猫を迎える準備

 

 

 @ 迎える日までの宿題

 

 1. 室内の安全点検をする

 

 a) 室内の事故で最も多いのが誤飲

輪ゴム、細い糸類、ボタンなどの小さなもの、ヘアピンや爪楊枝などの細い棒状のもの、ビニール袋、紙類、タバコ、生ゴミなどは、仔猫の手に届かないようにしましょう。縫い糸を縫い針付きで飲み込んでしまい、開腹手術を行ったケースもあります。

 

 b) 転落

間違えば即死、溺死、重い障害を残してしまう事もあります。特に2階以上の階のベランダや窓、洗濯槽、浴槽、人間のトイレは要注意です。

 

 c) 感電

特に仔猫は電気のコードなどのひも状のものをかじるのが大好きです。間違えば感電死に繋がります。カバーをつけたり、仔猫がコードをかじる事ができないように配置を工夫したりして、防ぐ事ができます。

 

 d) 挟まれ事故

普段何気なく行っているドアの開閉で思わぬ事故が起こることがあります。飼い主さんがドアを開けた瞬間に通り抜けようとして、それに気付かなかった飼い主さんがドアを閉めた事によって胴体を挟まれ、下半身不随となったケースもあります。クローゼット戸や引き戸の他、開き戸の蝶番部分も大変危険です。

 

 e) その他

登ったはいいけれど降りられない、入り込んだはいいけれど出られない、そういったケースもあります。飼い主さんが降ろすのも大変な場所や一旦入られたら出してあげるのが大変な場所は、はじめから猫が登れない、入れないような工夫をしましょう。

 

 

  2. 名前を考える

 

短くて呼びやすくて覚えやすい名前が適しています。そのような名前であれば、仔猫も早い段階で自分の名前を覚えてくれます。一生使う大事な名前ですので、良く考えてつけてあげてください。一度つけた名前を次々と変えていくことは好ましくありません。

 

 

  3. 必要なものを準備する

 

必ず購入する必要のあるもの、代用品で十分なもの、高価なもの、安価なもの、いろいろあります。下にリストを設けますので、参考にしてみてください。●は迎える前に必ず購入する必要があるものです。 すべてを一度に購入する必要はありません。別のものや今あるもので代用できる場合には、それで構いません。初日から必ず必要なもの、後々あれば役立つもの、よく見極めて買い物上手になってください。
〜お金をかけすぎず、愛情はたっぷりと〜

 

●首輪とネームタグ 鈴付きのものや暗闇で光るもの、セイフティ機能付きでどこかに引っかかると外れる構造の物もあります。初めからネームタグ(猫の名前、飼い主さんの名前、連絡先、住所等が記せる)付きのものも市販されています。万が一の事を考え、迷子になっても確実に飼い主さんの元へ帰ることができるように必ず装着しましょう。飼い猫である印はその命を守ります。(猫にマイクロチップを埋め込む場合でも誰が見ても分かるように必ず装着を)
●トイレ(猫砂) トイレ容器では2段式になっていて1週間は便を拾うだけで良いタイプのもの、ペットシーツを使用するもの、プラスチック容器に使い捨ての猫砂を入れるもの等があります。猫砂もトイレに流せるもの、可燃処理可のもの、不燃処理があります。原料や形状も様々です。飼い主さんの生活スタイルやお部屋に合わせて選ぶと良いでしょう。(猫によっては砂の好みがある場合があります)

●キャットフード

実に多くのメーカーが様々なタイプのフードを生産販売しています。形態種類としては、ドライフード、ウェットフード、半生フードがあります。猫の月齢・年齢・ライフステージに合わせたフードを与える事はもちろん、「総合栄養食品」と明記されているものを与えましょう。価格もいろいろですが、安心できるメーカーのフードを選ぶことも大事です。またドライフードに慣らしておくことは、非常時に大変役立ちます。

○食器

最低でも飲用水用とフード用の2つは必要です。色や匂いが付きにくい材質のもの、壊れにくい素材のもの、倒れにくい形状のもの、管理しやすいものを選ぶと良いでしょう。体が小さい間はおしょうゆのお皿などでの代用もできます。

○保存容器

ドライフードは封を切ると湿気を吸います。密閉できる容器に入れて保存しましょう。湿気を防ぐ事のできる保存庫などがある場合でも、フードこぼれを防ぐ事ができます。

○軽量スコップ

ドライフードを計量する為に使用します。一つはあると便利です。

○おやつ

主食を邪魔しない程度にしましょう。肥満にしてしまうと、様々な恐ろしい病気の原因にもなります。また人間の食べ物はおやつとして与えないようにし、与える場合は猫用にしましょう。

○猫草

腸内を整えたり毛玉を吐き出すために猫が好んで食べます。種から育てるものや、食べごろに成長した段階で販売されているものなどあります。毛玉ケアのフードを与える事で、飲み込んだ毛を吐き出さずに便と共に排泄させる事もできます。

○ベット

素材・形状・大きさのなど様々なタイプのものがあります。座布団やクッションに柔らかなカバーをかけたものでも十分対応できます。数箇所に用意してあげてください。また冬は保温できるもの、夏はひんやりさせるタイプのものも市販されています。

○爪とぎ

ダンボールなどの紙製、木製、麻の紐が巻きつけてあるものなど材質も様々で、形状もいろいろなタイプがあります。お部屋に合わせて購入すると良いでしょう。

○おもちゃ

爪とぎやベットの機能を兼ね備えたタワーや、ぬいぐるみ類、球体、ねこじゃらし、様々なおもちゃがあります。用途に応じて安全な玩具を複数個与えてあげてください。

○整毛ブラシ

短毛用、長毛用があり、更にブラシやクシの材質や形状も様々です。絡まった毛をほぐすためのもの、埃を払うもの、無駄毛を除去するもの、蚤やダニなどをすき取るもの等ありますので、用途に合わせて購入しましょう。2頭以上の猫に使う場合、共用を避けた方がいい場合もあります。

○爪きり

普通のはさみのような形で刃の部分に猫の爪を通す丸い穴がありもの、ペンチのような形のものなど、種類があります。安全で使いやすいものを選びましょう。人間の爪きりでも代用は十分に可能です。

○キャリーバック

病院へ行く際などの移動時に猫を入れるためのバックです。籠状のものやケージ様のもの、リュックのようなものやトートバックのようなもの、形状も材質も様々です。密閉されない形状で蓋がしっかり閉められるものであれば、ピクニックボックスでも代用できます。

 

 

 @ 迎えてからも

 

 小さかった仔猫もやがて成長し、1年も経てば体は大きくなって立派な成猫です。ちょうど1歳の頃は体は大人でも心がまだ子供で、まだまだ目が離せません。ジャンプ力も高いところから飛び降りるのも、びっくりするほど上手にまります。そうなると、安全の配慮は仔猫の時のままでは通用しなくなります。ライフステージに合わせてフードを変えていくことはもちろん、室内の安全点検も、与える玩具も、猫の成長に合わせる必要があります。

また猫から人にうつる病気の事(動物由来感染症)についてや猫を襲う恐ろしい病気の事などを、調べて知っておく必要があります。かかりつけにする動物病院を決めて、猫の健康面はもちろんの事、猫の生態・習性や飼い方・接し方等、分からない事はどんどん相談しましょう。獣医師は飼い主さんの強い味方です。

子供を育てているような気持ちで、とはよく聞くことですが、まさしくその通り、気配り目配りを常に欠かさず、猫との暮らしを楽しんでいただけたら幸いです。

 

 

 

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