vol.5 闘病生活1 2001.3.22-4.1
T大学家畜病院での検査で、リンパ腫という診断に目の前が真っ暗に・・・。
      抗がん剤治療が始まりました。
      反応はよく、希望が見えたような気がしました。
3.22 thu.

午前中、携帯に病院から電話が入った。
T大の病院の予約が明日の11時にとれたと聞いてビックリ。
まさかこんなに早く予約できるとは思ってなかった。
M田先生なんて「今は学会の時期で忙しいからなぁ」とか
T大側の都合ばっかり考えて、予約を入れようとしてくれなかったのに
(^)v
やっぱり病院を変えてよかった。

3.23 fri.

朝8時半頃、病院に到着。
紹介状、レントゲン写真等をもらって説明を受けた後、ナッツが奥から出てきた。

少しは良くなっているだろうと期待していたので、
そのグッタリした様子に愕然としてしまう。
わたしやケンヤを見ても全然喜ばないのだ。

背中がぽっこり盛り上がっている。
前夜、皮下点滴というのをしたのでここを触っちゃうと痛いらしい。

そして、T大学農学部の家畜病院に10時過ぎ着。
車中もずっと元気がなくてダルそうにしていたナッツ。
途中、キャリーケースから出てきたときは、
わざわざ下に降りてウンチをするためだった。
こんなにグッタリしているのに、
トイレはちゃんとした場所でしようとするなんて、、、。


大学は古い建物のせいか、薄暗くてちょっと不安になる。
2階の待合室はかなり広くてベンチもいっぱいあったけど、診察を待つ人も多かった。
ここに連れられてくる動物は、みんなそれぞれに重い病気を抱えていて、
ここでなら治してもらえると信じてやってきているんだよね。
ナッツも仲間入りしてがんばろう。

予約は11時だったけど、10時半過ぎには呼ばれて初診をうけた。
担当は学生のN島さんと獣医師、F野先生。
最初からの経緯を説明させられるので、メモってきておいた。

体重は6.0キロあった。その後ナッツは奥に連れていかれて、
また血液検査、レントゲン検査を受けるという。
こんなことならM田やM間での検査をすっとばして、
最初からここで診てもらえればよかったのに…って思ってしまう。


ナッツの尿をとって来てください、と言われて外に連れていったものの、
とてもそれどころではなかった。

歩くどころか、キャリーケースにグッタリ横たわって、動くのもおっくうという感じ。

午後になって、結果を伝えられた。これは教官のO野先生から。
言われたことはM間での説明と同じことだった。
そこで、更に一歩進んだ検査として、
肥大した脾臓に針をさして細胞を取り検査する、生検をしてみるという。
痛みはほとんどないはず、と言うけど、針がさされば痛いだろうな。
ナッツかわいそう。


生検には1時間半くらいかかるそうなので、その間、浅草に急行した。
破壊されたお守りを返すことと、お札を買うことが目的。
何かしていないと落ち着かない、ってのもあった。

それからナッツ用のお守りも買った。
神頼みでもなんでもするから、どうにかナッツが良くなりますように!!!


とんぼ返りで病院に戻ったものの、結局、検査には3時間くらいかかって、
18時近くにようやく呼ばれた。

そして結果は、
脾臓に通常では見られない単球(白血球の一種)というものが非常に多く、
ほとんどそれで埋め尽くされていると言っていいくらいあったらしい。
その原因として考えられるのは、腫瘍の可能性・・・。
ただ、
10ヵ月という年齢では、考えにくいと先生は言った。
更に、骨髄の検査をしたほうが、治療法が見出されるらしいけど、
骨髄を抜くには麻酔をかける。
今のナッツの体力では麻酔をかけるのは危険なので、
体力が回復するまで入院させて点滴、輸血等をするという事になった。


最後に、ナッツにボーロをあげるとバクバク食べてくれた。
結局持っていた分、全て食べてしまったくらいだったので、それはちょっと安心。
ただ、ボーロ以外には見向きもしないのだけど…。

また、ナッツのいないわが家。
早く病気の原因が見つかって、効果的な治療が出来るように祈るしかない。

3.24 sat.

T大病院では、トイレシーツやタオルはもちろん、ゴハンも飼い主が持っていくのだ。
午前中から用意したゴハンは、オイモとカボチャをゆでたもの。
手作りササミジャーキー。肉ダンゴ、などなど。
ボーロも4袋分、すべてタッパに入れて持っていった。


ケンヤは出勤なので、同行してくれたのはお母さんとお兄ちゃん。
3時ちょっと過ぎに着いて受付で申し出ると、
ナッツはN島さんに抱かれてやってきた。

ここでの面会というのはケージまで会いにいくのではなく、
ワンコが待合室に出されてきて自由にしていていいようなのだ。

食事は昨夜からちょっとしか食べていないらしい。

ナッツはお母さんに会うと「うれしい!うれしい!」と、
シッポをパタパタ振って喜んでいる。わたしにはそうでもないのに〜。

昨日のグッタリした様子にくらべると、見違えるように元気!
ちょっとヨタヨタしながらも自分で歩きまわっている。

F野先生によれば、輸血をして赤血球の値が増えたので体内に酸素が周り、
気分がいいらしい。
ただ、それ以外の値、血小板や白血球、タンパクは相変わらず低いまま。


椅子の上では落着かない様子なので、診察室の脇にあるベランダに出すと、
しばらくしてウンチ態勢。そして大量の下痢便をしてしまった。
大慌てでトイレシーツを持ってきたり、トイレットペーパーを持ってきたりして処理。お母さんたちがいて良かった。


ナッツの目の前に持ってきたゴハンをずらりと並べて「お好きなのをどうぞ」
って言ってみたら、食べたのはやっぱりボーロだけだった。
ボーロはバクバク食べる。結局一袋分以上は食べたんじゃないかな?


夕方になって、仕事帰りのお父さんと弟も来てくれた。
ひとりずつ順番に挨拶してまわるナッツ。なでられると気持ち良さそうにしている。

わたしがトイレに行こうとすると、トットコ後を追ってきてくれた。かわいい!!
久々に元気そうな様子ですごく嬉しい。

そろそろ帰ろうか、とお母さんがバッグを持って立ち上がった時も、
すばやく察知して真っ先にドアのほうに向かったりした。

「ナッツも一緒に帰るんだよね」って言うみたいにシッポをパタパタしてる。

ごめんね、まだ一緒には帰れないんだ。
でもこの調子で元気になってくれればすぐにお家に帰れるよ。

3.25 sun.

またお母さん、お父さんが面会に来てくれた。
ところが、昨日とは打って変わったように元気がない。
昨夜から41°くらいの発熱をしてしまっているそうだ。下痢も。
そして相変わらずタンパク等の数値が低いため、
成分輸血というのを面会中ずっとしていた。

2時間いたけど、ほとんど動かず、何も食べず過ごした。
最後に水を飲んだのだけど、その時に色々な食べ物の臭いをかがせたせいか、
すぐに戻してしまった。

帰り際、N島さんが現れたときに、いきなり吠え出した。
吠える元気があるのかと、少しだけホッとした。

骨髄検査ができるまでには、しばらく時間がかかりそう。
ナッツの体力がもつのか心配。
もっと早くに連れてきてあがてればと、後悔してしまう。

3.26 mon.

朝、携帯に留守電が入っているのに気づいた。
昨夜の23時過ぎ、O野先生からのメッセージ。

夜になってかなり吐くので抗がん剤を投与します、と。

抗がん剤、、、やっぱりナッツは腫瘍だったの・・・?!
心のなかで否定していた現実を突きつけられて呆然としてしまう。

幸いケンヤは振替で休みなので、病院に行ってもらうことになっている。
でも、万一の場合はわたしも午後から休もうと思った。

会社に来てずっと胃がいたい。ナッツのことばかり考えてしまう。
耐え切れず10時半頃、O野先生に連絡をとった。

骨髄の検査をしてみないと確定はできないけど、
今いちばん疑われるのはリンパ球の腫瘍だと言われた。
なので、抗がん剤を投与して様子をみてみるそうだ。

昼前、ケンヤが病院に行って、話しを聞いてきた。
抗がん剤とステロイドを与えたそうだ。
少しは容態も落ち着いたらしく、カボチャを少しとボーロを食べてくれたらしい。
食べる気力があることに、すごく安心した。

午後の面会前、ケンヤは鍋とかを買ってきて、
車のなかでイモとカボチャを煮たそうだ。すごいね・・・
(^^;) 
その努力はナッツがイモを食べてくれたことで報われたかな。

面会中、ずっと成分輸血をされていたナッツは、イモとボーロを食べたらしい。

わたしは夕方、退社後に飛んでいったけど、オンオン吠えていて元気そうに見えた。
去り際、ナッツがN島さんの腕のなかから、こっちを振り向いてくれた。嬉しい。

3.27 tue.

わたしの会社からT大病院までは電車で一駅。
お昼のチャイムと共に会社を出て、病院に向かう。
12時4分の電車に乗って、駅からもダッシュ。
12時15分くらいには待合室につけた。会社から近くてよかった。

ところが、なかなかナッツが連れてこられず、やきもき・・・。
結局会えたのは1時過ぎ。
会社にも戻らないといけないし、10分くらいしか一緒にいられなかった(涙)

容態は、昨日よりも良くなったらしい。
タンパク値もちょっと上がったと説明をうけた。
食欲も少し出てきたみたいで、おイモはもちろん、
肉も自分からちょっと食べたそうなので、とても嬉しい。

3.28 wed.

きょうも昼休みにナッツの面会。
日に日に元気がでてきてるのが分かる感じでホッとする。
調子がよいので、ついに今日の午後、骨髄検査を実行すると言う。
その結果によって、病名が確定するのだ。

午後は経理の新システムの説明会が17時半まで本社の近くであったけど、
その後、再びT大病院まで行って、結果を聞くことにした。
ケンヤも来てくれるという。
骨髄検査で使う麻酔も100%安全ではないので、それも心配。

18時には着いたけど、やっぱり随分待たされた。
ナッツ自体は、麻酔からも無事覚めて、何の問題もなかったそうなので安心。
でも疲れたのか待合室で固く目をつぶってお休み。
右の前足と後ろ足から骨髄液をとったそうで、大きなバンソーコーが痛々しい…。

20時を過ぎたころ、ようやく診察室に呼ばれた。
結果、骨髄にも脾臓でみられたリンパ液が確認された。
と、言うことはリンパの腫瘍で、脾臓だけではなく骨髄にも、
ひいてはリンパ組織のあるところ体中に広がっていると考えたほうがいいらしい。

腫瘍、、、。


大野先生に、治療しなければ余命1、2ヶ月と言われた。

目の前が真っ暗になった気がした。

顔をあげて先生達を見ていると涙が出てきそうで、
診察台で横たわるナッツだけを見ていたけど、
涙があふれてきてだんだん姿がぼやけてきてしまった。

ただ、リンパ腫は腫瘍のなかでも比較的化学療法が効くものではあるらしい。
確かに、日曜日に抗がん剤を打ったあと、脾臓や肝臓も小さくなっているし、
ナッツの体調もよくなっている。それを考えれば、望みがない訳じゃない。
どうしますか?と聞かれて、当然ながら「治療する」方針でお願いした。

ナッツの食欲も出てきているし、頑張っていかなければ。

3.29 thu.

今日も昼休みに面会。
病院は学会だか年度末だからかで休診に入ったそうなので、割合静か。
食欲があるというので、持っていたフード全てを預けて帰った。

3.30 fri.

いよいよ今日退院!
午前中に、また抗がん剤を打って、午後に迎えにいくことになった。
15時頃会社を出て、病院に行く。
ナッツ、元気元気。
きょうのレントゲン検査でも、かなり脾臓が小さくなったらしい。
今後、週一回の抗がん剤治療を進めていく。

退院にあたっての注意事項。
・抗がん剤はソフトなものを使っているので副作用はあまり無いらしいが、
ステロイド剤の副作用として、多飲多尿。食欲増進などがあるらしい。
水はいつでも飲める環境にしておく。
・各種予防接種、フィラリア予防薬などは当面ダメ。
・散歩は疲れない程度に。
便や尿に血が混じったり、皮下出血などをしていたら即、連絡。

今までの入院費用153,000円也。

退院にはお父さんが迎えにきてくれたので、車で帰ることができた。
仕事場に寄って、弟たちにもご挨拶。

家に帰ったら、あちこちウロウロ。
嬉しい?嬉しい?ナッちゃんヾ
(^)
そしていきなり玄関でジョー…。あー・・・いいよ、何してもゆるすよ。
食欲はあるらしいけど、かなりより好みをしている感じ。
なんでも食べて体力つくようにがんばろうね。

3.31 sat.

桜も咲いているというのに、この日はめちゃめちゃ寒くて、なんと雪が降り続けた。
どこにも出かけず、一日ゴロゴロ。
ナッツが家のなかにいるだけで嬉しい。

4.1 sun.

快晴。
お花見日和ということで、葛西まで出かけた。
葛西まで車に乗せて大丈夫か不安だったけど、なんとか大丈夫。
のんびりね、のんびり。
抱っこバッグが活躍した。
ナッツも暖かな空気に気持ちよさそう。

満開、とまでは行ってないけど、ポカポカしていて気持ちがいい一日で、
レジャーシートを敷いてのんびりお花見をした。


ナッツもイモ、ボーロ、カリカリフード、スナックボーイのぜいたくゴハンに満足、
ちょっと足りなさそう。
ケンヤからブルーベリークレープをもらってバクバク食べていた。

そうそう、この日、ナッツがケンヤを個体認識していないことが判明。
ケンヤが車に物を取りに行っている間、首を長くして待っていたナッツは、
後ろにいた家族のお父さんが横切ったとたん、慌てて後をついていってしまった。
3,4メートル行って、あれって感じで戻ってきたけど、
またそのお父さんが戻ってきた時に、ヒョコヒョコついていってしまう。
ケンヤは白いセーター、その人は黒いセーターだったのに。

本物のケンヤが戻ってきたときには、ピョンピョン喜んでみせたけど、
間違えたこと、ママはしっかり見てたよー(笑)