直線上に配置

タガメの生態

 タガメは夜行性の水生昆虫で肉食です。そのため夜、街灯などに引きよせられて、車にひかれたりする個体も少なくありません。

 卵から孵化(ふか)したばかりの1令幼虫から、脱皮(だっぴ・皮を脱いで大きくなること)するごとに2令、3令、4令、5令幼虫に成長し、最後に成虫へと羽化(うか・羽が生える)します。

脱皮するごとに外からは見えにくい小さい羽が少しずつ大きくなっています。その時のエサの 量、水温、天候などによって変わってきますが、1令幼虫から成虫になるまでに、だいたい1ヶ月以上はかかります。
直線上に配置
1令
2令
3令
4令幼虫
5令幼虫
成虫
成虫裏
※タガメは幼虫〜成虫へと脱皮を繰り返しますが、さなぎになる時はない不完全変態≠ニいいます。
南米タガメのシュノーケル
 呼吸の源であるシュノーケルは1本に見えますが実は2本1組になっていて、その真ん中を空気が通ります。
空気をかかえこみやすいように、回りに毛がはえています。(※南米タガメのシュノーケルは国産のものより長くてわかりやすいです)
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 おなかがすいている時には、とくに前肢をいっぱいに広げて獲物を待ちます。
また本当に空腹のときは、自分から獲物に飛びついていくこともあります。
顔はいつもおこってるみたいです。
成虫
4令
 前肢の先を見ると5令までの幼虫は先が2本に分かれ、成虫になるとはじめて1本になります。
タガメが養分を吸いとって
しぼんでしまったドジョウ
タガメのフンがかわいたもの
 水槽にはかならず、水草などの足場になるものを、入れておいてやります。

エサはオタマジャクシ、カエル、小魚などいろいろなものを与えるのが理想的です。
 またタガメはおしりから、黒っぽいすみのような液体状のフンをします。もちろん水は汚れますが固形ではないので、あまり汚いというかんじはしません。
 幼虫はつきあげたおしりから、水中および水面上にいきおいよくぴゅっと出します。場合によっては、高さ30cmの水そうの壁面をこえることもあります。
 成虫になると、あんがいフンは飛ばさなくなります。幼虫のあいだは水質の汚染に弱いので、水を汚さないようにできるだけ遠くにしているようです。
 
陸上捕食中
成虫になるとシュノーケルは必要に応じて伸び縮みします。
 タガメはこのハリのようなくだから消化液を注入し、獲物の体液をとかして吸いとります。

獲物がくるまで水草や木のくいなどに、中脚と後脚でつかまってじっと待ち、広げた前肢の中を獲物が通った瞬間をつかまえます。

一瞬の早わざです。
 卵の時はお父さんのオスのタガメが守ってくれますが、孵化して水に落ちた時から自分ひとりの力で生きていかなければなりません。
幼虫の間は敵も多いので、エサをたくさん食べることができれば脱皮も早くなり、短い期間で成虫になることができます。
大きめのエサをつかまえたりすると、そばにいたきょうだいが、いっしょに喰らいついていきます。        
 タガメはよく見ると水の中で獲物をまつあいだでも、いつもおしりを上にあげています。
これはおしりから出たくだをつかって、空気中の酸素を時々取り込むためなのです。
このくだ(呼吸管・こきゅうかん、シュノーケルともいいます)は、とても敏感な部分で、汚れるとタガメは酸素が取り込めなくなって、死んでしまいます。     
 タガメは後肢をつかって、呼吸管や気門についた魚の油ぶんをきれいにおとします。
水槽(※特に幼虫を育てる)は、水を循環させて、水面をきれいにするように気をつけています。
 同じ水槽に入っているタガメが、いっせいに後肢でおしりをこするようになったらたいへん危険です。呼吸困難で全滅してしまったりします。
 タガメの口の中心に見えるストローのようなもの(写真左)の中にさらに細いハリ(写真右)がかくされています。(獲物を捕らえるとこのハリを内部深くさし込みます)

年月を経た個体になるとこのストロー状が破損して直接ハリが見えたりもします。
実はフナをねらっているのですが、フナもけっこう頭が良くてなかなか近づいてきません。そこでメスはからだを少しずつずらして、獲物をそばによびこもうとしているようです。この知脳戦(?)、ちょっとまぬけなドジョウがひっかかってジ・エンドでした。
水中から見ると、顔と広げた前肢だけがわかります。
このメスは水面から、からだをかなり突き出しています。
タガメモドキPARTU
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