ビルの窓ガラスが一枚だけ壊れていた。直すのも面倒なので、そのまま放置しておいた。しばらくして行ってみると、別の窓ガラスが壊されていた。直そうかどうか、悩んでいる間にも窓ガラスは壊されつづけ、ついに窓ガラスは全部壊されてしまった……。
一枚の壊れた窓ガラスを放置しておくと、最後には全部の窓ガラスが壊される。これを『壊れた窓理論』と言います。だから過ちは小さいからと放置しないこと。悪い方に進みそうな芽は、小さいうちに摘みとること。それが肝心、ということです。
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壊れた窓理論を実践したことでは、ジュリアーニ前ニューヨーク市長の行政手法が知られています。殺人や強盗事件の多発していたニューヨーク市で、ジュリアーニ市長は凶悪犯罪の取り締まりでなく、落書きを消すことに力を入れたのでした。
市街地や地下鉄の落書きを徹底的に消す。軽犯罪摘発も強化。すると不思議なことに、まちがきれいになると同時に、凶悪犯罪の発生件数も減少。ニューヨークの治安は、ぐんと向上し、観光客も安心してまちの中を歩けるようになりました。
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まちづくりというと、大きな目標を掲げることが多いもの。でも逆に、些細なことにとことんこだわる手法もありそうです。たとえば空き缶の投げ捨て、歩きタバコ、違法駐車など、普段見かけるいけない行為を徹底的に取り締まること。それは住民にとっては、口うるさく、うっとうしく感じるかもしれません。でもそれでまちの環境が次第によくなれば、みんな納得してくれることでしょう。
最近はわが国でも、戦慄をおぼえる犯罪が目立つようになりました。壊れた窓理論は、日本でも試してみる価値があると思いませんか。
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