
NPファシリテーターについてのご案内
子育て支援研究センターはNPO法人子ども家庭リソースセンターと共同して、2005年
4月にNPJに入会しました。その合同名が「子育て研究リソースセンター」(通称:KRC)
です。子育て支援研究センターはKRCの事務局として、講座の運営面を担当しています。
※NPJとはNobody's Perfect Japanの略称で、カナダ政府保健省公認の団体です。
日本に おける唯一のNPファシリテーターの資格認定機関です。
KRCはNPJ加盟のNPファシリテーター養成機関の一つとして、「NPファシリテーター養成
講座」を主催、開講しています。
NPプログラムとは
1.「ノーバディズ・パーフェクト・プログラム(NPプログラム)」は、カナダ生まれの親支援プロ
グラムです。対象は乳幼児を育てる若い親たちです。「親になること、子育て」というテー
マに特化した構成的エンカウンターグループということができます。グループでの話し合い
を通して、学 び合いの場を作りあげていくものです。参加者相互の交流を通して、自己肯
定感を高め、主体性を育むこと、子育てに向き合う力をつけること、親として自力でやって
いく自信をつけることを目標とするプログラムです。
(1)学び合いの場を作りあげるプログラムです。
参加者同士で、自分の悩みや迷い、気になっていること などを出し合います。それぞ
れの経験や体験を交換し、交流を重ね、学び合います。
(2)参加者の自発性・自己決定を尊重するプログラムです。
特定の価値観、考え方、やり方の押し付けをしないプログラムです。相互の交流の中
から何を学び、何を選 び取るのか、また、それをどう生かすのか、どのようにするのか
はすべて参加者自身にゆだねられます。
(3)予防的効果のあるプログラムです。
誰もがみんな手探りで子育てをしていることがわかると気が楽になります。育児上の
ストレスや不安、孤独感が軽減され、心に余裕ができ、それが結果的に虐待の予防
につながります。
2.「からだ」「安全」「こころ」「行動」「親」の5冊のほか、「父親」のテキストがあり、子育ての
留意点が簡潔にまとめられています。カナダの地方保健機関が共同で開発、その優れた
予防的効果に連邦政府が着目し、全国に広めていったプログラムです。
今、なぜ、日本でNPプログラムなのか
(1)「Nobody's Perfect(ノーバディズ・パーフェクト)」(完璧な親はいない)のメッセージ
日本の多くの若い母親は地域とのつながりももてず、孤独な子育てを余儀なくされてい
ます。そのため、どうしても子育ては育児書頼り、自己流になりがちで、自分のやり方に
自信が持てずに悩んでいます。NPプログラムは、「親は周りの人から助けられ、学びな
がらゆっくりと親になっていくもので、初めから完璧な親はいない」という考えから出発し
ています。このメッセージは親たちを安心させ、また、何よりの励ましにもなるものです。
(2)自主的な学び合いの場、ありのままの自分を受け容れてもらえる場
従来の日本では、専門家による一方的な指導が一般的で、いやおうなしに親は受動的
に指導を受けるだけでした。このようなやり方を見直す方法として見出されたのがこのノ
ーバディズ・パーフェクト・プログラム(NPプログラム)です。体験型学習(ワークショップ)
方式で、参加者同士が、相互に学び合いの場を作り上げていきます。
(3)多様な価値観を認める態度と姿勢、寄り添ってくれる人
プログラムを進めるファシリテーターは、参加者一人ひとりの価値観や考え方を尊重する
人、よく話を聴く人でなければなりません。まず、受けとめる。そして聴き、寄り添う。ファ
シリテーターに求められるこのような態度と姿勢は、子育て支援現場での母親対応を
考えるうえでも、たいへん参考になるものです。また、不可欠な要素でもあります。
「行けば何だかホットする」
「素のままの姿を受けとめてもらえる」
「今の自分・ありのままの自分を受け容れてもらえる」
今、子育て支援の現場で本当に求められているのは、このような場と人なのではない
でしょうか。その実現の場、それがNPプログラムです。
NPプログラムのねらいとするもの
参加者が自分のやり方で、安心して、親としての自信をつけていくこと。これがノーバディ
ズ・パーフェクト・プログラム(NPプログラム)の一番のねらいとしていることです。そのプロセ
スに寄り添い、参加者を見守っていくのがNPファシリテーターです。
(1)子どもの健康や安全、しつけなどについて学び、親としての自信をつける。
(2)自主的な本人の判断・選択で、自分に合ったやり方を決定できるようにする。
(3)自分の今のやり方を見直し、より高めるようにする。また、新たな方法も学び、実践で
きるようにする。
(4)他の参加者と子育ての悩みや不安を共有し合う。また、解決・解消する。
(5)他の参加者とのつながりを深め、援助し合える関係を作る。
ファシリテーターとは
このプログラムを準備・計画・進行するのは、研修を受けて認定されたファシリテーターです。
ファシリテーターは促進者、伴走者と訳されています。二人または一人で、参加者同士の交流
を進めながら、場を支え、グループに寄り添い、参加者が子育ての前向きな方法が見出せるよ
うに見守ります。
〔ファシリテーターに求められる姿勢と役割〕
(1)自分の価値観をよく自覚しつつ、参加者の多様な価値観を尊重し、自分の価値観を押し
つけない。また、 参加者一人ひとりを信頼し、各人が本来持っている力や経験を引き出
すようにする。
(2)ファシリテーターとしての立場を維持しつつ、参加者と対等な関係を持つように心がける。
一方的に教える人・話す人・評価する人では な く、話をよく聴こうとする人になる。
(3)参加者一人ひとりの言動や表情に注意しつつ、全体の状況を観察する。必要に応じ、聞
き返し・問いかけ・介入・軌道修正などの働きかけをし、気づきや学び合いがうまく進む
ようにする。
参加者本位のプログラムの進行
ノーバディズ・パーフェクト・プログラム(NPプログラム)の準備・進行に当たっては、参加者
本位に考えられてます。そのために、NPファシリテーターは、参加者の要望をよくくみ取るよう
に努めています。プログラムが始まってからは、参加者のそれぞれが、話しやすく、ためになる
場、居心地のいい場、安心・安全な場になるように細心の配慮を払います。
(1)話し合いの具体的な内容は、参加者の要望と関心に合わせて計画する。
(2)参加者自身の経験や体験を尊重し、興味のあること・共通する話題から始める。
(3)グループ内で守るべき約束事は参加者自身が話し合って決める。
どのように行なうのか
(1)通常、10人前後の参加者グループで、1回およそ2時間の話し合いを、原則として週1
回、連続して6〜10回行ないます。
(2)その回数は参加者やプログラムの必要に応じ調整することができます。
(3)参加者が話し合いに専念できるように、参加者の子どもには一時保育を用意します。
NPプログラム参加者の反応
ノーバディズ・パーフェクト・プログラム(NPプログラム)に参加したお母さん方から、多くの
感謝と喜びの声が寄せられてきています。その中から代表的なものを次にご紹介します。
◇「悩んでいるのは自分一人だけではないということがわかって、気分が軽くなった」
◇「今までこんなに自分の気持ちを聞いてもらえたことがなかった」
◇「ありのままの自分を受け容れてもらって嬉しかった」
◇「自分の不安な気持ち・迷いを話したら共感してもらえた。それだけで元気が出てきた」
◇「勇気づけられた」「力づけられた」
NPファシリテーターになるためには
(1)NPファシリテーター養成機関が主催する「NPファシリテーター養成講座」を受講する。
(2)NPファシリテーターの資格取得を希望する方は、下記の条件を満たすNPプログラム
を少なくとも1回は実施することが必要です。
@T回約2時間のセッションを、原則として週1回、6回以上開催すること
A対象は、0〜5歳の子どもをもつ親であること
B保育つきとし、親だけのグループでの実施を原則とすること
C多い場合でも20人を越えない少人数で実施すること
(3)NPプログラムの実施後、所定の資格認定申請書一式に認定料を添え、NPファシリテー
ター養成機関を通し、NPJの資格認定を受ける。
(4)合格者に、NPJから「NPJ・NPファシリテーター」の認定証が授与されます。
KRC主催のファシリテーター養成講座の特色
子育て支援者の重要な役割の一つは、親が親として自立するのを支援することです。私た
ちはそのための最適な方法がNPプログラムと確信し、「親に寄り添うファシリテーター」を目
指し、「NPファシリテーター」の養成にあたっています。
(1)幼稚園、保育園、保健所、子ども家庭支援センター、子育てサークルなど、実践現場を
もつ方ならば、誰でも参加することができます。
(2)教材として、「Nobody's Perfect」(ドメス出版)を使用します。イラストと内容はカナダと
まったく同じものです。このプログラムを根底で支えるカナダの人権意識や考え方をな
るべくそのまま正確に伝えたいと考えているからです。
(3)「NPファシリテーター養成講座」の修了者を対象に、NPプログラムの実施に向けての
情報交換の場、ファシリテーション技能の研修の場として、「トポスの会」を開設してい
ます。
(4)KRC事務局は、随時、資格未取得者のフォローアップ講座を実施し、講座修了者のた
めに必要な支援や相談を行なっています。
受講のお誘い
あなたもNPプログラムのファシリテーターになりませんか。今、募集中の講座は下記の通り
です。
○2007年度・4期 2008年1月19日(土)、20日(日)、26日(土)、27日(日)
○2007年度・5期 2008年3月 8日(土)、 9日(日)、15日(土)、16日(日)
1期、2期、3期とも満員になりました。
詳細はお問い合わせください。改めてご案内いたします。
オリエンテーション講座「今、求められるNPファシリテーターとは」開講のお知らせ
《講座内容》 1.NPプログラムの理念と精神、その人間観や価値観
2.NPプログラムが、なぜ、今、子育て支援現場で必要なのか
3.NPプログラムの体験ワーク
《日 時》 2007年10月28日(日) 1回 13:00〜16:00
参加費 : 1,000円
《場 所》 子育て支援研究センター
子育て先進国・カナダに学ぶ旅
トロントに1週間滞在し、ファミリーリソースセンターなど子育て支援の拠点となる施設を訪ね
ます。トロント在住の原田聖子さん(ファミリーサポートコンサルタント)のレクチャーとワークショ
ップに参加します。
《日 程》 2007年10月20日(土)〜27日(土) 8日間
子育て支援研究センター 〒113-0033 東京都文京区本郷2−25−6 いすずビル3階
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