2012.2.28 2005.4.14初版

    集団的自衛権はいかにもとっつきにくそうな漢字6文字の言葉ですが、それほどでもなさそうなので見ていきす。もしテレビなどでしたり顔でコメントしていたらツッコミを入れてやってください!

      ● 集団的というのは  ・・・自分の仲間を集めて、やっつけに行っていい!ってことでしょっ!
      ● アメリカとその仲間以外は事実上使えない、不平等な権利でしょっ!


    専門用語が多く、なんか判りにくい話をするいわゆる理論派みたいな人が多いですが、上の2つのポイントの意味がわかれば集団的自衛権ナンタラカンタラとしゃべっている者の嘘を見抜くのは簡単です。何を伏せて、何と何をゴッチャにしようとしているかはすぐに見破れます。

    いきなりまとめてしまいましたので、以下にくどくどと説明をしていきますが、これから説明することはあくまでこの2つのポイントの理解を助けるためです。ですから、すべてを理解する必要もありませんのでご興味があるところだけをお気楽にご覧になられたら幸いです。

    ※ お断り ※

    このページでは「自国に対する侵害を排除するための行為を行う権利である個別的自衛権・・・・・」などというような専門用語を並べる入り方はあえてしていません。
    というか、私の頭では何十年にわたって本当の意味を理解できませんでした。
    くしくもそのきっかけを与えてくれたのが石破防衛庁長官(当時)でした。目からウロコでした。ちゃんと本質がわかった人は自分の言葉で物事を説明できるもので、これは真理だと思います。彼がそうでした。
    このページでは専門用語は控えながら私が感じた言葉でストーリを進めています。しかしそのことで本質部分で誤解が生じると本末転倒ですので、そうならないようにあれこれと言い方を変えて同じことをクドクドと書くはめになりました。
    一発で理解されたお方にとっては鬱陶しい書き方になっていますがご勘弁ください。

    このページの主旨は大多数の一般人が無用な被害とか不利益とかを被ることを少しで減らすことができるなら・・・という思いで作っています。幾度も見直しをしていますが私が誤解をしていることがあるやも知れず、忌憚のないご教示をいただけましたら幸いです。
    ただでさえ堅苦しい内容ですのできるだけ平易な言葉に置き換えていて、あまり品のいい書き方ではありませんがとっつき易すくなるように心がけています。また、不遜な表現も多々あると思いますがなんとか印象に残ってもらえばという思いですので、お許しいただけたましたら幸いです。

    なお、石破茂前防衛庁長官を取り上げていますが、個人としての石破茂議員になんの面識もありませんし関係もありません。もちろん恨みなどあるはずもありません。たまたま防衛庁のトップとして軍事の論客としてこの日本国に多大な影響を与えている人物が石破議員であったに過ぎません。
    その影響力がある人物が日本国民に誤ったメッセージを与えることは誰であっても許せない、ただそれだけです。この思いは最初に書いたページもこのページも一貫して変わっていません。


    2007.5.22、2007.5.16、2007.4.27加筆、2006.9.21一部加筆、2006.8.4、2005.4.14初版

    新聞に載っていた記事があまりにも恣意的で、見過ごすことができなかったもので、これを題材にしてストーリーを進めています。だいたい上から順番になっていますが、興味ある項目に飛んでもかまいません。

    初めて書いた姉妹ページが2003年9月でした。もうじき丸4年になろうとするこの時期(2007年4月27日)に、こんなにも集団的自衛権という言葉が新聞などを賑わすことになろうとは想像もできませんでした。 「歴史に偶然はない」と何処かで読んだことがありましたが、今そのことを実感しています。
    大多数の人々はこれから何が起きるかは知りません。新聞、テレビなどのその筋の情報に接することができる人たちも知っている部類の人たちでしょうが、しかしそれらの人々も職務を放り投げていて国民が知るべきことを伝えようとはしていません。
    結局、多数の人たちは突然目の前に現れたことに驚いたり、恐れおののいたりすることになる。そんな危惧があります。

    なお、最下行に関連ページのリンクを設けてあります。


    地球が乗っ取られる日 その27 2005.4.14

    自衛隊はあんたのオモチャじゃない!!

    先日4月7日、中日新聞で以下の記事が目に留まりました。
    まぁ、こんな記事を載せる新聞社もどうかしているし、相手に一方的にしゃべらすのではなく、集団的自衛権 というのは古くて新しい問題なので、その論点の矛盾を突っ込めるだけの見識を持った記者に当たらせるとか、やりようがあったと思います。
    「その他のページへのリンク」は後でも見ていただければよく、とりあえず「このページ内のもくじ」から飛んで行けますが、必ずしもこのもくじを使わなくとも上から見ることもできます。

    日米安全保障条約、日米安保のこと、憲法9条については、
    アメリカが日本を守るって!? 一体どこにそんなことが書かれているのでしょうか?
    外務省が国民を惑わすような説明をしていいのか
    憲法9条と集団的自衛権
    があります。

    ブログなど、ほかの新しいページ:
    ※ 第2次憲法改正草案 2012.2.28  自民党がなりふり構わずケツ捲くってきた 新着記事
    ※ 戦争への道 憑かれた安倍晋三 2007.4.26  すべてはアメリカのために
    ※ 戦争へのみち 2007.4.26  集団的自衛権の行使を狙うものたち


    このページ内のもくじ :
    ● 石破の発言のどこが論理矛盾しているか、恣意的なのかを明らかにする
    ● 集団的自衛権とは
    ● 集団的自衛権がねじ込められた経緯
    ● これまでの政府見解 ・・・集団的自衛権を行使できない!!
    ● 集団的自衛権を実行できる国は限られている!!・・・これは伏せられているが、大きな欠陥である
    ● 国民の皆さん、ちゃんと理解してから判断してください  始まってからではリセットできない


       集団的って? 「つるんでやっつけにいっていい!」ということ   「つるんで」が、ミソ
    集団的自衛権というたった6文字の用語ですが、これが曲者でして本来の意味は簡単なことなのですがこの言葉が生まれてからこのかたおそらく私を含めて一般国民がちゃんと理解せずにきてしまったのではないかと思っています。ある意味こわいことですが、 幸いなことに60年の間一度もこれがおおぴらに行使されることがなかったもので救われました。時の為政者たち(ほとんど自民党)が憲法に書かれている趣旨を読み取って律儀にも政府見解をつくりちゃんと守ってきました。

    集団的自衛権というのは、ひらったくいってしまえば「戦争を始められるっ!」っていうこともできます。というのは、「つるんでやっつけにいっていい!」ということですから、すなわち出かけた先で戦争を始めるということです。日本の場合、誰かと一緒に行くという相手はアメリカしかいませんしそのアメリカは最新兵器の重装備をしているわけでその行く先へは遊びにいくのではなく、侵攻、侵略、武力攻撃の目的のためにいくわけです。歴史が教えているとおりです。よって一緒に行けば、相手国から見れば、日本も戦争をしにきたと敵とみるわけです。これは世界共通の認識で、当然なことです。

    くどくなりましたが、「つるんで」または「グルになって」が肝で、一人でフラフラ出かけていったらそれこそ世界中から「気でも狂ったか!」と言われてしまい、だれも相手にしませんね。
    つるんで行く」、これが漢字3文字「集団的」の意味です。もっといえば「つるんでやっつけにいっていい!!」ということです。

    また、 近年では最新鋭のミサイルなどの武器を持っている国はわざわざ敵地に出かけてゆかなくてもミサイルのボタンを押すだけで戦争を始められるご時勢ですので、 かならずしも「出かけてゆくこと」は必要条件ではありません。
    「お〜い、みんなで一斉にボタンを押そうぜ!」もグルになって強い意志をもって相手をやっつけるわけですから、「つるんで行くこと」と意味は同じになりますね。

       つるんでやっつけにいっていい! という理屈は、現日本国憲法のどこをどう叩いても出てこないっ!
    この6文字の裏にはこういう隠れた意味があるのですが、今の憲法のどこをどう解釈してもこの6文字を正当化することはできません。
    そのことが理解できていたのでしょう。だからこそ小泉前の今までの自民党はずっと長い間「やっちゃいけないよ!」ということできたわけです。ある意味常識的な判断をしてきたといえます。

    くどいようですが この集団的自衛権を行使するということは自分の仲間を集めて自ら進んで始められるわけで、戦争を放棄している日本にはおおよそ似つかわしくないものですね。幸いなことに国民もよく知らないところで政府見解が守られていて、これまでは戦争をやりにいく場面なんかは想像する必要もありませんでした。幸運といえば幸運でした。

    ところで、そんな必要でないものがなんでムクムクとかま首をもたげてきたかといえば小泉政権が誕生して、アメリカに千切れんばかりに尾っぽを振って擦り寄っていったことに端を発しています。もちろんアメリカの資金も導入されて自民党の前身が作られているので、それ以後もずっとアメリカ CIA のコントロール下にあったのはいうまでもないのですが、そんな中でもつかず離れずとのらりくらいとやってきて、ある意味それが功を奏したともいえます。

      米国CIAが岸信介、池田勇人の政権に秘密資金を提供していた 
    反省も大事だが、それを都合よく利用してきた自民長期政権、その自民党をコントロールしてきたアメリカ
    A級戦犯資料の一部を公開 アメリカ国立公文書館 2006年12月27日(水)11:05

    ところが小泉政権ができて5ヶ月後に9.11事件が起き、小泉首相は世界のだれよりも早く手を上げてアメリカを支持すると高らかに宣言しました。 「とにかく自衛隊を海外に出すんだ!」と脅迫観念みたいなものが彼の頭の中をグルグルまわっていたのでしょう。

    というのは彼の暗い過去を CIA が知っていることも自覚していたので、それに応えるためには誰よりも早く従順さをださなくては・・・・と思ったのでしょう。これは私のひとつの仮説ではありますが、しかしGHQ の特務機関にいたある著名な人がそれを裏付けることを暴露していて、小泉氏の履歴とも符合するので当たらずとも遠からずだろうと見ています。もちろんその他に湾岸戦争のときに金だけで汗をかかなったといわれて、それがトラウマとして残っていたこともあるのですが、それだけでは決して理解できないアクションだったと思っています。

    こんな背景があり小泉政権になってからさまざまな法律など(戦争ができる下準備のための法律等、「新ガイドラインの作成」「日米安保共同宣言 2+2」「周辺事態法」「PKO法」「テロ特措法」「イラク特措法」「武力攻撃事態法」「国民保護法」)を成立させてきました。そしてアフガニスタンの侵略のためにインド洋で無料ガソリンスタンドを開店し、イラク侵略には陸自、空自、海自も派遣して、いまなお空自がその規模を増強して活動しています。

    赤旗2009.12.27
    赤旗091227

    このように既成事実をひとつづつ積み上げていって、なぜかそこの時点から次のより過激な行動ができるような風潮をメディアを総動員して作りだして国民もなんかそのつもりになってきてしまいました。

    そんな原点すらあやふやになったままの状態で国民を騙すということはとても看過できることでなく、とにかく原点まで戻ると論理もへったくれもないことがさも当たり前のように言われるまでになってきています。これはヤバイことで、隠されていることを国民が知らなければならないという思いからこのページを作った次第です。

    その顕著な例が以下の新聞記事です。 彼の発言を分解して暴いていきます。

    詳しくは中日新聞2005.4.7朝刊をお読みください。



       石破発言のどこが論理矛盾しているか、恣意的なのか   明らかにする
    以下、中日新聞2005.4.7朝刊より抜粋
     
    自衛権は、国連憲章五一条で固有の権利と書かれている。固有の権利を、なぜわざわざ憲法に善かなければいけないのか理解できない。「わが国は自衛権を有する」というのは、「国民は生存権を有する」と書くのと同じことだ。
      当たり前のことを書くとなると、生存権などもみんな書かなければいけなくなり、法体系として成り立たない。すべての国の憲法を見たわけではないが、自衛権に触れているのはバーレーン、クウェートぐらいだ。


    と、のっけからゆっています。

    しかし、自分から国連憲章51条までを持ち出しておきながら、原文を読んだことがあるだろうかと疑問に思います。
    とにかく荒っぽいです。

    自衛権」という用語を使ってしゃべっていますが、なぜか国連憲章51条のどの自衛権かを明確にしていません。不思議ですねぇ・!?
    「自衛権」という3文字だけで括れないことを知ってか、知らずか・・・・? この点にまず疑念を感じます。

    で、国連憲章51条になんて書いてあるかと見てみますと、
    国際連合加盟国には2つの権利があると明確に書かれていることです。日本の戦争したがり屋はなぜかいつもひとつにしたがりますが・・・

    1. the inherent right of individual self-defence ・・・個別的自衛権 ( 自国を自分だけで守ることができる権利 )
    2. the inherent right of collective self-defence ・・・集団的自衛権 ( 加盟国のなかで自分の仲間を集めて、つるんでやっつけれる権利 )

    この第51条を平易な言葉で言い換えますと、

    国連加盟国には、どの国にも 自分で自国を守る権利があるし、自分の仲間だけを集めてつるんで殴ったやつのところまで行って殴り返してもいいという権利もあるといっています。
    もっといえば、どこかの国から攻撃されたときに国連の安保理の決議でるまで指をくわえて待っている必要はな、自分だけで反撃してもいいし、つるんで反撃してもいいよ!といっています。

    まぁ、自分で自国を守ることができるということは、何もこの国連憲章を持ち出すまでもなく、加盟国以外の世界中すべての国が持っている権利なので、なんの問題もありません。自然法上でも国際法上でも自国の自衛権があるのは世界の常識です。



    で、問題になりそうなものが2.の「集団的自衛権」の方なんです。
    この「集団的自衛権」はさまざまな問題点を含んでいるので次の項目でくわしく触れます

    さらに続けて彼は下記のことを言っています。もう支離滅裂、わけわかりません。
     
    集団的自衛権は保有だけでなく、行使も憲法違反にならないのは当然のこと。
    国連憲章五一条には、保有とも行使とも書いていない。「権利を妨げない」と書いてある。
      保有とか行使とかいっているのは日本だけですよ。
    だから、集団的自衛権を認めるということも(憲法に)書く必要なし。




    まえの項目で「自衛権」といって、自衛権はあたりまえの権利なので憲法にも書く必要がないし、そんなことを書いている国はバーレーン、クウェートぐらいだといっておきながら、ここの項ではいつの間にか「自衛権」イコール「集団的自衛権」であるかのような錯覚をあたえる言い方に変わっています。だましというか作為を感じます。

    「自衛権」イコール「集団的自衛権」ではありません。一般的に自衛権という3文字になにも注釈をつけなければ、自分で自分を守る「個別的自衛権」を連想するのが常識人です。もし集団的自衛権も含めた意味で使いたければはっきり注釈をつけるでしょうし、またははじめから集団的自衛権の6文字を使うはずです。あえて誤解させるような使い方はしません。

    「自衛権」が「集団的自衛権」にすり替わっていて、ダメ押しは「憲法に書く必要がない」と言い切っています。どうしてここまでごまかしたいのかさっぱり理解できません。
    これでは理論も理屈もへったくれもありません。 もうむちゃくちゃです。

     
    憲法九条は、「わが国は自衛ならびに国際の平和と安定に資するため、自衛軍を保有する」とするのがいいと考えている。「自衛 隊」でもいいのではという人がいるが、私は絶対反対。「軍」と書くことで、自衛隊法を全面改正したい。
      警察予備隊から出発したため、自衛隊法は警察法をベースにしているし、軍刑法もない。
      警察が束になってもかなわないような実力を持つ組織の規律は、最も厳しくしなければいけない。敵前逃亡は、他の国では死刑にも なります。ところが、この国は、防衛出動命令忌避は懲役七年。こんな国は、世界中どこを探してもない。
    憲法に「軍」と書くことで、今の自衛隊法を全面改正し、本来の軍の法律にしたい。
      私は、徴兵制は採らない。コストがかかり、効率が悪いから、軍事合理性に合わない。だけど、現憲法下でも達意とは思っていない。

      政府の考え方は、徴兵制は(憲法一八条が禁じた)「意に反した奴隷的苦役」だから違憲だという。では、意に反しているからと
    いうことで、みんなが嫌だといったら、この国家はだれが守るのか。国家とは民主主義、自由主義、人権のことだ。
      意に反したらやらなくてもいいということを、わざわざ憲法に書くメリットは何なんですか。嫌ならやらなくてもいいということを
    憲法に書く国がどこにありますか。
      (聞き手=金井辰樹、篠 ケ瀬祐司)
      「新国防族」と呼ばれる安保部門の論客。 2002年から2年間、防衛庁長官。衆院鳥取1区。当選6回。48歳。
    集団的自衛権は行使できて当然。憲法に書く必要ない
    私は「理論的改憲派」です

    と、述べています。
    まぁ、こんな発言でも日本には言論の自由があるので何を言ってもかまいません。しかし、そうはいっても、たかが一議員の身分で「自衛隊を好きなようにできるんだ」というようなおごった見識はまゆをひそめたくなります。

    以上、彼の恣意的な発言を分析しましが、まともに正面切って「 集団的自衛権」を説明せずしていきなり「行使できて当然、憲法に書く必要がない」とは論理が通っていません。「理論的改憲派」などと書く新聞社もどうかしていますが、私が一番問題にしているのは、彼は自民党の中でも防衛の論客といわれていて、なにもかも知ったうえでこのような発言をしているということです。
    いくらインタビュー形式だとはいえ、一度は防衛庁の長にもなったものがこのように意図的に国民をだます論法は許しません。私があえてこの記事をとりあげたのは実は過去にも同じ論法で発言していたので「危険だ!!」と感じ、その矛盾、恣意発言を糾弾したく解説した次第です。


       集団的自衛権とは   実際に法律の条文をながめてみる

    すでに上のほうでここから抜き出して説明してきましたが、実際には法律がどうかかれているかその全文をみておきましょう。といっても、これはあくまで参考程度ですので斜め読みでかまいません。

    国連憲章の原文 :           http://www.un.org/aboutun/charter/index.html
    原文の和訳(国連広報センター):  http://www.unic.or.jp/know/kensyo.htm
    和訳の解説(私的なページ):    http://www.h4.dion.ne.jp/~room4me/docs/un.htm



    国連憲章
    (国連のホームページより): Charter of the United Nations
    第51章:   Article 51


    Nothing in the present Charter shall impair the inherent right of individual or collective self-defence if an armed attack occurs against a Member of the United Nations, until the Security Council has taken measures necessary to maintain international peace and security.

    Measures taken by Members in the exercise of this right of self-defence shall be immediately reported to the Security Council and shall not in any way affect the authority and responsibility of the Security Council under the present Charter to take at any time such action as it deems necessary in order to maintain or restore international peace and security.


    原文の和訳
    (国連広報センターによる)

    この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。

    この自衛権の行使に当って加盟国がとった措置は、直ちに安全保障理事会に報告しなければならない。
    また、この措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持または回復のために必要と認める行動をいつでもとるこの憲章に基く権能及び責任に対しては、いかなる影響も及ぼすものではない。



       集団的自衛権がねじ込められた経緯   ・・・ここは歴史的背景で、知っておかれるとより理解が深まる


    集団的自衛権の考え方がもともと国連にあったわけではない。
    アメリカを中心とする反発によってねじ込まれたものである。

    もともと国連は「集団安全保障」という考え方がベースにある。
    この「集団安全保障」という考え方は、加盟国のある国が武力攻撃・侵略されたら、すべての加盟国が協力してこの事態に対処する「みんなで協力して守ろうね」という方式である。よってはじめからどの国もどこの国に対しても敵国とみない、いわゆる「 敵国を想定しない 」考え方である。これが国連のベースにある。
    この「敵国をもともと想定しない考え方」が、とても重要である。

    しかし、アメリカがねじ込んできた。
    アメリカとその仲間たちは国連とは別個に自分たちだけで守ろうという考えがあって、そうすると国連憲章の草案では自由にできないことになる。
    なぜなら草案では国連の安保理の許可なく勝手に行動できないからである。 一方、安保理の採決には拒否権が導入されるので常任理事国が1ヶ国でも反対すれば否決されてしまうことになる。

    さすがにこれではまずいと思い、それなら「 安保理の許可を得なくても共同行動をとれるようにすればいいじゃん!?」と姑息なことを考えた。
    これが「集団的自衛権」という概念である。結果的には国連憲章にそれが第51条としてねじ込まれた。

    この第51条が入り込んできた為に、本来の国連の考え方である「集団安全保障」の意義も薄れてしまい、もはや有名無実化してしまった。
    なにせ世界最強の軍隊を持っているアメリカは集団的自衛権が行使できると宣言すればどこの紛争にでも堂々と介入できてしまうことになるからである。
    ベトナム戦争などがいい例である。



       これまでの政府見解はこうだった・・集団的自衛権を行使できない!!  ( 昭和56年5月29日政府答弁書より )
    鈴木善幸首相のとき。衆議院議員稲葉誠一氏の質問書に対する政府答弁書として閣議決定して、それが現在まで引き継がれてきた。当時は米ソ東西冷戦の最中であった。レーガン大統領から旧ソ連の原子力潜水艦封じ込めへの協力を求められたことに対する質問となった。
    衆議院議員稲葉誠一君提出「憲法、国際法と集団的自衛権」に関する質問に対する答弁書(昭和56年5月29日提出)

    集団的自衛権と憲法第九条、国際法との関係については必ずしも明瞭でないので、これを明らかにすることがこの際必要と考えるので、ここに質問主意書を提出する。
      集団的自衛権について次のとおり質問する。
    一 内閣としての統一した定義
    二 独立主権国家たる日本は当然自衛権を持ち、その中に集団的自衛権も含まれるのか。
    三 集団的自衛権は憲法上「禁止」されているのか。とすれば憲法何条のどこにどのように規定されているのか。
    四 「禁止」されていず政策上の問題として「やらない」としているのか。
    五 集団的自衛権が「ない」ということで我が国の防衛上、実質的に不利を蒙むることはあるか。


    (政府答弁書)
    一から五までについて
    『国際法上、国家は集団的自衛権すなわち自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃をされていないのにもかかわらず、実力をもって阻止する権利を有しているものとされている。わが国が、国際法上このような集団的自衛権を有していることは、主権国家である以上当然であるが、憲法第九条の下において、許容される自衛権の行使はわが国を防衛するための必要最低限度の範囲にとどめるべきものであると解しており、集団的自衛権を行使することは、その範囲を超えるものであって、憲法上許されないと考えている。』(昭和56年5月29日政府答弁書)


       集団的自衛権を実際に行使できる国は限られている!!   ・・・これは伏せられていることであるが、大きな欠陥だ!


    第51条には本質的で重大な問題があります。

    それは、仮に小国が集団的自衛権を実行しようと巨大軍事力をもっているアメリカ相手に経済制裁とか、軍事制裁を実際にできるか?ということです。

    もしアメリカが先に殴ってきたからといって「不当だ!集団的自衛権でみんなでやっつけてやろうぜ」といきまいたところで、所詮、軍事力第2位以下のすべての国が束になったってアメリカの軍事予算を超えることはないのだから、端から勝負は決まっています。 それを知らない国はないわけで、使いたくたっても使えない夢の権利なんです。
    (2000年のデータによると、1.アメリカ2,947億ドル、2.ロシア588億ドル、3.日本444億ドル、5.フランス343億ドル、6.イギリス339億ドル。)

    要するに、この 集団的自衛権 は自分の仲間を集めた時に 相手が自分たちより弱い場合にしか使えない!!! ということです。
    ということは 大国が小国をつぶすときにしか使えない もので、結局大国とその仲間たちだけが独占して使える不条理な権利ということになります。

    日本の戦争したがり政治屋どもはことあるごとに「 集団的自衛権が国連で認められている 」といいますが、本当の意味を知らないか、もしくは知っているが国民に知られてはまずいので洗脳に躍起になっているのが現状です。

    このように、実質的にはごく一部の国しか使えないものは「 公平な権利 」でもなんでもありません。ですから国連の権威を悪意をもって利用することだけはやめてもらいものです。 単なる戦争を正当化する方便にすぎない のですから

    もっとも、アメリカにとっては、実際の場面になればこんな概念にはとらわれずあらゆる手段で戦争を美化、正当化して始めてしまうわけで、どうでもいい権利でしょう。またアメリカの仲間に入ってない国にとっては、初めから使えず無いにも等しいですのでこれまたどうでもいい権利になり下がっています。

    唯一、これを殊更取り上げて、無知な国民を騙そうと躍起になっているのはアメリカの手先になっている 日本 だけです。



       国民の皆さん、ちゃんと理解してから判断してください   始まってからではリセットできません

    もし集団的自衛権の行使を認めれば次のことが起きるのが考えられます。

    ★ よその国が始めた戦争に自衛隊員が弾除けで最前線に飛ばされ、
    ★ しかも日本国内にその反撃テロがおき、
    ★ 最悪ミサイルが打ち込まれて人命や財産が失われても国はおろか誰の補償もない
       (国民が自ら OK したことなのに、どこかに補償を求めるのは矛盾している)


    これら集団的自衛権の本質をちゃんと理解した上で 集団的自衛権の行使を認める という多数の覚悟ができたなら、それはそれで仕方のないことです。そうなれば甘んじて受け入れるしかありません。みんなで覚悟したんですから・・・

    しかし、いまの状況はとてもこのカラクリは一般市民にはまったくといっていいほど理解されていません。
    むしろ新聞・テレビメディアの胴元になっている(営業面で首根っこを押さえている)巨大フィクサー企業「でんつう」を使っていたいけな市民が情報操作の犠牲者になっている感を強くもっているので、こんなページでも人々の目が「ちょっとおかしいぞ!」と向いてくれるのでは・・・と、願って作っているしだいです。

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    ※ 日本本土を戦場にする計画か 安倍晋三、前原誠司 こいつら正気の沙汰じゃない!! 2006.9.22
    ※  「集団的自衛権」の政府解釈から一本ずつ骨を抜いていき、実行可能を狙ってる  2006.9.9
    ※ 集団的自衛権って? 安倍がパンドラの箱を開けたがっている ( ブログ 2006.9.1 )
    ※ 『小泉純一郎と日本の病理』を読んで -- 日本の劣化にショック 憲法改正を暴く ( ブログ 2005.11.01 )
    ※ 集団的自衛権とは「つるんで殴りに行ってよい」という権利 国民をだましてでも戦争につれていくつもりか 2003.9.28
    ※ 日米安保条約 アメリカが日本を守るって!? 一体どこにそんなことが書かれているのでしょうか? 2003.2.3

    このページとは関係がなく恐縮ですが・・・
       高知白バイ事故  いよいよゴールデンタイムに登場です 新着2008年12月1日午後7:00〜
        テレビ朝日「報道発 ドキュメンタリ宣言」 ナビゲーター長野智子氏
    テレビ朝日「報道発 ドキュメンタリ宣言」 ナビゲーター長野智子氏
    なぜ私が収監されるのか 〜高知白バイ事故の真相〜

    白バイとスクールバスとの衝突死亡事故。
    バスの運転手は無実を訴え続けたが、刑務所に送られた。
    続々と出てくる"無実の裏づけ"となる証言。
    しかし裁判では全く無視された。
    冤罪の可能性が極めて高いと指摘されている事件。
    有罪が確定し収監されるまでのバスの元運転手の1年に密着。
    引き離される家族の憤り、悲しみ、そしてひとつの事件を通して日本の司法制度の弱点を追究する。
    高知白バイ事件 --> こちらまとめサイト

        ■ 耐震偽装はこちらです --> まとめページをアップ   2006.10.20