最終更新 2009/2/15

Praat 備忘録 1

音声研究に欠かせないソフトですが、使い方にちょっと戸惑いました。
この夏、音声の集中講義にもぐり込んで触ってきたのですが、マニュアル片手に一人でやるのは大変だと思います。
わたしがやった一番初歩の部分を(ダウンロードから)、備忘録代わりに書いておきたいと思います。

Praat 備忘録 1: ダウンロード、ファイルの読み込み、ピッチの抽出
Praat 備忘録 2:  ラベリング、ピッチの補正他


1 ダウンロード


http://www.fon.hum.uva.nl/praat/
左上にMacintosh, Windows, Linux … と並んでいるので、使用しているOS の項目をクリックする。
わたしはWindowsなので、上から2番目。

OSに合ったファイルをダウンロードする。
Windows XP, Vistaは、praat4613_winsit.exe
Windows 95/98/MEは、praat4601_win98sit.exe

※ XP用のをWin98にインストールしたら、インストールはできるのですが、ファイルが開けませんでした。

【ダウンロードの仕方】 リンクをクリックして「保存」を選択します。その際、「ダウンロード」というファイルを作っておいて、ダウンロードしたソフトをすべてその中に保存するようにすると後の管理がしやすいそうです。

2 インストール


ダウンロードしたpraat***.exeダブルクリックし、「実行」を選択。指示に従って、インストールする。
インストールが終わると、左のようなアイコンができる。

※アイコンは口と耳を表しているらしいです。キノコに見えるという人、ピンクの富士山と言った人、いろいろでした。わたしはピンクは唇に見えたのですが(ちょっとグロテスク……)、耳は言われるまでわかりませんでした。

アイコンをダブルクリックして、起動すると、左のような画面が出る。画面の左側のウィンドウが “Praat object”、右側のウィンドウが “Praat picture”。

※ Vistaでインストールしようとすると、このプログラムは信用できるのか、使ったことがあるのかなど、いろいろ聞いてきます。初めはぎょっとして、どうしようか迷いました。“使ったことがなかった”ので。そのうち慣れて、OK, OK とやっていましたが、考えてみれば完全に「羊飼いと狼」状態。あぶないですねぇ……。

3 音声ファイルを開く

下準備

Cool Editなどで、分析対象ごとに1つずつのファイルにし、分析の対象外の音が少なくなるように掃除しておく。(Praatでもできるが、Cool Editのほうがやりやすい)

A: たべる?
B: うん、たべる!

という対話の「たべる」の部分のピッチ変化を見る場合、「たべる?」をtaberu1.wav、「たべる!」をtaberu2.wavのように別々のファイルにする。

※ 男女の音声をいっしょに分析すると、音域の差が大きいため、分析が粗くなる。
雑音や余分な空白時間も分析に影響する。


ファイルを読み込む。

Praat objectの上部のタスクバーにある “Read” をクリック。その下の “Read from file…” から開くファイルを選択すると、左のような画面に変わる。
表示は “Sound_ファイル名” となる。
Play(上から3番目)で音声が聞けるので、開いたファイルが正しいか確認する。

※ ファイルは *PCM(*.wav)で保存しておく。他の形式では開けない場合がある。



音声波形とスペクトログラムを見る

“Edit” (上から2番目)を押すと、別画面で左のような画面が出る。左下の “all” “in” “out” “sel” で表示範囲を調整できる。(selは選択した範囲を表示する)

音声波形の青い縦縞(つぶれて青く塗りつぶされたようになっていますが、実物は細かい縦線)は “Pulses”
スペクトログラムの赤い点は “Formant”
スペクトログラムの水色い曲線は “Pitch”

表示したくないときは、それぞれの “Show …” のチェックを外す。
下の図は、Pulses, Formant, Pitch を非表示にしたものです。

※ 手近にあった適当な音声を使ったので、雑音がひどいくてスペクトログラム全体が灰色になっている……。しかも、入力の音量が大きすぎて波形がはみ出している。よくない例です。

4 ピッチを見る



Analyse

Praat Objectの一覧で分析したいファイルを選択(青に反転している状態)、“Periodicity” ( “Analyse” の一番上)をクリックし、 “To Pitch …” を選択する。
“Sound: To Pitch” というウィンドウが出るので、Pitch floor (Hz) と Pitch ceiling (Hz) を指定する。
下は目安になる数値。(左がfloor, 右がcelling)
  男性: 60.0 / 300.0
  女性: 75.0 / 600.0

OKすると、 “Praat object” の“Sound_ファイル名” の下に、 “Pitch_ファイル名” という項目ができる。

Draw

“Praat picture” のウィンドウで、“Pen” で図の書式を先に指定しておく。
線の種類: Solid line(実線)、Dotted line(点線)、Dashed line(破線)
線の太さ: Line witdth
線の色: Black, White, Red など

“Praat object” のウィンドウで “Pitch_ファイル名” を選択した状態で、 “Draw” から “Draw…” を選択。必要に応じて、Frequency range (Hz) を調整し(画面からはみ出したときなど)、OKを押すと、 “Praat picture” の画面に描画される。

描画キャンパスをそのままにして、同じ作業を繰り返せば、比較する音声を重ねて描画することもできる。

※ 失敗したときは、 “Edit” から “Undo”(ひとつ前の状態に戻す)、“Erase all” (全部消す)のどちらかで元の状態に戻す。
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Praatの使い方を解説したサイト

Praat Tutorial (based on ver 4.6.02 on Linux) (早稲田大学 北原真冬氏のサイト)
http://www.f.waseda.jp/kitahara/Notes/praat.html

Praat極私的研究室(関西福祉大学 山本勝己氏のサイト)
http://www.yamcat.jp/praat/top.html

Praat入門(日本学術振興会 海外特別研究員 宇都木昭氏のサイト)
http://utsakr.hp.infoseek.co.jp/praat/index.html