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短距離走指導「上手な走り方」


高丸一哉(TOSS STREAM)


多くの子どもは速く走りたいと願っている。
その願いに対し、教師はどのような言葉かけをしているだろうか。
「腕を早く振りなさい」
「足をもっと上げなさい」
といった指示をしているのではないだろうか。向山洋一氏は次のように言っているという。

@ 「腕を振りなさい」「前傾姿勢をとりなさい」「思い切り走りなさい」という指導は効果がない。速度向上に大切なのは「ストライドを伸ばすこと」である。 A 走るときのピッチ(歩数)は、小学生とオリンピック選手を比べても、その数値は毎秒約4.2〜4.3歩程度で、ほとんど差がない。

早く走るためにはストライド(歩幅)を伸ばす必要がある。
ストライドを伸ばしたフォームを身につけることで早く走ることができるようになる。
しかし、ただ歩幅を大きくするだけでは速くならない。
歩幅を大きくしようとするあまり、走るフォームを崩してしまうからだ。
腕の振り方、走る姿勢そういったものを効率よく伝える形がある。

〈男女各1列ずつに並べておく〉  

指示:男の子、壁にタッチしたら戻ってきます。女の子は男の子の走り方をよく見ておきます。

指示:女の子。同じようにします。男の子走り方をよく見ておきます。

発問:速く走れるようになりたいと思う人。(挙手で確認)

説明:上手な走り方を身につければ、誰でも速く走れます。今日は皆さんにその秘訣を教えます。


〈腕振り指導〉

指示:肘を前に大きく振れば速く走れます。肘からミサイルが出るように振ります。

一度練習で走らせる。

指示:テストします。肘が胸まで上がっていたら合格です。合格といわれたら壁にタッチしてきます。

肘を前に大きく振ることで膝も上がる。膝が上がることでストライドが大きくなり、自然と速く走れる。



〈股関節の柔軟性を高める〉

説明:速く走るには歩幅を大きくする必要があります。そのために股関節を柔らかくします。

指示:右足を蹴り出します。膝で大きく円を描きながら戻します。(左足も同じように)

指示:右足を後ろに持って行きます。大きく円を描きながら戻します。(左足も同じように)


〈腰の動きから足を持ち上げる運動〉

指示:太鼓のリズムに合わせて、大股で歩きます。(列ごとに) 

指示:腰を押しながら大股で歩きます。(列ごとに) 

足よりも腰が先に出る感覚を身につけさせる。それにより、ストライドが大きくなり、前へ進もうとする。

指示:踵を太もも(の裏)につけながら歩きます。

指示:踵でおしりを蹴りながら走ります。

これらの指示は身体をダイナミックに動かし、腰の動きから足を持ち上げる意味がある。

指示:今の動きを意識しながら走ります。壁についたら待っています。

上手な子に模範を示させ、もう一度行う。

〈骨盤の前傾姿勢を身につける〉                                               

発問:前のめりになるのと、のけぞるのではどちらが速く走れますか。

前のめり

指示:身体を前のめりにしながら走り出します。腰がつま先より先に出ていたら合格です。

上手な子がいたら模範をさせる。

説明:肘を前に大きく振る・歩幅を大きく・前のめり。この3つができれば速く走れるようになります。

指示:最後にもう一度全力で壁にタッチして戻ってきます。 

男女それぞれ壁タッチをさせる。

発問:走り方はさっきと変わりましたか。

「さっきよりかっこよかった」「速く走れた」という答えが返ってくれば授業として成功である。

                                                                     〈参考文献・ホームページ〉
「突然、足がはやくなる1〜4」 MCプレス 2006年
「楽しい体育の授業2006年4月号 竹森正人氏論文」 明治図書 2006年
小田伸午「スポーツ選手なら知っておきたい『からだ』のこと」大修館書店 2005年
TOSSランド1216032「短距離指導の落とし穴」 http://homepage1.nifty.com/seigo/rikujyo1.htm


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