スギナ
暮らしとの関わり
 石黒ではスギナを「ボウズグサ」、集落によっては「ボコボコグサ」と呼んだ。
 ツクシは春を知らせる植物として昔から親しまれたが、スギナの方は畑の雑草として嫌われた。
 特に酸性土壌を好み地下茎で繁茂する。
 また、柔らかい草のように思われるがこの草を刈ると鎌が切れなくなると言われた。珪酸を沢山含んでおりサンドペーパのような働きがあるためといわれる。
 そのせいか、昔からスギナは、消化が悪いので馬には多く食べさせてはいけないと言われた。
 同種のトクサのことを石黒ではツメトギグサと呼んで庭に植えておく家があった。
 子どもたちは、ツクシやスギナの袴(葉)の部分を抜き取り再び差し込んで「どこをつないだ?」と当てっこをして遊んだ。
 スギナの形をした4億年前の古代植物カラミテスは高さ30mにも達したといわれるが、これもスギナの仲間であるといわれる。
 今朝〔2012.4.17〕早く畔屋方面に野鳥の撮影に行くと道ばたにツクシが一面に生えていた。2、3本採取してきて胞子を顕微鏡で見た。4本の手足〔弾糸〕をもった胞子の形が面白い。息を静かに吐きかけると手足を縮めてすぐに再び伸ばす。その様がまるでダンスのように見えて愉快なので動画にしてみた。→動画ツクシの胞子のダンス

〔写真上・右下2005.4.24大野 右下2005.6.8下石黒〕


           早春のツクシの群生

 2005.5.8上石黒

                スギナ


2009.4.19下石黒

           胞子茎の変化の様子

2005.4.29 大野

     スギナ〔栄養茎〕とツクシ〔胞子茎〕

2011.5.17下石黒

             スギナの群生
写真2009.4.24寄合

          褐色のスギナの幼体

写真2013.4.25 塩沢 河内沢

解 説
 トクサ科
 日本全土に見られる多年草
 地上茎には栄養茎胞子茎がある。早春に胞子茎のツクシが早く生え、その後に栄養茎のスギナが生える。同時に生えていることもある。
 地下茎は暗褐色で長く地中を横に伸びて節から地上茎を出す
(左下写真)。また、節部には細かい毛のある小塊ができる。
 栄養茎(スギナ)は30〜40pで中空の円柱状で縦に隆起した線がとおり節部から多くの枝を輪生状に密生し節には退化縮小した舌状の葉がつく。
 つまり、
葉は放射状に伸びた棒状の部分ではなく、茎の節部についている袴の部分である〔下写真〕輪生している小枝は四角柱状で節に先端が4裂する鞘状の葉をもつ(下写真)。また、小枝が三角柱のものもある。〔下顕微鏡写真〕
 胞子茎
〔左写真〕は春早く出て高さ10〜25pで先が歯片状に裂けた鞘状に退化した葉(ハカマ)を節から生じる。茎の先に六角形の胞子葉の集まった穂をつける。胞子は球状で4本〔2本であるが中央で交差しているため4本に見える〕の弾子〔だんし〕をもっている〔下写真〕
 また、夏に栄養茎の頂部に胞子の穂をつけるものも希にありこれをミモチスギナと呼ぶ。
 ツクシは食用となる。
 名前の由来は、杉の葉に似ていることによる。




  栄養茎の鞘状の舌状葉

2005.5.28下石黒

    三角柱の栄養茎

顕微鏡写真2012.5.26    やや乾燥したため痩せた小枝


    小枝の先端の葉

2009.10.5下石黒


      ツクシの胞子

撮影2012.4.17松美町動画ツクシの胞子のダンス


 スギナとツクシの根元の様子

2011.5.17下石黒

  今年初めて出会ったツクシ

2018.3.29田塚

 ヒメオドリコソウ・オオイヌノフグリとともに

写真 2018.3.17 藤井 背景黒姫山

     ツクシからスギナへ

写真 2018.4.22 下石黒