TOMIXロコにKATOカプラーアダプターを装着その1




  1. その1:東急旧型車をスケール通りで作りたい・・・が
  2. その2:デハの屋根工作とサハの車体作成
  3. その3:デハもう1両・・・そして3両のボディ完成
  4. その4:下地仕上げと1次塗装
  5. その5:さぁ細かい仕上げ、難関はサッシです
  6. その6:サッシ、Hゴム、窓ガラス・・・ついに完成!

その1:東急旧型車をスケール通りで作りたい・・・が
*オーバースケールの悲哀
GMの東急3700系キットは、私が大学生の頃に発売された製品で、
記憶によると・・・当時まだ、17m級動力が製品化されておらず、
18m級動力を流用するために、スケールより長くなっていました。
当時の私は、それが嫌で、そのまま組むことはせず、
自由形私鉄電車の切り継ぎ素材として楽しんでいたのです。

このキットは2008年になっても、未だにそのまま売られています。
東急の電車をいろいろ作りたくなった私は、
スケールよりも長い部分は、切り継げばどうにかできるんじゃないだろうか・・・
そうすりゃ、両運のデハ3450型も作れるかも・・・
そう考え、とりあえず買って、検討してみることにしました。

ところが・・・買った後で資料を調べ、キットとの相違を見てみると、
なかなか簡単にはいかないことがわかったのです。

・戦前型の17m車の車体長は16200mm、戦後の運輸省規格型のデハ3700型は17000mmであり、
 1/150スケールだと、108mm、113mm。 (キットはそのまま組むと119mm近い・・・まさに18m級)

しかも長さの差は、窓が0.5mmくらいスケールより大きいためであり、
これが累積することにより、5mmの差になっているのです。
どこかを切り継げば短く出来るという生易しいものではなく、
スケール通りのデハ3700型にするためには、窓をひとつずつ0.5mm縮めなければならないのです。

デハ3450型に至っては、1cmも長さが違い・・・まさにお手上げ状態です。

・デハ3450型の車体幅は2680mm、デハ3700型は2700mmで、
 1/150スケールだと、17.9mm、18mm。 (キットは実測19mmくらい・・・国電より幅広い!)

当時のGMキットらしく、幅もスケールより広くなっているんですね。
デハ3450とデハ3700との差は無視できる程度とは言え、
国電よりも幅広い車体幅は、どうにかしないと、スリムな私鉄のイメージが出ないのです。

買ってしまったものを無駄にしないために、どう改造するか・・・私はしばらく悩みました。


最近ではこうした板キットの新製品は出ないですね

*改造方法を決定
先にも書いたとおり、スケールとの差が大きすぎるので、デハ3450型にするのは諦めました。
せめてデハ3700型として、きっちり作ろう・・・そう考えたのです。

それでも、6mm(窓1個ぶんに相当)もの長さを均等に縮めるのは大変です。
ドアと窓の間で切って0.5mmずつ縮め、車端部で0.5mmずつ縮める、
こうすれば4mm短くすることができます。
しかし・・・ドアの両側で切り継ぐため、片側に付き6箇所もの切り継ぎが必要になります。
しかも、ドアと窓との間だけ縮めると、側面の印象を変えてしまうに違いありません。

そこで・・・不本意ながら、車端部だけを縮めることにしました。
側板の端を少し削るとともに、妻板の裏面も出来る限りヤスッてみることにしたのです。

*いざ工作、車体と屋根をを短く、車幅を狭く
この方法で、車体長を2mm弱、短くすることができました。
組み上がった状態の車体長は117mmとなっています。
側板の車端部で0.5mm×2、妻板の裏面で0.5mm×2といったところです。
これ以上削ると、車輌のデザイン自体が似なくなってしまうので、ここらが限度でしょう。
まだスケールより4mm長いのですが・・・無理せず今回はこれで妥協します。

側板をロ型に組む前には、側板裏側は平滑に仕上げておきました。
ここにはGM製動力が装着できるよう、ストッパーがモールドされていますが、
今回、GM製動力は使用しないつもりだからです。
また、GMキットのままでは、腰高になるという理由もあります。
ストッパーは、現物あわせで自作することにしました。

車幅の方は、側板に妻板を接着する際に、敢えて妻板の方が少し出っ張るようにします。
固着した後に出っ張った部分を削り落とし、車幅を狭くするのです。
妻面の窓がある関係で、それほど極端にはできませんが、
これだけでも1mm弱狭くすることが出来たので、車体幅は、スケールに近くなっています。

続いては屋根の加工です。
2mm近く短く、1mm幅が狭くなった車体、屋根板はそのままでは合いません。
まず・・・屋根板の真ん中あたりで一旦切断し、改めて長さを合わせて接着しました。
接着後は瞬間接着剤とプラ用パテを盛って整形し、滑らかに仕上げてあります。

車幅も合わなくなっているので、屋根に一体モールドされた雨樋は削り落としました。
そして車体幅に合わせて屋根幅も削り、滑らかになるように仕上げました。
尚、この際に、配管などのモールドも全て削り落とします。
屋根の仕上げを容易にするためと、後で細密化しようと目論みがあるためです。

さぁ、大きさがぴったりになった屋根を載せてみましょう。
車体よりはみ出ていないのを確認して、タミヤセメントをたっぷり流して接着しました。


車体のほぼ中央で屋根を切断し、長さをあわせました。
車体幅も狭くなったので雨樋は削り取り、StripStyreneで自作しています。
屋根の裏には、補強のため、1mm×1mmのタミヤのプラ角材を貼り付けてあります。

*雨樋の製作
雨樋は、StripStyreneを用いました。
手元にあった一番細いものが0.4mm×0.5mmだったので、
0.4mmの面を屋根と側板の境界に貼っていきました。
どうしても車体の角の部分は折れてしまうのですが、
そこにはタミヤセメントを流しながら、誤魔化していきました。

接着剤が完全に乾いたら、雨樋表面を削って、薄くします。
デザインナイフの刃を垂直に立て、左右に動かして削ると、均一にきれいに削ることが出来ます。
目測でだいたい、0.2mmくらいの厚みにまで削ることができたようです。

ちなみに昔の東急電車の雨樋は、
雨樋の役目を果たさず、単なる屋根押さえのような感じですね。
実際、デハ3700型の実物写真でも、ドア上には水切りが付いていました。
なので本当はもっと細いほうがいいんですが・・・
適当な材料がなかったので、これで妥協しています。
(太めの雨樋もあったようですし)

*継ぎ目を仕上げる
敢えて段差を作った側板と妻板との接続部は、念入りに仕上げました。
デザインナイフを垂直に立てて左右に動かす方法で、妻板のはみ出し部分を削っていきます。
デハの運転席側には、パンタからの引込み線がモールド表現されているので、
これも削り取ってしまいました。
こうして車体幅を仕上げていきますが、ウィンドウシル・ヘッダーの仕上げもぬかりなく。
デザインナイフ、細密ヤスリを駆使して、肉眼では違和感のないように仕上げました。

尚、妻板と側板との継ぎ目は、タミヤセメントがしっかりと流れて密着していれば、
このように平滑に仕上げていくだけで、ほとんど目立たなくなります。

またこのとき、前面の標識灯も、削り取ってしまいました。
位置や形状が実物と異なるように感じたためです。
これは後で、銀河モデルのパーツを貼り付けることにしましょう。

ここまで車体が整ったところで、パンタを仮に取り付けてみました。
GM製のPT42を用いています。
位置は、屋根の裏に刻印されているとおりにしました。
車体の車端部が1mmほど短くなっているので、そのぶん車体中央よりになります。

仕上がった前面。パンタ引込み線、標識灯は削りました

*動力の取り付け加工
当初、スケールどおりの17m車にする予定だったので、鉄コレの17m動力を購入しました。
しかし結果的には、車体はまだ18m級・・・
これでは、車端から、やや台車が引っ込んだ感じになってしまいます。
しかしとりあえず、これを用いてみることにしました。

まず、長さをあわせます。
鉄コレ動力の車端部の床板は、付属したものの中で、一番長いものを選択しました。
それでも車体の方が長く、スカスカになってしまうので、
車体側にも適当なプラ材を貼り、動力がきちっとはまるように調節します。
続いて車幅・・・このままではユルユルなので、
側板裏に適当なプラ材を貼って、鉄コレ動力が適度な摩擦で収まるようにしました。

これで動力は収まるようになりますが・・・
うーん、横から見ると、やっぱり台車が引っ込みすぎかなぁ。
実車を知らなければ気にならないのでしょうが、なにぶん「よく知って」いますから。。。
せめて、台車とパンタ中心は一致して欲しいものですね。。。
でも、18m動力だと、逆に台車が車端により過ぎるかもしれません。
ここは悩みどころですね、後でもう少し考えてみることにしましょう。

尚、床下機器は、GMキット付属のものを、若干長さを切り詰めて、
鉄コレ動力に貼ってみました。
18m動力前提の機器を17m動力に貼ったので、台車とのクリアランスはギリギリです。


左写真:車端部にはストッパー。側板裏にはスペーサー。これで動力を固定します。
右写真:もうちょっと台車が車端寄りならいいんだけど・・・
 (パンタ中心と台車中心の位置は同じになるのが正解)

床下機器を動力に貼る

*まずはここまで
今回はここまでです。
「スケールどおりの東急17m車を作ろう」という話はいきなり挫折してしまいましたが・・・
そのぶんディテールに凝った、目蒲線の3連に仕上げようと思います。
3両くらいなら、飽きっぽい私でもどうにかなる・・・と思います。

続いては、前面や屋根上の工作、そして2両目、3両目の製作に入ります。


まだここまでですが・・・これからしっかりと仕上げていきますよ!


その2:デハの屋根工作とサハの車体作成
*編成の決定
前回、とりあえずデハ3700の1両にとりかかったものの、
最終的にどのようにまとめるかは、まだ考えていませんでした。
3000系列の活躍する姿として、私の記憶に一番残っているのは、目蒲線の3連です。
デハ-デハ-クハとするか、デハ-サハ-デハとするか迷いましたが、最終的には後者にしました。

サハは仮に、サハ3350としましょう。
元々、池上電鉄が鉄道院から購入した木造電車・・・
その台枠を利用して鋼製車体を載せたものです。
車体は16m級・・・この長さを再現できるかどうかは、かなり疑わしいですけど。
また、もう1両のデハも3700型としますが、
こちらは試しにノーシルノーヘッダーの全金属車体にすることにしました。

また、3両の屋根上を変え、短い編成でもバラエティを持たせることに決めました。
東急の3000系列の屋根上は、車種、車体更新の時期などによって、
実に様々で・・・いろいろなバラエティがあるので、その「ごった煮感」を演出するのです。

*屋根上の細密化
前回の工作に続いて手をつけたのは、デハ3700の屋根上です。
まず、パンタ横のランボードは、キット付属のパーツを貼りました。
実は正確な位置がわからなかったため、パンタのすぐ横に貼ってみたのですが・・・
これではパンタからの配線できるスペースがない!ことに気づき、
慌てて位置を変えるハメになりました。
なので屋根上の面が乱れてしまい、タミヤパテを盛って修正しています。
しかも、屋根上の修正時に、「ランボードの角が丸くなってしまう」という失態を演じ・・・
仕方なく、StripStyreneの1mm×0.25mmを貼り重ねて、ごまかしました。

ベンチレータは、KATOのスハ43系用ASSYパーツのガラベンを、1列に並べました。
このパーツはベンチレータの側面が実感的で、とても気に入っています。
位置は、キット説明書を参考にしていますが、若干車体長を短縮化したため、
ずれてしまったかもしれません。

ベンチレータの横には、キット付属のパーツにあった、背が高くて長いランボードを貼りました。
これも正確な位置がわからなかったため、まぁこんなもんだろう・・・という場所に貼ったら・・・
後になって屋根上の写真が見つかり、
もうちょっとベンチレータのすぐ横に貼ったほうが実物に近い、ということがわかりました。
まぁ、こういう位置の車両もあったんだと妄想して、納得しています。
また、キットのままだと水平にならなかったので、足の長さを調整してあります。


左写真:パンタ横のランボードは、キットのパーツの上面に、StripStyreneを貼っています。
右写真:ベンチレータ横の長いランボードは、キットのパーツです。

*デハはトレーラー、サハは動力車
また今回、編成の中間に入るサハを動力化することに決めました。
デハ3700の車体が、この工作ではスケールよりまだ4mm長いため、
・鉄コレ17m動力では台車の位置が引っ込みすぎ・・・パンタ位置と合わないこと
・もう1両予定しているデハ3700と台車の位置が異なってしまうこと
・3両固定編成なので、どちら方向でも同じように走行させたいこと
・デハの前面床下付近の工作には、トレーラーの方が都合がよいこと
・サハの車体をもし短く出来れば、17m動力に合うこと
という理由によります。

そこで、前回動力をはめ込むために作った、車体裏側のストッパーを、全て見直しました。
キット付属の床板が、ちょうどいい位置に固定されるよう、新たなストッパーを設けます。
これは、1.5mm角のStripStyreneです。
尚、GMキットは腰高になるのが常なので、
キットをそのまま組んだときより、車高が低くなるように設定しました。

床板は、車幅が狭くなったぶん、そのままでは使えないため、
車幅方向を削って、やや細くしてあります。
これに合わせて、床下機器の裏面も削り、少し薄くしました。


左写真:床板固定用のストッパーを貼り付け。腰高にならない位置にします。
右写真:キットの床板を取り付けた状態。パンタ中心と台車中心の位置が合っています。
 車高もこんな感じでいいでしょう。台車は、GMの日車D型です。

これらの工作で、また一歩「デハ3700らしさ」が出てきました。
GMの日車D型台車と、鉄コレ付属の国鉄DT11台車は、ほとんど同じ形状をしていて、
両者を混在させても違和感がないということも、よくわかりました。

「カッコイイ〜」
と・・・どうしても眺めてしまいがちですが・・・気を引き締めて、工作を続けます。



*サハボディの製作
先に書いたとおり、中間に挟まるサハに鉄コレ17m動力を組み込むことにしたので、
サハは出来る限り、17m車のスケールに合わせる必要があります。
しかし、やはりドア横で短縮化させるのは、切り継ぎが多くて面倒です。。。
そこで・・・側板の車端部を出来る限り削るとともに、妻板を平面化することで、
車体長を短くすることにしました。

側板は、ドアから乗務員室扉にかけての部分で2枚を切り継ぎ、中間車化しました。
ちょうど側板とドアの境界線で切り継いだので、継ぎ目はほとんど目立ちません。
側板の車端部は、1mm弱まで削りました。
これ以上削ると、妻板のプラの厚が見えてしまうため、これが限度です。

そして妻板。
キットには丸妻のパーツしか入っていないので、
パーツの裏面を薄く削ってから、指でぐいぐいと押し、平らにしてしまいました!
完全な切妻にはなっていませんが・・・これだけできれば充分でしょう。

これらの加工で、車体長はデハよりもさらに2mm近く短くなったのでした。
それでもまだ17m車標準より2mm以上(実車換算で300mm)長いため、
16m級車体のサハ3350というには、無理があるかもしれません。
でもそこは「お気楽工作」ですから、デハよりも短い切妻のサハが挟まっている、
それでいいと思っています。


左写真:丸妻を指で押して切妻に!
右写真:ドアの左縁が切り継ぎ箇所。未修正でも、ごらんのとおり、ほとんど目立ちません。
 この時点では、妻板と側板の接着部分はまだ仕上げていません。

屋根は、デハのときと同様の工作をしました。
真ん中付近で一旦切断し、長さを調整しながら切り口を仕上げて、再度接着しています。
雨樋や配管などのモールドは全て削り落とし、車幅も狭くしました。

妻板と側板を接着する際には、妻板をやや出っ張るように取り付け、
その出っ張りを削ることで、車幅を狭める・・・というのも、デハと同様の加工です。)
しかし、丸妻を平らに伸ばして切妻化したぶん車幅は広くなるので、
出っ張りを削っても、デハよりも0.5mmほど車幅が広くなってしまうんですよねぇ。
まぁ、中間車だから目立たないだろうと思っていますけど。

さらに、切妻化したことで、屋根と妻板との接続部分の曲面も、仕上げなくてはなりません。
ここは耐水ペーパーをかけて慎重に仕上げました。

車体が仕上がったら、StripStyreneの雨樋を貼り付けます。
今回は0.25mm×0.5mmを入手したので、0.25mmの面を貼り、薄くやすることで、
最初のデハよりも細い雨樋を再現しました。

尚、この車体には動力を装着するので、
側板裏に0.25mm厚のプラ板を貼り、動力が適度な摩擦ではまるようにしました。
まだストッパーが付いていないため、不安定ではありますが、
これでいちおう、動力が入るようになりました。


左写真:屋根までついたサハの車体
右写真:屋根と側板の境界には、プラ角材で補強。
 動力取り付けのために、側板裏を現物あわせで仕上げている最中。

*見えてきたぞ!
今回ご報告できるのは以上です。

まだ不完全ながら、動力を組み込んだサハができてきたので、
デハ-サハの変則2連での、試運転もできるようになりました。
こうなるともう・・・しばらく、遊ばずにはいられないというものです。
ライトグリーンの3連が完成した姿を思い浮かべながら、
ついついコントローラーのつまみを握ってしまうのでした。。。


左がデハ、右がサハ。デハの丸妻とサハの切妻・・・この写真ではあまりわかりませんね。
また、サハは動力にボディを被せただけの状態なので、車高は不安定です。
台車(日車D型とDT11)の差も、あまりありません。


その3:デハもう1両・・・そして3両のボディ完成

前回までの2両は、ここまで仕上がりました


今回新たに作った2両目のデハは、車体をかなりいじってあります。

*デハ2両目は全金属車体
3両編成にするからには、もう1両・・・デハが必要です。
この編成は、もうすっかり「3700系タイプ」として製作をすることにしたので、
実物の車両にこだわらず、自分の好みでまとめようということで、
2両目のデハは、全金属車体にすることにしました。
ノーシル、ノーヘッダー、埋め込みライトという、やや近代化された姿です。
ドアも、晩年によく見られた窓の小さいタイプにすることにしました。

*デハ2両目・・・ドア交換
用いたドアは、タバサのパーツ・・・GMキットのサイズにピッタリの、真鍮エッチングパーツです。
ボディを組む前に側板ドア部分を切り抜きます。
ピンバイスで小穴をたくさん開け、デザインナイフで切り抜いていきました。
切り抜いた部分が、はめ込むパーツより少しでも小さいと、パーツが歪んでしまいます。
逆に大きいと、パーツが固定しづらくなってしまいます。
なので、仕上げは慎重に行いました。
その結果ドア1枚につき30分〜1時間もかかってしまい・・・週末の徹夜作業となったのです。

ドアパーツの固定は瞬間接着剤です。
特に側板からの引っ込み具合に注意して、裏面から一気に固定します。


ドアをタバサ製パーツに交換し、シル・ヘッダーを削りました。

*デハ2両目・・・ボディ組立とシル・ヘッダー削り
ドアが固定できたら、ボディを組みます。
最初のデハと同様、側板の端と妻板裏面を若干削ることで、車体長を2mm弱短くしています。
ただ、今回は前の2両とは違って、屋根は切継がず、組立後に整形することにしました。
・・・って、要は屋根を切り継ぐのが面倒になったんですけどね。

ボディが組み上がった後、この車両の特徴、ノーシル・ノーヘッダー車体を作ります。
細密ヤスリ、デザインナイフ、耐水ペーパーなどを駆使し、シル・ヘッダーを削り落としました。
実は昔、旧国キットで同様のことをしようとして、
削りすぎてサッシ部分が浅くなってしまったという・・・苦い思い出があります。
なので今回は慎重に、シル・ヘッダーだけを削り落とすように心がけました。
ほぼ削りとしたところで液体パテを塗り、さらに平面性を出すようにしました。

もちろん、妻板を側板より若干はみ出すように接着して車幅を狭くすること、
屋根のモールドは全て削り落としてしまうことなどは、前回までの2両と同様です。
そして今回は、連結面寄りの屋根を修正し、2mmほど短くなった車体に合わせました。

尚、このデハはなるべくシンプルな外観にして、1両目とのコントラストを楽しもう・・・ということで、
ベンチレータもガラベン1列、ランボードなしとしてみました。
使用したガラベンは前回同様、KATOのスハ43系用ASSYパーツです。

雨樋も、サハ同様、0.25mm×0.5mmのStripStyreneを貼って、仕上げています。


ノーシル・ノーヘッダー車体、ガラベン1列の屋根が特徴。
こちら側の屋根は2mmはみ出たので、整形しました。
連結面の幌枠も削ってしまったので、StripStyreneで作り直しています。

*サハを仕上げる
デハ2両目の車体製作は時間がかかり、ちと疲れたので、
ここでちょっと気分を変えて、サハのを仕上げます。
まずは屋根・・・デハ1両目とは異なり、屋根中央に2列のランボード、
その両側に角型ベンチレータが並ぶタイプにしました。
キットの説明図にも、張り上げ屋根車の工作例として載っていますが、
張り上げ屋根ではない車体にも、このタイプは存在ていました。

ランボードはキット付属のものを、足の長さを整えて使用しました。
ベンチレータもキット付属のものですが・・・モールドがかなり甘いので、
StripStyreneを上面に貼って、エッジが出るようにしてみたところ、
かなり効果があったようです。


サハの屋根はご覧のとおり。2列のランボード横に角型ベンチレータという、個性的なものです

続いて、床下機器です。
GMキット付属の機器をそのまま鉄コレ17m動力に貼ってみると・・・
床下機器が並ぶ「ベースの部分」が厚すぎて、車体裾より下にはみ出してしまいました。。。
ベースの幅自体もありすぎて、車体からはみ出してしまうのです。
なので、ベースの幅、厚みを削り、出来る限り狭く、薄く仕上げました。
これでどうにか、車体裾より上に納まったのです。

そして、動力が深く入りすぎないよう、デハと車高を合わせるための、
高さ固定用ストッパーを、ボディ裏側に取り付けました。
ご覧のとおり、車体の端につけた、プラ小片の簡単なものです。


動力の高さ固定用ストッパーと、出来る限り薄くして貼った床下機器。

*デハ2両の前面を仕上げる
続いては、デハ2両をまとめて、集中的に工作しました。

まず前面。
2両で全く異なるタイプにしました。

1両目は、更新改造で窓の上下寸法が拡大された以外はオリジナルに近い顔で、
オデコに大きなヘッドライトを載せ、吊り掛け式テールライト、車体裾にはアンチクライマー・・・
というものです。
比較的登場時の雰囲気を残した表情で、いかにも旧型電車といった顔立ちになります。

ヘッドライトは銀河モデルの旧国用の大型(250W)を使用し、瞬間接着剤で取り付けました。
テールライトも銀河モデル。電車用と機関車用で形態が異なるので間違えないよう・・・
電車用の方はロストワックス製なのでちょっと高価でしたが、配線の表現など、かなり精密です。

アンチクライマーは、キットのオマケについていた京急400型前面から切り出したものです。
デハの前面下端を欠きとって、そこにはめ込んでみました。
寸法がピッタリなら、継ぎ目もわからなくなります。
この加工は・・・我ながらうまくできたと思います。

また前面下には、キットのパーツのカプラー胴受とカプラーを取り付けました。
但し・・・ここに表現されていた排障器は、
本来台車に付いているものなので、切除してあります

デハ1両目は古風な面構え。パンタの配線にも注意。

2両目は、全金属車体ならではの、ツルンとした表情。
ヘッドライトは、銀河モデルの157系用を用いました。
屋根の端にピンバイスで小さな穴を開けてから、丸型の細密ヤスリで拡げていき、
パーツがはまりこむようになったところで瞬間接着剤で固定しました。
周囲の屋根との間は液体パテを流してから、耐水ペーパーで仕上げました。

尚、工作当初、実物写真は小型のライトしかなかったので、
大型ライトの埋め込みのタイプが実在したかどうかは不明でした。
でも、大きな目玉が私の好みなので、これでいいと思っています。
(その後、大きな埋め込みライトの写真もみつかり、ほっとしています)
テールライトも埋め込みタイプで、同じく157系用を用いました。

全金属車体の場合、正面貫通扉も平らなので、
そこに表現された凹みは、0.25mm厚のStripStyreneを貼り、
液体パテを隙間に流し、平滑に仕上げてなくしました。

前面下のカプラー周辺は、デハ1両目と同じです。
本当は上り向きと下り向きとでジャンパー栓に違いがあるのですが、
この段階では省略してあります。

デハ2両目は軽快な印象

*デハ2両の屋根上配線を仕上げる
私にとって、この工作が、今回の編成では最難関となるものでした。
屋根加工のため、モールドされていた配線を全て削り落としてしまっているので、
あらためて自分で再現なくてはならなかったのです。
出来る限り実物写真を参考にして、2両のデハの違いを作り分けました。
但し、工作が難しいところは簡略化し、よくわからなかったところは想像です。

まず・・・デハ1両目。
車体中央寄りにあるヒューズボックスは、キットのパーツの利用です。
できるだけエッジが立つように仕上げてから用いました。
ここからパンタグラフの根元に1本・・・0.2mm真鍮線を伸ばし、
レボリューションファクトリーの0.2mm用割りピンで固定しました。

パンタグラフの進行方向に向かって左側からは2本の線が出ており、
前面の運転席側端を通って下まで伸びています。
これは同じく0.2mm真鍮線を2本使い、
レボリューションファクトリーの0.2mm×2用割りピンで固定しました。


いやー・・・この配線は、実に大変でした!

・・・と書くのはたやすいのですが、この工作は実に辛いものでした。

3次元に複雑に曲がった2本の細い線を、きちんと並べて極小割りピンで固定していくのです!
しかもその割りピン1個を通す穴は、2つなくてはなりません!
そして私は、この手の工作は未経験だったのです!!

なので・・・パンタから前面に至る経路は、実物よりも若干簡略化しました。
また、厳密な寸法を割り出しても、どうせその通りにはできないだろうと予想し、
フリーハンドで屋根にエンピツで書いた経路に基づいて、固定位置も現物あわせです。
パンタ下をまず固定して、そこから少しずつ曲げ、必要な箇所に穴あけし、割りピンを通し、
瞬間接着剤で裏から固定する・・・これを繰り返しながら、進めました。

前面向かって右端を車体下まで下がっていく部分は、この車両のハイライトともいうべきところ。
車体幅を狭くするため、当初、やむなくモールドされていた配線を削り取ったのですが、
その結果・・・このような細密な工作をすることになってしまったんですよね。
ここの固定位置は、実物写真から割り出しました。
なんとかできたから言うわけではありませんが、結果オーライという感じです。
完成させるのに、相当に疲れましたけど。。。

さらに進行方向向かって右側には、太い配管があります。
これも元はモールド表現されていたのですが、実物写真を見ると明らかに配管だったため、
0.5mm真鍮線を適当に曲げ、若干省略したそれらしい形にしてみました。

さらに、パンタから前面へと配線が伝っている横にある白い箱は、避雷器でしょうか?
これもモールドを削り取ってしまったので、1.5mm角のStripStyreneを貼ってみました。

続いてはデハ2両目。
こちらは、パンタから出た2本の平行線が、運転席上、ライト横あたりで車内に入っています。
この部分は実物写真で確認できましたが、パンタからの経路はよくわからなかったので、想像です。
1両目と違って、配線が前面下まで達していないのは助かりましたが、
ちゃんとライトの真横で下に入るようにするところが、少しコツが要りました。

その他の部分は、1両目と全く同じです。


デハ2両目の配線も大変でしたが、1両目よりはラク。パンタからの線が、1両目とは全く違います。

*今回の工作で・・・
いやー、大変でした。
この連載3回目の内容を実現するのに、2週連続で土曜夜に徹夜しているんです。
この手の微細な工作は、調子が出てきたらできるだけ中断せずに、
一気にやってしまったほうがいい・・・それは私の経験則ではあるのですが、
どうも最近は体力が持たず、そういったことができないでいました。

でも、好きな東急の電車となったら、話は別なんですね。
自分でも驚くほどの集中力で、ここまでできたのですから。
疲れたけれど、とても楽しめたのです。

全ての工作がこのようにできれば・・・仕掛品の山にはならないのでしょうが(苦笑)

・・・って、おいおい、まだ仕上げと塗装が待っているジャン。
気を緩めないようにしなきゃ!

うーん・・・見とれてしまう・・・


その4:下地仕上げと1次塗装
*ひたすら下地仕上げ
続いては、ほぼ完成した車体を仕上げていきます。
工作は完璧!と思っていても、ルーペで拡大してみると、
意外と傷があったり、面が乱れていたりするものです。
特にプラ工作はその傾向があるので、念入りに行いました。

特に気をつけたのが、雨樋です。
EvergreenのStripStyreneを薄く削ったものですが、
そのままでは、どうしても周囲に削りカスがまとわりついてしまっています。
そこで、1000番の耐水ペーパーで雨樋をなぞってみたところ、
ひょろひょろと糸のようなしたカスが結構取れました。
このカスを取り除くには、自分の爪でなぞるのも有効でした。

デハ2両目の埋め込みヘッドライトと屋根との境界、前面貫通扉を平滑化した部分も要注意。
割り箸の先に400番の耐水ペーパーを貼り付けた、特製ヤスリで辛抱強く磨いていきました。

デハ1両目、サハのシル・ヘッダーの継ぎ目も苦労したところです。
なにぶん、車幅を狭くしたもので、ここの段差がなかなか消えなかったのです。
最後は仕上げの綺麗さを優先するということで、完全には段差を消しませんでした。
無理にしつこくヤスッってしまうと、周囲までみっともなくなってしまいそうだったので。。。

*下地塗装
下地塗装したところ(サハ)

下地塗装をする前に、ボディをよく洗浄しました。
古歯ブラシに中性洗剤をつけて、ゴシゴシと洗います。
特に、真鍮製扉を付けたデハ2両目や、パンタ配管周り、ヘッドライト周りは念入りに。
古歯ブラシを用いることで、削りカスも綺麗にできます。

乾燥したら、メタルプライマーを全体に吹きました。
念のため、金属パーツの部分は濃い目に吹いています。

続いては下地塗装。プラモデル用の明灰色スプレーを全体に吹きました。
色は、屋根の色として使えること、東急ライトグリーンの発色をよくすること、
加工の痕の確認がしやすいことを考えて、
各種ある軍隊用のものから、この明るい灰色を選択してあります。

下地塗装後、全体の傷や乱れを最終チェックしました。
全体に色がつくと、いろいろと見えてくるので。。。
幸い、今回の工作では、下地塗装が済んだ段階の再仕上げは、ほとんどありませんでした。
というか、私の技術では、これ以上綺麗に仕上げるのは無理、
そう判断したというのが、正しいかもしれません。

*いよいよ本塗装
続いては本塗装です。
私が工作の中で一番苦手な・・・「マスキング」をします。

先に塗った灰色は屋根色として活かすので、
ボディのみライトグリーンが行き渡るよう、屋根周りをマスキングしました。
ヘッドライト、ランボードといった突起があり、また複雑な曲面を描いているため、
結構難儀しましたが・・・なんとかマスキングを終えました。

マスキングを終えたデハ2両

そしたら後は、GMカラーの東急ライトグリーンを吹くだけです。
これは得意・・・のはずが、意外と苦労したのでした。

それは・・・たまたま購入した缶スプレー固有の問題かと思うのですが、
ときどき塗料がきれいな霧状にならず、「ダマ」になってしまうことがあったのです。
今まで缶スプレーはたくさん使用してきましたが、こうなったのは初めてのことでした。。。
塗料が濃すぎるのか、ガスの圧力が弱いのか・・・
おかげで一旦塗った後に1000番の耐水ペーパーでダマ部分を磨き、
再度塗装するということを、何度か繰り返すハメになってしまいました。
やっぱり、苦手な塗装工程では、何かが起きます。。。

仕上げには、屋根を含めて艶消しクリアを吹きました。
艶消しクリアを吹くと、ダマを目立たなくしてくれるし、細かい傷や面の乱れもわからなくなります。
ただ、吹き過ぎると白っぽくなるので要注意です。
それでもよく見るとダマの痕がわかるのですが、
旧い電車なんだから、表面が平らじゃないのは却って自然だろうと、納得することにします。



緑を塗ると、おお、これぞ東急!って感じです

ところで、この東急ライトグリーン・・・私の印象に残っている実物の色より、幾分暗い気がします。
艶消しクリアのせいもあるのでしょうが、下地の明灰色じゃ、発色がよくなかったのかな・・・
黄色でも塗っておいたほうがよかったかもしれませんね。

*ボディ塗装まで終わって
ちょっとしたトラブルもありましたが、なんとかボディ塗装までこぎつけました。
そこで、各部の出来具合を見てみることにしました。

まずデハの前面・・・2車の顔つきの違い、個性をうまく表現できています。
加工痕もほとんど目立ちません。
雨樋と屋根の塗り分けが若干乱れていますが・・・マスキングが苦手な私としては、及第点でしょう。
まだ下回りが黒くないのは、ご愛嬌です。



配管周り、ヘッドライト周りは、意外とうまく行っています。
配管をする際に開けた穴は、塗装するとあまり目立たなくなったし、
加工痕もほとんど見えません。
このあたりは「うっしっし」、といった感じです。



ダマに苦労したボディ側面も、肉眼ではほとんどわからなくなりました。
艶消しボディになっちゃったのはちと東急らしくないので、もう少し艶を出したいところです。

ノーシル・ノーヘッダーのデハ側面も、なかなかいいんじゃないですか?
交換したドアも、自然についています。



サハの特徴ある屋根上も、スッキリとできました。
いまさらですが、サハだけだけ張り上げ屋根にしてもよかったかもしれません。



・・・というところで、次はいよいよ下回り塗装、
そしてサッシ色入れ、Hゴム表現、窓ガラス入れ、レタリング、といった細かい部分に着手します。


その5:さぁ細かい仕上げ、難関はサッシです
前回までに結構いい感じになってきたので、ついつい走行させて遊んでしまいましたが、
気を引き締めて、細かい部分に着手します。
何と言っても、最後にして最大の難関と思われるのはアルミサッシの塗装で・・・
これを考えると気が重くなるんです。

*床下の塗装
まず、デハの床板にメタルプライマーを吹いてから、タミヤの艶消し黒スプレーを吹きました。
動力車(サハ)には床下機器を既に接着してしまったので、
台車枠を外し、車輪、ギア、集電部分などをマスキングして、同様に艶消し黒に塗りました。

デハの台車は車輪を外し、さいほどのサハの台車枠と一緒にメタルプライマーを吹いてから、
タミヤの艶消し黒を吹きました。
尚、GM製の日車D型台車を用いていたデハの台車は、同じGMの国鉄DT11に変更しました。
動力車(サハ)の台車が鉄コレのDT11なので、それに形状を合わせたこと、
車体がスケールよりやや大きいので、日車D型よりも若干大きいDT11の方がバランスがよいこと、
の2つの理由によります。

東急グリーンになってしまった前面連結器周りは、
ボディをしっかりとマスキングしてから、艶消し黒を吹いています。

・・・ということで、たかが床下を黒くするという作業には、結構時間がかかったのでした。

床下が黒くなるとますます東急らしくなってきます

*パンタ台の加工とパンタ塗装
実は、最近実物写真を見て気づいたのですが、
東急3000系列のパンタ台は、車幅方向に水平な「長い板状」になっていたのです。
しかし既に屋根は仕上げてしまっていたので、今から屋根を再加工する気にはなれません。
そこで、パンタ側を加工してごまかすことにしました。

まず、GM製パンタの足に表現されているパンタ台を、切り取ってしまいます。
ちょうど碍子の部分まで残せばOKです。
次に、碍子の裏に0.5mmの穴をピンバイスで開けますが、
穴の深さは1mm以内とし、碍子を突き抜けないように注意しました。
ここに0.5mmの真鍮線を差し込み、瞬間接着剤で固定します。

新たなパンタ台は、0.75mm×1.0mmのStripStyrene。
先ほどの碍子裏に挿した真鍮線の間隔に合わせて0.5mmの穴を開け、
適当な長さに切断した後、これに真鍮線を差し込んで、瞬間接着剤で固定しました。

つまり、パンタの裏にパンタ台が接着ざれた状態になります。
本来はこのパンタ台の両端に、屋根に固定する「足」となる部分があるのですが、
面倒になったので、これは省略しました。
なので、よく見りゃパンタ台は屋根から浮いた状態ですが、雰囲気は充分出ていると思います。


パンタの碍子下に、車幅方向に長いパンタ台をつけました

続いて、パンタの塗装をしました。
私はパンタを塗装する際には、分解はしません。
組立時に塗装を剥いでしまうからです。

パンタを上げた状態で全体にメタルプライマーを吹いてから、タミヤのアルミシルバーを吹きました。
さらにその上から、クレオスの艶消しクリアを吹いたところ、
ほとんど屋根の灰色と区別がつかない感じになったのです。
パンタはもうちょっと艶のある銀のほうが雰囲気が出ると思いますが、
パンタ台まで銀色になっている違和感を感じさせないのには、効果があったようです。
・・・本来、パンタ台は屋根と同色ですからね。

塗装したパンタ。パンタ台と避雷器にも注意。

またこのとき、仮形状のままだった避雷器(?)も修正しておきました。
1.5mm角材の上に1.0mm角材を重ねて、それらしい雰囲気にしてあります。
進行方向に向かってパンタの左側にあるのがそれです。
これは、加工後に屋根と同じ色を面相筆で色挿ししておきました。

*ナンバーと東急マーク貼り付け
続いては、ナンバーと東急マークを貼りました。
ナンバーはGMのインレタを購入し、東急マークはキット付属のシールを利用しました。
しかし・・・インレタにはデハ3700型は3710しか含まれていません・・・
ナンバーを切り継ぐのは面倒だし。

そこで、デハ1両目をデハ3710とし、2両目はデハ3503にしました。
かつて3500型はこのようなノーシル・ノーヘッダー車体が載っていたこともあり、
おかしくはないでしょう。
また、サハは、インレタにあった3362を使用しました。

ここにきてやっと、3両の車番が決定したのです。
とは言っても、実車を忠実にモデル化したものではなく、
3000系列の特徴をいろいろごちゃ混ぜにした3連なので、
番号はどうでもいいといえばいいのです。
3700系と3500系が混結することは、通常運用ではなかったようですが、
まぁ雰囲気があればいいということです。

インレタを貼る作業自体には注記することはありませんが、
デハ前面は場所が狭い上、特にデハ3710には雨樋とウインドヘッダーがあるため、
台紙をナンバーのサイズギリギリに切ってからセロハンテープに貼り、
ずれないように慎重に転写しました。

尚、東急マークはきれいな楕円に切り出すのに、かなり苦労しました。
それに、スケールよりちょっと大きい気がします。
結局上手には切り出せなかったのですが・・・私にはこれ以上は無理と思い、妥協しました。

ナンバーとマークを貼り終えた段階で、全車に半艶クリアスプレーを吹き、
剥がれを防止しておきます。
前回、艶消しクリアスプレーを吹いたところ、艶が消えすぎて・・・東急らしい感じではなかったので、
今回は半艶クリアにしてみたのです。
すると、グリーンがやや明るい感じになりました。
これでよかったようです。も

ナンバーと東急マークを貼り付け。東急マークの楕円がいびつなのはご愛嬌です。。。

*サッシの塗装
さぁ・・・いよいよ、課題のサッシ塗装です。

何しろ、3輌で90個(!)もの窓枠を銀色にしなくてはならないのです。
せっかくここまできたのに、窓枠の色入れで失敗したら、最悪です。
ボディをマスキングして銀のスプレーを吹くとか、烏口を用いるとかも考えましたが、
スプレーで失敗したらそれこそ取り返しが付かないし、第一、マスキングが大変です。
烏口は使ったことがないので、うまくできる自信がありません。
ということで結局、面相筆によるエナメルカラーの手塗りという、オーソドックスな方法にしました。
照明付きの拡大鏡を用い、息を殺して集中すればなんとかなるだろう、と考えたのです。

用いる面相筆は、毛先が細く、きれいに揃っている高級品。
安物は毛先がばらけて余計なところに色がついて失敗するので、使用しないほうが無難です。

手始めに・・・失敗しても目立たない、サハ3362の連結面からやってみました。
すると、苦労はするものの、なんとかなるもんですね。
どうしても若干のはみ出しはできてしまいますが、
後で修正すれば、目立たなくさせることは可能だという感じです。

そこで側面窓にも挑戦。
数が多くて参りますが、真横から見たときはみ出しがないことを注意して塗っていきました。
これで、サハ3362は、側面窓も含めて全てのサッシに銀色が入ったのでした。

それにしても・・・
なにしろ集中力と根気の要る作業なので、とても時間がかかる上、非常に疲れるのが難点です。
残る2両は、慌てずじっくりとやっていくつもりです。

サッシに色が入ったら、おお!これぞ3000!

*デハ2両の前面仕上げ
さて、続いてはデハ3710とでは3503の前面を仕上げました。
まずデハ3710、最初にヘッドライトレンズを入れました。
これは、透明ゴム系接着剤で固定しています。
テールライトはロストワックス製の一体パーツなので、タミヤのクリアレッドを面相筆で塗りました。
これで、ガラスっぽい雰囲気が出ました。
デハ3503は、ヘッド、テールともにレンズを入れ、裏から瞬間接着剤で固定しました。

そして両車とも、とりあえず前面だけ、アルミサッシの銀を入れてみました。
すると・・・おお!、これぞ「典型的な東急3000系列の顔」ですよ!
まだ細かい部分に手を入れなくてはなりませんが、眺めるには充分すぎる素材です。
もう、うっとりしてしまいますね・・・我ながらスバラシイ・・・
と・・・結局ここで、何時間も眺めてしまいました。


ライトが入り、サッシが塗り分けられた前面は、どこからどう見ても東急3000系列の顔!

*仕上がり状態の確認
今回の仕上がり状態を、1両ごとの写真でお見せします。
まだデハの2両は側面サッシの銀色塗装が済んでいないし、全車両とも窓ガラスが入っていません。
しかし、パンタの銀塗装化、下回り黒塗装化、東急マーク貼り付けにより、
完成度(=実物らしさ)が一段と上がったことが、おわかりいただけるかと思います。

さぁ、かつての目蒲線を再現するまで、あともうひと頑張りだ。


デハ3710(左)とデハ3503(右)

サハ3362


その6:サッシ、Hゴム、窓ガラス・・・ついに完成!
完成した先頭車2両の前面周り

さぁ、いよいよ、最後の仕上げに入ります。

実は、仕上げは車両工作の中で、一番気合が必要なのです。
というのも、今まで数々の車両を工作してきましたが、
それがなかなか完成に至らないのは、この「仕上げ」が苦手だからです(苦笑)
どんどん形になるボディ工作に比べ、
ひたすら根気と集中力を持って臨まなくてはいけない辛い作業が続くので・・・
飽きっぽい私には、苦痛の作業なのです。

ということで、結果的にこの連載で一番時間がかかった、仕上げ作業を紹介します。

*窓サッシとHゴムの塗装、そして半艶仕上げ
まず、前回から続く、窓サッシ塗装です。
サハに続いて、デハの2両にも施工しました。
このサッシ塗装、はみ出しなくやるのは至難の技、前回のサハも結構はみ出してしまっています。
そこで今回は発想を転換し、
「はみ出すのは仕方ない、だから、きれいにはみ出させればいい」、そう考えたのです。

この考えは正解でした。
よく見れば、確かにはみ出しているのですが、
きれいに全体的にはみ出させたので、それが目立たないように仕上げられたのです。
サハも、「はみ出しをなくす」のではなく、「きれいにはみ出させる」修正を加え、
仕上げることに成功しました。
また、サッシの塗装作業に次第に慣れてきたこともあり、
この2両の側面は、予想していたよりも早くできました。
・・・とは言っても、数時間は有にかかりましたけどね。

続いてはドア窓のHゴム。
キットのままのドアを用いたデハ3710とサハ3362は、
作業の効率化を図って、Hゴム部分を黒い油性ペンで塗りました。
やや艶があるのが難点ですが、面相筆よりも簡単です。
そして車体断面部分・・・ここは窓をはめ込まないと目立つので、
ハンブロールの艶消し黒を面相筆で入れて、目立たなくしています。
近づいて見ると、この部分もHゴムのように見えてしまうんですが。。。

一方、ドアをエッチングパーツに交換したでは3503は、
Hゴム表現が突起になっていないため、油性ペンでの塗装は困難でした。
そこでこちらは慎重に、面相筆での色入れとなりました。
筆を寝かせて塗料を置くようにすると、比較的うまくできます。

どちらもまぁまぁ、満足できる仕上がりです。

これらが完了した段階で、再度半艶クリアを吹きました。
これで一層、ボディを鮮やかにすることができ、また、今回の色入れを固着させたのです。

左:デハ3503のサッシとドアHゴム。Hゴムは艶消し黒を面相筆で入れました。
右写真:サハ3362のサッシとHゴム。Hゴムは油性ペン、断面に面相筆で。

*窓ガラス入れ
窓ガラスには、キット付属の塩ビ板を用いました。
普段私は透明プラ板(スチロール樹脂)を使うのですが、
今回は車幅を狭くしており、窓ガラスパーツの切断面が目立つ恐れがあったので、
厚みが薄く、切断面がきれいになる塩ビ板を用いることにしました。

接着は、透明のゴム系接着剤です。
ゴム系接着剤は糸を引いて使いにくく、
3両分張り終えるのに、数時間もかかってしまいました。
まさにこれも、ひたすら忍耐の要る、単調作業でした。
でも車幅を狭くしたにもかかわらず、断面が見えてしまうこともなくできたのは、思惑通りです。

*正面の仕上げ
次はデハ2両の正面仕上げです。

まず、デハ3503には、助手席窓下にジャンパー栓をつけました。
実物写真を見ると、上り側の先頭車には、必ず太いジャンパー栓があったからです。

用いたパーツは銀河モデルの車体用(閉)。
閉じた状態なので、そのまま装着すると蓋が車体とに平行になってしまいます。
そこで、取り付け足を曲げ、斜めに装着させることにしました。
実物写真を見ると、栓の形状がやや異なりますが、
小さくて黒いものはあまり目立たないので、これでよしとします。

ホースは、0.3mmの真鍮線です。
先に、ホースを受ける側として、
1mmのプラ角材に0.3mmの穴を開けたものを前面下に貼り付けておき、
そこにU字型に曲げた真鍮線を挿して、瞬間接着剤で固定しました。
つまり蓋側には「接して」いるだけです。
これは、蓋に線を固定するのが困難との判断から、苦し紛れに考えたことですが、
結果的にはうまくいきました。
尚、取り付け後にハンブロールで黒く塗装しています。

デハ3710の方は、スッキリした3503との違いをより一層際立たせる目的で、
貫通幌を装着させてみました。
キットに付属していた幌を利用したものですが、これは東急の電車用にしては太すぎるため、
幌枠の前後左右をヤスッて、できるだけ細くしました。
車体から浮く幌自体の厚みも、削って薄くしてあります。
これにメタルプライマーを吹いた後、ミディアムグレーに塗装して、
ゴム系接着剤で貼り付けました。
これでもまだ太い感じもしますね。
東急の幌って繊細なのですが、その雰囲気が出ていません。
今後、何か別のものに交換するかもしれません。
また、細かい部分では、ヘッドライト本体と吊り掛け式テールライトの配線を黒くしています。
アンチクライマーの溝にも薄墨を流し、溝が目立つようにしておきました。

次に、行先表示器と運行番号表示器を取り付けました。
キット付属のシールから、行先として「目黒」を、運行番号として「1」を選び、
それを0.25mmのプラ板に貼り付けます。
これを、取り付けのための「糊しろ」を含めた形で切り出し、
正面助手席窓の所定位置に、糊しろに貼った両面テープで固定しました。


左写真:デハ3503正面にはジャンパー栓。
右写真:仕上がった2両のデハ正面。デハ3710には幌もつけました。
 (3503のパンタが斜めになっちゃってますね。ちゃんと押し込まなきゃ)


行先表示器と運行番号表示器はこのように裏から貼っています。

*屋根周りの仕上げ
いよいよ、ここしばらく取り組んできた東急3000系目蒲線3連の、最後の作業です。
屋根周りを仕上げることにしました。

最初はパンタ。
土台の部分に薄墨を流して、陰影を目立つようにするとともに、
シューにハンブロールの銅色を入れました。
ここで碍子にも白を入れたいところですが、かなり小さな部分なので、今回は省略しています。
そのうち気が向いたらやるかもしれません。

次は屋根の仕上げです。
全体に薄墨を流し、少しだけ汚れた風情にしてみました。
配管を浮き上がらせる目的もあります。
次にボディをマスキングして、最初に塗った明るいグレーを軽く吹き、
さらに艶消しクリアを強く吹きました。

これで・・・屋根は軽く汚れがある完全艶消しの状態になり、
半艶状態で鈍く光るボディに対する、コントラストも際立たせることができました。
自分ではかなり満足している点です。


土台の部分には薄墨を流し、シューには銅色をいれたパンタ。これは3710のもの。

*最後に
2008年の6月から作り始めた目蒲線の3両編成は、ついに完成しました。
排障器や乗務員ステップ、ワイパーなど、まだやりたいこともありますが、
こういったものはきりがないので・・・ここでひとつの区切りとしたいと思います。
製作期間は、延べ2ヶ月でした。
GMのキットは今までもいろいろ作ってきましたが、
ここまでしっかりと手をかけて、かつ最後まで作り上げた編成というのは、初めてです。

ここで、満足した点と、反省点をまとめておくことにしましょう。

・満足した点
まず、何と言っても塗装でしょう。
私は塗装が苦手で、いつも塗装工程で失敗することが多かったのですが、
今回は下地処理に時間をかけ、マスキングも慎重に行い、面相筆による色入れも丁寧に行いました。
(そんなの当たり前、と言われそうですが・・・)
東急グリーンの缶スプレー不良というアクシデントにも見舞われましたが、
その対応も冷静に出来ました。
半艶ボディと艶消しの屋根、床下の、艶の違いにも満足しています。

デハ2両の屋根上配管も、満足度の高い部分です。
はずかしながら、このような本格的な配管は、初体験でした。
その割にはうまくできたし、効果も大いにあったと思います。

デハ3503の全金属ボディの製作も、うまくできました。
シル・ヘッダーを綺麗に削り取れたし、
埋め込み状ののヘッドライト、テールライトを入れる作業も、自分としては完璧です。
エッチング製ドアへの交換、これは時間がかかりましたが、それなりの効果がありました。

デハ3710では、いかつい前面の表現がうまくできました。
ロストワックス製の吊り掛け式テールライトが実感的であることはもちろん、
うまく埋め込んだアンチクライマー、運転席側に屋根から下りる配管の効果も見逃せません。

3両の屋根の作り分けにも、満足しています。
短い編成ながら、変化に富んだ屋根を再現することができました。
KATOのガラベンという、すばらしいパーツの効果も見逃せません。

サハは、先頭車ボディを切り継いで中間車化することが、うまくできました。
継ぎ目がうまく消せたこと、妻面をほぼ平妻にすることができたことに、満足しています。
思っていたほど車体長を短く出来なかった点については、
台車位置が車両中央寄りになったため、連結面間を狭くしてくれるという効果があったのです。

3車とも、車高を下げたこと、車幅を狭くしたことにも満足しています。
GMキットの最大の弱点ともいえる2点を克服できたのですから。

・反省点
まず、車体幅を狭くした改造をした結果、妻面と側面との繋ぎ部分のシル・ヘッダーに、
改造痕が残ってしまいました。
気にして見なければよくわからないでしょうが・・・もうちょっときれいにしたかった点です。

デハ3710とサハ3362では、長さを短く切継いだ屋根に、若干ですが、乱れがあります。
艶消しにしたので目立ちませんが、よく見ると傷があります。

同様にデハ3503では、シルヘッダーを削り落とした際の傷が、ほんのちょっとありました。
これも塗装をしたら、ほとんどわからなくなりましたが。

窓サッシは、やはり課題ですね。
目立たなくさせることはできたとは言え、色入れはどうしてもはみ出してしまうし、
そもそもこの部分、窓をはめ込みにしないと、側板の厚みが目立ちます。

東急マークも、形がいびつなのと、大きすぎるのが不満です。
きちんとした大きさで、最初から綺麗な楕円に切り出されている、
インレタを販売してくれませんかねぇ。。。

スケールどおりの車体長にできなかったことは、最大の反省点でしょうか。
これでもキットより2mmずつは短くしたのですが・・・
やはり17m車の小柄な魅力の再現には、もうひとつだったようです。

・・・といったところですね。
少々の不満より、満足の方がはるかに大きいのですから、全体的には、「大いに満足」です。

完成した3両を並べ、眺めだしたら、もう止まりません。
走行させたら、単なる楕円エンドレスを何時間でも走行させてしまいます。
つくづく、作ってよかったと思います。

でも一方、自分には短い編成が精一杯だということを、あらためて再認識したのも事実です。
窓サッシの色入れを10両以上やるなんて・・・とても想像できませんよ・・・
(終わり)


完成した3両。左上がデハ3710、右上がデハ3503、下がサハ3362。