「洋楽は歌詞がわからないから聞かない」
という人が少なからずいる。
はっきり言ってもったいないと思う。
それだけの理由で聞かず嫌いになっているのなら、
少しでも洋楽の詩の世界に触れて、
その考えを改めて欲しくこのコーナーを作ってみた。
しょせん英語です。たかが英語です。
スワヒリ語やヘブライ語のように馴染みがない訳でもありません。
これを機会に洋楽に興味をもってくれたら嬉しいです。
あの歌詞も載せて!というリクエストも大歓迎です。




Time / Pink Floyd

Ticking away the moments that make up a dull day
You fritter and waste the hours in an off-hand way
Kicking around on a piece of ground in your home town
Waiting for someone or something to show you the way

Tired of lying in the sunshine
Staying home to watch the rain
You are young and life is long
And there is time to kill today
And then the one day
You find ten years have got behind you
No one told you when to run
you missed the starting gun

And you run and you run to catch up with the sun
But it's sinking
And racing around to come up behind you again
The sun is the same in the relative way
But you're older
And shorter of breath
And one day closer to death

Every year is getting shorter
Never seem to find the time
Plans that either come to naught
Or half a page of scribbled lines
Hanging on in quiet desparation
Is the English way
The time is gone the song is over
Thought I'd something more to say



倦怠にまみれた一日を刻む時計の音
おまえはただ無駄に時間を浪費していく
故郷の小さな土地をうろつきまわり、
お前を導いてくれる誰かか何かを待ち続ける

日だまりの中で寝そべる事に飽きて
家にいて中から雨を眺めてる
若いおまえにとって人生は長く
一日を無駄にしても時間は有り余る
だが ある日
10年が過ぎ去っている事に気付く
いつ走り出せばいいのか誰も教えてはくれない
お前はスタートの合図を聞き逃した

おまえは太陽に追いつこうとひたすら走る
だが 太陽は沈んだかと思うと
おまえの背後から再び姿を現わす
相対的には太陽は変わらないが
おまえだけが年老いていく
息は切れ
ある日、死の隣にまで近付く

毎年 一年が短くなり
時機は一向に見つかりそうにない
計画はすべて失敗に終わるか
ページ半分になぐり書きされた線と化す
静かな絶望に身をまかすのが
イギリスのやり方
時間は過ぎ 歌が終わる
もっと言いたい事があったはずなのに

まずはピンク・フロイドの「TIME」という曲。
1973年発表のアルバム、「狂気」に収録。
コレを学生の時初めて聞いた時は
当時の自分の状況を考え、俺のことを言ってるのか、
と、ひとり打ちのめされてました。
その後、今に至るまで、
自分の人生をさぼらないように、いつも心のどこかにおいている詩。
それだけこの歌詞は僕にとって衝撃でした。



Wish You Were Here / Pink Floyd
So, so you think you can tell
Heaven from Hell, blue skies from pain
Can you tell a green field from a cold steel rail?
A smile from a veil?
Do you think you can tell?

And did they get you to trade
Your heroes for ghosts?
Hot ashes for trees?
Hot air for a cool breeze?
Cold comfort for change?
And did you exchange
A walk on part in the war for a lead role in a cage?

How I wish, how I wish you were here
We're just two lost souls swimming in a fish bowl
Year after year
Running over the same old ground
What have we found?
The same old fears
Wish you were here

おまえは分かっているのか?
天国と地獄の違い、青空と苦痛の違いを
草原と冷たい鉄の線路の違いを
微笑みと偽りの仮面の違いを
分かっていると思うのか?

やつらの取り引きに応じてしまったのか?
おまえの英雄と幽霊との交換を
熱い灰と樹々とを
熱い空気と涼しい微風とを
おざなりの慰めと変化との交換を
戦争の中での脇役と、カゴの中での主役を
交換してしまったのか?

どれだけ俺がおまえにここにいて欲しいと願っているか
俺達はまるで金魚鉢の中を泳ぎ続ける失われた二つの魂のよう
永遠に
同じ場所を走り回って
俺達は何を見つけた?
昔から馴染みの同じ恐怖だけ
おまえがここにいてくれたら

続けてピンク・フロイドの「Wish You Were Here」という曲。
1975年発表のアルバム、「炎」に収録。
人は誰でも、ふとそばに誰かがいて欲しいな、
あるいは去って行った人が今いてくれたら、と思う時があると思うんだけど、
この曲はそういう時の心情を切なく歌い上げてて、
聞くと寂しくもなんか優しい気分になれる。
英詞はこのままだとちょっと分かりづらいけど、
1節目のfromの前には「is different」が省略されてて、
2節目のforはそれぞれ1行目のtradeにかかってると思えばわかりやすい。



Change / Blind Melon
I don't feel the sun's coming out today
It's staying in, it's gonna find another way
As I sit here in this misery
I don't think I'll ever see the sun from here

And oh as I fade away
They'll all look at me and say, they'll say
Hey look at him, I'll never live that way
But that's okay, they're just afraid to change

When you feel life ain't worth living
You've gotta stand-up and take a look around you
Then a look way up to the sky
And when you're deepest thoughts are broken
Keep on dreamin' boy
Cause when ya stop dreamin' it's time to die

And as we all play parts of tomorrow
Some ways will work and other ways we'll play
But I know we can't all stay here forever
So I want to write my words on the face of today
And then they'll paint it

And oh as I fade away
They'll all look at me and say, they'll say
Hey look at him and where he is these days
When life is hard, you have to change
When life is hard, you have to change

今日は太陽が出てきそうな気がしない
留まったままか、違う場所に向かうか
惨めな気持ちで座っていると
ここから二度と太陽なんか見れない気がする

俺が薄れていくにつれ
奴らはそれをみて言うだろう
「おい、あいつを見ろよ、 俺にはあんな生き方出来ないね」
構わないさ、奴らは変わるのが怖いだけさ

自分が生きている価値がないと感じた時は
立ち上がってあたりを見渡し
それから空を見上げるんだ
心の奥底からの想いが破れても
夢は見続けるんだ
夢見るのことを止めたら死んだも同然

俺達はみんな明日という日の断片を担っている
いくつかは動きだし、別のやり方で俺達が動かす
ずっと同じところにいる訳にはいかない
だから今日という日に自分の言葉を書き留めておきたい
そしたら奴らがそこに色を付けるだろう

俺が薄れていくにつれ
奴らはそれをみて言うだろう
「おい、あいつを見ろよ、 この数日どこに行ってるんだ」
人生が辛い時は、君が変わるしかない
人生が辛い時は、変わらなきゃ駄目なんだ

次はブラインド・メロンの「Change」という曲。
これだけみるとどこにでもある人生応援歌だけど、
特にAnd as we all play parts of tomorrowという歌詞が好きで載せた。
ここでは「俺達はみんな明日という日の断片を担っている」にしたけど、
play partは役目を果たす、役割を演じる、という意味があるので、
明日という日を形作るのは、今日の自分の行動に拠る訳で、
未来は自分で作っていけるんだという励ましと同時に、
それに伴う責任も自覚しろよ、という意味だと僕は思う。
次のSome ways will work and other ways we'll playの
一節がなんか分かりづらいんだけど、
要は明日を形作る方法にはいろいろあって
いくつかは(Some ways)自分たちの知らないところで機能し、形作られていくけど、
じゃぁ、俺達は別のやり方(other ways)で演っていこうといったトコか。

それにしてもなんでこんな前向きでいい詩を書く人間が、
ドラッグのオーバードーズなんて身勝手な行動で命を落としたのか。
しかも愛娘ニコ・ブルーが生まれたばかりなのに。
ミュージシャンの死に少なからず怒りを感じたのはこれが初めてだった。



I'm a loser / The Beatles
I'm a loser, I'm a loser
And I'm not what I appear to be

Of all the love I have won or have lost
There is one love I should never have crossed
She was a girl in a million my friend
I should have known she would win in the end

I'm a loser and I lost someone who's near to me
I'm a loser and I'm not what I appear to be

Although I laugh and I act like a clown
Beneath this mask I am wearing a frown
My tears are falling like rain from the sky
Is it for her or myself that I cry

I'm a loser and I lost someone who's near to me
I'm a loser and I'm not what I appear to be

What have I done to deserve such a fate
I realise I have left it too late
And so it's true pride comes before a fall
I'm telling you so that you won't lose all

I'm a loser and I lost someone who's near to me
I'm a loser and I'm not what I appear to be

俺は負け犬、俺は負け犬
見かけとは違うけど

今までいろんな恋愛をしてきたけど
この恋にだけは手を出すべきじゃなかった
彼女はホントにとびきりの存在なんだ
最後に勝つのは彼女だったって知るべきだった

俺は負け犬、そばにいる人を失った
俺は負け犬、見かけとは違うけど

ピエロのように振る舞っているけど
そのマスクの下にはしかめっ面があるんだ
涙が雨みたいにこぼれ落ちる
これは彼女のための涙?それとも自分のため?

俺は負け犬、そばにいる人を失った
俺は負け犬、見かけとは違うけど

こんな目に合わなきゃならない事を俺が何かしたのか
手後れだってのがわかったよ
驕れるもの久しからずってのは本当のことらしい
言っておくけど、おまえもその内すべて失うぜ

俺は負け犬、そばにいる人を失った
俺は負け犬、見かけとは違うけど

ビートルズの「I'm a loser」という曲。
ビートルズの歌詞にはいいのが多いけど、
ここでまず取り上げるのは、僕が初めて「韻」というものを意識した詩。
今の若いヒップホップ世代は韻の何たるかを説明しなくてもわかるだろうけど、
要は節の終わりの単語の発音を同じにする事で、
言葉どうしの美しい響きを引き出すもの。
この曲を聞くまではそんなこと意識すらしてなかったんだけど、
そうか、コレが韻の響きなんだ、と気付くと同時に、
ジョン・レノンの言葉のセンスといったものに改めて感心した覚えがある。
でもラップの中ではなく、メロディーをふまえて韻を踏むからこそ、
美しい響きが生まれると個人的には思います。

「lost-crossed」「friend-the end」「clown-frown」「sky-cry」「fate-late」「fall-all」