++シャープ ES-U70C 故障の原因がボロボロになったマイクロスイッチだった ++


2016.5.7 2006.5.12初版

シャープ洗濯機 ES-U70C 故障の原因がボロボロになったマイクロスイッチだった

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洗濯機の故障の原因は上図の小さなマイクロスイッチだった。
このスイッチの働きは、回転するドラムが洗濯物の偏りによって内部の壁に当たったときに
直ちにドラムの回転を止める安全スイッチの役割を果たしている。
よって、いつもは、きちんとドラムが回転していればそのスイッチが働くことはない。
極端な話、洗濯物の偏りがないようにして使っていれば、洗濯機を廃棄するまで一度も作動せずに寿命をまっとうすることもありうる。

なにがいいたいかと言えば、
このスイッチはいつも接点同士がくっついている状態が普通の姿であって、
ドラムが壁に衝突した非常時だけ接点が離れる方式のスイッチ(ブレーク接点)である。
なので、スイッチがいつもカチャカチャ動いてそのために接点不良になるとか、
可動部分が摩耗して壊れるという故障モードにはならないタイプである。


【 防水タイプではなかった 】
上の写真のように、マイクロスイッチをなにも壊すことなく簡単にケースがはずれる。
中の構造が容易にわかる。
ということは完全にもとの状態に組み戻すことができる構造になっているということである。
写真では見にくいかもしれないが、
可動接点部分(スナップアクション機構)の材質(ベリリウム銅、りん青銅など)が腐食でさびの緑青(ろくしょう)に変化してしまい、
もとの形状が喪失しているために、接点がどんな形をしていたのかは全くわからない。


またこのスイッチのメーカを調べようとしたが分からなかった。
上図のように、上蓋にロゴマークのようなものがあり、アルファベットの dp のようにも見え、糸がループしているような図案にも見える。
どうも品質を誇る日本のマイクロスイッチメーカではないように思われる・・・・・?
この図のように点々と明るいあおみどりっぽい色の斑点が見え、
すでにだいぶ剥がれてしまったが、これらはスイッチの外側まで吹き出して付着した緑青(ろくしょう)である。

新規に付けられたスイッチは箱に MADE IN JAPAN と書いてあるので
そのメーカーはオムロンか山武かはたまた松下あたりが推定される。
残念ながら取り付けられた後なので、確認することができず不明である。

参考までに、マイクロスイッチについての規格書があるのでご紹介する。
日本電気機器工業会 規格 NECA STANDARD NECA C 4505  マクロスイッチ Sensitive switches より抜粋

    7.4 主要部分の材料 スイッチの主要部分の材料は,次の各号に適合しなければならない。
    (1)使用金属は耐食性の材料又は腐食に耐えるように表面処理されたものとする
    電解腐食を起こしやすい異種の金属を接触して使用する場合は,金属めっき又はこれと同等の処理を施すこと。
    (2)アクチュエータに合成樹脂を使用する場合は,耐摩耗性の材料を使用するものとする。
    (3)絶縁体は,JIS K 6915 によるフェノール樹脂成形品又はこれに類する絶縁物で,丈夫で吸湿性の少ない良好な電気的特性をもつものを使用すること。
    (4)接点には,銀(JIS C 2509 に規定する4 種のもの)若しくは銀合金又はこれらと同等以上の材料を用いること。ただし,これらを銅又は銅合金で支えてもよい。
    (5)導電部分は,銅,銅合金又はこれらと同等以上の電気的・機械的に良好な特性をもつものであること。
    (6)導電部分のばねは,JIS H 3130 に適合するもの又はこれに類する材料を用い,電気的・機械的に良好な特性をもつこと。
    (7)端子は,銅又は銅合金とし,はんだ付け端子は,はんだ付けが容易な処理を施したものとする。
    (8)端子ねじは,黄銅又は青銅の小ねじとする。ただし,直接通電を目的としない端子ねじは,JIS H 8610 の2 種2 級以上のめっきを施した鋼製のものでもよい。

あたらしく取り付けられたスイッチが入っていた紙製の箱。
残念ながらどんな部品が取り付けられたかを見ていないのでコメント出来ない。
が、昨日5/12のシャープからの電話説明では価格が2倍になって、
それなりの対策がされているものだとのことである。
しかし、防水型とかシールド型ではないという説明なので、
たぶん従前のタイプと大きくかわっていることはないだろうと推察している。

部品名:ストップSW
コード:210 530 0433
MADE IN JAPAN






【 シャープから説明があった 】
5/12にシャープから電話説明があった。
この一連のESシリーズのなかで
同じ仕組みを用いてストップスイッチを使っている洗濯機おいて今後同様の故障が起きると思うが、
シャープとしてはどういう対応をとるのか尋ねたところ
「個別の対応をおこない、すべて交換などの予定はない」という主旨の回答だった。
今般交換したマイクロスイッチは防水型ではないが
従来品より金額的にも2倍ほど高い(シャープの価格800円税別)部品に替わったので大丈夫であろうということだった。
あとで再確認したところ新しい部品も外観は同じであって
内部の接点がよくなったとの説明だった。
しかし、
もともと200〜300円もしないマイクロスイッチでしかもオープンエアー型なので、
たとえ価格が倍になったところで五十歩百歩だろうと見ている。
ちなみにこの部品は最寄のシャープエンジニアリングでコード番号を伝えれば単品で購入できる。

【 消費者は納得するだろうか? 】
形ある物はいずれ壊れ、その補修費と維持費を考慮して買い換えるかなどの検討を日常的に行っている。
修理する場合の費用も購入価格のことを考えて高いとか安いとかの判断をしている。
今回の修理費も1万円ですこしおつりがくるぐらいだったが、
出張してきた担当者が一人で持てない重たい洗濯機相手に、
メンテナンスビリティが考えられていないためになかなか外れないカバーをとるために汗ふきふき格闘している様を見ていると、
むしろ安いぐらいなのかもしれない。

しかし、釈然としないのは、
ユーザの取扱ミスとか、酷使して機器にダメージを与えたとか、
劣悪な環境下で寿命を縮めたなどの使用者側の責任で起きた故障ではなく、
設計段階における部品の選定に不備があったことが原因であるにもかかわらず、
一年を過ぎたから全額使用者の負担になるという対応である。
いかがなものかと思う。

きょうび、昔のように軒下で空風がひゅーひゅー吹き抜ける場所で洗濯機がつかわれることなどなく、
どの家も密閉性が高くなった屋内で、しかも浴室の近くで使うケースがほとんどであろう。
洗濯機メーカだってそれを想定して、風呂の残り湯が使えるようにポンプがついているのは当たり前になっている。
とすると、室内の他より湿度が高くなることは想定内のことであって、
実際に、この洗濯機の制御基板には防水処理がしてあるそうだ。
今般問題になっているストップスイッチは、直接には水がかからない場所に取り付けられているそうだが、
洗濯中は上蓋をしめたまま風呂の残り湯も使うことから、
ある程度の湿度の上昇は想定内のはずだ。
湿度があがれば当然に結露が出現し、
それが金属を腐食させるのは当たり前のことである。
オープンエアータイプのスイッチなのでスイッチ内部に結露ができることも当然である。

3年も経たないうちに、銅合金でつくられている接点が原型をとどめないほど腐食した。
この事実を、メーカとして重く受け止めて対策をしてほしかった。
若干パーツのグレードを上げたと言っているが、
所詮防水型ではないわけでいずれ再発する懸念があるからだ。
シャープはスイッチだけを売ってくれると言っているが、
あの専門家でも四苦八苦している様をみているとちょっと躊躇する。
が、しかし再び故障したら自分でやるかもしれない。
標準価格が12万5000円の本体で、原価数百円もしないパーツをケチるあまり、
そのしわ寄せが50倍にも膨らんで、ユーザ・消費者にのしかかっている現実を再認識してもらいたいものだ。
このことを知ったユーザはきっといい印象をもたないだろうと思う。

きょうび修理費のほとんどを占める人件費を下げることなど容易なことでない。
なので、いかに壊れないものを作るか、
はたまた、ユーザでも部品が簡単に交換できるように蓋がすぐにとれる設計にするかは、
消費者の心をつなぎ止める最良な方法になると思う。

しかし、旧態依然として適当に壊れるものを漫然として作っているメーカがある。
が、そんなメーカはいずれ消費者からそっぽを向かれる。
昔と違って、いまではインターネットが普及してクチコミ情報が豊富になり、
消費者はその情報をみてメーカ・機種を選ぶ時代になっている。
なので、メーカ各社はそのことを踏まえて意識を変えていかないと生き残れない。

この洗濯機は発売日が2001年11月1日であるので、
このストップスイッチが壊れる時期に相当台数がさしかかっているとみるのが自然だろう。
もうはいっているのかもしれない・・・

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