※注意 こちらはささやんさんの「哲学者たちのつぶやき」のHPのコンテンツであった「文学部のためのレポートの書き方」を再現したものです。有用な情報だと思っておりましたが、HP閉鎖で連絡が取れなくなってしまったため無断で使用しています。問題があればご一報ください。  日本マンガ・文化論 ツカ

 + 文学部のためのレポートの書き方

 大学ではレポート提出が試験の代わりという科目が非常に多くあります。とくに哲学の授業ではレポート提出が求められることが多いです。
 それにもかかわらず、レポートの書き方を大学で習うことは、あまりありません。僕自身もレポートを初めて書くときは苦労しました。
 そこで、ここでは大学1・2回生の人向けに、僕が大学や本を通して学んだレポートの基本的な書き方を紹介したいと思います。


1、やってはいけないこと

  1、パクリ
 とくにネットで探した文章をそのまま貼り付けて提出することはダメです。カンニングと同じ扱いにされる場合もあります。
 教員によっては、ネットで検索にかけて、提出されたレポートがネット上の文章のパクリでないかチェックしている人もいます。バレた場合、晒しものにされることもありますので注意を。

 2、参考文献を挙げない
 使わなかった場合はいいんですが、使った場合は必ず明記するようにしてください。参考文献リストが付けられていないと、いい評価があまり得られないです。厳しい教員だと、単位がもらえない場合もあるので注意してください。

3、感想をダラダラと書く
 レポートの課題が「授業の感想を書け」というものなら問題ないのですが、他に課題が挙げられているのに、それをないがしろにして授業の感想を書くのはダメです。単位を落としてもいいから教員へ授業の抗議をしたいという人は別です。ガンガン思っていることを書いてやりましょう(笑)
 また例えば課題が「感想を書きなさい」ではなくて、「自由について論じよ」だったとした場合、「自由はいいもんだ」「自由がほしい」など自分の単なる感想を書いてはあんまりいい評価がもらえません。自分の意見を述べる場合はきちんと論拠を示すようにしましょう。


2、注意すること

1、誤字・脱字に注意
 多くの大学では受講生が授業中に執ったノートが講義ノートとして売られています。講義ノートも人が書いたものですから、書き写しミスなどがあります。売られている講義ノートをつかってレポートを書くのはいいのですが、そうしたミスがないか注意した方がいいです。
 また、講義ノートを使わなかった場合でも、パソコンでレポートを書くとタイプミスや変換ミスをしてしまうことがあります。レポートを書き上げたあと、読み直してそうしたミスがないかチェックしましょう。あまりにもミスが多いと、「あわてて書いたなぁ」「いい加減だな」と思われて損することもあります。

2、レポートが2枚以上になる場合はホッチキスで留める
 レポートが2枚以上になるときはホッチキスで留めてください。ホッチキスで留める場所は、紙を縦長に使い横書きをする場合は左上の1箇所、紙を横長に使い縦書きをする場合は右上の1箇所で十分です(指定がある場合はその指定に従ってください)。
 クリップでレポートを留める人もいるかと思いますが、クリップは外れやすく、かさ張ります。そのためにクリップを嫌う教員が多いので、避けたほうが無難です。


3、レポートの文章について

1、「である」体で書くこと
 レポートや論文は「です、ます」体ではなく、「だ、である」体で書くのが基本です。僕が初めて「である」体でレポートを書いたときは、「ちょっと偉そうだなぁ」と思ったんですが、教員はそんなことを気にしていないので心配はいりません。それどころか、教員自ら「レポートは『だ・である』体で書きなさい」と言っています。  

2、分かりやすい文章で書くこと
 なるべく明快で分かりやすい文章で書きましょう。教員によっては、あほほどレポートを読まなくてはいけないので、回りくどい表現より明快な文章のほうが好まれます。そもそも、誰だって分かりずらい文章を読むのは嫌なものです。
 ということは、レポートを書くにあたって参考にすべきじゃない文章は、難解な哲学書ということになります(笑)


4、レポート・論文の構成と形式

1、論文の基本的な形式
 論文とは問い(問題提起)があって答え(結論)があるものです。
 簡単な例を挙げると、「自由とは何か?」という問い(これがテーマになります)があって、「自由とは?である」という答え(結論)があるのが論文です。
 また、論文は「これこれの理由から、自由は?である」の「これこれの理由」も必要とします。この理由は論理的で、多くの人が納得するようなものでないといけません。  

2、テーマ設定はなるべく狭く
 先ほど例に挙げた「自由とは何か?」というテーマ(問い)で論文・レポートを書くことは大変です。あまりにもテーマが広すぎるからです。「自由って・・・」て感じになってしまいます。
 もしレポートの課題が「自由とは何か?」というように広い場合は、自分でテーマを狭くしましょう。例えば「カント哲学における自由とは何か?」というようにです。テーマが狭いほうが、断然書きやすいですし、あちこちに論点が飛ぶことも無く、ピンポイントで論じることができます。 

3、レポート・論文の本文
 だいたい論文の本文は序論、本論、結論の3つからできています。
 序論(「はじめに」「序」とも言います)では、この論文・レポートでどんなテーマを取り上げるかを示します。そして、本論でどんな風に論が展開されるかの概略をあらかじめ予告しておきます。このため、序論は最後に書くのがオススメです。
 本論は、レポート・論文の中枢部分です。ここでは序論で示したテーマ(問い)から答え(結論)を導きだしていきます。問題(テーマ)について考察し、論証をしていくのです。本論はさらに章や節にわける場合もありますが、卒論でもないかぎり、せいぜい章(1章、2章・・)まででいいです。なお、章を付ける場合は、章と章との間を1?2行あけてください。
 結論(「結び」「おわりに」などとも言います)では、本論の内容を踏まえて、まとめを要約するところです。残された課題や問題点についても触れもいいでしょう。 

4、大学のレポートなんて中身より形式
 なかには優れたレポートを書く人もいますが、だいたいレポート中身なんてみんな似たり寄ったりです。だからと言って中身なんてどうでもいいと言っているのではありません。もちろん中身も重要なんですが、それよりさらに重要視されるのが形式です。「大学のレポートは型にはまった書類を作る練習だ」と言っている教員もいます。
 中身について少し言っておくと、オリジナリティーなんていらないです。授業の内容を理解しているかを知るためのレポートなんですから、きちんと調べて授業で説明されたことをまとめていればOKです。
 オリジナリティーはいらないというのは卒論についても言えます。学生時代はきちんと型にはまったものが書けるようになるのが重要だと考えられているからです。


5、引用の仕方

 ほかの著作から引用した文章は「 」に入れます。ただ、引用する文章が数行にわたる場合は改行し一行あけて、引用文全体を2字下げます(最初の書き出しは3字下げます)。
 引用箇所の終わりに注を付けて、レポートの最後に(注・引用)でどの著作から引用したかを明示します。また、引用文の途中を省略する場合は(中略)とします。
(引用の例)
 ヘーゲルは「○○○○○○○○○○(中略)○○○○○○○○○○」(1)と述べているが・・・・
(長い場合)
○○○○○○○は引用箇所です。△△△△△△△△△△は自分で書いた文章だとします。

  △△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△
  △△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△
  △△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△
  △△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△
            ここは一行空けます
3字下げます○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
ここは2字○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
ここも2字○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○(2)
            ここは一行空けます
    △△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△
  △△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△
  △△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△
  △△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△
(レポートの最後)
(注・引用)
 (1)ヘーゲル『精神現象学』(長谷川弘訳、作品社、1998) p80より引用
 (2)清水幾太郎 『倫理学ノート』(講談社学術文庫、2000)p3?5より引用


6、その他

1、書名・雑誌名の書き方
 書名は『 』に雑誌名は「 」に入れて表記します。たまに書名でも「 」を使っている人がいますが、『 』で括るのが一般的で「 」だと注意される場合もあるので気をつけてください。

 引用に際しては、著者名『書名』翻訳者名、出版社名、発行年月日、ページ数の順に表記します。
 例)ヘーゲル『精神現象学』(長谷川弘訳、作品社、1998) p80より引用  

2、ページに番号を打つこと
 レポートが2枚以上になる場合は、各ページにページ番号を付けます。どこにページ番号を打つかは、趣味で分かれるところなんですが、僕は縦長の紙で横書きの場合はページ下中央、横長の紙で縦書きの場合は左上に打ちます。

3、名前、学科名などを書く
 科目名、学部・学科名、学籍番号、名前は必ず書いてください。学籍番号しか書いていないと採点するときに非常に苦労するそうです。
 できれば、大学名も書いたほうが良いです。教員によっては色んな大学で教えられている方もいるので必要な場合があります。


6、参考URL

 最後に、レポートや論文の書き方について載っているURLをいくつか紹介しておきます。大学の教員の方が書かれたものなので、参考になるかと思います。

1、レポートの書き方のページ …桑折範彦さん担当。桑折さんは物理学の先生ですが、文系にも当てはまると思ったので紹介させてもらいました。また、本の紹介もあります。

2、論文・レポートの書き方のページ …南野泰義さん(立命館大学国際関係学部助教授)執筆。立命館の学生に限定される部分もありますが、参考になります。

2、60点をめざす卒論の書き方 …「小さな哲学」さんのページです。村山保史さん(大谷大学文学部助教授)が書かれています。その名の通り「『卒業論文でなんとか60点をとりたい』という、極めて志(こころざし)の低い哲学科の学生諸君」のために書かれたページですw。

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こちらはささやんさんの「文学部のためのレポートの書き方」を
再現したページです。問題があればご一報をお願いします。

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