Lesson03(重要度:

「原稿用紙の扱い方・コマ割り・セリフの書き込み方」




ツーツー「原稿用紙の扱い方を簡単に見ていきます。ネ。」

TENさん「原稿の基本を知らないことでは読みやすさや印刷にも影響してきます。」

ツーツー「読みやすさにも影響するとはどゆことかな?ネ。」

TEN「とにかく原稿の基本的な各名称から・・・。↓
ちなみに原稿のサイズは大きく分けて同人誌用などのB5やA4サイズ、
そしてプロ・投稿用のサイズのB4(180mm×270mm)とに分けられます。」


原稿用紙(左側)原稿拡大
原稿名称 原稿の扱い方(拡大)

ツーツー「内枠〜外枠の部分まで絵を描き込むことをタチキリといいますネ。」

TEN「通常は内枠に沿ってコマを割って描くのですが、ほぼ全てのページが
タチキリで描かれている人も少なくないです。
印刷に出るのはほとんど仕上がり線までなんですが、
タチキリは印刷に出たとき途切れてしまわないよう念のため外枠部分まで描きます。
タチキリの効果は迫力を出すのに効果的です。(多用は見にくさの原因に繋がる。)
最近の少年誌などはほとんどのページをオールタチキリで描いてる漫画も増えています。
ひとつ注意しておきたいのが、印刷にすると読みにくくなってしまう可能性のある場所です。
それは、原稿の上下左右仕上がり線付近です。
特にページの閉じられる内側部分(ノド)は注意して描かないといけません。
外枠付近にセリフや絵を描き込むとたまに印刷されると
縮小されることなどの影響で、ズレて途切れてしまったりすることがあります。
ノドの部分は本が束になって閉じられている場所なので非常に見えにくい場所だといえます。
したがって偶数(右側)ページでは左側がノドとなって束になり閉じられる部分なので注意して描きます。
逆に奇数(左側)ページでは右側がノドとなります。
ノンブルというページ数が書かれる四角で囲まれた場所が内枠の近くに
全部で6箇所ありますが、なるべくそこには絵などを描きこまないようにします。
・・・とは言ってもそれは中々難しいので、特に気にしなくても大丈夫です。」

ツーツー「原稿の下の方にタイトルと名前とページ数を自分で描くところがあるので、
そこは自分で自由に書き込むようにします。ネ。」

TEN「市販の漫画用の原稿用紙であれば、難なく描けると思いますが、
ケント用紙やその他の紙で描く場合は自分でトンボやノンブルなどを描きこまないといけないので大変です。
しかも目盛りも打ってくれていないので、自分で定規で測りつつ
コマを割らないといけないので骨が折れます。
特にトンボは原稿の裁ち落としのためのもので重要ですので、忘れないように書き込みます。
外枠の角からそれぞれ1cmの位置に縦横書きます。
それを各上下両端と各縦横の中央部分の計6箇所書き込みます。
市販の漫画用原稿用紙でも十分すぎる性能なのでそちらを買って頂ければよいかと。」

ツーツー「では次にコマ割りについてデス〜。ネ。」

TEN「コマ割りの基本は右から左へ流れて下の段へ行き、また右から左へ・・・
といった流れで描きこんでいきます。
さらにこの基本的なコマ割りの流れを変化させて、見せ場などの迫力シーンなどメリハリをつけます。
ただ変形ゴマを多様したり、あっちこっちにコマを四方八方バラバラに配置すると、読者は困惑してしまいます。
見せ場では思い切ってコマを大きく描きこみ(タチキリにするなど)、見せ場を引き立てる場面では特に大きく描きます。タチキリの多用は見にくさの原因につながります。
最近の少年誌などでは全タチキリという描き方も増えてきましたが・・・。

セリフだけの説明の場面などではコマを小さくしたり、キャラを小さくしたりして
構図で静を演出します。緊迫した会話などでは動きも加える場合もあります。 (動と対比をはかるために。)
緊迫した会話などでは動きも加える場合もあります。

作品の中で、ひとつくらいは最大の見せ場をつくり、1ページがまるまる1コマとして使ってしまうような
ページや、思い切って2ページ繋げて描く見開きなどをつくるようにするとより効果的です。
また初めて主人公が登場するシーンなどでキャラをひときわ目立たせたいときなどは、
わざとコマからはみ出してキャラを描くことで迫力を出すことができます。
それ以外でもアクションシーンなど様々なところではみ出して描く方法が用いられます。

画面についてはとにかく視線が迷子にならないことと、動き、そして全体のバランスについて考えながら構成することが重要です。
タチキリについては以下の画像を参考にしてみて下さい。※あくまで1例。」


タチキリの画像

ツーツー「構図について少し触れてみます。ネ。」

TEN「読者が心理的に一番最初に目がいき、印象に残る場所っていうのがあります。
それは一番左上のコマ、特に左側のページの左上のコマです。
あとはページをめくった最初のコマ(右側ページの一番右上)と、
そのコマを引き立てるための、めくりのコマ(左側ページの一番左下)に
注意して重要なコマや絵、セリフを配置するようにします。

背景で次のコマへなるべく視線をながせるようにパースをとったり、角度を傾けたりして、
うまく視線が流れる構図になるように考慮します。
また人物単体の構図でもキャラ自身の重心で視線を下に落としたり、
人物とセリフとのすきま、人物と人物どうしでのスキマを使って
視線を流れさせる効果も工夫次第です。
常に読者の視線の行き先・視線誘導を意識しながら、構図を組み立てましょう。
背景や人物などの全体の構図は視線を流すための大変重要な要素です。
意味のなさない絵はとことん省きましょう。」

ツーツー「構図といったらアップとロングとよく聞きます。ネ。」

TEN「アップとは人物などを大きく(コマいっぱいに)描き、
ロングとは人物の全身像が描けるくらいの大きさで描かれた構図を言います。
キャラの顔をコマいっぱいに描いてアップとして使う場合が多いです。
迫力をつけたい場面ではアップという構図を使い、それ以外ではロング、
見せ場を引き立てるための”ため”と呼ばれる
静かで落ち着いた場面(見せ場のためにあえて迫力を抑えるため。)が
続くコマでは超ロングと呼ばれる構図も多く用いられます。
このように人物の全身像や顔の大きさなどをそれぞれ変化させることで
単調な構図にならないように、場面ごとにメリハリをつけていきます。
例えばロング→ロング→アップ=スタンダード、
アップ→ロング→超ロング=盛り下がったり、キャラが落ち込んだ場面などに、
超アップ→超アップ→超アップ=アクションシーンや、作品の山場などに。
といった風に基本はアップとロングを3つ程度に区切りコマを割ります。
もちろん、これ以外にも様々なアップとロングの使い方があります。
アップとロングをさらに種類分けすると、部分アップ(手や足などの一部だけを近くにもってくる。)、
全身像(コマの中にキャラの全身を描きこむ。)、バストアップ(胸から上を描く。)などがあります。」

ツーツー「構図には他にもフカンとアオリというものもあります。ネ。」

TEN「フカンは人物を上から見おろした構図で、
反対にアオリは下から見上げた構図のことです。
この構図の描き方は特殊なもので、それぞれ心理状態をあらわしたり、
コマ全体のメリハリをつけることができます。
例えば下から見上げたアオリは暗いイメージ、恐怖や驚きなどを表します。
上から見下ろしたフカンは孤独感や不安などを表します。
通常、目線の位置に立つ人物を描き、ある特殊な心境や状況の変化が起こった時などに用います。」

ツーツー「参考までにセリフについて説明してくれるかな。ネ。」

TEN「セリフの流れは非常に重要です。
あまり長々と説明などを書いている漫画は、なかなか最後まで読む気にはなれません。
絵で説明できるところはなるべく絵で状況などを説明するようにします。
セリフは極力削って、かつ読者に適切に
状況を理解してもらう程度の情報量をはかる必要があります。

例として、”あなたはイカ天ですか?”と聞かれて”はい、そうです。”という
会話が漫画の中であったとします。
こんなQアンドA形式は漫画には必要ありません。(特殊な例を除いて。)
”はい、そうです。”などとわざわざ答える必要がない場合は省きます。
”〜ですか?”のセリフでは?マークを省くことで
疑問文と確認をする文のちょうど中間に値する微妙な印象を読者に与える事ができます。
見せ場などでは特にセリフを短くし、文字を大きくしてインパクトを備える必要があるわけです。
無論、セリフの言い回し方、量などは作者自身好みにもよりますが、
省けるところは省いてしまえというのが原則ですので・・・。
また映画などを参考に皮肉やジョーク、比喩のテクニックを身につけるのも重要です。」

ツーツー「いつもセリフを書き込む時、位置やサイズなどで悩みます〜。ネ。」

TEN「吹きだしの大きさはコマの中で最も場所をとりすぎず、
かつ読者が見えやすいと思う位置に描きこみます。
もちろん、人物や背景とのバランス、視線の流れにも注意して、
セリフも絵の一部として構成します。
セリフが多すぎて入りきらない時はキャラの配置や構図を変えてみましょう。
読者が見にくいと思う位置はコマの下の部分なので、
なるべく上部か真ん中あたりに配置します。もちろん意図的に下部に配置する場合もあります。
重要だと思うセリフは、吹き出しをコマの線よりも外にはみ出すようにして描いたり、
吹きだしのデザインを他と変えて描きこむようにします。
1行にだいたい6〜7文字程度に文字をおさえ、文字の大きさの目安は1文字0.5センチが適切です。」

ツーツー「では次のページへ行きます〜。ネ。」


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