租税犯処罰手続法(1951年5月7日法律第200号)

 

<施行> 公布日から30日を経過した後に施行。

<改正> 1961.12.2.法律第781号,1962.12.8.法律第1210号,1966.3.8.法律第1761号


第1条(目的) 本法は、租税に関する犯則事件(以下、犯則事件と称する。)を簡便迅速に処理することを目的とする。

 

第2条(税務公務員の執務範囲) 税務に従事する公務員(以下、税務公務員という。)が犯則事件を調査するために必要なときは、犯則嫌疑者若しくは参考人を尋問、差押又は捜索することができる。

 

第3条(差押、捜索令状) @ 税務公務員が犯則事件を調査するために差押又は捜索をするときは、裁判所が発した捜索令状がなければならない。ただし、犯則事件が現行犯又は犯則嫌疑者が逃避若しくは証拠を湮滅するおそれがあって緊急を要する場合には、事後に令状交付を請求することができる。

A 前項ただし書の場合には、ソウル特別市及び裁判所がある市、郡においては、差し押えたときから48時間以内に、裁判所がない市、郡においては、5日以内に裁判所から令状を得なければならない。その期間内に令状を得ることができなかった場合には、差し押えた物件を直ちに差押を受けた本人に還付しなければならない。

 

第4条(準用規定) 刑事訴訟法のうち差押、捜索及び捜索令状に関する規定は、本法に規定された差押、捜索及び捜索令状に準用する。

第5条(立会人等の署名捺印) 税務公務員が尋問、捜索、差押又は領置をしたときは、その顛末を記載して立会人若しくは尋問を受けた者に確認させた後、その者とともに署名捺印しなければならない。立会人若しくは尋問を受けた者が署名捺印をせず、又はすることができないときは、その事由を付記しなければならない。

 

第6条(犯則事件の管轄) @ 犯則事件の証拠収集は、国税庁、事件発見地を所管する地方国税庁又は税務署の税務公務員が行う。

A 国税庁税務公務員が収集した証拠は、所管地方国税庁の税務公務員に、地方国税庁税務公務員が収集した証拠は所管税務署の税務公務員に引き継がなければならない。

B 国税庁長は、国税庁、地方国税庁又は税務署の税務公務員が、地方国税庁長は、地方国税庁又は税務署の税務公務員が証拠を収集した事件のうち重要なものに限り前2項の規定にかかわらず、直接処理することができる。

C 同一犯則事件に関する証拠が数か所において発見されたときは、各発見地において収集した証拠は、最初の発見地を所管する税務署の税務公務員に引き継がなければならない。

D 国税庁、地方国税庁又は税務署以外の機関及びその所属公務員が認知した犯則事件は、国税庁長、地方国税庁長又は税務署長に遅滞なく引き継がなければならない。

<改正 1966.3.8>

 

第7条(犯則事件の調査) @ 税務公務員が前各条により尋問、捜索、差押又は領置をするのは、その所属官署の管轄区域内に限る。ただし、既に着手した犯則事件に関連して他の地方国税庁又は税務署の管轄区域において尋問、捜索、差押又は領置をすることを必要とするときは、この限りでない。

A 税務署長は、その管轄区域外において犯則事件の調査をする必要があるときは、当該地域を管轄する地方国税庁長又は税務署長に委嘱することができる。

 

第7条の2(国家機関の協助) @ 国税庁長、地方国税庁長又は税務署長は、犯則事件を調査するために必要なときは、他の国家機関に対して協助を要求することができる。

A 前項の規定により協助を要求を受けた者は、これに応じなければならない。

 

第8条(報告) 税務公務員が犯則事件の調査を終了したときは、国税庁長、地方国税庁長又は税務署長に報告しなければならない。ただし、左の場合においては、直ちに告発することができる。

  1 犯則嫌疑者の居所が分明でないとき。

  2 犯則嫌疑者が逃走するおそれがあるとき。

  3 証拠湮滅のおそれがあるとき。

 

第9条(国税庁長等の措置) @ 国税庁長、地方国税庁長又は税務署長は、犯則事件の調査により犯則の心証を得たときは、その理由を明示して罰金又は科料に相当する金額、没収又は没取に相当する物品、追徴金に相当する金額及び書類送達、差押物件の運搬保管に要する費用を指定した場所に納付すべきことを通告しなければならない。ただし、没収又は没取に相当する物品に対しては、納付の申立てだけをすべきことを通告することができる。

A 犯則者が通告どおりに履行する資力がないと認めるときは、前項の通告を必要とせず直ちに告発しなければならない。

B 情状が懲役刑に処するものと思料されるときにも、また前項と同様である。

 

第10条(時効の中断) 前条第1項の通告があるときは、公訴の時効は中断される。

 

第11条(一事不再理) @ 犯則者が通告どおりに履行したときは、同一の事件に対して訴追されない。

A 第9条第1項ただし書による通告に対して犯則者が通告どおりに履行した場合において、没取に該当する物品を所持するときは、公売その他必要な処分をするときまでこれを保管する義務がある。

 

第12条(告発) @ 犯則者が通告を受けた日から15日以内に履行しないときは、国税庁長、地方国税庁長又は税務署長は、告発の手続を踏まなければならない。ただし、15日を経過しても告発する前に履行したときは、この限りでない。

A 犯則者の居所が明らかでなく、又は犯則者が書類の受領を拒否することにより通告することができないときにも、また前項と同様である。

 

第13条(検事への引継ぎ) @ 犯則事件を告発した場合において、差押物件があるときは、差押目録を添付して検事に引き継がなければならない。

A 前項の差押物件であって所有者、所持者又は市、郡が保管するものに対しては、保管証により引き継ぎ、差押物件を引き継いだことを保管者に通知しなければならない。

 

第14条(無嫌疑者の処理) 国税庁長、地方国税庁長又は税務署長が犯則事件を調査して犯則の心証を得ることができなかったときは、その旨を犯則嫌疑者に通知し、物件を差し押えたときは、その解除を命じなければならない。

 

第15条(委任規定) 本法に規定した税務公務員の限界は、閣令で定める。

 

第16条(資料提供者に対する措置) 租税犯処罰法に違反した者のほ脱税額又は罰金額を算定する場合においては、重要な資料を提供した者に対しては、閣令が定めるところにより、その確定罰金額の100分の10以上25以下に相当する金額を交付することができる。ただし、国家機関(地方公共団体を含む。)に従事する公務員がその職務に関連して提供したときは、この限りでない。

 

附則

第17条(施行日) 本法は、公布日から30日を経過した後施行する。

 

第18条(廃止法令) 朝鮮間接国税犯則者処分令は、廃止する。

 

第19条(抵触法令の削除) 所得税法第54条の2、法人税法第32条の1の規定及び営業税法第27条のうち「所得税法第54条の2」は、削除する。

 

第20条(経過措置) @ 本法は、本法施行前に発生した事件に対しても適用する。

A 前項の規定は、本法施行前朝鮮間接国税犯則者処分令により行った手続の効力を阻止しない。

B 本法施行前朝鮮間接国税犯則者処分令により行った手続であって、本法中、これに相当する規定があるものは、本法により行ったものとみなす。