。


 背水の陣(はいすいのじん)

川や海を背にした場所に陣を構えるという意味で、もうこれまでと覚悟を決め、全力を尽くして事にあたること。


 掃いて捨てるほど(はいてすてるほど)

いくらでもあって、珍しくないこと。同じ種類のものがたくさんあることのたとえ。


 蠅が手をするよう(はえがてをするよう)

ハエが手をすり合わせて拝むような格好をするところから、折り入って頼み願うようす。


 這えば立て立てば歩めの親心(はえばたてたてばあゆめのおやごころ)

子供の成長を待つ親の愛情を述べたもの。


 掃き溜めに鶴(はきだめにつる)

ゴミ捨て場に清らかなツルがいる、ということから、似合わない場所に、ひときわ優れたものが現れること。


 馬脚を現す(ばきゃくをあらわす)

隠していたことや、うわべを飾っていた本性が現れる。また、みっともない欠点(失敗)が表向きになる。(化けの皮がはがれる、とも言う)


 伯仲の間(はくちゅうのかん)

よく似ていて優劣の差が付けにくいこと。


 白眉(はくび)

中国で昔、蜀(しょく)の馬氏の五人兄弟のうち、とくに優れていた長兄の馬良のまゆ毛に白い毛が混ざっていたということから、多くの中でもっとも優れているもののたとえ。


 薄氷を履むが如し(はくひょうをふむがごとし)

薄く張った氷をふむように、大変危険なことにのぞむこと。


 化けの皮を現す(ばけのかわをあらわす)

秘密にして人に知られないようにしていたことが表に出る。大っぴらになる。


 馬耳東風(ばじとうふう)

馬の耳に東から風が吹く。人の言うこと(意見・批評)を少しも心にとめず、聞き流すこと。


 箸にも棒にもかからぬ(はしにもぼうにもかからぬ)

どうにもこうにも、取り扱うべき方法がないようす。


 箸の上げ下ろし(はしのあげおろし)

その人のちょっとして動作、または日常のささいな事がらを取り立てて、あれこれ言うようす。


 恥の上塗り(はじのうわぬり)

恥の上にさらに恥をかくこと。


 初め有らざるなし克く終わりある鮮し(はじめあらざるなしよくおわりあるすくなし)

物事のし始めは立派だが、それを終わりまで完全に成し遂げるものは少ない。


 初めは処女の如く終わりは脱兎の如し(はじめはしょじょのごとくおわりはだっとのごとし)

最初はおとなしくて、いかにも弱そうに見せかけて敵を油断させ、終わりごろになってから、逃げ出すウサギのように素速い勢いを示すこと。また、初めはきわだって人目を引くことはしないが、後になって手腕を発揮すること。


 箸より重いものを持たない(はしよりおもいものをもたない)

裕福(金持ち)な家庭で大切に育てられて、つらい労働の経験が少しもないこと。


 走り馬にも鞭(はしりうまにもむち)

走っている馬をムチで打てばさらに速く走ることから、良いものをさらに良くしようとすること。


 恥を言わねば理がきこえぬ(はじをいわねばりがきこえぬ)

恥をさらけ出すようなことになっても、内情は非常に苦しいのだということを残らず話さないと、相手になかなか分かってもらえない。


 裸一貫(はだかいっかん)

自分の体がただひとつの資本で、それ以外に何も持たないこと。


 畑に蛤(はたけにはまぐり)

畑でハマグリを探すかのように、方法が間違っていては、たとえどれほど探しても目的のものは見つからない、ということ。


 二十歳後家は立つが三十後家は立たない(はたちごけはたつがさんじゅうごけはたたない)

夫に死なれ、再婚しないでいる女は、それまでの夫婦生活の期間が短い場合はなんとか肉体的欲望を抑えることができるが、長い夫婦生活を経験したあとで禁欲を続けることは苦痛である。


 肌に粟を生ず(はだにあわをしょうず)

恐ろしさや寒さなどにゾッとして、肌がアワ粒のようになる。身の毛がよだつ。鳥肌が立つ。


 破竹の勢い(はちくのいきおい)

竹を割るときに、初めの節を割ればあとは簡単に裂けることから、勢いが激しく、止めることができないようす。また、その勢い。


 八十の手習い(はちじゅうのてならい)

歳をとってから学問を始めること。また、歳をとってから芸事を習うこと。


 八十八夜の別れ霜(はちじゅうはちやのわかれじも)

霜がおりるのも、八十八夜(立春から数えて八十八日目)ごろが最後であるということ。


 蜂の巣をつついたよう(はちのすをつついたよう)

ガヤガヤ、ザワザワとして、穏やかでないようす。


 鳩に豆鉄砲(はとにまめでっぽう)

突然のこと、意外なことに驚き、目を大きく見開いてぼうっとしているようす。


 花一時人一盛(はないっときひとひとさかり)

花が盛んに咲く時期はほんの一時である。人間も、勢いがあり栄えるのはほんのわずかな時期にすぎない。


 鼻薬を嗅がせる(はなぐすりをかがせる)

ちょっとしたワイロを使う。(ワイロとは、自分が有利になるようにしてもらうために贈る、不正なお金や品物のこと)


 鼻糞丸めて万金丹(はなくそまるめてまんきんたん)

鼻クソを万金丹(小さく丸めた薬の一種)のような形に丸めるという意味で、薬の原料にはくだらないものが多いということのたとえ。また、薬の効果がないことをあざけっていう言葉。


 話にならない(はなしにならない)

あまりにひどくて(呆れて)ものが言えない。話すだけの値うちがない。


 話半分(はなしはんぶん)

話は、ともすると実際より大げさになりがちなので、事実は話の半分くらいだと思って聞けばよい。


 鼻であしらう(はなであしらう)

相手の言葉にまともな返事もせず、冷淡な態度で対応する。


 花に嵐(はなにあらし)

花が美しく咲いているのに、風雨が荒れるということから、物事にはとかく邪魔がついてまわるということ。


 花は折りたし梢は高し(はなはおりたしこずえはたかし)

自分のものにしたいと思っても、遠くからながめているだけで、それを手に入れる手段がないこと。


 鼻持ちならない(はなもちならない)

臭いにおいがひどくて我慢できない。また、言葉や態度などが不快に感じて、どうにもたえられない。


 花も実もある(はなもみもある)

外から見たようすも立派だし、内容も満ちていて豊かである。名実ともに備わっている。


 花より団子(はなよりだんご)

花を見て風流を楽しむよりは、食べることのできるだんごのほうがよい。実質的なもののほうがよいということ。


 歯に衣着せぬ(はにきぬきせぬ)

遠慮せずにものを言う。


 羽根が生えて飛ぶ(はねがはえてとぶ)

すごい勢いで売れる。


 歯の抜けたよう(はのぬけたよう)

間があいているようす。まばらなようす。


 歯の根が合わない(はのねがあわない)

寒かったり恐ろしかったりして、ガタガタ震える。


 早合点の早忘れ(はやがてんのはやわすれ)

ろくに聞かないうちにもう分かったと思いこむ人は、忘れるのも早くて頼りにならない。


 早鐘をつくよう(はやがねをつくよう)

びっくりして普段より強く心臓がドキドキと動くようすを、火事など緊急のできごとを知らせるために、激しく鐘を打ち鳴らすのにたとえている。


 早かろう悪かろう(はやかろうわるかろう)

出来上がりが早いだけに、ヘタで見栄えがしない。遅くても、念入りに仕上げたほうが出来映えがよい。


 流行物は廃り物(はやりものはすたりもの)

広く世間でもてはやされる「流行」は、一時的なもので長続きはせず、じきに流行らなくなる。


 腹が黒い(はらがくろい)

心がひねくれていて、悪事をたくらむ性質である。


 腹に一物(はらにいちもつ)

心の中にたくらみがあること。心の中で悪事をくわだてていること。


 腹の虫が承知しない(はらのむしがしょうちしない)

しゃくにさわって、我慢ができない。(腹の虫とは、腹が立つときなどの感情をたとえていう言葉)


 腹八分に医者いらず(はらはちぶにいしゃいらず)

腹がいっぱいになるほどは食べず、いつも八分目ぐらいにひかえめにしておくと、体の調子がよく健康で、医者の世話になることがない。


 腹も身の中(はらもみのうち)

腹も体の一部である。度を超して飲んだり食べたりすれば、具合が悪くなるので注意しなさい、ということ。


 腹を切る(はらをきる)

隠しだてをせずに真実を打ち明ける。


 張り子の虎(はりこのとら)

首を振るように作った虎の張り子(オモチャの一種)。首を振り動かすくせのある人。また、うわべだけ偉そうに(強そうに)する人のこと。


 針ほどのことを棒ほどにいう(はりほどのことをぼうほどにいう)

物事を実際以上に誇張して、大げさに言うこと。針小棒大(しんしょうぼうだい)。


 春の晩飯後三里(はるのばんめしあとさんり)

夕食をすませてから、あまり暗くならないうちになお三里(約11キロ)の道のりを歩くことができるくらい、春の日は長い、ということ。


 腫れ物に触るよう(はれものにさわるよう)

怖い怖いと思いながら物事を取り扱うときの状態。また、人の機嫌をそこねないように気をつかうようす。


 万事休す(ばんじきゅうす)

すべては失敗に終わった。もう何もとるべき手段がない。


 万死に一生を得る(ばんしにいっしょうをえる)

危険に追い込まれ、とても助かる見込みのなかった命が、やっとのことで助かる。(九死に一生を得るともいう)


 繁盛の値に草生えず(はんじょうのちにくさはえず)

賑わって人の行き来が多い場所は、地面が固まって草の生える余地もない。


 万能足りて一心足らず(ばんのうたりていっしんたらず)

何でもよくできて、すべてに優れているが、人格の中心となる大切な道徳心がそなわっていない。

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