カ タ ロ グ


 天文関係のカタログは、専門家等が使用するものも含めればすごい数となります。主な恒星カタログと星雲・星団・銀河カタログを紹介します。
 
  国立天文台/天文学データ解析計算センター 天文データセンター は世界中の天文データを収集し、インターネットで公開しているデータセンターです。国立天文台のデータセンターは、アジア地域で最大の天文データセンターです。
 
恒星カタログ

 恒星の名称・位置・光度・その他のデータを集めたもの.
 恒星のカタログには,各種のデータを出来るだけ集めた総合カタログ(例:イェール・輝星カタログ(BS))もありますが,特定の領域のデータに集中したカタログも多いです。

 基本星表 fundamentalcatalogue(FK)
 少数の恒星の位置・固有運動を精密に決定して,いわば天球上の基本座標である。現在使われているのは,FK5カタログです。
基本星表は子午環などによって精密に測定された位置データに基づき,また同様に太陽系天体の観測から決定された春分点を基準にして座標系をさだめています。
FK4カタログは,1963年独天文計算研究所(Astronomisches Rechen-Institut:ARI)のW.フリッケらによって編纂されB1950.0座標系の骨格となった。
FK5カタログは,1987年同じくW.フリッケらによって発表され,4652個の星が登録されています(J2000.0座標系)。

 SAOカタログ SmithsonianAstrophysicalObservatoryCatalogue(SAO)
 1966年にスミソニアン天体物理観測所(Smithsonian Astrophysical Observatory)から出版された,全天で258,997個の恒星の精密位置を含むカタログ。データの元になったのは、1930年代の写真観測星表であり1900年ごろの位置とを組み合わせて固有運動を算出しているため、誤差が多いと思われます。
 
 イェール・輝星カタログ YaleCatalogueofBrightStars(BS)
 イェール大学天文台で編纂されている,ほぼ6.5等よりも明るい9000個あまりの恒星について各種のデータを集めたカタログ。第1版の主なデータ項目は14種類であったが,第5版では30種類と倍増しています。

 AGK AstronomischeGesellschaftKatalog:天文協会カタログ
 ドイツ天文協会(Astronomische Gesellschaft)の提唱によって始められた国際共同観測によって作られた恒星の位置カタログ。AGK,AGK2,AGK3と更新されている.赤緯−2.5度以北の北天だけで,183,145星を含んでいます。

 ガイド・スター・カタログ HSTGuideStarCatalogue(GSC)
 ハッブル宇宙望遠鏡(HST)の姿勢制御を行なうために準備された,全天で約1900万個の天体(うち恒星は約1500万個)の位置と等を記載したカタログ。パロマー山天文台とオーストラリアにあるアングロオーストラリア天文台(英国科学技術研究会議(SERC))との2台のシュミット望遠鏡で撮影された全天の写真乾板を,宇宙望遠鏡科学研究所の測定器で自動的に走査して,見出された天体の位置と等級を記録し,ほぼ15等までの1600万が情報が収められています。 GSC 1.1 は、写野中心が赤緯+2度付近かそれより北の緯度に対しては AGK3 星表を用いて較正され、赤緯−60度までは SAO 星表、それより更に南の緯度に対しては CPC 星表を用いて較正されました。 1.1、1.2、2.2 などのバージョンが存在し、1.1では位置の系統的誤差を含んでおり精度はあまりよくありません。2.2では約 4 億個の恒星位置・等級データが収納されています

 ACT Astrographic Catalog/Tycho Reference Catalog
 ティコカタログ(ESA SP-1200)に登録されている大半の星の正確で適切な動きを提供するため、全天空をカバーする988,758個の星を登録したACT参照カタログを編集しました。アストログラフ カタログ(AC 2000年)とティコのカタログを統合し、ティコカタログより正確なカタログとなっています。USNO編集。

 GSC-ACT
 GSC星表の系統的誤差(星の位置と光度には空の方向によって少し偏(かたよ)った誤差)を含んいたため、アメリカ海軍天文台のACT (Astrographic Catalog/Tycho)カタログのデータによって、GSCカタログを更に修正したのがこの GSC-ACTカタログ で、現在もっとも精度の高いカタログのひとつです。25,541,952 個が登録されています。

 ヒッパルコス・ティコ・カタログ HIPPARCOSandTYCHOCatalogues
ヒッパルコス衛星によって観測された,恒星の非常に精密な位置・固有運動・年周視差を記載したカタログ。ヒッパルコス・カタログはほぼ9等星まで(最も暗い星は12.4等)の118,218個の恒星を含み,その精度は,位置が0.7mas(*1),年周視差が1mas/年,固有運動が0.8masと言われています。また,姿勢制御用の測定装置によって多数の恒星の位置と光度を観測したデータを収めたものがTychoカタログで,11.5等までの恒星1,058,332個を含み,位置精度は25masの程度です。
Tycho-2カタログは、Tycho星表の改良版で、約11等級までの、2,539,913個の恒星の位置・固有運動・色データ及び0.8秒角逆までの距離を持つ二重星が含まれます。
約2.5mas/年の固有運動で、位置精度は9等級以上で7mas、すべての等級で60mas程度です。光度精度は、9等級以上で0.013等級、すべての等級で0..1等級程度です。

 UCAC(USNO CCD Astrograph Catalog
 USNO(アメリカ海軍天文台)の UCAC 星表は、16 等級までの恒星が載った位置精度の良い星表で、現在進行中の星表です。 2000年に発行された UCAC1 は赤緯がおよそ -15 度より南の南天のみをカバーするものでした。UCAC2は、赤緯で-90から+40度までの空をカバーする48,366,996個の星のカタログです。一部の領域は+52度以内をカバーします.範囲は7.5等級〜16等級、精度は、10〜14等級の場合 20mas 16等級で70masです。固有運動と測光結果が含まれており分点はJ2000です。
2004年5月に測定は終了し最終的なリリースは2006年を予定しています。

 USNO-A2.0
 526,280,881個の星のカタログです。、USNO-A1.0カタログの基礎であったPrecision Measuring Machine(PMM)に基づきます。A2.0とA1.0の主な違いは、USNO ACT Catalog(アーバン他1997)によって利用したようにA2.0がICRF(*2)を使うのに対して、A1.0がその参照フレームとしてGuide Star Catalog(ラスカー他1986)を使ったということです。

 USNO-B1.0
USNO-Bは様々な光学通過帯域で位置、固有運動、等級を示す全天空領域の3,643,201,733個の星の色々な観察を基に作成した1,042,618,261個の星のカタログです。 データは、この50年の間の様々なスカイサーベイから得られた7,435枚のシュミットプレートよりもたらしました。21等級(実視等級)まで 0.2秒角の精度(0.2 arcsecond)、光度測定精度 0.3等級、85%の精度で恒星と非恒星を区別することができると思われます。
カタログのサイズが約80GBytesもあります。

 2MASS Point Source Catalog
 「2ミクロン全天観測(Two-Micron All Sky Survey; 2MASS)」プロジェクトは、、南北両半球に各1基ずつ設置した口径1.3メートルの自動制御の赤外線望遠鏡により、1997年から3年半にわたり撮像を続けて得られた画像データを基に作成された、470,992,970-sourceの赤外線カタログです。 他 2MASS Extended Source Catalog もあります。

変光星総合カタログ(General Catalogue of Variable Stars;GCVS4)
 Volumes I-Vから構成されています。
 T〜Vは、1982年までに発見された28484個のデータと1982年から2001年までに発見された8986個のカタログです。WはB1950によるクロス・テーブルです。Xは、銀河系外の変光星10979個(その内984個の新星を含む)のカタログです。

WDS カタログ(The Washington Double Star Catalog )
 ワシントン、アメリカの海軍の観測所(USNO)によって維持された重星カタログ(WDS)は、世界の天文測定学の連星および多重星情報の主要なデータベースです。 WDSカタログは位置(J2000)を含んでいます。位置、発見者、位置角、分離、大きさ、スペクトル型、固有運動を含みます。約10万程度の重星(多重星を含む)がエントリーされています。


(*1)1mas=千分の1秒角
(*2)国際天球座標系(International Celestial Reference Frame)

星雲・星団、銀河カタログ

 メシエカタログ
 メシエカタログとは、彗星捜索家として活躍したフランスのシャルル・メシエが作成した星雲星団カタログに登録されている天体で110個まであります。メシエは小型望遠鏡を用いて彗星探しをしていましたが、ときおり彗星と見間違うような星雲や星団に出くわしてまぎらわしいため、そのような天体の位置をリストアップしました(体裁を整えるために登録した天体もあります。例えばM45プレアデス星団等)。それがメシエの頭文字Mに登録番号を付した名前で呼ばれるようになりました。間違いや二重に登録(*)されていたりして現在107個が確認されています。メシエ天体は比較的明るくて大型の星雲星団がほとんどで、現在でもアマチュアの持てる小望遠鏡で眼視的に楽しめる天体として親しまれています。 メシエによって発表された星雲星団は全部で103個ですが、現在では、M104からM110までが追加されています。

*M40、M47、M48、M91、M102の5つで、このうちM47はNGC2422、M48はNGC2548であることが確認されています。しかし、M40は重星であり、M102はM101の見誤りとされ、リストから削除されています。また、M91はM58ともNGC4571とも言われ、確認されていません。つまり、位置のはっきりしているメシエ天体は、全部で107個ということになります。

 NGCカタログ(New General Catalogue of Nebulae and Star Clusters)
 星雲、星団の新しいカタログで、ウィリアム・ハーシェル(1738〜1822)とその後を継いだ息子のジョン・ハーシェル(1792〜1871)が観測し1864年完成しました。
1888年にアーマー天文台のドライヤー(1852-1926)がハーシュルのカタログを改良、NGCカタログとして出版しました。7840番まであり、メシエ天体も含まれいます。
 1973年にJ.W.スーレンティックとW.G.ティフトはNGC中の天体をパロマー天図の上で再確認して誤りを正したものを改訂NGCという。さらにNGCとICとを併せて2000.0分点に変換し赤経順に並べ直したものが「NGC 2000.0」として出版されています。

 ICカタログ(Index Catalogue,1895; Second Index Catalogue,1908)
 インデックスカタログと呼ばれる物は1895年、1908年の二回にかけてドライヤーがNGCを補うためのカタログとして作った物です。5386個番まであります。

 PGC(Principal Galaxy Catalog,) 2003 Version
 2003年のバージョン(PGC2003)は銀河の新しいカタログでです。
 それは、LEDA1より多くのデータとより多くの機能と持ったHYPERLEDAデータベースの枠組を構成しています。
カタログは、確認されている銀河(すなわちB18等級より明るい約100万の銀河)が登録されています。
各銀河には、正確な座標(<2秒角)、直径、軸比率、および位置角を記載しています。

 ウプサラ 銀河カタログ(UGC)
 ウプサラ天文台のP.ニールソン(Nilson,P)はパロマー天図の青プリントから、赤緯−2.5度より北の北天部分の視直径が1分より大きいか、14.5等よりも明るい銀河を拾い出してカタログを作った。拾い出した銀河12,921個について、UGC番号(1−12921),位置(1950年),長・短軸の長さ,長軸の向き,ハッブル分類,明るさ,視線速度などを記載したカタログです。

 ESO/ウプサラサーベイ
 ヨーロッパ南天天文台(ESO)のシュミット望遠鏡で撮影された青色領域の写真乾板から,ウプサラ天文台において南天(ー17度以南)の銀河・星団・星雲の探索が行われ,18,422個の天体を含むカタログが作成された。データ項目は,位置(1950年),ESO/ウプサラ番号,銀河座標,長・短軸,長軸の方向,型,明るさ・色,視線速度等を記載しています。

 シャプレー・エィムズ・カタログ Shapley-AmesCatalogue(SA)
 ハーヴァード大学天文台のH.シャプレーとエィムズは,1932年に全天の均質な写真観測から,13等よりも明るい銀河1249個の、明るさ,大きさ,型などの均質なデータを収集した.1981年A.サンデージとG.A.タマンは、新しい観測データを取り入れたり、視線速度などデータの種類を増やすなどの改良を加えた改訂版を出版しました。

 リンヅ・カタログ Lynds'Catalogues
 B.T.リンヅがパロマー天図から赤色版と青色版を掃査して天の川の中の1791個の暗黒星雲のカタログ及び.リンヅはまた1125個の散光星雲のリストも作成しました。

 バーナード暗黒星雲カタログ BarnardCatalogueofDarkNebulae
 E.E.バーナードは銀河面写真サーヴェイの中から349個の暗黒星雲を発見しリストを作りました。それらはバーナード番号(1−370,欠番あり)で呼ばれます。

 メロッテ・カタログ MelotteCatalogue(Mel)
 P.J.メロッテによってフランクリン・アダムズ写真星図から拾い出された245個の星団のリスト.散開星団と球状星団の双方を含んでいる。大部分の星団はすでにNGCなどに含まれているので,星団の名前として使われるメロッテ番号は21個ほどです。

 トランプラー・カタログ TrumplerCatalogue(Tr)
 R.J.トランプラーによって作られた334個の散開星団のリスト。リック天文台のトランプラーは,散開星団の論文のなかで、星団の距離・角直径・分類を含むリストを作成しました。

 第3輝銀河参照カタログ TheThirdReferenceCatalogueofBrightGalaxies(RC3)
 G.ド・ヴォークルールらは明るい銀河について,種々のデータを集めてカタログを編纂している.これはその第3版で,いわばイェール輝星カタログの銀河版といったものである. 第3版では,全天で視直径が1'よりも大きく,全等級が15.5等よりも明るく,視線速度が15,000km/sよりも小さい(距離が近い)すべての銀河を含み,それ以外にも上の条件を満たさないが興味ある銀河をも補充して,総数は23,011個となりました。

 ヒクソン・コンパクト銀河群(Hickson Compact Groups)
 数個の銀河が密集している集団、コンパクト銀河群のカタログ。眼視により全天の67%の天域から選出しています。ステファンの五つ子(HCG92)、セイファートの六つ子(HCG79)は有名です。

 Atlas of Peculiar Galaxies
 Halton C.アープ博士によって集められた338の特異銀河系のカタログです。
カタログは異常な、または特異で銀河系、相互作用銀河、またそれより大きなグループのセレクションです。
アープは1966年にパロマ200インチの望遠鏡からの写真によってリストを編集しました。


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