「クイズ・当方腐敗」


Written by 佐々木真史



 とある回のGyahunRadioの収録が終わった後、別なスタジオへ連れて行かれ

た私とフェイトちゃん。そこではとある女学園が企画した、クイズ番組の収録が行われよ

うとしていた……




「皆さんごきげんよう。一夜限りのスペシャルクロスオーバー番組『クイズ・当方腐敗』

の司会を務めるのは、時空管理局地上本部機動六課課長八神はやて二等空佐と」

「皆さんごきげんよう。本日アシスタントを勤めさせていただきますのは、リリアン女学

園一年椿組二条乃梨子です。どうぞよろしくお願いいたします」

 まさにクロスオーバーな配役だね。二人ともユーティリティキャラクターだし製作側と

してはこれ以上無いってぐらい使い勝手がいい二人だよ。

「それでは解答者を紹介しようと思いますが面倒ですので割愛しちゃいます」

「そこは割愛しちゃダメなの!」

 割愛する理由が「面倒」とかどういうことなの?

「仕方ないなぁ。それでは解答者の面々を簡単にご紹介や。天使の体言、藤堂志摩子さん。

ミス・ガチ、佐藤聖さま。管理局の冥王、高町なのはちゃん」

 私そんな二つ名持ってるの!? 冥王って何?

「なのはさんのメイオウ攻撃はどうみても核爆発ですありがとうございました」

 それはむしろはやてちゃんのことじゃないかなぁ。ところで乃梨子ちゃんは私の魔法見

たことあったかな。

「そして最後はなのは防衛隊元帥、フェイトちゃんです」

 というか皆こんな紹介のされ方で納得してるのかな。どうなんだろう。

「それでは簡単にルールの方を説明させていただきます。基本的に一問正解で十ポイント

が加算され、最終的にポイントの最も高い方が優勝となります」

 別に変わったところのない至ってシンプルなルールだね。

「ただ、解答内容によっては司会者采配といいますか、はやてさまの独断と偏見と思いつ

きとその時の気分で加点減点が行われますので要注意です」

 そんなラフな点数計算でいいの!? はやてちゃんの気分次第か……ヴィータがいれば

なぁ。

「問題は乃梨子ちゃんが読み上げてくれるから、みんなシッカリ聞いといてな」

「それでは早速いってみましょう。早押しクイズ!」

 クイズ番組の定番と言えばヤッパリこれだね。

「お手付きは無しやから、みんなバンバン答えたってな」

「第一問、某ぶっ壊れギャグ作家のサイト、MADBLASTの由来は?」

 な、なんて個人的な問題なんだろう! ってみんなボタン連打し過ぎだよ。コラ、フェ

イトちゃん台パンしない。

「はい、聖さま」

「ニンニク食べてスッパマン」

 ちょ、えぇぇぇ! 由来の「ゆ」すら出てきてないよ。

「惜しい! 七ポイント」

 惜しいの? 今の絶対遠いよね。しかもそれを言うなら「ウメボシ」。

「はい、志摩子さん」

「それは……神の思し召しではないかしら」

「残念、志摩子さん」

 自分のサイト名を神託で決めるって人いるのかなぁ。

「はい、フェイトちゃん」

「なのははCカップ!」

「フェイトちゃん自重して! ここはGyahunRadioじゃないから」

「面白かったから五ポイント」

 もう私が答えるしかないね。ポチっと解答ボタンを押してみた。

「はい、なのはちゃん」

「Drmmania8th のアンコール曲『MAD BLAST』を拝借するつもりが、間違ってス

ペースを入れ忘れた」

「正解、さすがなのはちゃんやなぁ」

「管理人某のうっかりミスによってMAD BLASTがMADBLASTになりました。アホで

すね」

 最後にナイフみたいに鋭い一言が……

「余談やけど、MAD BLASTを訳すと『狂気炸裂』だとか。己の狂気を炸裂させた

るでぇということでこの曲名を選んだという話。乃梨子ちゃん次の問題」

「第二問、佐々木真史の書いたもので、現時点で一番参照数の多い作品は?」

 これは今までのもの全てってことでいいのかな。

「はい、志摩子さん」

「トップページでしょうか」

「ある意味正解。八ポイント」

 本当に「ある意味」で正しいね。でも作品、つまり小説の参照数がってことだろうね。

「はい、フェイトちゃん」

「●●●●なのはの●●日記」

「私の話を聞いて。そういう発言は他所さまにビックリするほどメイワクがかかるから、

ね? 今回は特にソッチのネタは自粛しないと」

「そうかなぁ。佐藤聖さん、あなたはソッチなネタはどう思われますか?」

 そんな話し振っちゃダメなの!

「いいよいいよ。私は全く気にしないからジャンジャンやっちゃって。志摩子も大丈夫だ

よね?」

 ジャンジャンって、仮にもかの有名なリリアン女学園出身でしょうアナタは。

「お姉さま、ソッチとはどちらのことなのでしょうか」

 知らない方が良いってことが世の中にはあるからね。特にあなたは知らないままでいて

欲しいと個人的に思うな。

「知らないなら別にいいよ。というわけで私達は問題なしだから」

「ふっ……」

 うわぁ。フェイトちゃんの勝ち誇ったような顔つきがモウなんと言ったらいいのやら。

さっさと私が答えて終わらせよう。うん。

「はい、なのはちゃん」

「『隊長達のアフター5』かな」

「正解、なのはちゃんに十ポイント」

「『隊長達のアフター5』の0八年三月末時点での参照数は四二六八です。他のものは大

体千から二千程度ですので、結構な人気と言えます」

 私とフェイトちゃんが居酒屋に行くっていうだけのお話しなんだけれどね。

「第三問、」

「はい、聖さま」

 まだ問題文すら読み上げていないのに……

「●●●●●●● ●●●● ●●●」

「……正解。聖さまに十ポイント」

 ウソ。当たってるよ! そんなこと有り得るの?

「えぇっと、偶然にしては出来過ぎかと思われますが、問題文は、作者的に一番痛い作品

は? で、答えは聖さまの仰るとおりです」

 もしかして予知能力とか持ってるのかな。

「第四問、作者的に最高傑作は?」

 読み上げた瞬間稲妻のごとき勢いでボタンを押したフェイトちゃん。席が隣だから迫力

が伝わる伝わる。

「はい、汚れ役のフェイトちゃん」

「違うよ。それはなのはの仕事」

 なんて無茶振りするのフェイトちゃん。

「あの、フェイトさん答えの方を……」

「『ゴリラマウンテン 〜恋する野郎のセレナーデEncore Stage〜』」

 うわぁ……下品なネタじゃないの確かだけどこれはこれでヒドイねぇ。

「残念賞九ポイント」

 残念賞のクセにポイント無駄に高い。

「はい、志摩子さん」

「『祐巳ちゃんと愉快な……」

「はい残念!」

 今、志摩子さんが答え終わる前に切ったよね。はやてちゃん。

「ゴメンな志摩子さん。ホラ、禁則事項というヤツやから」

 そんなNGワードみたいなものがあるの!?

「もう一回志摩子さん」

 ちょっと悔しかったのか、流れるような手さばきで解答ボタンを押下する志摩子さん。

そっちに気がいってしまってボタンを押し損ねてしまった。

「Black Win……」

「はい残念!」

 また志摩子さんの解答が打ち切られてしまった。

「また私は、そのはやてさんの言う『禁則事項』に引っ掛かってしまったのでしょうか」

「ゴメンな、志摩子さん。また引っ掛かってしまわれたのです」

 はやてちゃんの持つ禁則事項がスゴク気になるね。

「あのね、なのは」

「うわっ」

 私のわき腹を突くフェイトちゃん。収録中に何をしてるの?

「今の解答って多分……完結してない作品の名前だと思う」

 なるほど。いわゆる黒歴史に該当するからねじ伏せられたんだね。それは納得できると

して、どうしてフェイトちゃんがそんなことを知ってるのかな。

「はい、聖さま」

「御堂筋横丁物語 〜あぁあなたはどうして播磨灘〜」

「惜しい。六ポイント」

 今の解答本当に近かったの? 私の知る限り、今の解答に似たようなタイトルって無い

んだけど。おそらく答えは……

「はい、なのはちゃん」

「Mahoo! テレビショッピング」

 これが間違いだったら答えは何だろうね。

「正解、十ポイント。乃梨子ちゃん解説ヨロシク」

「作者曰く、後にも先にもこれ程までにノリノリで書けたものは無い、という作品です。

オフ会でもたま〜に触れられることもあるのだそうです」

 ある意味伝説的な作品だね。もっぱらおバカという意味でだけど。

「第五問、作者的に最もシッパイしたなぁという作品は何でしょうか」

「…………」

 あれ? 誰も答えないよ。かくいう私もまるで答えが思い浮かばないんだけど。

「みんなどうしたん? さぁ、誰も答えてない今のうちに」

 それから三十秒ほど経っても誰も答えない。というかボタンを押そうという意思がまる

で感じられない。フェイトちゃんに至ってはコッソリ携帯電話で私の画像か何かを見て息

を荒げている始末。

「時間切れですね。答えは、無い、でした」

「ホンマはここでカッコつけたコメントを発表する予定やったけど、ウチの気分がノらん

から省略しとくな」

 こんな時でも扱いってそうなんだ……

「第六問、一日あたりの過去最高のWeb拍手押下数は?」

「はい、聖さま」

「私が祐巳ちゃんにスキって言った回数に等しい」

「残念、十五ポイント」

 ちょっと待って、正解するよりも高得点だよコレ! うわぁ、司会者権限強いね。

「はい、志摩子さん」

「二十四回ぐらいかしら」

「惜しい! ものすごく惜しい。九ポイント」

 ということは二十三か二十五しかない。ボタンを押したけど間一髪フェイトちゃんに負

けちゃった。

「はい、フェイトちゃん」

「バケツでプリン、二十五リットル!」

「ある意味正解、十ポイント」

 どういう意味で正解なのか小一時間問い詰めたいと思う高町なのはです。

「二十五回だそうです。余談ですが拍手が連続で押され続けた期間は最長二週間です」

 目指せ三桁! と、言ってみたい今日この頃。

「最後の問題です。一日あたりの過去最高のアクセス数を十の位までお答えください」

 平均すると一日に三百位だったっけ。で、更新日付近が六百位だから……

「はい、フェイトちゃん」

「千三百五十」

「せ、正解やなぁ。十ポイント」

 なんか裏技でも使ったのかなフェイトちゃん。この手の問題を一発で当てるってスゴイ

よね。

「年末に、マリみてとなのはのSSをいっぺんに更新したときに出た値だそうです」

 それは納得だね。確か二、三本まとめてアップしてたような。

「以上、早押しクイズでした」




「私の心のスキマを埋めてクイズ」

 意味の分かるような分からないようなタイトルだね。

「このクイズでは、とある作品の台詞の一部が空欄となっておりますので。解答者の皆さ

んはお手元のボードにその空欄に埋めるべき台詞を記述してください」

 フェイトちゃんがやけに嬉しそうなんだけど、何かあったのかな。

「それでは第一問目はコチラです。『お●●●●●●●●●●』」

 空欄デカっ! ここまでくると自由作文に近いものがあるよね。

「それじゃあシンキングタァ〜イム」

 これは何でも書けるからかえって正解しにくそうだねぇ。う〜、もうちょっと狭めてほ

しいよ。

 ちなみに解答中はBGMなんて洒落たものは無く、秒針が時を刻む無機質な音だけが響

いていました。ものすごくシュールな感じがした。

「それじゃあ、解答を一人ずつみていこか。まずは志摩子さんの答え」

「お帰りなさいませご主人様、です」

 志摩子さんメイドさんが好きなの!?

「ほぉ。これは個人的に気に入ったからプラス三ポイント。志摩子さんもう一回この台詞

言うてみてくれへんかな」

 出たよ司会者采配。私も「はやてちゃんステキ」って書いたらポイントもらえるのかな。

いや、私が書いてもくれなさそうだね。

「お帰りなさいませご主人様」

「うおぉぉぉ!」

 うわっ、乃梨子ちゃん興奮の余り鼻血噴き出しちゃった。

「乃梨子ちゃんどう? 今の、グっときたやろ」

 流血するぐらいキたんだろうね。

「次は聖さまの解答」

「ほ〜い、私の答えはコレ」

 聖さんのボードには……「祐巳ちゃんハァハァ」って書いてあるよ! 「お」から始ま

ってない上にそういうアレは困るよ。

「……気持ちだけ受け取っとくな。プラス一ポイント」

 うっそ、あんなのでもポイントもらえるの。ズルイなぁ司会者采配。

「なのはちゃんの解答」

 実は方向性は志摩子さんと近かかったりする……

「お待たせフェイトちゃん、かなぁ」

「オチは我らのフェイト嬢」

 あれ、私の答えスルー。スルーなの!?

「任せてはやて。とびっきりなヤツを考えたから」

 自信満々に提示した解答、それはとてもお見せできるようなものではなかった。

「さすがフェイトちゃんやなぁ。期待裏切らへん鉄板さんやわ。プラス七ポイント。それ

じゃあ乃梨子ちゃん正解をお願いな」

 うぅ、私だけボーナス無いよ。そもそも答えにすら触れられてない。

「当てはまる文字列は『待たせフェイトちゃん』でした」

 当たったね。いや、まさかとは思ったけど。

「残念なことに正解者はおらへんなぁ」

「いるいる。ココにいるよはやてちゃん」

「なんや一人だけ真面目ってシけるわソレ」

 ちょ、マトモに答えて叩かれるってどういうクイズ番組なの!?

「はいはい、ポイント欲しいんやろ。十ポイントくれてやるワ」

 なんでそんなに攻め攻めなのはやてちゃん。

「簡単に解説しておきますと、この台詞は『隊長達のアフター5』に出てきたものです。

どのシーンかはご自分で探してください。それでは第二問目はコチラです。『帰りは気を

つけるのよ。また揺れるかもしれないか●』」

 空欄狭っ!! 一文字しか入らないよソレ。しかもそこまで文章が分かっていればおの

ずと入るものなんて決まってくるのに、もしかしてサービス問題? さて、解答時間の三

十秒の間、BGMにしてはやたらとウルサイ曲が流れていた。みかんの皮は捨てないで風

呂に入れればポッカポカだとか。

「それじゃあ志摩子さんの答えから見ていこか」

「だわぁ、です」

 志摩子さん、語尾付けるのいいけどこの問題では無理だって。

「なるほど。どこぞの紅い人形みたいやなぁ。プラス二ポイント。次の答えは聖さま」

「はいよ、私の答えはコレだね」

 聖さんのボードには、「もにゃん」とある。繋げると「〜かもしれないかもにゃん」。

ちょっとクドいけど「にゃん」かぁ、それは思い付かなかったね。

「もにゃん、だけでも何かできそうやねぇ。乃梨子ちゃん、『もにゃん』を使って一発カ

ましてくれへん」

 なんて無茶振りするのはやてちゃん。乃梨子ちゃんは芸人じゃないんだよ?

「……もにゃにゃちわ〜」

「次はなのはちゃんの答えオープン」

 はやてちゃんってヒドイSだね。ほら、乃梨子ちゃん後ろ向いて泣いてるよ。

「なのはちゃんは解答ナシ、と」

「違う違う。よく見て、ホラ、ちゃんと『ら』って書いてあるでしょう?」

「そういうことにしといたるわ」

 なんで私ばっかり当たりがキツいの?

「最後は我らの希望フェイトちゃん」

「‰」

 ん? 何か一文字書いてあるけど……何て読むのコレ。

「……さ、流石フェイトちゃん。いつもウチの予想の斜め前あたりを行ってくれるなぁ」

「でしょう? 流石のフェイトさんも今回はちょっと頑張っちゃったから」

 はやてちゃんが苦り顔なのなんでだろ。

「乃梨子ちゃん正解よろしく」

「え? あ、あぁ、はい。当てはまる文字は『ら』でした。でした。この台詞は『時の迷

子』に出てきたものですので、気になる方はチェックして下さい。最後の問題はコチラで

す。『それでは乃梨子さまの悩みを●●●●●●●●●●●●●●』」

 やっとマトモな問題が出たのはいいけれど、こんな台詞今までの作品に出てきたかなぁ。

私は全く見覚えが無い。ところで、解答時間の三十秒の間、BGMの代わりにはやてちゃ

んがオリジナルソングを歌っていた。

「今日も熱い正義がたぎるぜ ファイト! ファイト!

悪を許さぬ熱血正義が炸裂 ヒート! ヒート!

無垢なる市民を守るため 人々の平和を壊さぬため 今日も使うぜ 禁断兵器

インタァァァァネット エクスプロォォォラァァァァァ!!!

恒久平和の実現のため、今日も時空管理局は実弾兵器を山ほど使用します」

 実弾使うのダメだよ! しかもそのネタ前にも使ったでしょ! しかもBGMのクセに

賑やか過ぎるよ! 声が前に出すぎだよ。

「はい、それじゃあ志摩子さんの答えを見てみよかな」

「どうぞ打ち明けて下さいませんか? ですね」

「無難やね。実に無難な志摩子さんには無難な一ポイント進呈」

 無難なポイントって一なんだ。というかたった二行で「無難」が四回も出てきちゃって

るよ……、あ、これで五回目か。

「次、聖さまの答えオープン」

「聞いてやってもいいが、その前に『どうぞ私めのお話を聞いてくださいませ佐藤聖さま』

と言え」

 なんてイヤな奴なの!? 悩みぐらい素直に聞いてあげようよ。

「別にあなたに聞いてもらわなくても私には志摩子さんがおりますので結構です」

「聖さま、あんまりおイタが過ぎるとレバ剣の錆びにされるから気を付けてな」

「うん、ワカッタ」

 絶対分かってないよこの人。

「ほい、なのはちゃんの答えはどんなんかな?」

「聞かせてもらえないかな、しか思い付かなかった」

 文脈から判断してこれかなぁ、と。ま、まさか私にボケを求めたりなんてしないよね。

「さて、オチ担当のフェイトちゃん。またイッパツかましたってな」

「汝は一万年と二千年経っても高町なのはを愛し続けますか。はい、愛し続けますアーメ

ンソーメンワンタンメン」

 小学生レベルのネタがきたよコレ。たしか「アーメンソーメンワンタンメン」とかいっ

てる子いたよ。

「フェイトちゃんにはロザリオの代わりに五ポイント受け取ってもらうな。乃梨子ちゃん、

解答と解説お願い」

「答えは『お聞かせ願えませんでしょうか』です。この台詞は『赤橙青紫緑黒白黄茶』で

のものです。ちなみに赤橙青紫緑黒白黄茶は『夢をもたらすもの』と読ませるようです。

無理言うなって感じですね」

 それ未公開作品じゃない! そこから出題するなんてもぅ。

「正解者はなのはちゃんかな。十ポイントプラス。以上、私の心のスキマを埋めてクイズ

でした」




「ローリングコンビネーション略して……クイズ」

 なんて意味の分からないタイトルなの。普通に略したら……ん?

「このクイズでは、四択問題を各解答者に考えていただき出題してもらいます。正解者に

は十ポイント、もし誰も正解できない場合は出題者に十ポイントが与えられます」

「というわけで、志摩子さんから一問ずつ問題を出してもらうな。設問時間は一分間、は

い、レッツクエスチョン」

 私達が問題を考えている間、BGMには『恋のミノル伝説』が。正直訳が分かりません。

「終了、というわけで早速志摩子さんからの問題」

「私の実家の寺の名前は何でしょうか? A:小寓寺 B:少寓寺 C:小遇寺 D:小

野寺」

 Dの小野寺って苗字じゃないの?

「それじゃあみんな解答したってなぁ」

 えっと、BGMは……もういいよね。

「聖さまから答えオープン」

「Hのテクニシャン」

 AからDしかないっていうのに、しかもテクニシャンなんていうお寺あるわけないでし

ょ。

「字面だけ見たらものスゴイ解答やね。さすが聖さまイタリア育ち。そんな聖さまにはプ

ラス六ポイント。次はなのはちゃん」

「Aの小寓寺」

「ツマラン。最後はフェイトちゃん」

「H」

 ちょ、ものっそい直球! 時速百六十キロレベルのハイブローな答えだね。

「正解は別にしてその度胸は評価するわ。まさか伏せ無しでやるとは思わへんかったから

なぁ。プラス十ポイント」

 それ正解したのと同じポイントだよ。いいの? そんなハレンチな解答でポイントあげ

ていいの?

「それじゃあ志摩子さん正解お願いな」

「はい、答えはAの小寓寺でした」

「志摩子さんの実家ぐらい答えれて当然なんですけど間違ったヤツって……はんっ」

 乃梨子ちゃん思い切り鼻で笑ってる。正解してよかったよかった。

「正解者のなのはちゃんに十ポイント。次は聖さまからの出題やね」

「私が女の子を好む理由は? A:遺伝 B:素地 C:嗜好 D:本能」

 これ全部答えのような気がするよぉ。生来的なもの、つまり先天性な要素ってことだね。

怪しいBGMが流れて三十秒経過。

「志摩子さんの答えをみせてもらおかな」

「えっと、Cの嗜好じゃないかと。私がギンナンを好むのと同様にお姉さまは女性の方を

好むのではないでしょうか」

 志摩子さんギンナンと女の子を同列に並べちゃうんだ……

「次はなのはちゃん。早く見せる!」

「は、はい。私の答えはDの本能です」

「なのはちゃんは戦闘中本能丸出しやからなぁ」

「失礼な。ちゃんと頭使ってるよ。魔力量に物言わせて無茶やってるわけじゃないんだか

らね」

 ホントだよ。本当なんだから、ね?

「最後はフェイトちゃんの解答オープンってあれ?」

 フェイトちゃんの解答ボードは真っ白。何も答えが書いていない。

「聖、流石あなたが出す問題だけあって真意を掴むのが難しかった。でも、答えは一つな

んかじゃなくて”全部”でしょ」

 そんなバカな。それじゃあ誰も正解しようがないよぉ。

「え? あ、聖さまお答えの方どうぞ」

「さすがフェイトさん。私のことが理解できる、つまり貴女も、ということなんだね」

「モチロン、貴女とは楽しいお話が出来そうだね」

 あれ、あれれ? 思いもよらない繋がりが出来ちゃったみたい。

「じゃあフェイトちゃんだけが正解っとことやね。プラス十ポイント」

「聖さま、あなた四択の意味ご存知ですか?」

 乃梨子ちゃんの言う通りだよ。

「ほんなら次はなのはちゃんの問題いこか」

「あ、うん。私とフェイトちゃんのラジオ番組GyahunRadioでの聴取数が、最

も高い値はどれでしょう? A:987 B:1388 C:2903 D:3234」

「確か聞いた話やけど、Mahoo!テレビショッピングの視聴率は二十四パーセントぐ

らいやって」

 はやてちゃんそれ本当なの? ショッピング番組にしては以上に高い視聴率だけど。

「解答時間しゅ〜りょ〜。志摩子さんの答えオープン」

「分からなかったので勘です。Cの2903かと」

「聖さまの答えオープン」

「三番のイチゴ狩りだと思うな」

 そんな選択肢入ってないのに……。しかもABCDで選択肢出してるのに……。

「イチゴがお好きな聖さまには一ポイントと五ポイントを進呈するわ」

 そんなんでポイントもらっていいの? 私も何か洒落たギャグのイッパツでも披露した

方がいいのかなぁ。

「最後はフェイトちゃん」

「実際にある街の名前はどれでしょうか? A:東東京市 B:西東京市 C:東京市 

D:第三新東京市」

 答えを言わなきゃフェイトちゃん! 問題出してどうするの。

「ふっふっふっ。ウチは知ってるでフェイトちゃん。答えはDの第三新東京市やろ」

 はやてちゃんソレは空想科学世界でのお話だから! 得意げな顔して間違っちゃダメな

の。

「なのはの問題の答えはCだね」

 ここで素に戻るの? この流れで。ある意味すごいと思うよ。

「全部出揃ったからなのはちゃん解答ヨロシクな」

「正解はCの2903でした」

 フェイトちゃんが当たったのは紛いなりにもパーソナリティだから、と信じたい。

「ということは志摩子さんとフェイトちゃんが正解やね。二人に十ポイント。さて、ほん

ならトリを飾るのはフェイトちゃん」

「なのはの●●●はどこでしょう? A:首筋 B:耳 C:へそ D:鎖骨」

「言っちゃダメなの! フェイトちゃん何を問題にしてるの。それならばさっきの方がよ

っぽどクイズらしいよ!」

「みんな一斉に答えを書いてな」

「ダメ、ストップ。プライバシーとかあるから、ね?」

 志摩子さんと聖さんが今までにないぐらい真面目に考えてるよ。オカシイ、絶対この番

組オカシイよ。

「一斉にオープン! 志摩子さんがAの首筋、聖さまがDの鎖骨、なのはちゃんは無解答。

フェイトちゃん正解を」

 そんなことバラされるぐらいなら……

「スターライト……」

「なのはちゃんアカン、こんなトコで撃ったら、ちょ待ちぃや」




「先程の問題は無効ということですので、以上で全問題が終わりました」

 淡々と司会をこなす乃梨子ちゃんに末恐ろしいものを感じるね。

「それじゃあドキワクの結果発表いってみよか」

 司会者采配のせいで、不正解でも結構点数を稼いでる人が二人ほどいるんだけど。

「第四位、志摩子さん三十三ポイント」

 このクイズボケなかったら点数が稼げない理不尽な仕様なんだよねぇ。志摩子さんが悪

いわけじゃないよ。

「第三位、聖さま五十一ポイント」

 意外な人物が三位に。やっぱり正解数が響いたのかもしれない。ボケるばっかりでマト

モな解答してなかったと思うよ。

「第二位、なのはちゃん六十ポイント。優勝はフェイトちゃん、六十七ポイント!」

 負けた……やっぱりこの世界は真面目なんかよりもボケるキャラの方が強いんだね。正

直悔しい。

「優勝したフェイトちゃんには『秘密のチケット』が贈られます」

 そういえば賞品についての説明が一切無かったことに今更気が付いたよ。秘密のチケッ

トって何?

「このチケットの効果は、ゆくゆく判明することになるわ。それまではお楽しみにという

わけで、」

「クイズ・当方腐敗、機会がありましたらお会いいたしましょう」

 次は負けないからね、フェイトちゃん!








作後贅言

事ある毎にマリみてとなのはをクロスさせている佐々木ですごきげんよう。

この絡みでガチな殴り合いの話はう〜ん……と思ったので、相変わらずのはっちゃけモノ

になりました。本当は祐巳⇔はやて、乃梨子⇔シグナムとスイッチをうまく切り替えてみ

たかったのですが、いかんせん番組進行をしながらのキャラチェンジが難しかったので、

ほぼ固定させてしまいました。う〜ん残念。力不足で申し訳ないです。

秘密のチケットはノリで出てきたブラックアイテムで、いったいいつどこで効果が判明す

ののか、今から考えます(マテ

それでは、また。