うんちくでCOCKTAILを傾けよう




[モヒート Mojito]

 モヒートはラム・ベースのカクテルで、ライム・ジュースとミントの葉を使った清涼感のあるカクテルです。
 
 作り方は、ミントの葉と砂糖をグラスに入れ、砂糖を溶かしながらミントの葉をつぶす。
 クラッシュド・アイスを詰め、ラムを注いで、グラスの表面に霜がつくまで十分にステアし、ミントの葉を飾り、ストローを添えて仕上げます。

 ご家庭でも簡単につくれます。
 夏のホーム・パーティーや海辺で飲んでみてください。
 今の季節に合うカクテルです。
 

  



[チチ Chi-Chi]

 チチは、ハワイ生まれのトロピカル・カクテルです。
 ココナッツ・ミルクのミルキーさとパイナップル・ジュースが良く合い、日本では人気のあるカクテルの一つになります。
 正確な発音は〔シシ〕あるいは〔シーシー〕なので、外国のBARで〔チチ〕とオーダーしても通じないことがありますので注意してください。
 Chi−Chiとは、〔粋な〕とか〔かっこいい〕を意味するアメリカの俗語ですが、その語源は、女性用のフリルいっぱいのブラウスの胸飾りを指すフランス語の〔シン〕からだと言われています。
 これからの季節、フローズン・スタイルにしても美味しいカクテルです。
 

  



[バカルディ Bacardi]

 バカルディは、カクテル名からわかるように、キューバの名門ラム・メーカーであるバカルディ社が、自社のホワイト・ラムの宣伝のために考案したカクテルです。
 レシピは、ダイキリによく似ており、ダイキリの砂糖をグレナデン・シロップに変えたもので、より甘さが強調されたカクテルになります。
 1933年に発表されて以来、たちまち人気のカクテルになりました。
 そうした中、1936年にニューヨークのバーで〔バカルディ社製品以外のラムをつかってバカルディ・カクテルをつくっているのは違法だ〕と裁判所に訴えでた事件がありました。
 俗にいう〔バカルディ裁判〕です。
 これをニューヨーク高裁は真面目に審議し、〔バカルディ・カクテルは、バカルディ社ラムを使用しなければならない。〕という判決を下し、これにより世界中に人気をひろめることになったカクテルです。
 

  



[ブルー・ムーン Blue Moon]

 ブルー・ムーンの味わいは,ほのかにスミレの香りが漂うジン・ベースの甘口カクテルです。
 カクテルの名前から青色を連想しがちですが,バイオレット・リキュールを使用しているために,淡い紫色になっています。
 
 また,ブルー・ムーンには,〔ちょっとできない相談〕という意味合いを持つとも言われています。
 嫌いな相手からの告白や無理な相談をされた時などに,断りを入れるかわりにオーダーしてみてはいかがでしょうか。
 
 但し,相手が気が付いてくれるかどうかは責任持てません。

 

  



[ロブ・ロイ Rob Roy]

 ロブ・ロイとは,18世紀のスコットランドで名を馳せた実在する義賊
ロバート・マクレガーのニックネームです。
 現在では,彼の生きざまが演劇化されたことなどから,伝説的なヒーローとして美化された存在となっています。
 
 自らの名誉と家族の生命を守るために,悪辣な独裁者に立ち向かっていった話は,1995年のアメリカ映画(ロブ・ロイ ロマンに生きた男)でも壮大なドラマとして描かれています。
 
 その勇敢なヒーローの名をつけたカクテルを生み出したのは,ロンドンの(ザ・サヴォイ・ホテル)のバーテンダー,ハリー・クラドックです。
 伝統ある超一流のバーにふさわしい誇り高きネーミングです。
 
 お気に入りのBARで,大切な時間を過ごしながら飲んでみてはいかがでしょう。

 

  



[ベリーニ Bellini]

 ベリーニとは,ルネッサンス期の画家の名前です。

 1948年にベネチアで開催されたベリーニ展を記念して,地元のハリーズ・バーの経営者であるジュゼッペ・チプリアーニが考案し広めました。

 ベリーニの画風をほうふつとさせる柔らかで明るい色合いに,ピーチの優しい甘さがほどよく溶けこみ,飲み口のいい仕上がりのカクテルになっています。
 
 岡山の白桃でつくったペリーニは少し贅沢ですが,とても美味しいカクテルです。
 是非ともお試しください。


 

  



[M−30レイン M-30 Rain]


 M−30レインは,銀座テンダーの上田一男氏が坂本龍一さんにプレゼントしたカクテルです。

 坂本龍一さんが音楽監督を務められた映画ラストエンペラーでは,44曲の挿入曲があり,その中でも坂本さんが最も気に入っていた30番目の曲だった。

 その曲名がレインであり,降り続く雨の色をグラスに表現しており,
 爽やかな味わいが人気となり,現在ではポピュラーなカクテルになっています。

 梅雨の重苦しい日に,このカクテルを飲んでリフレッシュしてみては,いかがでしょうか。

 

  



[チェリー・ブロッサム Cherry Blossom]


 チェリー・ブロッサムは,世界的にスタンダード・カクテルの教科書として知られている(サヴォイ・カクテル・ブック)にも掲載されている,日本生まれのカクテルです。
 このカクテルの作者は,田尾多三郎氏です。
 田尾氏が25歳のときに貿易会社の駐在員としてブエノスアイレスに渡り絹の輸出を担当しながらお酒を学び,帰国後の1923年にカフェ・ド・パリを横浜に開店しました。
 その時に生まれたのが,チェリー・ブロッサムです。
 
 カクテルの名が示すように,桜の花をイメージさせる色合いが魅力的で,味わいはチェリー・ブランデーの甘さのきいた,食後に楽しむ甘めのカクテルです。
 
 

 

  



[キス・オブ・ファイヤー Kiss of fire]


 キス・オブ・ファイヤーは,日本生まれの情熱的なカクテルです。
 1953年,第5回オール・ジャパン・ドリンクス・コンクールでの優勝作品で,石岡賢司氏作のカクテルです。
 当時,流行していたルイ・アームストロングの同名の曲からのネーミングです。
 
 スロー・ジン独特の甘味と苦味に香草系のベルモットを加えたことで,個性的で複雑ともいえる風味が生まれ,全体としてやや甘めに仕上がっています。
 
 レモンでグラスの縁を湿らせてグラニュー糖でスノー・スタイルにしているため,グラスに唇をつけた瞬間は甘酸っぱく,口に含むとウォッカとスロー・ジン,ドライ・ベルモットの三重奏が濃厚にひろがります。
 
 色合いも炎を思わせるような赤で,まさに情熱的なキスをイメージしたカクテルです。

 仲の良いカップルや御夫婦,特に新婚の方にお勧めのカクテルです。

 

  



[スティンガー Stinger]
 スティンガーは,ニューヨークのコロニー・レストランのバーテンダーが考案したカクテルです。
 このお店の名物カクテルとして人気を集め,現在は,スタンダード・カクテルの一つになりました。
 
 ブランデーに消化を助けるペパーミントの組み合わせで,ディジェスティフ(食後酒)にはピッタリです。
 甘口の中に爽やかさが漂うカクテルです。
 
 スティンガーには(昆虫などの針,針をもつ動物,皮肉,痛撃)といった意味がありますが,ミントの心地いい刺激をさしたものと考えられます。

 バリエーションもさまざま。
 ベースをジンに変えるとホワイト・ウェイ,ウォッカ・ベースならホワイト・スパイダー,ペルノーを加えるとスティンガー・ロイヤルとなります。

 

  



[フレンチ・コネクション French Connection]



 フレンチ・コネクションは,1971年製作のアメリカ映画で,フランスの港町マルセイユとアメリカの大都市ニューヨークを結ぶ大密輸組織をさして,こう称したということは記憶に新しいことです。

 その映画名を冠したカクテルは,頽廃的な都市の雰囲気に満ちていて,ブランデーに加えたアマレットがアーモンドの豊潤な香りを漂わせ,麻薬が絡んだ映画の内容のままに,刹那的なものを感じさせるものです。

 ブランデーとアマレットは,ともにディジェスティフの定番であり,そのふたつがみごとに融合したカクテルは,さらなる広がりをもつ食後の一杯となります。
 食後の余韻に浸る演出をしてくれるカクテルです。



 

  



  2002年のカクテル豆知識
 
 




 
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