2013.7.13初版

「基本的人権」の削除 やっと載せてきた 中日新聞

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ちょうど7ヶ月前でした。
 ■多くの人が自民党の本質をわかってない 〜憲法草案を載せてくれ --> こちら
先の衆院選を前に、強い危機感を持ちました。
そこで中日新聞と東京本社東京新聞に対して、「自民党が作った憲法改正草案の比較表を載せてくれ」と要請してきました。
中身の全てを載せる必要も無く、その中でも特に肝となるいくつかの条文を取り上げるだけで必要十分ですから、
「紙面で取り上げて説明することになんの問題があろうか」という主旨でFAXと電話で依頼してきました。

あれから6ヶ月が過ぎ、その願いが届いたのか、ようやく、シリーズ第一弾が始まりました。
 ■中日新聞 シリーズ検証・自民党改憲草案 ― その先に見えるもの --> こちら
残念でしたが、このシリーズはたった6回で打ち止めとなり、基本的人権までは到達できませんでした。

それでは収まりがつきませんから、電凸しました。
 ■ 「検証・自民党改憲草案」終わった 〜が、これからもやる、中日新聞 --> こちら

・・・ もうダメかな?
なかば諦めかけていました。
そんな折り 、「核心」という解説欄で待望の「基本的人権の削除」がテーマに上がりました。7月13日。
それも表形式でした 。

このような分け方で表にする発想はなかったので、新鮮でした。
せっかく取り上げてくれたので、ポイントは引き立った方がいいと考え、お節介ながら書き込んでみました。

記事の中、「・・野党は「(安倍普三首相は)日本をどういう社会にしようとしているのか」などと批判している。 」は、
7月3日に行われた党首討論会にて、生活の党・小沢代表の安倍総理への質問のことと思われます。
 ■紙面に載ってきました 〜「基本的人権」の削除が!【 中日新聞 】 --> こちら (ブログ)

また、「磯崎陽輔・党憲法改正推進本部事務局次長も「草案はあくまで党の目標。一字一句これでなければだめという考えはない」」
とありますが、なんか急にしおらしくなった風情です。
が、もし今のようにネットで騒がれていなかったら、「シラッと」法案を丸ごと通そうと企んでいたことは間違いないでしょう。
かれら国家主義者たち勢力に油を注ぐテレビ・大新聞、そして国民がいるかぎり、絶えず監視していかないとなにが起きるかわかりません。
諦めない彼らの性向、ったく世話が焼けます。

やっとこさ、登場してきました。

中日新聞2013.7.13

自民党の新憲法草案(05年)と改憲草案(12年)の主な相違点

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  05年草案 12年草案
前文 書き出しは、現行憲法と同じく「日本国民は」で始まる 前文 「日本国は」で始まり、国家と国民のあるべき姿を規定
国旗・国歌 なし 第3条 国旗は日章旗、国歌は君が代と明記し、国民の尊重義務も規定
自衛隊の位置づlナ 9条の「戦力不保持」を削除し、「自衛軍」を規定 9条 に「自衛権」を明記し、「 国防軍 」を規定
表現の自由に対する制限 なし 第21条2項 「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動や、それを目的とした結社は認められない」と規定
家族の助け合い義務 なし 第24条「家族は社会の自然かつ基礎的な単位として尊重される。互いに助け合わなければならない」と規定
基本的人権の不可侵と永久性(憲法97乗) 現行憲法通り 11条 と重複するとして 97条 を削除
国民の憲法尊重義務 なし 第102条 「全て国民は、この憲法を尊重しなければならない」と規定
非常時に国の権限を強める緊急事態条項 なし 第98条 首相の権限強化、国の指示に対する国民の順守義務を規定

自民改憲草案05年案と比較 保守離れ懸念 タカ派色前面 国防軍/「基本的人権」97条削除

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自民改憲草案05年案と比較
保守離れ懸念 タカ派色前面
国防軍/「基本的人権」97条削除
党内に見直し論首相も修正言及

「自主憲法の制定」を党是とする自民党は参院選で党独自の改憲草案を掲げる。しかし、草案は昨年、民主党に政権を奪われていた野党時代につくったもので、実現可能性よりも支持層を意識したタカ派色が濃い内容だ。これに対し、他の改憲政党には「幅広い支持を得るのは難しい」との声が広がり、自民党内で見直し論が浮上する。
同党が二〇〇五年につくったもう一つの改憲草案と比較しながら、問題点を検証した。(政治部・岩田仲弘、岩崎健太朗)

 ■ 特 徴
  自民は政党の中で唯一、条文形式の改憲草案を持つ。現在の草案は昨年四月に作成されたが、小泉政権時代の〇五年十一月にも改憲草案を発表。二つの草案を比べると、現在の草案の特徴が浮かび上がる。
  自民が最もこだわる九条改憲について、〇五年の改憲案は「自衛軍を保持する」としていたが、現在の草案は「国防軍を保持する」と表記している。
  国防軍も自衛軍も、自衛隊を「軍」として位置づけることに変わりはない。しかし、自衛軍が現在の自衛隊を軍隊として「追認」するイメージに対し、国防軍は自衛隊を「普通の軍隊」に変え、専守防衛など防衛政策の転換まで想起させる。
「自衛軍」よりも軍事色が強い。
  また、現在の草案は家族を社会的な単位とし、助け合い義務を規定している。〇五年の草案には盛り込まれていなかった条文で、自民を支持する保守層が抱いている伝統的な価値観を強く意識した。
  さらに、基本的人権を「侵すことのできない永久の権利」と定めた九七条を削除。基本的人権の尊重を明記した十一条と趣旨が重なるためとの説明だが、九七条は憲法の根幹部分で、野党は「(安倍普三首相は)日本をどういう社会にしようとしているのか」などと批判している
  この延長線として、基本的人権の一つである表現の自由について「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動」などを認めない規制を設け、〇五年草案よりも国民の義務規定を増やしている。

 ■ 怖 さ
  なぜ自民の改憲草案は変質したのか。
  現在の草案作成時、自民は〇九年の衆院選で民主党に敗れ、野党に転落していた。「自民党らしさ」を前面に出すことで、離れていった保守的な支持層を取り戻し党勢を回復することを最優先に考えていた。
  〇五年当時、自民の参院議員として草案作成の中心的な役割を果たした新党改革の舛添要一代表は「国防軍と書いたら三分の二を取れないが、自衛軍なら公明党を含めて取れる。一日も早く改憲を実現するために知恵を働かせた」と振り返る。
  〇五年案は政権与党として改憲の実現性を考え、国民に改憲を発議するために必要な衆参両院での「三分の二」の賛成を得ることに配慮したが、野党時代につくった現在の草案は保守派への受けが先に立ち、「実現性」の発想が乏しいとの指摘だ。
  改憲を目指す自民、みんな、日本維新の会の三党は昨年暮れの衆院選で、議席の三分の二を確保した。仮に今回の参院選で三分の二を獲得すれば改憲発議が可能になるが、こうしたときに幅広い理解を得にくい改憲草案を掲げるという皮肉な結果をもたらした。
  現在の草案に対し、みんなの党の渡辺喜美代表は「国民の義務を強調するところに国家主義的なDNAを感じる」と指摘。維新の橋下徹共同代表も「公権力を前面に出し過ぎて怖い」と批判する。
  このため、首相は柔軟姿勢に転じ、「自民党の案で、ここを修正すればいいというなら考えていきたい」と草案の修正に言及。磯崎陽輔・党憲法改正推進本部事務局次長も「草案はあくまで党の目標。一字一句これでなければだめという考えはない」と強調している。

この記事は東京新聞も載せたと思われます。(見出しは工夫を凝らしてるはずですが)
中日グループ、340万弱。
たとえ、 1割の読者が目を通したとしても膨大な人の目に触れます。

遅きに失した感はありますが、これで問題となる憲法草案の肝が、ほぼ報道されたことになります。
政権の広報係に成り下がっているNHKは無論のこと、民放テレビ各局もNHK同様に御用放送局となり、報道しようとしません。
大新聞も同様にアンタッチャブルできました。
そんな業界のなか、中日新聞グループが踏み込んでくれたことを、高く評価したいと思います。

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