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2012年11月27日

シンポジウム

「胆管がん多発事件はどうして起こったか?」
〜原因と対策を考える〜

  日時 :12 月16 日(日)午前9 時30 分〜午後4 時30 分
会場 :エル大阪 南ホール(地図参照)大阪市中央区北浜東3 番14 号
大阪地下鉄/京阪電車「天満橋駅」西300m、「北浜駅」東500m
主催 :全国労働安全衛生センター連絡会議、関西労働者安全センター
参加費 :無料

●午前の部(9:30〜12:00)
<問題提起>
「胆管がん事件の経緯と現状」 熊谷信二(産業医科大学准教授)
「胆管がん事件の背景と意味」 久永直見(愛知教育大学教授)
「胆管がん事件と化学物質管理制度」 中地重晴(熊本学園大学教授)
「胆管がん事件を疫学者はどうみるか」 毛利一平(三重大学准教授)
<被害者からの報告>
被害者代表(予定)
●午後の部(13:00〜16:30)
<シンポジスト、参加者による討論>
進行/ 古谷杉郎(全国安全センター事務局長)
片岡明彦(関西労働者安全センター事務局次長)
 


 

大阪市中央区にある校正印刷会社「SANYO−CYP 社」で胆管癌患者が多数発生している ことが社会的に明らかになりました。これまでに15 名の発症、うち7 名の死亡が確認され るという、きわめて異例の職業がん事件に発展しています。原因は、SANYO−CYP 社の 校正印刷部門の作業にあるとみられています。また、原因物質としては大量に使用された 二つの有機溶剤(ジクロロメタン、1,2ジクロロプロパン)ではないかと考えられてい ます。
関西労働者安全センターは、昨年3月に死亡退職者の知人の方々から相談が持ち込まれ たことから本件にかかわることになりました。熊谷信二産業医大准教授に疫学調査を依頼 するとともに、被害者の調査と支援を行ってきました。被害者とそのご家族、退職者や友 人の方々の協力を得ることができ、今年3月、ようやく最初の労災請求を大阪中央労基署 に提出するに至りました。
5月には報道機関が取り上げ、熊谷准教授が日本産業衛生学会で報告されるに及んで、 厚生労働省は全国調査を開始、印刷業界全般における杜撰な有機溶剤の使用実態、安全衛 生対策が明らかになってきました。これまでの印刷業における胆管癌での労災請求件数は、 全国で52件(うちSANYO−CYP 社15件)にのぼっています。
こうした惨憺たる職業がん事件がなぜ起こったのか、防ぐことはできたのか、有機溶剤 使用の規制制度に問題があったのではないか、どのような歴史的背景があるのか・・・。 本件をさまざまな視点と角度から検討し、被害者の補償・救済、今後の被害予防対策に 役立てていかなければならないとの認識から、本シンポジウムを企画いたし ました。
シンポジストには、SANYO−CYP 社胆管がん事件を最初に報告し、今も、調査を継続さ れている熊谷信二氏、有機溶剤による健康障害問題に詳しい久永直見氏、環境・労働現場 の有害化学物質管理制度に詳しい中地重晴氏、職業疫学に精通する毛利一平氏の4氏をお 迎えして、報告と問題提起をいただきます。SANYO−CYP 社被害者の方からもお話しを いただく予定です。