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* the following story was written by n4-513 / 05 nov 2004 *

泥棒猫と 森のグゥーブー

ウィンダスの裏泥棒ギルドに所属している、あるミスラがいました。
泥棒猫には友達がいました。それはジ・タの森に住まう、とあるグゥーブー。

二人の出会いは、まだ泥棒猫が駆け出しだった頃。
仕事で下手を打った泥棒猫は、衛兵に追われながらジ・タを大逃亡。
でも、逃げ切れず捕まりそうになったとき助けてくれたのが、その森のグゥーブーでした。

素早く、器用に、なんでもこなしてしまう賢い泥棒猫と、
ノロマで、不器用で、森をぼーっと歩く事だけが楽しみの森のグゥーブー。
泥棒猫は、たまにジ・タに遊びに行く度に、のろまなグゥーブーをからかいました。
それでも二人は、大の仲良しでした。

ウィンダスには、悪事を重ね荒稼ぎする大金持ちがいました。
泥棒猫は、その大金持ちに財産を騙し取られ悲しい思いをしている人々のために、
悪い大金持ちが家宝にしている首飾りを盗み出し、それで得たお金を人々に返すべく、
その屋敷に忍び込もうと決意します。
しかし、失敗したら再び生きては戻れない、危険な挑戦でした。
泥棒猫は、思い残す事が無いように、グゥーブーの元を尋ねてきます。
そこでグゥーブーはその挑戦を聞きました。
もちろん心配なので、グゥーブーは必死に止めましたが、悪事を重ねるその金持ちを
泥棒猫は許す事が出来ないと、振り返ることなく森を去って行きました。

そして後日、森の友達である小鳥が、グゥーブーに伝えました。

「泥棒猫が捕まった、家宝を狙った泥棒がどうなるか、見せしめに火あぶりにされる」と。

グゥーブーは衝撃の余り、数日の間魂を失ったように森を行く宛てもなくさまよい続けました。
でもグゥーブーはあるとき、はたと足を止め、強い強い決意を胸に抱きます。

ボクが、助け出す。

グゥーブーは泥棒猫を助け出す方法を必死に考えました。
でも、ジ・タの森から出た事が無いグゥーブーには、泥棒猫のように華麗に
金持ちの家に忍び込むなんて無茶な話。
とはいえ都会に出た事もなく、考えても考えても、いい案が浮かびませんでした。

その時、グゥーブーの足元にあった苗から、宝石のように輝く石が転がり落ちました。

「この石を大金持ちに渡せば、泥棒猫を開放してもらえるかもしれない」

グゥーブーは小鳥にお願いし、その願いを大金持ちに伝えました。

悪い大金持ちの答えは、

「30日後、同じ宝石を100個持ってこい。そうしたら泥棒猫を開放してやる」 というものでした。

グゥーブーは大喜びしました。
自分に泥棒猫を助けだせるとは思ってもみなかったからです。
グゥーブーは知らなかった事だけれど、その石は、とてもとても価値の高いものでした。

苗木の栽培は、森の住人グゥーブーの大の得意とするところ。
29日の間、グゥーブーは苗木から片時も目を離さず、大事に、大事に、
その苗を守る事が泥棒猫を守る事であるかのように、大切に、大切に、
石がたくさんたくさん実るように祈りながら育てました。
樹々は、グゥーブーの祈りを受けて輝いているかのように、すくすくと育ちました。

そして30日後。

グゥーブーの祈りは天に届いたか、苗木は、山ほどの光り輝く石を実らせました。
グゥーブーは涙を流して喜び、1つ残らず、大急ぎで石を袋につめ、鳥達に渡し、
大金持ちに届けるように頼みました。

悪い大金持ちの答えは、

「この石の作り方を教えろ、そうしたら猫を放してやる」

グゥーブーは作り方を書いた手紙と共に、苗木を3本つけて送り返します。

かくして、約束どおり泥棒猫は開放されました。
泥棒猫は、まだ自分が生きている事に驚き、街の人にグゥーブーと石の話を聞きつけて、
ジ・タの森へ大急ぎで向かいます。

久しぶりに会う泥棒猫を見たグゥーブーは、泣きながら泥棒猫に抱きつき、
二人は再会を心から喜びました。

一方、悪い大金持ちは。
光る石は、とてもとても価値の高い石でした。
大金持ちは、泥棒猫1匹とは比べ物にならない買い物だと喜びました。
そして光る石の栽培方法を知った彼は、これを一大事業とするべく、
大金を投入し施設を建て、石の生産を工場化する事を企みました。

泥棒猫は風の噂で大金持ちの企みを知り、石の栽培方法をウィンダスのみならず、
サンドリア、バストゥーク、ジュノに至る出来るだけ多くの人々に触れ回り広めました。
その結果、とても多くの人達が石を作り出し、市場で売り競いあったために、
石の価値は瞬く間に急落し、道に落ちている石ころと変わらない程になってしまいました。

属性鉱石、と呼ばれるその石に全てを賭けた悪い大金持ちは、
その結果全ての財産を失い、何も残るものが無くなるまで落ちぶれ、
人々の記憶から忘れ去られて行きました。

そして。。。

泥棒猫は、今日も元気にジ・タへ向かいます。
グゥーブーはまた、わけのわからない樹に水をやっています。
もう価値の無い石を育てるため? それとも何か別のもの?
泥棒猫にはわかりません。

でも、グゥーブーはとてもとても楽しそう。
「あの石は、キミとボクを助けてくれた天使の石だ」なんて、
1個だけ残っていたその石を、お守りのように大事に首につけていました。
グゥーブーは、石の価値なんてどうでもよくって、
ただ樹が育っていく様が大好きなのでした。
泥棒猫は、そんなグゥーブーがとてもとても、大好きでした。
やっぱりノロマなグゥーブーを、今でもたまにからかいもするけれど、
泥棒猫は命の恩人であり大親友のグゥーブーを、とても誇らしく思うのでした。

今日も平和に過ぎ行く森の1日。
二人が仲良くじゃれあう中、グゥーブーが育てたある1本の樹が、
今までにない、何か光り輝くモノを実らせこぼれたのに二人が気づくのは、
このもう少し後のお話。

泥棒猫の、この日の日記の末尾には、こうありました。

【樹の神様は、樹を心から愛してくれた奴に、たまあに、少しだけいいものを、
気まぐれにくれちゃったりするらしい。イェイ!】

おわり





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