塩ビ製フルート F管 (アルトリコーダー運指)
アルトリコーダー運指で作成した塩ビ製ケーナ(bQ3/Rケーナ)の横笛バージョンです。
材料はケーナと同じ水道管用対衝撃硬質塩化ビニール管 (HIVP-16/外径φ22mm×内径φ16mm)を使用し、管尻の形状をオープン(ストレート)としました。
1.管サイズの設定
フルートの場合は、歌口側の封栓(反射板)から管尻までの寸法が実際の管サイズ(Fスケール)となる為、先ずは先般作成した塩ビ製ケーナ(23)の管全長(450mm)を基にフルートの全長を想定し、又、歌口(φ10mm)の位置も暫定的に決めます。
曲解かも知れませんが、反射板位置(歌口〜封栓間の寸法)は、市販ベーム式フルート(内径φ19mmに対し17mm)を参考に、今回は内径の比(16:χ=19:17)から算出することでχ≒14 (mm)としました。
最初は歌口〜管尻間を少し長めにしておき、チューナーで音高を確認しながら管尻側の長さを少しずつ短くカットし、下図の寸法で、概ねF4(349Hz)の音高となりました。
歌口側の封栓(反射板)は、硬質ビニール電線管用ツバ管(MT14J/未来工業)を使用、穴(φ9mm)は全てエポキシパテ(プラスチック等の穴埋め成形用/セメダイン)で塞ぎます。
HIVP管とツバ管の径が合わないので、その部分にホゾ穴加工を行い硬質ビニール電線管(VE-14J2)を埋め込みました。
今回は、この部分の加工が最も面倒なので、内径φ14×外径φ16の樹脂パイプ、或いはツバ管の外径寸法を調整出来るテープ等が有れば良いのですが...。
2.最低音()の確認と管サイズ修正
指穴を開ける前に再度フルートの最低音である主音(F)を確認します。歌口を当てる角度によりチューナーの周波数表示値に幅があり、歌口を内側ぎみと外側に向けて音を出した場合、F4の音高に対して±20セント程変化します。
中間の角度で音を出せば問題なく最低音の(約349Hz)をクリア出来る為、サイズ修正は行わずこのままとしました。もし、ピッチが低いようで有れば、もう少し管尻側を短くカットします。
3.指穴開け位置の設定
F管サイズで且つ管尻の形状がオープンなので、指穴開け位置は塩ビ製ケーナ(23/Rケーナ)と同じになります。
4.指穴加工とチューニング
電動ドリルを使い指穴開けを行いますが、先ず管の表面にマスキングテープを貼り、その上から簡易CADでプリントアウトした図面を両面テープで固定、裏穴も同じ方法にて行います。
チューニングは通常最低音(F4)から順次行い、以後各音高を確めながら穴径を調整しチューニングを行います。この場合、各音高のオクターブ上も並行して確認します。
平均律音階の周波数表 12音平均律の周波数表
先ずは指穴を全て塞ぎ、主音F4(≒349Hz)を確認してみます。ここでは(1.)項で既に最低音(主音)の確認を行っていますので大きな変化は無いと思いますが、もし、ピッチが低いようであればこの時点で管の長さを少し短く修正します。
以後各音高を確めながら指穴径を調整しチューニングを行います。基本的にはその音程を決める主要指穴径(運指表参照)を大きくして行くことでピッチが上がります。穴サイズの修正加工は今のところ便利な工具が見つからないので半丸ヤスリを使用しています。
5.塩ビ製 Rフルート(リコーダー風フルート)の各部寸法
塩ビ製 Rフルートの完成図です。図面上の各指穴径は概算値(0 〜+0.3mm)です。第1と第2指穴開け位置を中心から少し離してありますが、図面寸法は円周上の寸法です。
運指表はこちら
6.評価
フルートタイプはケーナに比べると高音域も小音量で出すことができます。又、ケーナとは違った柔らかい音色がします。
歌口側に装飾用のバインディング(ビーズネックレス用ワイヤー使用)をしてみました。