「Gyahun VS Mahoo!」


Written by 佐々木真史


注意
 この作品は、キャラクターのイメージを損なう恐れが多分にありますので(特にマリみ

てチーム)、下品な話とか下ネタとかそういうのが苦手な方は、閲覧を推奨しませんので

ご注意くださいませ。ご理解ご了承の程お願い申し上げます。










 世の中には混ぜてはいけないものがある。塩素系の洗剤と酸性の洗剤、ココアとカルピ

ス、などその他諸々ある。混ぜてはいけないものの中でとりわけ危険な組み合わせ、ソレ

即ち……

 かの悪名高き通販番組「Mahoo!テレビショッピング」と、お下劣で有名なラジオ

番組「GyahunRadio」のコラボレーションが実現してしまった。危険過ぎる。

あれほど混ぜちゃダメって言ったのに。

 収録する前から結果が見えてる「Gyahun VS Mahoo!」はじまります。





「局員名タマネギ剣士さんの退屈しのぎ。マクドナルドでハンバーガー一個だけ注文し、

どっかと客席に座り入店してくる女の子を視姦する」

 ちょ、のっけから視姦とか言うのダメだよ。不健全過ぎる。

「……三テラはぁ。というわけでギャフンラジオ全体ミーティングを始めるよ。皆さんぱ

ろ〜っす、フェイト・T・ハラオウンでっす」

 もしかしたらフェイトちゃんがマトモに名乗るのって初めてかもしれない。

「高町なのはです」

「今日は特別番組ということで、あの有名なはずの『Mahoo!テレビショッピング』

さんとのコラボをやってしまいます」

「このGyahunRadioの番組の合間にMahoo!を放送するという形式でお送

りいたします。が、ラジオに映像は乗せられませんので今日は『Mahoo!ラジオショ

ッピング』という形でお送りします」

 ダブルマックバーガーをテリヤキバーガーで挟んでみた、っていう感じがする組み合わ

せだよ。胃がもたれそう……

「が、しかし」

 あれ、その先って台本には書いてないよ。

「それでは芸がない。というわけで私達が『Mahoo!〜』を、でアチラさんが『Gy

ahun〜』を担当することになりました」

 な、なんだってぇぇぇ!

「いやいやいやフェイトちゃんそんなの初耳だよ」

「言ってないから当然だお」

「そういう大事なことは言って、事前に言ってくれないと私アドリブとかそういうのでき

ない子だから」

「大丈夫、私が全力でフォローするからさ」

 字面だけ見れば大変に頼もしい一文。だがしかし、発言者がフェイトちゃん。危ない香

りがプンプンするのはきっと気のせいなんかじゃない。

「つべこべ言ってると乳をもいじゃうゾ」

「もがないで。あと乳とか言っちゃダメなの」

「続きは、紅い二人がやってくれますので、チャンネルはそのままで」

 半ば無理やりに別ブースへ移動させられ、やってきましたMahoo!の収録現場へと。

私の知る限り、この番組の商品は大方キチガイじみてるんだけどなぁ。不安だ。





「本番入りま〜す」

 祐巳とラジオ番組の収録をすることになったのだけれど、大丈夫なのかしら。色々な意

味において。

「お姉さま、今日は大船に乗った気分でいて下さい。私がガンガンリードしちゃいますか

ら」

 あなただから不安なの。分かってちょうだい。でも、少しばかり頼もしく思えるのはウ

ソではないわね。

「カウントいきま〜す。三、二、一……」





「みなさんこんぬつわ。GyahunRadioパーソナリティの福沢祐巳です。今回は

特別ということで、本来はMahoo!担当なのですがチェンジしちゃいました。皆さん

に楽しんでもらえるよう頑張るお。今日はステキなゲストさんが来てくださっています」

「祐巳、ゲストなんていないわ」

 収録ブースには私と祐巳の二人きり。ゲストが来るなんて話も聞いていない。

「豪華ゲストの小笠原祥子さまです! 拍手」

「え? 私ゲストなの? パーソナリティじゃないの」

「はい、そうですけど」

 てっきり私も入っていると思っていたのだけど……打ち合わせもしたのにどういうこと

なのかしら。

「ゲストでいいの?」

「いいんです。だから大船に乗った気でいて下さい」

「分かったわ。じゃあ、進めてちょうだい」

 なんだかなぁという気もしないではないけど、祐巳に任せましょう。

「それでは、ゲストさんが来てくださってるので恒例のアレをやっちゃいましょう」

「何かしら?」

「ゲストさんの性癖なんだクイズ〜」

「待ちなさい! そんなのを恒例にしていたのこの番組!?」

 あの管理局とかいう組織の二人はとんでもないハレンチさんなのかしら。高町なのはと

いう方はそうには見えなかったのだけれども。

「違いましたっけ?」

「手元の資料によればゲストに十の質問をするみたいだわ。だからコレにしてちょうだい。

異議は認めません」

「分かりました。十の性癖を暴露しちゃうんですね」

「あなたどうしてもソッチの方向へ話を持っていきたいわけ」

「はい」

 即答! 真性なのアナタ。

「はい、て。ダメよそんなの。私達はリリアンを代表する立場にあるのだからその自覚を

うんたらかんたら」

「第一問」

 流した! 私の発言スルーしたわこの子。

「祐巳、私の話はまだ終わっていないわ」

「第一問」

「祐巳、あのね、だから」

「第一問」

 負けた…… 今日の祐巳は何か違うわね。

「今日の下着の色は?」

 初っ端からなんて質問をしてくるのこの子は。いえ、祐巳が考えたわけじゃないわよね。

そうよね?

「お姉さま、お答え下さい」

「いや、それは言えないでしょ普通」

 ただ、私の普通と祐巳の普通がかけ離れていたら通じないのだけど。

「じゃあ代わりに答えます。紫」

「なんで知ってるのアナタ!」

 祐巳の前で着替えなんてしていないのに。

「お姉さまのことなら何でも知ってます」

「じゃあ質問なんてやめにしましょうか」

「いやですわお姉さま。お姉さまの口からあえて言わせるのが醍醐味ですのに。おほほお

ほほおほほほほ」

 なんて黒いのこの子ってば。でも負けてはいけないわ小笠原祥子。こんな話の一つや二

つこなせないでどうするの。

「うふふ……」

「どうかしたのかしら、祐巳?」

 なんて嫌な笑いをするのかしら。そこはかとなく恐ろしいわね。

「今、お姉さま『こんな話の一つや二つこなせないでどうするの』とか考えていらっしゃ

いませんでしたか」

 読心術!! エスパーかこの子わ。

「そ、そんなこと思うわけがないでしょう。ちゅぎの質問にいきなさいよ」

「第二問、初体験はいつ?」

「そおねぇたしかって何ですって!? 初体験??」

 言えるわけないじゃないそんなコト。

「そうですよ。平たく言えば始めてエッチしたのはいつですかぁ、と」

「言わなくていい。分かってる、そんなことぐらい私でも分かるわよ。でもね、そういう

部分というものは大っぴらにしてはいけないと思うのよ」

 人には秘密があってこそ魅力に花が咲くということもあるのだから。

「確かアレは……六月でしたね」

「だから言わないでって!」

 そうよ、あの時勢い余って致しちゃったのよ……

「相手はモチロン私」

「だからそういうことは……」

 この子の貞操観念ってどうなっているのかしら。

「第三問、恋人にしたい条件を三つ挙げてください」

「そうねぇ、とりわけ優秀でなくても構わないわ。むしろ優秀でない方がいいのかもしれ

ないわね。優しくて愛らしくて側にいてくれる、これ以上望むものは無いかもしれないわ」

 もしかしたら私は構ってあげるのが好きなのかもしれないわね。

「つまるところ出来の良いダッチワイフですね」

「何で!? いやいやいや、そもそもそんなの恋人にしないでしょう。婉曲的に言ったけ

どつまりあなたのことなのよ、祐巳」

 なんだかモロに告白してしまったみたいだけど、この祐巳では気が付かないでしょうね。

「そうなんですか。テッキリ私は愛人かと思ってました。何でしたっけ、そのご愛用の

ッチワイフ
『ツトムくん』が本命かと」

 男性タイプかよ! そんなダッチワイフなんて聞いたこと無いわ。

「そんなものを恋人に見立てるほど私は落ちぶれてはいないわ」

「ふ〜ん」

 絶対馬鹿にしてるわ。私そんなんじゃないのに。

「そ、そうだわ。祐巳、あなたはどうなの? 恋人の条件ぐらいあるでしょう」

「人の形をしていれば男女を問わず」

「何物なのあなたわ!」

 器が大きすぎて端が見えない……

「ウソに決まってますよお姉さま。私そこまで節操の無い女に見えるんですか」

 実際そう見えるから返しに困るわね。

「そ、そんなことないわ。祐巳でもきっと高い理想を持っているはずだと、私は信じてい

るわ」

「私の理想は、時間を止める程度の能力を持っていて、作品によって胸の大きさが違って

いて、メイドな自称二十歳未満な人がいいです」

 パッド長じゃないの!! 私じゃなかったのね。なんてこと……

「次の質問にいってちょうだい」

「第四問、今までで一番興奮したことは?」

「興奮ねぇ。そうだわ、あなたを妹にしたときかしら」

 ここ数年ではまず間違いなくトップと言って差し支えないわ。

「もうちょい」

「もうちょいって何よ」

「捻って」

「いやいやいや、ボケる必要性がマッタク無いわ。この回答の何がいけないのよ」

 普通の番組ならばきっと正しい方向に盛り上がるのに。

「もう、お姉さまったら。いいですか、こういうときは私の裸を初めて見たときとかって

答えなきゃいけないんです」

「そんな決まり拒否よ拒否!」

 なんて破廉恥な決まりなのかしらマッタク。

「つまんない」

「普通でいいわよ。次の質問を読みなさい」

「つまんない」

「いや、だからね、そういう破廉恥なことは」

「つまんない」

「聞き分けてくださいよ、ね?」

「つまんない」

 なんだかこれ以上続けていると魔力の篭った宝石を大量に投げつけられそうな気がして

きた。竹刀があればどうにかなるのだけど、あいにくそんなものは持ち合わせていない。

弟子は忙しそうだし……

「えっと、そうね、祐巳の裸体を見たときかしら」

「もうちょい」

「これ以上何を求めるというのよ!」

 頑張って口にしたのにぃ。

「捻って。表現を」

「分かったわよ。祐巳の生まれたままの姿を見たとき! どうだ」

「及第点ですお姉さま。第五問、好きな属性を三つ挙げてください」

 別に属性になんてそう思い入れは無いけれど、そう言ったらまた祐巳がぶー垂れそうだ

からあの子の目線に合わせてみましょうか。

「メガネと鎖骨と血管」

「ふ〜ん」

 なんて薄い反応。祐巳はこういうの好きなんじゃないの?

「私は貧乳でオカッパで仏像マニアがいいですね」

「そうなの。へぇ、そうなんだ……って乃梨子ちゃんじゃないの! 私は?」

 もしかして遊びだというの。

「お姉さまにはツトムくんがいらっしゃるでしょう」

「それはあなたが捏造したダッチワイフのことじゃないの。勝手にカップリングみたいに

扱わないでちょうだい」

 心外にも程があるわよ。私は女の子にしか興味ありません。

「ホントですかぁ。まぁいいですけど」

「本当に決まってるじゃない。そんなわけの分からないものが市販されている筈がないわ」

 少なくとも私はそんな男性型ダッチワイフなんて聞いたことも見たこともない。

「ワケが分からない、とは思えないですけど。需要はあるけど実現されていないだけかも

しれませんし」

「そうなの!? 私は別に欲しくなんてないわ。あなたがいるから」

「ふ〜ん」

 また「ふ〜ん」かよ。コレが普通の話ならばちょっとした盛り上がりを見せるのにぃ。

「第六問、性感帯はドコ?」

「だからこういう質問はやめなさいって言ってるでしょう」

 どうしても、是が非でも話をソッチへ向かわせたいのね。

「お姉さまはドコが気持ちいいですか? ほら、言ってごらんよ」

「つま先と指先とつむじです」

「本当ですね? 分かりました。次からはそこばかり攻めますよ」

 祐巳の目つきがえらくマジだわ……

「あ、ゴメンナサイ。嘘付きました」

 つむじとか意味が分からないものね。

「もう、お姉さまったら本当にお茶目さんなんですから」

「じゃあ首筋で」

「分かりました。次は首筋ばかりを攻めてこれでもかというほどに啼かせてあげますから」

 その、内にとんでもない感情を秘めた笑みを浮かべるのは遠慮していただけないもので

しょうか。ものすごく身の危険を感じます。

「あ、あの、祐巳さん?」

「スイマセンお姉さま、ついつい暴走してしまいました」

 暴走してるのはいつものことよ。

「そうなの、私は気にしていないから進めてちょうだい」

「第七問、無人島に一つ持っていけるとしたら何を持っていきますか?」

 水道電気が無い状況ではまず水の確保から始めるかしら。

「水ね」

「お姉さまったらホントSKですね」

 初めて聞いた略語ね。

「SKって何かしら」

ショタコンです」

「ちょっと待って、違う。私違うわ。これまでの話の流れからソノ単語が出てくる理由が

分からない!」

 サバイバル→ショタコンに流れが向かうなんてわけが分からないわよ。

「だってお姉さまが水とか言うからですよ。だから私もそういう単語を使わざるを得ない」

 その理屈が分からない。普通の回答では何が何でもアウトだということなのね。

「使わなくていいのよそんな理由で。水がダメだというなら祐巳は何を持っていくのよ」

「大きなお友達向けの絵本」

「そんなの持っていってサバイバルができるわけがないでしょう」

 本だけでは生きていけないもの。

「そうおっしゃいますが、性欲を持て余したときどうするんですか」

「うっ、それは……」

 それはそうなのだけど、この場合水と食料の確保が最優先じゃないの。

「いいですかお姉さま、これは非常に大切なことなんです」

「そうかしら?」

「そうなんです! ですからもう一度答えてください。どういった内容の本を持っていく

のかを」

「答えるの!? ソレを?」

 何が悲しくて具体的に答えなければならないのかしら。

「はい、もちろんです。三百文字程度でお願いします」

「そんなの答えると思って?」

「答えます。お姉さまならきっと答えます」

 どこから出てくるのかしら、その自信。

「答えません。誰がそんな下品なことを口にするもんですか」

「へぇ。逃げるんですね。あぁ、小笠原祥子さまはいかなる困難にも立ち向かうお方だと

思っていたのに、残念Death」

 ふん、と鼻で笑う祐巳。ソコまで言われて引き下がるほど小笠原の女は弱くないわ。

「やってるやろうじゃないの! ソレぐらい答えやるわよえぇ。私が持っていくなら……

可愛らしい男の子が意地悪なお姉さんに女装させられてあんなことやこんなことをするヤ

ツよ!」

「つまるところSKなんですね」

 だからなんでそうなるのよ。

「ちょっと違うでしょ。私が男って言うと皆それに繋がるというの」

「あら、違うんですか」

 しれっとそんなことをよくもまぁ。

「はい、違います」

「ふ〜ん」

 またそれかよ! マッタクこの子ったら。

「第八問、巨乳と貧乳、選ぶならドッチ?」

「どちらでも構わないわ」

「そりゃあお姉さまはSKですからね」

「だから違うつってんだろうがぁ!」

 いったいどこまでそのネタで引っ張るつもりなの!

「それでしたら選べるはずですけど」

「くっ。だったら小さくて構わないわよ」

 だって、祐巳はどちらかと言えば小さい部類入るし。

「ソノ心は?」

「理由? 理由聞くの? こんな類の回答に対して」

 こんなこと本人に面と向かって言えと。公開処刑か何かかしら。

「それがお仕事Death」

「……あなたがそうだからよ」

「私も同じなんですよ。小さいほうが好みですね」

 私の胸はお気に召さないというの祐巳!?

「そうなの。へぇ」

「ほら、マンガとか巨乳って不自然に大きいじゃないですか」

「そうなのかしら。よく分からないのだけれど」

 むしろどうしてあなたがそういうことを知っているの、と問い詰めたいわ。

「そうなんです! あんなタンクみたいなオッパイは不自然極まりないですって。それに

比べて小さいものはとてもバランスのとれた自然美ですお姉さま! ぺったんこじゃダメ

なんです、そこはかとなく膨らんでいなければダメなんですよぉ!」

「わ、分かったからそう熱くならないでちょうだい。そう、まずは深呼吸でもして落ち着

きなさい」

「私はいつでも至って冷静ですが何か?」

 ホントかよ!! 今のパッション溢れる熱弁は何だったのかしら。

「……次、進めてもらえるかしら」

「第九問、コイツ押し倒してぇなぁと思う人は?」

 またアレな質問だけれど、ここで渋ったところで強制回答させられるのよね。

「そうね、志摩子かしら」

「へぇ。志摩子さんなんですか」

 周りにいる人で選ぶならそうなるかしら。

「なんとなく、だけど。理由はそうねぇ……キレイなものって壊したくならない?」

「なりません。愛でます」

「そうなの、悪かったわね。次いってちょうだい」

 価値観の相違は致し方ないものね。

「私の場合は志摩子さんかな」

「あなたもじゃない! 言ってることが違うじゃないの」

 やっぱり私達は姉妹ね。

「違いませんよ、お姉さまはキレイなものは壊したくなるんですよね? 私は美しいもの

を穢したくなるんです」

「本質は同じじゃない。壊すか穢すかにそう大きな違いはないように思えるのだけど」

「違いますよぉ。お姉さまはガンガン突っ込むんでしょうけど、私の場合はネットリ堕と

していきますから」

 くれぐれも祐巳を志摩子に近づけてはいけないわね。気を付けないと。

「よく分からないけど、次にいってもらえるかしら」

「最後の質問です。第十問、攻めるのと攻められる、選ぶならどっち?」

「攻める」

「なるほど、総受けですね、分かります」

 耳付いてるの祐巳。色んな意味において心配になってきたワ。

「いやいやいや、攻めるってこれでもかというぐらいにハッキリ言い切ったじゃないの」

「つまんない」

「そう言われても選ぶならソッチしかないのだから」

「つまんない」

「お願いしますよ祐巳さん。攻めでいいじゃないっすか」

「えぇ、仕方ないですねぇ。お姉さまがそこまでおっしゃるならならヘタレ攻めで妥協し

てあげますよ」

 そんなところで妥協されても困るわ。しかも着地点がヘタレだなんて。

「私ヘタレなの?」

「ヘタレでないならば今すぐこの場で私を押し倒して御覧なさい」

 ちょ、それヘタレ以前にモラルとか放送事故とかそういう話になるからムリじゃない。

「祐巳、もしかして分かってやってるのかしら」

「さぁ、どうでしょうか」

「ふっ。私の本気を受けてみなさい!」

 私がただ黙ってやられるとは思わないでちょうだい。これが小笠原の意地よ!!

「え!? お姉さま、ちょ、あ、あるぇぇぇぇぇぇ!? 番組の続きはフェイトさんに任

せたアーーーーーーーーッ」





「「Mahoo! ラジオショッピング」」

「はい、この番組では健康で文化的な生活を送っていただくための商品をご紹介いたしま

す」

 そんなコンセプトだったんだ。初めて聞いたよ。

「本日のテーマは『思い出』です。さぁ、バッシバシご紹介していこうね、なのは」

「う、うん……」

 いつも以上にヤル気まんまんなフェイトちゃん。このエネルギーが変な方向に行かなけ

ればいいのだけれど。

「本日一発目の商品はコチラ、超次元レンズ搭載カメラ『貴様見ているな』だよ」

「フェイトちゃん、超次元レンズって何なのかな」

 名前はいかにもソレっぽい感じがする。

「なのは、もう少し落ち着こう。今からそれを説明するから。この『貴様見ているな』に

はね、管理局が総力を挙げて、どれぐらいの総力具合かというと年間予算の八割を使って

開発した」

「そんな使ったの!? 物凄い力の傾け具合だね」

 だから浅はかな地上本部の軍備縮小とかやっちゃったんだ。

「そうなんだよ、この商品に命を懸けていると言っても過言ではないもので、えっと、そ

う、物凄く特殊なレンズが搭載されているんだ」

「へぇ、いったいどこがどう特殊なのかな」

 そこまでお金をかけたのなら、途轍もない機能が実装されているんだね。

「透視ができるんだよ」

 透かしてものを見るっていうアレ?

「そのカメラでは一体何が写るっていうの!?」

「透視と言ってもレントゲンみたく骨格を撮影してもつまらないよね。そうなんだ、この

カメラでは服を透かすことができちゃうんだよ」

「それ盗撮だよフェイトちゃん」

 もろに犯罪だよぉ。そんなアイテム売っちゃダメなの。

「違うよなのは。盗撮はコッソリ盗み撮りすることでしょう。でもこのカメラを使えば正

々堂々撮影できちゃうから盗撮じゃないよ」

「いや、でも、本質は同じ……」

 コッソリでも正々堂々でも写しちゃダメなものはダメだと思うな。

「気にしない気にしない。このカメラはね、透視の具合まで調整できてしまうんだ。服一

枚を透かすこともできるし、調整次第ではそのさらに奥の下着も透かすことができる優れ

ものなんだ」

「うわぁ。はやてちゃんとか喜びそうだなぁ」

 カメラ持って女の子を撮影しまくりそうだよ。

「じゃあ試しになのはを撮影してみるね」

「ダメだよフェイトちゃん、ちょっと撮らないでぇ」

 透かされる!!

「セイ、チーズ」

「ちょ、やめっ」

 フェイトちゃんの持つ、黒光りするマシンからフラッシュが放たれ、すぐさま一枚の写

真がプリントアウトされてきた。そこには、しっかりと管理局の制服を着ているはずなの

に、ばっちし下着姿の私が写っていた。ラジオ番組で本当に良かったと思う。

「うっひょぉ〜。初めて使ってみたけど、これだけ鮮明に撮影できるなんて!!」

「これ以上撮ったら怒るからね」

「分かった。これがあればご飯三杯はいけるから大丈夫」

「はぁ、そうなんだ……」

 出来立てほやほやの写真を食い入るように見つめるフェイトちゃん。目の力で写真に穴

が開いてもおかしくないぐらいに。

「これだけ高性能なカメラだと、お値段が気になるよね」

「そうかな? 私は別に」

 持ってるデジカメだけで十分だよ。

「気になるよね!!」

「なります。はい、すごく」

 ビックリした。いきなり声のボリュームを上げないでほしいな。

「なんとこの『貴様見ているな』は、番組特別価格の三万オーラムでの提供なんだ。この

カメラがたったの三万で買えちゃうなんて本当にいい世の中になったものだね」

「デジカメとそんなに値段が変わらないんだ。すごいね」

 いや、ちょっと待って、いつからお金の単位がオーラムになったの?

「人気が出るのは必然だから、早めの注文をオススメするよ」

「みんな、肖像権とかには気を付けてね」

「さっき撮った画像は番組ホームページにアップしますので」

「ダメだってば!!」





「本日二発目の商品はコチラ、DVDRom『タベラレる〜』だよ」

「名前からしてとっても不思議なんだけど」

 ディスクなのに名前が「食べられる」。どういうことなのかな。

「いいところに気が付いたね。このディスクは食べられるんだ」

「いやいやいや、どう見ても市販されてるDVDのディスクだって。食べられない食べら

れない」

 フェイトちゃんたらホント無茶なことを言うんだから。

「いや、だから食べられるんだって」

「それはフェイトちゃんだけだから!」

「違うんだよなのは」

「違わないよ、またヴィータちゃんか誰かに妖しげな魔法を教わったんでしょう?」

 以前教わった変身魔法みたく。

「違うもん。フェイトさんそんなことしないもん。いいよ、ヴィヴィオのキャラメルミル

クに混入しちゃうもん」

「ダメ! 絶対にダメ!!」

 そんなイジメみたいなことしちゃダメなの。

「じゃあ食べて」

「いや、でも、ホラ、これどう見ても食べ物には見えない……」

 表面はツヤの消えた真っ白な面で、裏面は光を反射できるほどツヤツヤした明かりの当

たり具合で色合いが変わる、硬ったいプラスチックにしか思えないもの、これ。「食べら

れません」という注意書きをしなくても食べれないって分かりそう。

「なのは、はいあ〜んして」

 ずいっと手に持ったディスクを私へ突き出すフェイトちゃん。

「うっ」

 やっぱりムリなものはムリだよぉ。

「はいあ〜ん」

 えぇい、もうこうなればヤケクソだ!

「アーーーーーッ……ん?」

 ディスクを噛み付いてみると、なんとまぁ柔らかいこと柔らかいこと。この食感はグミ

みたいだね。味はなぜだかソーダ。ディスク味じゃないだけはるかにマシ。

「食べられたよフェイトちゃん」

「だから何回も言ってるのに」

「ゴメンね。でも、食べた後で見てもグミには到底思えないよ」

 私がかじった部分だけが欠けているディスク以外には見えない。まさかこれがグミキャ

ンディなんて分からない分からない。

「それだけクオリティが高いと褒めてほしいな」

「ものすごく精巧にできているのは純粋にスゴイと思うんだけど、どうしてディスクにす

る必要があるのかなって」

「そこがこの『タベラレる〜』の真髄なんだ。なんとこのディスクは食べられるだけじゃ

なくて実際にDVDロムとしても使用できるんだよ」

「え? えぇぇ!? これにデータを入れて焼けるの?」

「うん。バッチシ」

 じゃあ性能的には市販のものと差が無いよ。むしろ食べられるという特性のある分コッ

チのほうが上?

「はぁ、それはホントすごいね」

 ただ、それだったらもう純粋にDVDのロムとしての機能だけでいいんじゃないのかな

って思うのは邪道なんだろうか。やっぱり食べられる必要性はないよねぇ。

「画像データをこれに記録して、それを相手にバレンタインとかのプレゼントとして贈る

こともできる優れものなんだ」

「受け取った相手はデータさえ移行すれば、それを食べちゃえると」

 そう言われたらジョークグッズとして使えそうかも。

「バレンタインは捨てるとこないなぁ。というわけで、この食べれるディスク『タベラレ

る〜』は一枚百オーラムと市販されているお菓子並みの価格を実現したんだよ」

「ステキな?活用法をみなさんで考えてくださいね」





「本日三発目の商品はコチラ、動画投稿サイト『ニチャニチャ動画』の管理権だよ」

「ニコニコじゃなくてニチャニチャなんだ……」

 なんだか嫌な響きのする名前だね。もう少しどうにかならなかったのかな。

「今まで撮影してきた秘蔵コレクションをみんなに見てもらいたい、そんな願いをかなえ

るべく設立された動画投稿サイト『ニチャニチャ動画』の管理ができるんだ」

「フェイトちゃん、その『ニチャニチャ動画』って何がどうすごいのかな」

 名前だけ見るとそう健全なものには思えないのだけどね。

「なんと成年向けがオッケーなんだ」

「うわぁ……」

 やっぱりそうきたね。

「というか成年向けオンリーなんだ」

「はぁ、オンリーですか」

 フェイトちゃんそういうの好きそう。

「そう、自分の丸秘映像をガッシガシアップロードできちゃうのが『ニチャニチャ動画』

なんだ。それを管理する権利が今回の商品というわけなんだよ」

「管理ができるというのは?」

「アップされた映像を好き勝手に削除できるし、新たなジャンルを設けたりもう神様みた

いな振る舞いができちゃうんだね。例えば、今日から一週間はスクール水着モノ以外のア

ップは禁止、とか、森の妖精モノは問答無用で削除とか」

 森の妖精って何だろう? どうしてそれが削除対象になるのか後で聞いてみよう。

「他にはできること無いのかな?」

「あるよ、各動画にはその内容に関連した商品のリンクを貼ることができるんだ。それの

管理も行えるね」

「それはどこかで見たことがあるような気がするんだけど、別にいいかな」

 どう見てもニコニコ市場ですありがとうございました。

「さらに、今回は特典として『著作権無視機能』を付けちゃうんだ」

「いやいやいや、それは無視しちゃ色々ダメだと思うよ。カスラックとかが喜んで利用料

を徴収しに来るから」

 彼らはそういうのにすごく鼻が利くからね。

「そういった類の請求を無視できるし、削除命令にも従わなくていいんだ」

「でも、どうやって?」

 普通にしてれば勝てる見込みなんてなさそうだけど。

「黒服のお兄さん達が……」

「あ、いえ、ソノ先はもう結構だから」

 そうですか、法律外の手段にでるわけですか。

「ウザったい相手を暗殺しちゃうんダゾ」

「言わないでぇ。聞きたくな〜い。もっと白い商品がいいよ」

 思い出もへったくれもあったもんじゃないよぉ。

「さぁて、気になる値段だけど、ズバリ、百万オーラムでのご提供! 安い!」

「私は遠慮しておくね」

 見てるだけで十分だと思う。

「まるで神様のように振舞える『ニチャニチャ動画』の管理権は、その商品の性質上先着

一名様のみに販売いたしますのでご注文はお早めに」





「本日第四発目の商品はコチラ、ダイナマイトツアー『名所巡り』だよ」

「ダイナマイト?」

 旅行パックなのにダイナマイト、これいかに?

「うん、ダイナマイト。感動爆発ファイア〜!!」

「そうなんだ……あ、続けてくれていいよ」

 ちょっと上手いかも、と思ってしまった。

「このツアーでは合計四箇所を巡るんだ。まずは一箇所目、ミッドガル七番街スラム」

「ちょっとそれってプレートが崩落して壊滅状態なんじゃないの?」

 多数の被災者が出てしまった悲惨な事故というか自分で落としたから、まぁ何と言えば

いいのやら。

「ここでは前代未聞の災害に見舞われた市街地の査察ができる上に、更になんとプレート

落下体験ができちゃうんだ。五十メートルの高さから街が降ってくるというスリリングア

クションを神羅カンパニー製作の3DCGで体験できるの」

「あんまりしたくないかも」

 空が落ちてくるなんて経験して嬉しいものじゃないと思うな。

「二箇所目、クーロン裏路地」

「たしか『隙を見せなければ大丈夫』という程度の治安だったよね」

 つまるところ隙を見せれば何をされるか分かったもんじゃないってこと。

「そうだよ、ある意味ヘブンリーな治安のクーロン、その裏路地というのだから緊迫に満

ちたロケーションだね」

「フェイトちゃん、素直に大変危険な場所ですって言おうよ」

「三箇所目、クラナガンの廃棄区画」

「たしかあそこって建造物の倒壊の恐れがあるから全面立ち入り禁止だったような」

 あっちこっちの建物が脆くなって一部の地域は訓練でも使用できなくなっちゃった。

「気のせい! ここではどうしてミッドチルダの首都に廃棄区画なんて場所ができたのか、

参加者の皆さんに調査をしていただけるようになってるんだ。原因不明な事象を解明でき

るまたとないチャンス!」

 「気のせい」の一言で済ませるところがこの番組のクオリティなんだ。

「私はちょっと遠慮しておくね。というか原因は地震だよ」

 確かとある文献で見たことがある気がする。

「そして最後はトラビアガーデン」

「そこミサイルの直撃でえらいことになってるじゃない。不謹慎だから自重したほうが」

 ニュースで惨状を見たけど、野次馬根性で行っちゃダメだと思う。

「じゃ、やめます」

「え? こんなところでプラン変更していいの」

 商品の内容をこんなアッサリ変えちゃうなんて。

「私やなのはが行くんじゃないから別に構わないと思うよ。私となのはが旅行するなら南

国の島でのんびりリゾート気分を味わいたいな」

「う、うん。そうだね……」

 なんか物凄い発言をしている気がするけど、南国行きは賛成だよ。いつか行ってみたい

なぁ。

「これだけ魅力的な場所を巡る今回のツアー、お値段はぼったくり価格の五十万オーラム

でのご提供、たったの五十万で世界の名所を巡ることができるまたとない機会、ぜひご検

討を」

「結局、全部廃墟じゃない!」





「本日最後にご紹介する商品はコチラ、スクール水着『HENTAI』」

 フェイトちゃんが取り出したサンプル、これはどうみても何の変哲も無いスクール水着

だよ。

「これ、ただの水着だよね」

「そう。『旧式』のスクール水着だよ」

 旧式をやたら強調するフェイトちゃん。かなり強い思い入れがあるとみた。

「これのどこがどう『思い出』なのかな?」

 フェイトちゃんの大好物と思い出がどう結びつくのだろ。

「ちっちっちっ。甘いよなのは、いい? なのはがこれを装備する、するとどうなる?」

「フェイトちゃんが喜ぶ」

 目の色が変わる、という表現がぴったりなぐらいに。

「そう。喜んだ私はどうすると思う」

「いや、それはまぁ事を致すのではないかと……」

 あんまり自分の口からは言いたくないけどね。

「正解。ほら、思い出が一個増えたでしょう?」

「そうか、そういうことだったんっだって、えぇぇぇ! いやいやいや、そんな増やし方

はいかがなものかなぁ。特にフェイトちゃんの場合、私がコレを着ても着なくてもそう違

いは無いような気がするよ」

「有り有りだよ! スク水装着時は私の全ステータスが三割増しになるんだから馬鹿にし

てはいけないんだ」

 だからか、だからいつも以上に優しく激しくなるんだ。三割増しならば納得いったよ。

「でも、他の人はそうとは限らないでしょ」

「そうに決まってる!」

 どこから出てきたのソノ自信は。物凄い断言っぷりだよ。

「いい? 世の中ロリコンとそうでない人間とに区分したらロリコンの方が圧倒的に多いんだ」

「それは違うと思うなぁ」

「絶対そうだよ。私が言うから間違いない」

 根拠を尋ねてみたい気もするけど、私が聞いても理解できるやら。

「フェイトちゃんがそこまで言うのなら、きっとそうなんだね」

「分かってくれたんだ。ありがとうなのは、ダイスキ」

「あ、ありがとう。じゃ、番組進めようか」

 そんな直球で好きとか、照れるよ!

「愛しい人との思い出作りに一役買うこと間違いなしのコチラの『HENTAI』は、一

着二千オーラムなんですが」

「が?」

「今回はなのはダイスキありがとうキャンペーンということでもう一着お付けして値段は

据え置き、これはもう注文せざるを得ない! みんなでレッツメイク思ひ出」

「ハッスルし過ぎないように注意してね」

 あ、フェイトちゃんが商品をガン見してる。




「じゃあ今日ご紹介した商品をおさらいしようか。一発目『貴様見ているな』は、透視可

能な超高性能カメラで、あの日あの時あの場所で輝いていたあの子の裸体を撮影できちゃ

う優れもの。お値段は三万オーラム」

「みんな、あんまりおかしなものは撮影しちゃダメだよ」

 撮影して良いものと駄目なものが世の中にはあるんだから。

「二発目『タベラレる〜』は食べられるDVDRomで、様々な用途に利用できる非常用

食料。お値段は一枚百オーラム」

「ジョークグッズとして扱ってくださいね」

 受け取ってもそれがグミだと伝えない限り普通に使用し続けそうな気がする。

「三発目『ニチャニチャ動画管理権』は無法地帯を実現できる、またとないコミュニティ

作成ツール、現在は『こんなシチュエーションでプレイしてみた』シリーズが大変人気み

たいだね。お値段は百万オーラム」

「権利者の人たちに迷惑をかけない程度に楽しんでください。暗殺、ダメ、ゼッタイ」

 そんな黒い商品前代未聞だよ。

「四発目『名所巡り』は、ミッドガル、クーロン、クラナガン、トラビアと四つの地域を

観光できる思い出作りにはぴったしのツアー。お値段はぼったくり価格の五十万オーラム」

「危ない場所にはくれぐれも注意してね」

 危険な場所にはそもそも行かないことが大切なんだけどね。

「最後の『HENTAI』は、熱い夜をエンジョイするために必要不可欠なマーベラスア

イテム。お値段は二千オーラムだけど今回は特別にもう一着プレゼント。お互いに着せあ

いっことかしちゃえばいいじゃない」

「次の日に支障のない範囲で楽しんでください」

 フェイトちゃんよだれよだれ。

「以上、Mahoo!ラジオショッピングでした。引き続きGyahunをゆっくりたの

しんでいってね!」





「お姉さま、アレぐらいで勝ったとは思わないでくださいね」

「祐巳、本番始まってるわ」

 私だってヤルときはヤルのよ!

「くっ、教えて管理局!! このコーナーは時空管理局とかいう組織についてのご質問に

お答えしちゃいましょうというコーナーです」

「私達が答えてしまっても構わないのかしら」

 私達は管理局の人間ではないのに。

「いいんじゃないですか? 一応手元に資料ありますし。それでは届いている質問をお姉

さまが読んでください。私が答えますので」

 かなり緩い番組なのね。

「局員名、ナンデ・ヤ・ネンさんからいただきました。子作りってどうやるんですか。僕

子供だから分かりません」

「気合で妊娠する、次」

 気合でどうこうできるものじゃないわよ祐巳。

「局員名イギー・アリさんからいただきました。二の七乗した値はいくらですか?」

「お姉さまのバストの値に等しい、次」

 いくらなんでも百二十八もないわ。

「え、あ、そうね、局員名バルサミコっすさんからいただきました。『Air』の観鈴っ

て結局は救われたんですか?」

「いわずもがな、次」

「結局どうなのかしら? 私にはどうもよく分からないわね」

「推して知るべし、次」

 だから、結局はどうなったっていうの?

「局員名最強トンガリコーンさんからいただきました。東方M−1グランプリにイラスト

を付けてみたシリーズが面白過ぎます。どうしたらいいでしょう」

「黙って正座して見てろ、次」

 そこまで畏まらなくていいと思うのだけど。

「局員名パンツがイイッスさんからいただきました。物凄い名前ね、コレ。えぇっと、サ

ガフロンティアのエミリア編のディーヴァが倒せません。何か攻略法とかありますか」

「とりあえず凝視対策とラバーソウルを装備しろ、次」

 祐巳には何のことか分かっているようね。私には何が何だか。

「局員名百合ん百合んさんからいただきました。駅のホームで女の子同士が向かい合って

喋っていました。が、しかし、お互いの手を繋ぎあいながらその手を前後にぶ〜らぶらさ

せながらお喋りしてたんです!! もう萌えまくっちゃいました」

「それは良い萌えだ。終わり」

 確かに、それは良いシチュエーションね。

「以上、教えて管理局のコーナーでした」





「エンディング!!」

 なんとビックリ、ブースでは私とフェイトちゃん、そして祥子さんに祐巳さんという四

人体制で収録をしている。それにしてもフェイトちゃん元気だね。

「リリアンのお二人、お疲れ様でした。何と言うか、変な番組だったでしょ?」

 私が言うのもアレだけど、ね。

「いえ、そんなことはありません。お姉さまの恥ずかしい部分をいっぱい世に知らしめる

ことができて満足してますから」

「あれはモチロン全面カットです。こんな破廉恥な番組放送できるわけがないじゃない。

もちろんそうでしょう?」

 首を横に振るディレクター。あぁ、何を収録しちゃったんだろうか。

「な、なんですってぇぇぇ。ちょ、ちょっと、あんな、その、えぇぇぇ」

「落ち着いてくださいお姉さま、大したことじゃありませんから」

「大したことあるわよ!」

 その時ディレクターが一枚のメモを祥子さんに見せた。そこには「伏せるから安心して」

と。さすが、最後に残された常識人。

「ちぇ、つまんない」

 今度は祐巳さんが凹み始めた。そんなに披露したかったのかな?

「フェイトちゃんはどうだった、今回の企画」

「楽しかった。次回からGyahunにもラジオ通販のコーナー立ち上げようよ」

「それは作品が被るからやめようよ。また機会があったら、ということで。それではお時

間のようです。また次回があればお会いしましょう。さようなら」

「バイニー」

「さようなランブル」

「ごきげんよう」







ディレクターの尽力によりこれはいかがなものか、という部分は伏せられています(笑

ダブルマックをテリヤキで挟んだという重厚胃もたれ作品と相成った今作、いかがでした

でしょうか。

おバカだなぁと笑ってもらえれば幸いです。

一年経っても何も変わっていないのがいいことなのかそうでないのか、自問自答しつつそ

れではまた。