言わないで なぐさめは
涙をさそうから
触れないで この指に
心が乱れるから

やがて汽車は 出てゆき
一人残る 私は
ちぎれるほど 手をふる
あなたの目を見ていた

あなたの目を見ていた・・・


別れの朝/高橋真梨子
〜亡き前野曜子に捧げる〜

別れの朝 ふたりは
冷めた紅茶飲みほし
さようならの 口づけ
笑いながら 交わした

別れの朝 ふたりは
白いドアを開いて
駅につづく 小怪を
何も言わず 歩いた