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【やの】〜【やも】

−−−−−−−やの−−−−−−−
・矢の如し(やのごとし) 飛ぶ矢のようだということで、速度が極めて速いこと。速くて一直線に進む物の比喩。、また、移り変わりなどが激しいことのたとえ。 例:「光陰矢の如し
・矢の催促
(やのさいそく) 早く早くと急き立てること。厳しく、再三再四、催促すること。
・矢の使い
(やのつかい) 催促の使いが頻繁(ひんぱん)にくること。また、至急を告げる使者。
−−−−−−−やふ−−−−−−−
・藪医者
(やぶいしゃ) 診断や治療が下手な医者。 類:●藪●庸医(ようい)●竹庵●藪薬師(やぶくすし) ★(「やぶ」は「野巫(やぶ)」で、本来は「呪術を医薬とともに用いる者」の意であったという。それに「藪」「野夫」などの漢字を当てて、田舎医者の意となり、あざけっていったものか)<国語大辞典(小)> ★他説として、「藪」は「見通しが利かない」から、「少々の風(風邪)で騒ぎ立てる」からとも。 参考:「土手医者」=藪も生えない、「筍(たけのこ)医者」=藪にもなれない、「雀医者」=これから藪に向かう、「紐(ひも)医者」=これに掛かったらまず助からない、などもある。
・藪医竹庵
(やぶいちくあん) 「藪医者」のことを、人名のように言ったもの。 類:●竹庵
藪から棒
(やぶからぼう)
・藪に功の者(やぶにこうのもの)[=功・功者(こうしゃ) 1.草深い鄙(ひな)びた所にも立派な者がいるということ。馬鹿にしている者の中に、案外立派な者が交じっているということ。2.「藪」は藪医者のこと。藪医者だと言われている者の中に、案外名医が交じっているということ。 
★(「やぶ」には「野夫」を、「こう」には「剛」を当ててもいう)<国語大辞典(小)>
・野夫に剛の者
(やぶにごうのもの) 粗野な者たちの中にも勇敢な者がいるものだということ。
・藪に馬鍬(やぶにまぐわ・まんぐわ・うまぐわ) 根が蔓延(はびこ)っている藪で馬鍬を揮(ふる)うということで、無理な事を敢えて行うこと。
・藪に目
(やぶにめ)[=耳] どこで誰が見ているか分からないということで、秘密などは漏れ易いということ。 類:●壁に耳
・藪に
(やぶにめくばせす・めくわせす) 藪の方に向かって目配せをすること(意味の詳細は未詳)。 用例:太平記−三六「独笑(ひとりゑみ)して、藪(ヤブ)に(メクハセ)し居たる処に」 ★余所見の意とも、藪睨みの意とも、事が秘密であることを示す意ともいわれる。<国語大辞典(小)>
・薮蛇
(やぶへび) 余計なことをして、却(かえ)って悪い結果を招く。 類:●藪を突付いて蛇を出す
・破れても小袖(やぶれてもこそで) 絹地の着物は、仮令(たとえ)破れてもやはり絹であるという意味から、質の良いものは、壊れてもなおそのよい性質を失わないということ。 類:●腐っても鯛
藪を突付いて蛇を出す(やぶをつついてへびをだす)
−−−−−−−やほ−−−−−−−
・野暮
(やぼ) 1.世情に疎(うと)く、人情の機微を解さないこと。 例:「そんなこと聞くだけ野暮だ」 2.洗練されていないこと。垢抜けていないこと。 例:「野暮な服装」 3.遊里の事情に疎いこと。また、その者。 
反:●粋(すい)●通(つう)
・野暮天
(やぼてん) まったく融通が利かないこと。無風流なこと。気が利かないこと。また、その人。 類:●朴念仁唐変木
・野暮と化け物は箱根から先 
野暮と化け物は箱根から先の西の方に居るものであり、江戸にはいないということ。江戸っ子が、通(つう)であることを自慢して言った文句。
−−−−−−−やま−−−−−−−
・病革まる
(やまいあらたまる) 病状が危篤の状態になる。
病膏肓に入る
(やまいこうこうにいる)
病は気から(やまいはきから)[=気より]
・病は口より入り禍は口より出ず
(やまいはくちよりはいりわざわいはくちよりいず) 病気は口から入る飲食物によって生じ、禍いは口から出る言葉を慎まないところから起こる。
・山が当たる 
凡(おおよ)その見当を付けていたことが当たること。試験などで予想した問題が出た場合などに使う。 
反:●山が外れる
・山片付く(やまかたづく)[=片掛(かたか)く] 建物などが、山に近く寄っている。一方が山に沿っている。片側が山に接している。 用例:万葉−一八四二「山片就(やまかたつき)て家居せる君」
・山が外れる
(やまがはずれる) 予(あらかじ)め見当を付けておいたことが外れる。 
反:●山が当たる
・山が見える
(やまがみえる)[=見られる] 前途の見込みが付く。難所や困難な時期を乗り切って、将来の見通しが立つ。 類:●先が見える
・山から里へ
(やまからさとへ) 里から山へが順序であるのに逆であることから、物事があべこべであること。 類:●寺から里へ●本末転倒
山高きが故に貴からず
(やまたかきがゆえにとうとからず)
・山高く水長し(やまたかくみずながし) 仁者や君子の、徳の高さは山が聳(そび)えるほど高く、人民を潤すことは河水のように広いということ。または、仁者や君子の徳が長く伝わるのを、山がいつまでも高く聳(そび)え、水が永久に流れ続けることに喩えたもの。 類:●山高水長
・山と言えば川と言う
(やまといえばかわという) 人の言葉に反対ばかりすること。 類:●右といえば左ああ言えばこう言う
・山とし高し
(やまとしたかし) 山のように高く積もる。年齢が多く積もることなどの喩えに使う。
・山に千年海に千年
(やまにせんねんうみにせんねん) 世の中の経験を十分に積んで物事の裏表に通じていて狡賢(ずるがしこ)いこと。また、そのような強(したた)か者。 
俗説:山に千年住み、海に千年住んだ蛇は竜になると言われた。 類:●海千山千●海千河千
・山に躓くこと莫くして蟻塚に躓く
(やまにつまずくことなくしてありづかにつまずく) 人は高い山に躓くことはないが、蟻塚のような小さなものに躓く。小事を軽視すると失敗するという戒め。「ありづか」の漢字は土+至。 出典:「韓非子−十」・「淮南子−人間訓」
・山眠る(やまねむる) 冬の山が静まり返っている状態。 用例:俳・
寛政句帖−四年「君が代や風治りて山ねむる」 用例の出典:寛政句帖(かんせいくちょう) 俳諧。小林一茶。寛政5年(1793)頃。・・・調査中。 
・山の井
(やまのい) 山中の、湧水を湛(たた)えたところ。 類:●山井 
★掘井戸に対して浅いところから、和歌では「浅い」の序詞の一部としても用いる。<国語大辞典(小)>
・山のことは樵に聞け
(やまのことはきこりにきけ) 山のことなら、山に詳しい樵に聞くのが一番である。実際に携(たずさ)わりそのことに長じている者に聞くのが一番である、ということの喩え。 類:●稼(か)は老農に如かず圃は老圃に如かず海のことは漁師に聞け
・山の手 1.
山の方。山に近い方。山のある地域。2.江戸或いは東京で、やや高台にある住宅地のこと。江戸時代には麹町、四谷、牛込、赤坂、小石川、本郷などを指し、殆(ほとん)ど大名や旗本などの武家屋敷と寺院で占められ、町家は稀だった。明治以降、官吏や地方出身の軍人などが多く居住する。 
反:●下町 ★現在は広く世田谷・杉並区を含める。<国語大辞典(小)> 
・山の端
(やまのは) 山を遠くから眺めたとき、山が空に接する部分。 類:●稜線(りょうせん)
・山吹色
(やまぶきいろ) 1.山吹の花のような色。黄色。 類:●黄金色●梔子(くちなし)色 2.色が似ているところから、小判や大判。
・山々
(やまやま) 1.あちこちの山。たくさんの山。また、山岳仏教の多くの寺々。 例:「出羽の山々」 2.多いこと。たくさんあること。あるいは、程度の甚(はなは)だしいこと。 例:「言うべきことは山々ある」 3.この上ないこと。多く、熱望するが実際にはそうできないときに使う。 例:「出席したいのは山々ですが」
・山笑う
(やまわらう) 新緑や花などによって山全体が萌(も)えるように明るい様子。《季語・春》 用例:俳・
笈の若葉「山笑ふ柳をしたふ名残かな」 用例の出典:笈の若葉(おいのわかば) 俳諧(紀行)。建部綾足(たけべあやたり)?。・・・調査中。 
・山を当てる
(やまをあてる) 鉱脈や埋蔵物がある山を掘り当てること。転じて、可能性の少ないことに賭けて当てる。 例:「有馬記念で山を当てる」
・山を鋳海を煮る
(やまをいうみをにる) 山からは鉱物を採掘して金属を鋳る、海からは海水を煮て塩を採るということ。国内には産物が豊富であるということ。
・山を掛ける
(やまをかける)[=張る] 1.万に一つの幸せを狙って投機的な冒険をする。また、当て推量で物を言う。2.試験で、問題に出そうな箇所を推定する。
・山を成す
(やまをなす) 山のような形を成す。物が堆(うずたか)く積んである。 類:●山成す
・山を抜く
(やまをぬく) 力が強大で山を抜き取るほどである。 類:●抜山蓋世 出典:「史記−項羽本紀」 「力抜山兮気蓋世、時不利兮騅不逝」
・山を踏む
(やまをふむ) 犯罪を実行すること。警察や犯罪者などが使う俗語。
−−−−−−−やみ−−−−−−−
・闇から牛を引き出す
(やみからうしをひきだす) 咄嗟には判断が付かないこと。また、性質がはきはきせず、動作の遅鈍な人。 類:●暗がりから牛
・闇から闇
(やみからやみ)[=より闇] 1.暗黒世界から暗黒世界に移っていくこと。瞬時も光明に出合わないこと。2.胎児を、出まれないうちに死なせること。 類:●堕胎する 3.後に証拠が残らないように、こっそり事件を始末すること。 例:「真相を闇から闇に葬る」
・闇雲
(やみくも) 1.黒い雲。 用例:黄・
高漫斉行脚日記−上「にわかに空かきくもり、やみくも立かさなりけるままに」 2.闇の中で雲を掴むように、漠然としていて宛てがないこと。また、前後の見境がないこと。無理矢理行うこと。 類:●無闇矢鱈 用例:雑俳・川柳評万句合−宝暦一二「やみくもにすてっぺんから足を取り」 用例の出典:高漫斉行脚日記(こうまんさいあんぎゃにっき) 黄表紙本。恋川春町作・画。安永5年(1776)。3巻。・・・詳細調査中。
・病み付き
(やみつき) 1.病気に罹(かか)ること。また、病気の罹り始め。2.悪習や道楽に染まること。物事に熱中してやめられなくなること。また、その始め。 例:「一度食べたら病み付きになった」
・闇に烏
(やみにからす) 良く似ていて、判別がし難(にく)い。 類:●
闇夜に烏
・闇に暮れる
(やみにくれる)[=暮る] 1.日が暮れて闇夜になる。2.悲しみや嘆きのため、心の分別を失う。
・闇に咲く花
(やみにさくはな) 売春婦。闇の女。 類:●夜の女
・闇に惑う
(やみにまどう)[=迷う] 暗闇のせいで道に迷うこと。また、比喩的に用いて、思慮分別を失って途方に暮れること。
・闇の現
(やみのうつつ) 暗闇の中での現実という意味で、心が乱れ迷っているときの、僅かな間の正気。
・闇の女
(やみのおんな) 夜、街頭に立って客を引く女。売春婦。 類:●夜の女
・闇の錦
(やみのにしき) 1.
闇夜の錦 2.他に目も呉れないこと。他の事には少しも心を掛けないこと。
・闇の夜
(やみのよ)  1.闇夜。2.
闇夜の錦」の略。3.闇の夜の瓢箪」の略。4.歌舞伎下座音楽の一つ。江戸吉原の傾城の出入りに用いる下座唄。長唄「揚巻」冒頭の一節で、渡り拍子・当り鉦・大太鼓の通り神楽を入れる。 参考:「揚巻」 長唄「助六姿裏梅(すけろくすがたのうらうめ)」の通称。 参照:助六姿裏梅(すけろくすがたのうらうめ) 歌舞伎所作事。長唄。三世桜田治助作詞。十世杵屋六左衛門作曲。安政4年(1857)初演。通称「揚巻」。「闇の夜に吉原ばかり月夜かな、月じゃ月じゃ」
・闇の夜の瓢箪(やみのよのひょうたん) 闇夜は後先も分からないというところから、上と下が同じ大きさで上下の区別が付かない瓢箪のこと。 ★根付などに珍重して用いられた。<国語大辞典(小)>
・闇夜に烏
(やみよのからす) 見分けが付かないこと。
・闇夜に目あり
(やみよにめあり) 人知れず悪事をしても、必ず露顕(ろけん)するということ。 類:●壁に耳●壁に耳あり障子に目あり●天に眼(まなこ)
闇夜の鉄砲
(やみよのてっぽう)
・闇夜の灯火(やみよのともしび)[=に〜]・[=提灯(ちょうちん) 酷(ひど)く困まっているときに、頼りになるものに巡り会うこと。また、切望していたものに巡り会うこと。 類:●闇夜の燈●闇の夜道の松明(たいまつ)
・闇夜の錦
(やみよのにしき)[=に錦] 闇夜に華やかな錦の着物を着ても仕様がないということから、無駄なこと、やっても意味のないこと。 類:●夜の錦●闇の夜の錦
−−−−−−−やむ−−−−−−−
・止む方なし
(やむかたなし) 止(とど)める方法がないという意味から、仕方がないということ。 類:●
止むを得ない●止むことを得ず●止むなし
・止むなし(やむなし) 止(とど)まることがないという意味から、仕方がないということ。 類:●
止む方なし●止むを得ない●止むことを得ず
・止むに止まれぬ(やむにやまれず) 止めようとしても止められない。そうしないではいられない。
・止むを得ない
(やむをえない)[=得ず・得ん] 仕方がない。どうしようもない。 類:●理(わり)無い●拠所(よんどころ)ない●
止むなし 例:「止むを得ない理由」
−−−−−−−やも−−−−−−−
・矢も楯も堪らず
(やもたてもたまらず)[=ない] あることをしたいという欲求の、勢いを制することができないこと。思い詰めて堪(こら)えることができないこと。

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